65才の挑戦 蓼科トライアルパーク T-CUP 中高年トライアル お家芸「身投げ、あるいはマサカズ」

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冒頭のシーンですが、パパは成人する前に先生に習った事を今も忘れていません。

「いいかマサカズ、肩が地面につくまではクリーンだ」現代のルールでもそれは生きています。

パパはここ一番の時にはマーカーをリアタイヤが通過するまでは足は出しません、肩が地面に接触するまでに一瞬でも先行してリア軸がマーカーを通過すればポイント獲得です。

これは古くから東京西部多摩川流域に伝わるお家芸ですが、近年使う人が多くありません。

パパはいまだにこの心構えで毎回ピンチを切り抜けています、今回土壇場でこれをやらなければ弟子の6年生に同点時間差で負けていたんです。

リア軸をクリーンさせるための身投げ、この方法を指して「身投げ」あるいは「マサカズ」と呼んでいただいて問題ありません。

足をついてから自転車を手で持ちあげるテクニックを「ヒラノ」と呼んでいますが、「身投げあるいはマサカズ」はクリーンのためなら身投げする方法で男らしい方法ですので誇りに思い恥ずかしくなんかありません。

さてT-CUP「蓼科カップ」試合前日のお昼に蓼科トライアルパークに到着し施設探訪のちオーナーと共にコーステープ、スタート台パレット設置などのお手伝いをしまして、夕方までには選手たちも全国から(九州からも)集まってきました、つまりローカル大会と言えど全日本クラスライダーの集結でした。

夕方にはオーナーのクルマ送迎で温泉、夜には宴会に参加させていただきましてごちそうさまでした。

室内トライアル場の整備にも参加、のち駐車場で野宿でした、大体パパは無計画ですからゴールデンウイークに宿なんか取れません、どうせ一人ですし野宿は慣れています、それほど寒くもなくぐっすり寝ました、春って感じですね。

元々全日本選手権の二日前ですから一日おきの試合出場なんて年寄りにその回復力などあるはずもありません、はなっから無理な計画です。

試合参加は二の次で撮影だけでもと思いましたが結果的に蓼科カップに出場出来て本当に良かったです。

近年パパはJシリーズや全日本選手権などの公式ルールの試合ばかり出場していますが、公式ルールではパパは65才なので出場できるのは30歳以上のグレーマーカーのマスタークラスに限定されています。

しかし30代や40代の元国際エリートに足をつかせるちょどよい難易度のグレーのマーカーのセクションは65才には手に余ります、しかし蓼科カップはローカル試合なので年寄りのパパは問題なく白マーカーに出場が可能でした。

全日本との比較でグレー、ブルー、ホワイトの順で易しくなりますから二段階易しいというわけでとても楽しい試合になりました。

パパが思うに公式戦でも30代は赤、40代は緑、50代は青、60代は白と言うのが危険も少なく適切だと思います。

30歳以上は上限なくグレーと言うのはあまりにもおおざっぱで愛好家に門を閉ざす方策に思えます、陸上競技も水泳もその他の競技も大体10歳刻みで試合のカテゴリー分けが社会的にも常識です。

70代は未就学児童相当の体力でオレンジ、60代は小学校低学年相当の白ですし、50代は高学年相当の青、40代は中学生相当の緑ですし、30代は高校生相当の黒あるいは赤と思えば色分け表彰でグレーを作る必要もなく表彰が増える心配もありませんから問題ないと思うのです。

高齢化社会を迎えトライアルの発展には高齢者の取り込みは当然の方向性ではないでしょうか。

その昔のお話ですが女子は年齢無制限のウーマンだけでしたが、小学2年生から頑張って上達した女子のお弟子さんがかわいそうでガールカテゴリー創設を提案し強く推進したのは当時役員だったパパです。

今やガールの下の年齢のユースガールもあって世界チャンピオンが日本から誕生したわけです、希少な人材選手を埋もれさすことは罪だと思っています。

ごく一般的な65歳のパパは子供たちに混ざって白を走ってぎりぎりビリを免れてゴールしました。

今年の正月にわくわくBTRひろばでトライアルを始めた6年生とのデッドヒートに燃えまして、後半ではお家芸の必殺技「身投げ」まで繰り出して大人げなく10点の差をつけて逃げ切ったわけです。

全日本の二日前にほぼ体力を使い切り足の痙攣まで発症してしまったパパですがゼンゼン後悔していません、だってとっても充実したトライアルだったからです。

60才を過ぎて20数年務めた審判を引退し現役選手としてカムバックしたのですが、白カテゴリーと言えどセクションゴールは初めての快挙でしたし50ポイント獲得2回も快挙の新記録でした。

遠距離では栃木、兵庫、岡山、九州から選手を連れてきて親は役員審判と言うご家庭もありました、蓼科トライアルパークと役員審判を務めてくれた皆さんにたいへん感謝します。

パパは1958年生まれの65歳です、子供たちと一緒に自転車トライアルを楽しんでいます。
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