【感動☆厳選5本総集編】メガバンクを辞めて田舎の町工場に転職した俺。ある日、売上8割の大口取引先が倒産し、自社も倒産秒読みの大ピンチ!朝礼で社長「5億足りず倒産だ…」俺「え、20億用意しましたよ?」

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※登場する人物は仮名です。実在する人物とは一切関係ありません。
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※このストーリーはフィクションです

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本動画で使用しているストーリーは「嗚呼!感動の珍生‼︎」がクリエイター様に製作依頼をし、作品は契約・法律によって保護されています。
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[音楽] 俺の名前は山田正30歳の独身男性だ俺は つい先日メガバンクである関東ニコニコ 銀行をやめ た理由は簡単俺は同僚に嫌がらせされて 危うく訴訟沙汰になるところだったから だ俺を憎んでいた同僚は俺の成績が結構 いいことを理由にこれでもかと嫌がらせし てき た常に俺の悪口を言いふらしていたし俺は 銀行ではられていたのだあることないこと 言いふらされていたので俺は白い目で見 られていたからもうその場に痛くなかっ たそして俺が銀行の金を猫鼻しようとした なんて言ってでついに俺はやめざるを得 なくなってしまったの だそうして今は小さな田舎の町場にいる 会社の名前は坂田工業 だ坂田工業は社長を始め人数はたったの8 人だから霊祭企業だ坂田社長の奥さんが 専務をやっており親戚の人も手伝っている 社長夫婦には息子さんがおらず娘さんのみ いるのだが彼女はもうとついでいるので 後継がいない らしいだから社長はいつもここも俺の台で 終わりかもななんて言ってい た俺はなんだかここが居心地が良かったの で終わりになるなんて嫌だなと思ってい た確かに後継がいないんじゃこれからどう なるかわから ないでも俺にとっては第2の家のような 感じなの だそれじゃあ朝礼を始めるぞみんなここに 並んで くれまず先日の安藤コーポレーションとの 取引だが山田君がうまいことまとめてくれ たこれでますます我がのの需要が増 だろう安藤コーポレーションさんは我が者 の新しいネジを大変高く評価してくれて いるだからみんなも心してネジ作りに励ん でくれいいな社長は先日俺がまとめた取引 について話していた安藤コーポレーション というのは長年取引している会社である そこはいつもうちのネジを買ってくれるの だが新しく開発したネジも買いたいと言っ てくれ たそれで俺が分かりやすい説明をした ところ社長さんはやっぱり素晴らしいネジ だと言って大量発注してくれたの だ既存のネジだけでなく新しいネジも たくさん注文してくれたので売上はかなり アップ だしかもこの安藤コーポレーションはただ のお得意様では ないうちの取引の8割を占めている大口

取引先なの だ俺たち坂田工業の人間も安藤 コーポレーションといい関係を築いていく ために毎日努力して いるこれからもずっとネジを下ろし続ける だろうなと思ってい たまたお邪魔してすみませんねいやこの間 注文したネジは最高でしたよなんと言って も新しい製品の動きが滑らかですし やっぱり買って正解 ですまさにうちの製品にぴったり だそうでしたかそれは良かった ですあれはがが魂を込めて作ったネジなの で喜んでいただけて嬉しいです我が社の 社員からの評判もすこぶるよくて今後も あの新しいネジをたくさん買いたいと思っ てますよああ既存のネジももちろん買わせ ていただき ますうちの製品に使うネジはそれぞれ 異なってます からここだけの 話よそさんのネジは今1つなんです よなんだかしっくり来なくって ねでも坂田工業さんのものはとても丁寧に 作られていますからうちみたいな精密機会 を扱う会社にとってはとてもぴったりなん ですそんな風に言っていただけて嬉しい ですこれからも満足していただけるように 頑張りますね 我が者もネジだけでなく様々な部品を開発 中 ですもしご入り用の時は是非ほおそうです か新しい分野に挑戦です かそういうマインドはいいです ねでは坂田社長によろしくお伝え ください安藤社長はわざわざうちのネジを 使った感想述べるためにうちに寄ってくれ たしかも暑い殻とクーラーボックス いっぱいに入った飲み物や旬の果物なんか も置いていってくれ た安藤社長はとても穏やかで優しい人だし 俺は大好きで あるもちろんうちの坂田社長もいい人なの で好き だお安藤社長が来られてたのかあはい ちょっと立ち寄られたようですなんだ俺を 呼んでくれたらよかったの に作業中にお呼びしたら悪いかと安藤社長 も急いでおられました しそっ かじゃあ後で例を 言おう おおこんなに飲み物と果物 がまあ対応 ありがとうじゃあ仕事に戻ってくれていい

ぞ中は暑いからほどほどになはい社長も 熱中症には気をつけて ください工場の中の温度はかなり高くて 40°近くあったエアコンやファンをつけ ていても無意味なくらい熱くて俺はまるで 虫にでもいるかのようなになて く安藤社長にもらった飲み物はキキに冷え ていてとてもおいしかっ たそして仕事が終わる間際に社長がスカを 切ってくれてい た安藤社長が置いていったスカを冷蔵庫で 冷やしていたようで あるなんだか生き返った気分がし たおっと安藤社長にの電話をするのを忘れ ていた今から電話しないとそうです ねまだ会社にいるか な坂田社長はスマホを取り出して安藤社長 に電話していただがなんだか顔が険しく なっていて何か起こったんだと思っ た えそんな嘘でしょ何があったて言うんです かそんなのありえないじゃないですか きっと何かの間違いですよえ社長あのどう かされまし た俺が小さく話しかけても坂田社長には 聞こえていない様子だっ たそしてまだまだ坂田社長は話し続けて いる じゃあもう倒産してしまうって言うんです か え 倒産 はい はいわかりまし たで はちょっと社長父さんって何ですか一体何 があったって言うんです か俺が坂田社長に迫ったら社長はうれ ながらこう言っ た製品に不具合が見つかって回収騒ぎに なったそう だ幸い安藤社長はうちのネジのせいだとは 言ってない がもしうちのせいだっ たら回収 騒ぎリコールってことですか ああまあそうだ な基盤に不具合があってお客様から苦情が 入ったら それで先日発売したもの全て回収するよう だあの製品には莫大な資産を投じていた そうだ しもう会社も潰れるかもしれないと言って い たこういっちゃなんだが安藤

コーポレーションも大企業じゃないから 持ちこたえる体力がないん だろう そんなそれじゃうち も大口取引先を失ったら俺たちはもう路頭 に迷うしか ない祭企業はそうなるしかないん だ ああじいさんがせっかく立ち上げたこの 工場 が俺はこれからどうしたらいいんだ今まで ずっと職人として生きてきたからこれ以外 の生き方なんて知らないしどうしようも ない な社長は少し自重気味な笑いを浮かべてい たもうそうするしか他になかったの だろう俺もまさか安藤コーポレーションが 倒産寸前になるなんて思ってなかったので 頭が真っ白になっ たそれからあっという間に安藤 コーポレーションは倒産したまさか本当に 潰れるなんて思ってなかったのでまだ夢の 中にいるんじゃないかと思ってしまっ たどうかこれが悪い夢であってほしいと 願ったが毎日のように現実を見ることに なるなんだか俺もこれからどうなるのか 分からなくて綱渡りしている気分だっ た安藤コーポレーションが潰れてからうち の父さんも秒読みになってきただって大口 取引先を失ったのだから俺たちは新しく伴 炉を開拓しなくてはなら ないうちのような小さな街場のネジを買っ てくれる会社を見つけようにもなかなか それはうまくいかなかっ たはい一度うちのネジを見ていただけませ んかええ今ならおさせていただきますの ではいどうかお願いし ます はい はい申し訳ありませんでし たではまた機会があればよろしくお願いし ますどうだっ たよそはだめ か片っ端からテレアポ取ろうとしてますが ダメですね [音楽] もうすでによそのネジを使ってるからいら ないと言われてしまいまし た大体大手のA社のものを使っているよう です ああA社かあそこは何でも作ってるし なあしかも安いからみんな使いたがるん だろうでもうちのネジだって負けてないの にな うちのネジは確かにちょっと高いがその分

品質は保証されて いる高いクオリティを保っているからこそ 今の値段なん だなんか日本も安いものばかりを 追い求めるようになった な昭和の時代はこんなんじゃなかったの にそうです ね昔はかったです ね何言ってんだあんたは平成生まれ だろただのおっさんの戯事だが昔は商店街 で1個1個品物を見ていいものを買ってい たんだ よそれがショッピングモールやら ディスカウントスーパーやらできてあっと いう間に安かろう悪かろうよ まあよそさんの悪口はここまでにして おこう かそれより俺たちにはやらないといけない ことがあるから なでもどうしたもんか ねこれからどうやって反論を拡大し たら私も探ってみますから時間を くださいまあ無理するじゃないよもしここ が潰れてもちょっとはあんたらに退職金は 出せる からまだ若いんだこんな街場で腐らなくて いいんだ ぞ 社長俺はテレアポを取ってなんとか我が者 のネジを見てもらいたかったでもどの会社 からも断られてしまってどうにもこうにも ならないと言った感じ だここからどうやって反論を拡大していけ ばいいのかはっきり言って俺にもわから ないただ俺にできるのは電話をかけること だけだっ た社長は その間なんとか融を受けられないか銀行に 泣きついていたよう だ そんなうちのネジは世界最高峰なんです どこの会社にも作れないネジを作っとるん ですだから1度でいいので見て ください他書とは違うん ですどうか勇志お願いし ますそう言われましても ねあんたのとのような小さな街場にそんな 融なんて出せません よオタみたいな街場 もう潰れてもいいんじゃありません誰も 困りませんってそんなこと言わないで くださいほらこのネジが世界を変えるん ですどうかどうかお願い です勇しをお願いし ますだから無理だって言ってるでしょう

あんたも分からない人 だちはね儲かるところにしか融はしないん です よもう潰れかけの街場になんか融資し たって意味ない でしょ銀行はボランティアじゃないん です 社長 あの おっと山田君じゃないかこれは久し ぶり辞めた後どこに行ったかと思ったら こんなところにいたとは ねあんたも落ちぶれたもんだよ関東 ニコニコ銀行をやめてこんなとこで働い てるんだから親子さんもさかし悲しんで おられる だろうまあ君みたいな問題銀行員はやめて もらって正解だが な 天野 お前なあは考えておいてあげますよ坂田 社長でもどうせ無理だと思いますからその 時は諦めてください ねもうこれで終わり だうちに来ていたのは関東ニコニコ銀行の 有担当である天野だっ たこいつは何を隠そう俺をいびった本人で しかも随分と出世した らしく天野はかなりいいスーツを着てい た以前よりはりも良くなっているのか靴 だってピカピカだっ たその綺麗な革靴で俺たちが汗水垂らして 作ったネジを踏みつけていったので ある俺は怒りでどうにかなりそうだったが ぐっ我慢してその場をやり過ごし たそれから坂田社長はよその銀行からなん とか融資を借りられることになったと言っ てい たそれなのに浮かない顔をして いる朝礼でみんなを集めて社長はこう言っ た勇志を受けられることになったがそれで も足りなかった結局5億足りずだこれで 我が者もさ だ今まで ありがとうみんなのおかげで楽しく働けた よ退職金はわずかだが用意して ある本当にこんなことになってすま ないもっとうちに体力があればアンド コーポレーションさんが倒産してもやって いけただろうに俺のせいででみんなに心配 と迷惑をかけてしまった なじゃあこれで朝礼は終わりに する社長は泣いてい たそして周りの社員も涙を手で拭ってい たり鼻をすすったりしてい

た俺はすっと前に出た え20億円用意しちゃいましたよそれでも ダメです かななんだって20億円だっって ええ社長が10億必要だと言っていたので まあとりあえず20億あれば当分の間どう にかなるかと思いまして私関東ニコニコ 銀行に掛け合ってみたんですだがあの関東 ニコニコ銀行の天野さんは絶対に融資して くれなさそうだったじゃないか君どうやっ たんだもしかして元行員だから何かつてを 頼ったの かいえ天野に行ってやったん ですあんたが坂田工業に融資しないなら 自分のしていることを税務所や国税にも ちくると言いまし たそそれは一体何なんだ ねあいつは中学の同級生と怪しいビジネス をしていてそれで設けているん ですもちろん関東ニコニコ銀行は副業禁止 ですが隠れてやってい ます天野は違法なビジネスをやっており それで得た利益を隠してい ます税金も払わずに ね海外の講座を持っていたん ですなんだか小説の中の話みたいだ な事実は小説よりきなりって言います でしょう実は私が電話をかけていたとある 会社の人が垂れ込みしてくれたんですよね 天野が怪しい動きをしてい るっていかにもエリート銀行員なのにヤザ みたいな柄の悪いやとつるんでいるから 尾行した方がいいと言われまし てそれでアノをつけてみたらとんでもない ビジネスをしていまし たそれで天野に行ってやったってわけ ですままさかゆすったんじゃないだろうな そんなことしたら山田君が大丈夫ですよ そんなことしてないの でその後天野の悪業はは結局ばらしてやり ましたからもう関東ニコニコ銀行の行員で すらありませんあいつは首になったんです 私それと以前はあいつに嫌がらせされてい ましただからそれもコンプライアンス違反 ですよ ね天野はきっと刑事訴訟にでもなるんじゃ ないでしょうかまあ知りません けどそれで 有課長がうちのネジを見てくれて融資を 決定してくれまし たうちの資料や帳簿なども全部読んだ上で 将来性があると判断してくれたよう です課長のご実家も造業ですからね ああそれは助かっ た山田君

ありがとう一時はどうなることかと思った よ それにしてもあの選った天野さんは とんでもない人だったんだ なそんなクズな人間だと思わなかった よ私は馬鹿にされてもめげないこれからも 一流のネジ工場としてここを発展させて いくみんな山田君に拍手 を俺はそうしてみからを受けた俺は スーパーマンでもなんでもないけれど ちょっと人助けした気分になっ た実は俺はとある会社の男性から垂れ込み をもらってい た俺がテレアポをしまくっていた時に ちょっと関東ニコニコ銀行の話をしたのだ がその人も勇を断られたと言ってい たその男性はかなり怒っていたのと同時に なんだか天野に違和感を覚えていたらしい 天野は確かに出世していたがそれにしても 持ち物が分布相王なくらい高いものだった のでやばいことでもやっているんじゃない かと思ったよう だそうして尾行してみたらなんと天野が ヤザ事務所に入って行くのを見た らしいそうして男性は情報屋のふりをして あれこれ聞き出したとのことだっ た天野たちは無限連鎖校をやっていたり 俺俺詐欺をしてお年寄りを狙っていたよう だ今ならすぐに手元に100万円が入る などと歌って人を騙していたの だその詐欺を働いていたのが天野の同級生 と天野だったと知って俺に教えてくれた俺 は作業技のまま関東ニコニコ銀行に行って 天野と直接対決し たあんた違法なビジネスやって脱税もし てるん だろう天野職を失いたくないよなわ分かっ たからちくらないでくれ税務所やマサに バレたら俺もうどうしていい かじゃあ有課長に勇の話をしとけそれは でき ないじゃあ俺が直接話すよ課長はどこ だそれから天野の悪業を暴いてやったら有 課長を始め行員の全員は怒っていたついに 天野は会雇となった上にその 上訴訟もされるかもしれないと言ってい た優しい有課長は俺の提出した書類意識と ネジを見て平義をすると言ってくれ たそれで20億の勇志を受けられることに なったの だこうして我が坂田工業はなんとか持ち こえることができ たこの20億があればこれから何とでも なる 大口取引先の安藤コーポレーションが潰れ

てしまって残念だがそれを教訓に一社に だけ頼るのはリスキーだと判断し たそういうわけで俺はこれからも反論を 拡大して様々な企業と取引するために電話 をかけまくって営業を行うことにし た坂田社長も以前より元気にな バリバリと働いて いるそんな忙しい毎日を過ごしていたら 安藤社長がやってきたお久しぶりですね皆 さん元気にされてましたかおおこれは安藤 社長ようこそどうもお世話になっており ますあれから実は私も再起しましてね 新しい会社を立ち上げることにしたんです よ今度はもっと研究開発に力を入れて不 具合の出ない製品を作ることにしまし た今まで営業の方に力を入れていて研究が おろかになっていたと思い ますだから製品に不具合が出て自主回収 騒ぎになってしまっただと思われ ますうちも大きな会社ではありませんがだ からこそお客さんに安心して使って もらえる製品を作って信頼を勝ち取って いかないといけないと痛感しましたから ねそうでしたかではまた一緒にお仕事させ ていただけます かうちとしても安藤社長とまたお仕事 できるのは嬉しい ですどうかこれからもよろしくお願いし ます ねいえいえこちら こそそうやなんだかすごい噂を聞きました よ作業儀姿で有に乗り込んだ人間がい たってそれ山田さんですよ ね私も関東ニコニコ銀に勇を頼んでいたん ですがそこの有課長から話を聞いてもしか して山田さんじゃないかと思ったんです がそうです私 です噂になっていたなんてちょっと 恥ずかしいです ね私大したことなんてしてないです よただちょっとしたネタがあったので 坂田社長はいいですねこんな頼もしい社員 がい てさて私も見習ってこれから頑張りますあ これ皆さんで召し上がって くださいまた果物で悪いんですけどおお 立派なメロンです ねこんな高そうなものもらってしまって いいんですか えにしないで ください本の気持ちです からではまたお邪魔します ねそうして安藤社長は帰って行ったまた彼 が会社を持てるようになって俺も嬉しく 思っ

た安藤社長は本当に優しいし俺たちによく して くれるだから俺も坂田工業の一員として 安藤社長の新しい会社と取引して役に立ち たいと思っ た安藤社長の新しい会社は安藤カンパニー といっ た今まで扱っていたような精密機械を作る ことにしたようだが彼が言っていた通り 研究開発により力を入れることにしたよう だそして様々な部品を使うことにしたらし またうちのネジを発注してくれ た俺たちは作っているネジにとても自信が あるし使ってもらえることに喜びを感じて いる安藤社長が毎回お礼とコメントを残し てくれるのでもっと改良していいものを 作ろうという気持ちになってい たやっぱり誰かに仕事を褒めてもらえる とそだけでやる気が 上がるなんだか自分の価値も認められた ようで仕事に大しての情熱の度合いが違っ てくるの だちょっと山田君君は英語ができたよな えまあそこそこはできますけどそれがどう かされました か海外からお問い合わせメールが来ている んだが 俺は英語が苦手で全然わからないから 代わりに読んでくれない かいいですよ えっとこのメールはアメリカからです ね えちょっと待ってくださいしかもあの有名 なアメリカンテクノからじゃないです かアメリカンテクノってあのアメリカの超 大手家電メーカーかはい えっとあなたの会社のネジの評判を聞い て是非使ってみたいと思いまし たつきまして はまず相談のため にお伺いさせていただきたいと思いますの でご都合のよろしい日程をを教えて いただけませんでしょう かですって社長やりましたねアメリカン テクノからこんなメールが来る なんて夢のよう だアメリカの超大手企業からこんなメール が来る なんて人生で初めて だもしかしてこれはやっぱり夢か う痛いから 違う坂田社長はう肘の川をつまんでいたが 痛かったらしく現実だと分かったようだ俺 だってこれが現実なのか信じられない くらいだっ

たアメリカンテクノというアメリカの超 大手家電メーカーからこんなメールが来る なんて思っていなかったから だでもどうして急にアメリカンテクノから メールなんて来たのだろう か確かにうちの会社のホームページには 英語でのお問い合わせフォームも あるまあそのホームページも平成初期の見 た目みたいでちょっとダサくて使いにくい のだがそれでもお問い合わせしてくれた ことが嬉しかっ たとりあえずアメリカンテクノの担当者に は 俺が英語で返事を出しておい た坂田社長は高卒の叩き上げで英語は全く と言っていいほどできない らしい俺は一応大卒で英語もそこそこでき たので代わりに書いておいたの だそしてアメリカンテクノの担当者である ダニエルさんが来られることになった ダニエルさんは片の日本語で俺たちに挨拶 してくれてそれからうちのネジのことを どうして知ったか話してくれたなんとその 理由は単純だったダニエルさんと安藤社長 は友人でダニエルさんにネジの話をしてい たからだそうだそして安藤社長の会社に 以前訪れたダニエルさんは製品に使われて いるネジに興味を持ったよう ださすがにネジを飛行機に持ち込むのは不 可能かなと思ってとりあえず一旦アメリカ に帰国してみんなの前で素晴らしいネジが あると話してくれた らしいそこからアメリカンテクノのみんな がネジの話に興味を持ったのでうちに来て 直接話すことにしたよう だそどうでしたかそんなことがあったと はこれも安藤社長との縁のおかげです ねダニエルさんわざわざ日本に来てくれて ありがとうござい ます俺は社長が話す内容をちょっとずつ 通訳していっ た俺もプロの通訳ではないのでうまくは ないがなんとか伝わったようだ どっちみち安藤カンパニーにもよるつもり だったからちょうど良かったとおっしゃっ て ますそうかそうか安藤さんにも後でお礼を 言っておかないとね彼のおかげで アメリカンテクノとの契約が取れたんだ からでとりあえず日本円で1億円分発注し たいそう ですはあ1億円分 ええどうされ ますもちろんオッケーだと伝えて くれダニエルさんはなんと日本円で1億円

分のネジを発注したいと言ってくれ たうちのネジを間近で見てかなり気に入っ た様子だったのは分かっていた がまさか本当に大量発注してくれるなんて 思っていなかった だから俺も社長も驚きを隠せず目を丸くし ていたに違いないダニエルさんは笑い ながらこれからもよろしくお願いしますと 言ってくれ たそうして俺たち坂田工業のネジは アメリカンテクノの家電に使われることが 決定されたの だそれからなんと坂田工業はただの町場 からどでかい工場になっ た小さな田舎の街場が世界のアメリカン テクノと大規模な取引をしていると話題に なってなんと経済新聞のトップにも輝いた 社長もインタビューを受けていて毎日忙し そう だ俺は俺で今も営業活動を行っていて いろんな会社の人と会って いる うちのネジに興味津々でこれから使って いきたいと言ってくれるのでありがたい 限りだなと思っ たそうしてあっという間に年少100億円 を達成したの だあの時は本当にどうなることかと思って 俺も路頭に迷うことを覚悟した社長は退職 金はなんとか用意すると言っていた けど企業ではないからスズメの涙ほどだっ たに違い ないそれでも何もないよりはましだけれど それで一生暮らせるわけじゃないのは俺も 分かって いるそれから安藤社長が新しい会社を作っ たと聞いた時は本当に嬉しかっ た今までよくしてくれた社長だからこれ からも応援したいと思っていたし彼にも 幸せになってほしいと思ったから だ安藤社長も叩き上げの人で自分で会社を 起こして苦労した人 だそういう苦労をしてきた人に俺は幸せに なってもらい たい俺はそれから昇進して課長になっ た大きくなった坂工業には今はなんと 1000人の社員がいるみんなをまとめて いくのはとても大変だけれど俺はやりがい を持って仕事をしていた会社に入ってくる のは腕のいい職人だけでなく職人志望の 若者もい た彼らは見た目がやんちゃそうだが坂田 社長の厳しくも愛のある指導を受けて みんな立派な社員となってい たここも随分大きくなりましたね

そのうち我が者が追い越されそうですよ何 をおっしゃい ますそんなことないです よもっともっと頑張らない といやそれにしても 素晴らしいそういやダニエルさんからも あのネジのこと聞きましたよとても使い やすいっ てアメリカで製品を作っているそうですが やっぱり酒田工業のネジでないとダメだ そうですねうちも坂田工業さんのネジを 信頼しているのでわかりますよそれは 嬉しい話です ねそういや安藤カンパニーの方の製品は どうですかそうそうその話なんですけどね 我がに新しいネジを作っていただきたいの です よプラスチックでネジって作れ ますうーん作れないことはないと思い ます実際そういうネジは市場にも出回って いますのでただ耐久性がちょっと心配では あります ね時間がかかってもいいのでプラスチック 製のネジをどうかお願いし ます研究開発の費用なら我が者で持ちます の でもしよければうちの研究開発部の社員を 使ってもらってもいいのでえ本当ですか それはありがたい ですだったら共同開発にしていいネジを 作り ましょうそうすればお互いの知見を生かす こともできますしいいと思い ますそうです ねじゃあ早速うちの研究開発部の人間に 話してみ ますみんな熱心な人間なのできっと役に 立つと思い ますなんと安藤社長は特急のネジを作って もらいたいらしく研究開発部の人間を派遣 してくれることになった 安藤カンパニーの研究開発部に入るのは かなり難関だと聞いて いる旧安藤コーポレーション時代には研究 開発部は小さくてあまりお金が出せなかっ たが製品の不具合があってから研究開発に 莫大な投資をしているの だそこで働く人たちはエリスのエリートで 南関大学の理系収支号や白死号を持って いる らしい俺はそんな優秀な人たちと働けるの が楽しみになっ た俺の職務は営業担当であったが彼らが来 てくれたら素晴らしい特注のネジが 作れるそしてそれを安藤カンパニーに納品

したらまた噂になるだろう そうすればよその会社からも特注品を作っ てもらいたいと問い合わせが来て営業担当 の俺が出向くことができるんじゃないかな と思っ た俺の読み通り安藤カンパニーの社員さん はみんな優秀でうちの社長と一緒になって 耐久性の高いプラスチックネジを開発して くれ たそのネジは市販のものより硬くて強いが 取り扱いも簡単で ある安藤社長は大喜びでそのネジを見て 早速製品に使うと言ってくれ たメガバンクを辞めた時天野の言う通り親 は残念がってい ただが今はこうして大きくなった坂田工業 で世の中の役に立っているので 親も喜んで いるそれに俺はどんな仕事でもどんな職場 でもやりがいを持ってやることが大事だと 思っ た以前は酒田工業は小さかったので俺も 汗臭い作業技を着ていた今は営業部の課長 になって主にスーツで仕事をしているけど 作業技だった時が恥ずかしいなんて思って ない 俺はやるべきことをやったまでだしどんな 仕事も素晴らしいと思っているから だただ天野のように違法なビジネスをして 人を傷つけるやだけは別 だあんな人間は高級なスーツや革靴を身に まとっていてもただの嘘つき人間で ある俺は今まで苦労してきたことは何1つ 無駄になってなんかないと思って いるこれから大変なことはもっともっと あるだろうでもその度にみんなで乗り越え ていけば いいそのための仲間だから だあれから社長は俺を次期社長にすると 言ってくれたそれが本当なら嬉しいが みんなの期待に答えられるかわからない ただ俺は今やれることをやって信頼して もらえるよう務めるのみ だあいつまだ無職なんだってな元部長が 入院しているという病院の待ち合い室で 石原社長は茶髪をかき上げながら肩を 揺らしてヘラヘラと笑った甘やかされて 育った無能の2代目だ会社に35年年間も 尽くしてきた元部長についてあれだけ ひどいことを言える人物がこの会社の トップに君臨しているというのは行りを 通り越して絶望的な気分に なるしかし部長は何も悪くは俺が心の中に 封印していたことを我慢できず思わず 言いかけた時社長の妻である舞が目に入る

本来は本分した雰囲気の舞であるが社長で ある夫の心ない言葉を聞くやいなや わなわなと震え始め たもうこれ以上我慢できませんそう言って 舞は1枚の髪を差し出すそれは署名済みの 離婚届けだったそれを見た2代目社長の 表情はみるみるうちにこるそして苦労せず 社長として手に入れたものの全てを失って しま 俺の名前は栗原俊助30歳の会社員だ入社 して以来営業一筋で働いている俺は今で こそ営業部の社員として様々な立場の人と 会話する機会があるしかしながら元々は 人見がひどくかつコミ障で人前に出る必要 がない事務職を希望して入社したのだが 営業部の慢性的な若手不足を補うため新卒 入社の俺が配属されてしまった当初の俺は と言うと一刻も早くこの会社を辞めようと 思っていたが上司や先輩と一緒に得意先を 回り信頼関係を気づきながら契約を成立さ せその喜びをみんなで分かち合っていたら 人見とコミシを克服してい たいや最初は心配したんだ口数は少ないし 優しすぎるところもあるしね正直君は営業 の仕事はとてもできないと全社長に相談し たこともあるほどなん だあの時は自分もどうなることかと夜も 眠れない毎日でしたでも狭山部長のおかげ で今は違います大変だなと思うことも多い のですが会社が成長していく家庭を実感 でき営業が自分の転職だと思ってい ますいつも厳しく接している分そう言って もらえると嬉しい ね目を細めて笑っているのは狭山浩司地元 の国立大学を卒業した後家電やパソコン など精密機器の部品を取り扱うこの会社に 入社して以来営業1筋だ現在は営業部の 部長として少なくない社員をる立場でも ある創業した当初は初代の社長を含めて 社員は5名ほどの小さな会社だった狭山 部長は初代社長と2人三脚で工場で作った 部品を大手企業に売り込み今はその業界で は市場シェアナンバーワンと言われるほど までに会社を成長させた大学時代は工学部 で機械工学について学び技術者としての 知見も十分に持っているみんなに好かれる 人当たりの良さや専門的なことを分かり やすく伝えられるコミュニケーション能力 の高さが加わりこれまでたくさんの顧客を 獲得してきたそれに対して入社した当初の 俺は相手の目を見ることもままならない コミ障人前に立つと緊張で心臓が高なり 指先がブルブルと震えるというあり様だっ いくら年齢が若くて体力があるとはいえ 期待の新人として送り込まれたのが俺では

いくら人材育成にたけていると評判の狭山 部長であってもかなり焦っただろう狭山 部長のおかげで友達や両親と話すことも 楽しくなって人生がすごく充実しているん ですお世辞ではなく本当に感謝しています 俺がそう言うと狭山部長は照れ臭そうな顔 をしてパソコンに向かった狭山部長は60 歳を目前に控えている丁年をもうすぐ 迎える年齢ということだとはいえ狭山部長 ほどの能力がある人は当然のことながら再 雇用を脱進されるだろうただあくまで車内 で流れている噂であるが最雇用の契約はせ ず退職する意向らしい本人からは何も聞い ていないので実際はどういう予定なのかは 分からないが本当に退職するつもりなのだ とすれば俺には心当たりがあるそれは俺が 勤めている会社で起こった突然の社長の 交代劇 だ今日から親父に変わってこの会社の社長 となる石原たしだこの会社には私よりも はか年上のさんの社員も少なくないとは 思う私が平社員だった時に上司として偉 そうに指示を出していたものもいるだろう しかし今日からは私が上司になる全ての 会社の意思決定をするのは私そのため異論 や反論は一切無用だ黙って全ての指示に 従うよう に社員を大会技室に全員集めて女から偉 そうに挨拶をしている人物は石原たし茶髪 にロゲとチラさ全開の32歳の2代目社長 だもちろんチャラいのは見た目だけで社長 としての支出があるなら問題ないしかし 小さい頃からかなり甘やかされて育ったの だろうビジネスに対する興味も皆無だ つまり社長としての素質はゼロなのだ実は 最近まで壇上にいる石原社長は狭山部長の 元で平社員として働いていたつまり今は 社長という立場であるものの狭山部長の 部下であり俺の先輩だった石原社長は大学 を卒業した後自分は将来安泰だからと仕事 につかず趣味のバンド活動に熱中していた とはいえプロになれるほどの実力はなく かつそれだけの実力をつつけるために努力 することもなくバンドは解散会社の創業者 でもある初代の社長は狭山部長と共に 数多くの苦労を重ねており2代目である ことに甘んじることなく後継者候補として 経験を積んでもらおうとあえて平社員とし て狭山部長の元営業の仕事をやらせていた だが小さい頃から社長になるのが当たり前 と思っていたからであろうか社長になる ことが決まっているものがなぜ取引先に頭 を下げる必要があるのかと外回りが終わっ てデスクに戻るやいやすぐに不満を口にし てい

たなんで俺がこんなこと毎日毎日やら なきゃいけないんだよあんな小汚い作業服 を着てる下請けにペコペコするなんて ダサくないか 下請けの皆さんがいないとこの会社の事業 は成り立ちませんから今のうちにいい関係 を作っておけば将来に助けられることも 増えるはずです椅子の上でたらしなくあを 描いてくるくる回っている光景者候補に 狭山部長は優しく諭してきたが全く聞く耳 を持たない あああつまらねえなとと社長になりてえ ないい大人がそう叫んでいる姿を見た時に 俺が抱いた絶望感は今でもよく覚えている 汗水流して仕事をする気の全くない人が 息子というだけで社長になる日が来るその 日が来た時に俺はこれまで通り仕事の モチベーションを維持できるのか何とも 言えない不安に駆られたものだがそのは中 したと言っていいだろう狭山部長に対する 不満が消えないのか石原社長は断るごとに 厳しく当たったなんだ俺が平社員の時は やたら偉そうにあれこれ支持していたけど 営業成績は大して伸びてないじゃないか そんなんで営業部長と言えるの か突然営業部があるフロアに現れた石原 社長は茶髪を振り乱しながら 言い放つ社長そう言われましても元々 サイクル的にもこのシーズンは新規の取引 は決まりにくいですからそれでも社員の 努力が身を結んで例年よりも営業成績は 伸びているくらいなんです よ狭山部長が言っていることは本当だった それは過去の数字を見れば1 だろしかし小さい頃から勉強が大嫌いな 石原社長が過去のデータを見ているはずも ないそんな言い訳は不要だお前だって散々 そんなこと言ってたじゃんか他人には 厳しく自分には甘いとはあんたのために ある言葉だ な来月は新規の取引先が増えるように 売り込み内容を再検討していき むちゃくちゃなことを言っているのは誰 から見ても石原社長であることは確か しかし狭山部長はことを荒立てないように 大人の対応を貫き通している狭山部長は俺 のことを営業マとしては優しすぎるとよく 言っていたが本当に優しすぎるのは他でも ない狭山部長だった取引先の信頼を1つ1 つ勝ち取りながら初代社長と一緒に会社を 大きくした狭山部長俺は狭山部長の気持ち を思うと自分のことではないが辛い気持ち になった社長としての適正が皆無であるの に息子が後を継いだことにはわけがある 初代社長が重視したのは会社の安定的経営

だそのため息子である石原についても者と して念頭には置いていたもののあまりに 適正にかけているようであれば優秀な社員 数人に経営の経験を積ませ1人を社長に 据えることも考えていた本音としては学生 時代から行が悪く何かと問題ばかり起こし ていた息子を無条件で社長の座に座らせる ことには消極的だったと言った方がいい だろうしかしながら突然の初代者社長の 退場不良により状況が一変初代社長は命に は別状なかったものの治療のために長期 入院を余儀なくされた俺が勤めている会社 は特定の部品製造では教会トップではある だが会社の規模としては家族経営の空気が 多少なりとも残っているレベルだったその ため赤の他人に社長の座を取られることを やたらと嫌がっていた仙台社長の妻つまり 石原社長の母親が出来合いしている息子を 社長の座に据えるためあらゆる手を尽くし て上層部を丸め込んだその結果社員の立場 からすると絶望的としか言いよがないよう な今の状況が生まれてしまったのだ当然 創業当初からこの会社で初代社長と共に 頑張っきた狭山部長としては2代目が 好き勝手にやっている状況に耐えられない ことは容易に想像できるまた狭山部長を 毛嫌いしている石原社長が自ら最雇用を オファーするとも考えられないそのため 定年退職の時期が来たら潔よく辞めると いうのが大多数の社員の味方だった石原 社長にとって狭山部長は目の上の部のよう な存在であったが丁年を迎える時期が迫っ ていることもありそのまま月日が流れる だろうと思っていた石原社長はプライドが 高いこともあり狭山部長がよかれと思って してきたあらゆる優しさと厳しさを悪く 受け取り長らく根にっていたのだろうまた 自分とは異なり社員からの信頼が熱かった ことも気に入らなかったようだ 社長としては許されないことであるが狭山 部長に底意の悪い罠を仕掛けたのだ取引先 の依頼にいつでも対応できるように長期 休暇を順番に取るのが営業部の習わしだ俺 が1週間の長期休暇を終えた後今度は狭山 部長が長期休暇に入った頼りになる狭山 部長が不在となる期間は営業部社員1度 緊張感が走る俺たちはミスをしてはなら ないといつも以上に寝入りに情報共有をし てい た今日俺が担当する1件目はすでに決まっ ている契約に関する書類をさえ部長の 代わりに受け取るだけですので準備する ことは特にないから大丈夫です2件目は 以前に導入していただいた部品について 聞きたいことがあるとのことです

ただこの部品についてはこれまで狭山部長 と一緒に対応しているからOKですその日 の外回りのスケジュールについて営業部の 社員みんなで共有しながら不安なことや 分からないことがあったら先輩が助言する などして30分みんな一斉に席を立って 営業者に乗り込みそれぞれの行き先に 向かっていった俺たちが一番心配していた のは最近発売されたばかりの新商品の説明 だもちろん営業部に配属されている以上 基本的な情報を頭に入れてはいるものの 機械工学の知識が豊富にある部長の説明を 聞くことで学ぶことも多いしかしながら 狭山部長が新商品について説明する場に 合わせた社員はまだおらず万が一そのよう な依頼が入ったら日程を先延ばしして もらうことにしていた俺は早速最初の取引 先の元へ向かった1件目の取引先は いわゆる大手企業のため本来は狭山部長の 同行が必要だしかし契約書を受け取るだけ のため石原社長は俺1人で十分だと言った そこで例外的に俺が1人で行くことになっ たしかし 指定された会議室に入ると俺を見た担当者 の男性は不安そうな顔を するあの狭山さんは今日ここには いらっしゃらないのでしょう かあにですが佐山は来週まで書休暇を頂い ておりまして代わりと言っては何ですが私 の方で対応いたしますああそうです か先の担当は50代のベテラン社員だ 付き合いの長さもあり狭山さんと仲が良く 不在ということで寂しく思ったのだろう俺 は勝手にそう解釈していたなんとなく 気まずい空気を残したまま取引先の担当者 とテーブル越しに 向かい合うしかし担当者はノートを広げた まま俺が何か言い出すのを待っている俺は と言うと契約が出てくるものだとばかり 思っていたので同じように相手が何かを 言うのを待っていたそのまま15秒ほど変 な空気が流れたあの今日は契約書の 受け取りということでよろしかった でしょうか俺は嫌な予感がしたのでそう 尋ねると一瞬にして担当者の顔色が変わっ たおい何を言ってるんだ今日は新商品の 説明をお願いしたんだよいきなり契約書を 出せって失礼じゃないかそういうのは話を 聞いた後にするものだ俺はその言葉を聞い てはっとした契約書の受け取りだけだと 聞いていたが狭山部長から言われたわけで はなく社長秘書から伝言として知らされて いた一般的に取引先とのやり取りは社長秘 経由してくることはない一瞬狭山部長を 適ししている石原社長の嫌がらせではない

かと俺は思った大変申し訳ございません その依頼は狭山にお伝えしたことでしょう か取引先の担当者は打ち合わせがスムーズ に進まず苛立っているのだろう小さく貧乏 ゆすりをしながら若干荒々しい口調で俺に こう言った オタの新しい若い社長さん最近就任したと かなんとか言って急に挨拶の電話をかけて きたんだよそれでついでに伝えたがそれが な何だ俺の予想は当たったこれは罠だ石原 社長は営業部の社員がミスをして多額の 損失を出すようにしけるためわざと謝った 情報を俺たに伝えたのだそうすれば狭山 部長に責任を取らせ会社を辞めさせる口実 ができることもあろうに石原社長が仕掛け た罠にまんまと引っかかったのが俺だった 契約書を受け取るだけという社長秘書から の天言を間に受けて新商品の資料を用意 することもなく手ぶらでやってきてしまっ たのだだ大変申し訳ございません すぐに資料を取り寄せて説明いたしますの で俺はその場で営業部の待機組に連絡を 入れ新商品の資料をPDFファイルで送っ てもらうしかし俺は事前勉強を十分にして おらずかつさえ部長ほどの知識も和術も 持っていない俺のたどたどしい説明を聞き ながら担当者は徐々に諦め顔になっていく の後いくつかの質問も受けたが俺は はっきりと答えることはできなかったたえ 罠にはめられたとはいえ俺は完全に やらかしてしまった案の定取引先との契約 は打ち切られたその理由は誠意が感じられ なかったからまた営業部のトップが対応 するものだと思っていたところ明らかに 知識不足である社員が来たこともマイナス に働いてしまったのだろう俺の大失態に より会社は総額1億以上の損失を出して しまったのだ石原社長はと言うと会社が 危機に陥っているというのにやけに上期限 だったやっちまったな狭山部長営業部の ミスによる損失は1億超だってなそれだけ のミスをやらかして どうやって責任を取ってくれるんです か石原社長は柿明けの狭山部長を追いかけ 回してはネチネチと嫌みを言うただ狭山 部長はこの一見について不自然な点がある と思っているようだっ たただですね報告を聞く限り明らかに話が 噛み合っていませんよね栗原君は契約書を 受け取るだけと社長秘書から聞いたと言っ ていますしかし実際に言ったらそうじゃ なかったこれは社長室の天達ミスではない でしょうか狭山部長は俺のことをかった ものの石原社長はとにかく火を認めさせ たいようだ狭山部長を徹底的に追い詰める

ため今度は俺の処遇についてほのめかし 始め たこうなったら栗原が首だなこんな清和な やつ使い物にならないだろうすると部下を 思う気持ちが一一倍強い狭山部長の顔色が 変わっ た彼はまだ若いですからどうかそれだけは やめて ください最終的に石原社長の狙い通り狭 部長が責任を取って会社を辞めた金属35 年立ち上げ当から会社に尽くしてきた部長 の最後は自己都合退局形としてはそういう ことになっているが部下である俺を罠に はめて損失を出し責任を取らせて会社から 追い出したというのが本当のところださ 部長申し訳ありません俺のしょうもない ミスでこんなことに俺はこの一見以来食事 が喉を通らず3日で体重は も減ってしまった狭山部長はすっかりやれ はてた俺を元気づけるように力強くこう 言ったまあ仕事をしていると社内にも社外 にもこういう罠はあちらこちらに落ちて いるものだ栗原君は人を疑うことを知ら ないよく言えば素直と言えるのだろうが 悪く言えば騙されやすいってことだ今回の ことはいい勉になったと思って気を 取り直してここで頑張ってくれ次の日狭山 部長は荷物をまとめて長年勤めた会社を 去っていったその日の午後石原社長の妻が 部長職に着くことが社長時々に発表された 妻の名前は石原ま30歳だ舞は元々営業部 の社員だった部長の部下であり俺の同期で もある愛嬌のある可愛らしい雰囲気がヒシ 員時代の石原社長に気に入られモアタック の末に交際をスタート石原社長の一行で こき代謝していたものの今度は狭山部長が 退職したことを受けてやはり石原社長の 一言で復帰が決まったの だ皆さんお久しぶりです損害は会社に 大きな影響を与えていますが引きずってい てもどうにもなりません今日から新規一転 頑張り ましょう営業部を意のままに操れるように あえて自分の妻を送り込んだのだろう影で 社長の悪口を言おうものならおそらく舞が 告げ口するのだろうと社員はそう噂して 怯える毎日を送ったみんな前の指示には直 に従うが狭山部長時代のようにわあいあい と主体的に行動する活気はすっかり消えて いた営業部の社員からすると舞はかつては 同僚であり仲間だったしかし今は石原社長 が送り込んだスパイのような立ち位置に 過ぎない退職前の前であればこの何とも 言えない距離感に悩みそうだが石原長と活 を共にすることですっかり変わってしまっ

たのだろう孤立している状態を全く気に することなく営業部長としての仕事を祝し とこなしていた結婚する前は狭山部長に あれだけお世話になっていたにもかわらず その件に触れることなく仕事をしている前 に心の冷たさを感じてがっかりしてしまっ たただ以前よりも商品に関する知識が豊富 になっていたことには驚いた狭山部長と同 レベルとはいかないが行き詰まった時に 頼れる存在となっていったおそらく自宅で もかなり勉強しているのだろう舞はただの 腰かけではなく本気で営業の仕事に 取り組んでいることは誰の目から見ても はっきりわかるほどだった1度は信頼が 失墜した営業部であったが前のの努力も こうをそうして売上を徐々に回復させた俺 はと言うと自分のせいで狭山部長が退職に 追い込まれたという秘めもあり仕事に身が 入らない日々を送っていたが同世代の前に 厳しく指摘された栗原君は本当にそれで いいのその姿を見て喜ぶ人はいる の今思えば狭山部長の優しさを無駄にして はいけないという遠回しに送られた メッセージだった俺は彼女の言葉を聞いて はっとした2度と取引先の前であのような 死体をさらすことはしない気を取り直した 俺は時には技術開発部のフロアに入り浸っ て新商品について学んだ狭山部長が退職し て半年ほど経った頃には俺の営業成績は2 倍2まで伸びた営業部がだいぶ落ち着きを 取り戻した頃社員とは一定の距離を保って いた舞衣が突然俺のデスクまでやってきて 狭山元部長についての話題を出し た実は社長経由で聞いたのですが狭山元 部長がご病気で入院中なんですえこの前 までお元気そうでしたが何もができてい ないのに俺は突然の話に頭が真っ白になっ た具合はどうなんですか詳しくはわから ないのですがお見舞いに行かれるなら病院 名を教えますよでもこのことは極秘でお 願いしますそれが狭山元部長のご希望です の で俺は舞が急にそのようなことを言い出し たことに若干の違和感を抱いが狭山部長が 元気なうちに感謝の気持ちをどうにかして 伝えたいという思いに駆られたそこで週末 俺は1人で舞衣が教えてくれた病院に行く ことにしたさや元部長のご家族の意行も あり病室に入れるのは午後3時ということ だった迷路のような廊下を行ったり来たり して俺はやっとのことで狭山元部長がいる という病室の近くにたどり着いた前方に あるベンチに見慣れた人が座ってい たどうして栗原がここにいるんだラフな 服装のためすぐに分からなかったがそこに

いたのはなんと石原社長だった佐山部長の お見舞いにおいおい元部長だろわざわざお 見舞いに来ていることから山元部長に 対する敵意が多少なりともやいだのかと 思ったが残念ながら全くそうではなかった 前が行こうって言うからしぶしぶ来たけど 病院の雰囲気は苦手だよどこも勝子も異様 に静かだし廊下は恐ろしいほど寒々しい ああ早く焼肉を食いに行きたいなそれにし ても前はどこへ行っちまっただ石原社長は 帰りたくて仕方がない様子だったしかし俺 と社長を誘い出した舞は行方不明だ2人で しばらく向き合っていたが石原社長が突然 あの日のことを話しだしたそれにしても 狭山は間抜けだよなあんなしょうもない罠 に引っかかる なんてあの罠とはどういうことですか 何をとぼけているんだよお前だってうう 感づいているん だろう佐山元部長に責任をなすりつける ために取引先に関する嘘の情報を回した ことはさすがの俺も察していたただ社長と 取引先のやり取りの内容を証明するものが 何もなかったためどうすることもできない でいたやはり罠だったのだ 突然の石原社長の告白にショックを受けて いる俺を見て気持ちよくなったのだろう 石原社長は自分がやったことを聞かれもし ないのにペラペラと話しだした俺はヒシ員 時代親父や狭山に偉そうにあれこれ指示さ れてマジでむかついてたんだだって俺は 未来の社長なんだぜだから親父がおいぼれ て俺が社長になったらあいつを首にするっ て決めていたんだでも今はそういうのに うるさい時代だろだからあいつが夏休みを 満喫している時を狙って3年前から計画し ていたんだまああそこの取引先もまけだ からなマンマと俺の嘘を信じ込んで大騒ぎ 下げに契約を破棄した会社としては大きな 損失にはなったが狭山の退職願いを 受け取った時の総会 感石原社長はそこまで行ったら一息つき 天井を見上げながら大声で言い放った ああ最高だ ぜ茶髪をかき上げながら肩を揺らして ヘラヘラと笑っているあいつまだ無職なん だってなあの年齢じゃ最終はさすがに無理 だろう俺はあまりに大人気なく悪質な石原 社長のやり方に言葉を失った会社に35 年間も尽くしてきた狭山元部長にこれだけ ひどいことを言い放つ人がこの会社の トップに君臨しているという現実俺は 一通りを通り越して絶望的な気分になっ たしかし部長は何も悪くは 俺が心の中に封印していたことを我慢でき

ず思わず言いかけたその時石原社長の後ろ に舞が立っていることに気がついた夫の 種明かしを聞いてしまったのだろう怒りに 満ちた顔をしてわなわなと震え始め たもうこれ以上我慢できません舞は鞄の中 から1枚の髪を取り出しゆっくりと石原長 に差し出すそれを見るやいや石原社長の 表情はみるみるうちにばって いく離婚届けなんてどういうことだお前は そういうことができる立場じゃない石原 社長は片方だけ署名済みの離婚届けを前に 突き返すとするするとマは今度はポケット から会議で使用するボイスレコーダーを 石原長の顔の真正面に勢いよく突き出し たまままさかお前ええあなたが狭山元部長 を計画的に落とし入れた証拠を全部録音し ましたあなたは何も悪くない狭山元部長を 不当なやり方でやめさせただけではなく 会社にも多額の損失をもたらしましたこの 音声記録を叱るべきところに出してあなた は社長の支出がないと怪人を要求すること もでき ます舞は石原社長と結婚する前は営業部の 期待の新人として狭山元部長から指導を 受けていた日々の指導はかなり厳しいもの だったが舞は驚くほどのスピードで成長し 将来は部長に昇進するだろうと俺は思って いた 私は大学生の時までは勉強も運動もみんな 平均レベルでしたこの会社で狭山元部長と 出会ったことでこんな自分でもまだまだ 成長できるやれることはたくさんあるん だって前向きに思えるようになったんです あなたと結婚することを決めたのも一緒に この会社を盛り上げていけるそういう思い があったからだったのよだけど現実はその 逆だったあなたは社長になったら少しは 変わると期待していたけど会社をどんどん ダメにしているだけじゃないしかも社員に ひどい仕打ちをしているねえ今からでも 遅くないわせめて狭山元部長の無実を認め てちゃんと自分のやったことを謝って営業 部に復帰させてちょうだい は部長が退職に追い込まれたことに納得が いかずあえて部長の座につくことで不東 海子であることの証拠を入手する機会を 狙っていたことを俺はここでやっと 気づかされた俺からもお願いします狭山元 部長を復帰させて ください俺は病院の廊下で深深と頭を避け たしかし舞は全ての責任は夫である石原 社長にあるという絶対的な自信があるの だろう頭を下げることは1度もなかった その時廊下の角の物影から誰かがこちらを 見ていることに気がついた俺がお世話に

なり感謝を伝えたい人そう狭山元部長だっ た私のことはお気遣いなく優秀な社員は 何人も育っていますしさんも部長として しっかりやっています丁年間際の私が出る 幕はもうありません よあれだけひどいことを言われたのに 穏やかな口調で俺たちに行った俺は狭山元 部長の外見に違和感を抱いたてっきり病室 から出てきたのだと思ったが服装はワイ シャツにジャケットと外出用しかも顔色は 退職する前よりももはかにいいあれ確か 入院中では俺がそう尋ねると佐山元部長も 不思議そうな顔をして聞き返してきたいや 入院中なのは君だろ麻衣さんが電話でそう 言っていたんだが俺と狭山元部長は揃って 前の方を見た彼女は小さな声で自分がした ことを話しだした 私はずっと夫のやったことの証拠を掴む ために機会を伺っていましたもちろん私 だけでも証拠を録音するくらいの機会は いくらでもあったと思いますでも特にお 2人は夫のせいですごく嫌な思いをさせて しまいましただからこそ夫が自分の罪を 認める瞬間に立ち合ってもらいたくて ごめんなさい病気で入院しているなんて 本当に失礼な嘘をついてしまってなんと舞 は俺と狭山元部長を呼び出すために それぞれが入院中であると嘘を言ったのだ 病院関係者に知り合いがいるらしく15分 でもいいからと何度も頭を下げたらしい そして石原社長にも同様の嘘をつき帰りに お気に入りの焼肉屋によろうと言って休み の日にだと嫌がる夫をなんとか病院に 連れ出したのだ正直こんなにうまいこと 行くとは思っていなかったわただ嘘つきと いう点では私も夫と一緒私も皆さんを混乱 させた責任をとって今日限りで会社を辞め ますのでどうか許して ください舞がそのように言って頭を下げる と狭山元部長は笑顔で励まただまあまあ そう慌てるな初代の社長にこの次第を報告 しなさいあの方はとてもそう明で中立的な 方だから会社にとって1番いい選択をして くれるだからその結果を受けて今後のこと を考えればいいじゃないか狭山元部長の 助言に従い俺と舞衣は初代社長の自宅を 訪れた 2代目社長がやってきたあらゆる悪業を 初代社長に直接洗いざらい話した舞は部長 として様々な会議に参加し石原社長の威圧 的な発言や経費の横領など驚くほど たくさんの証拠を集めていたそれらも全て 仙台社長に提出した仙台社長はその場で 音声データを聞き息子のみともない動に涙 を流したがすぐに気持ちを切り替えて会社

の経営人の殺のために動き出した治療の買 があり健康を回復させていた初代社長が トップに帰りざくことになった2代目社長 は平社員に攻殻となったが0からやり直す 気持ちは皆無のため1度も出社すること なく辞めてしまったその後はアルバイト 生活を送っている本格的にメジャー デビューを目指すためバンドメンバーを 募集しているもののミュージシャンとして のカリスマ性も皆無一緒にやろうという ものは今のところゼロらしい息子を 出来合いしている仙台社長の妻も車内を 混乱させた責任が一部あると配偶者である ことを理由に好き勝手に会社経営に参画 することを禁じられた前はと言うと石原 社長とは離婚したが会社には営業部の部長 として残ることになった部長としては まだまだ経験が浅いもの一時期は めちゃくちゃになった営業部を寝る間もを 死んで立て直したことが初代社長に評価さ れてのことだったそして狭山元部長はどう なったのかと言うと退職した後はフリーの コンサルタントとして多数の顧客を抱える までになっていたそのため部長として復帰 するオファーは断りしばらくの間非常金 コンサルタントとして舞衣をサポートする ことになった狭山元部長の計いにより俺の 力不足で怒らせてしまった会社との取引も 再開できることになったあの時俺に激怒し た担当者からは石原社長の嘘を見抜くこと ができず俺にひどいことをしてしまったと 謝られた俺も準備をせずに伺ったことを 認め2度とそのようなことはしないと誓っ たちなみに次期社長はまだ決定していない が親族から抜擢される可能性はゼロとなっ たほかに残っていた家族経営の名残りを 消し去り大企業に成長するための準備段階 に入っている俺が勤めている会社は今 セカンドステージに突入したということだ 現在進行系で新しく生まれ変わりつつある 会社で目の前にある仕事を思いきり 楽しもうかつては人見でコミュ障だった俺 はこれまで以上にポジティブな気持ちで いる俺が狭山元部長に恩返しできるとすれ ば元部長が35年にわって大切に育ててき たこの会社をもっと大きくしてたくさんの 人を幸せにする会社にすることだそのよう な思いを胸に抱いて俺は営業者に乗り込み 未来の取引先の元へ向かっ [音楽] た近本さんあんたは詐欺師 だ電話越しにいきなり避難され俺は言葉を つまらせた相手は得意先の2代目社長だが 彼は経営のことなど何も分かっていない男 だあの老人たちがあんなに金になるとは

思わなかったそれを引き抜くなんて卑怯 だろ 引き抜く事実とは全く違うことを言わ 俺は怒りで頭が沸騰するかと思っ た元々は社長が彼らを首にすると おっしゃったんじゃないですか俺は 考え直した方がいいと言ったはずですでも 彼らが金になることは黙っていた だろう俺の心にはモヤモヤが溜まっていく 電話の相手は低い声で俺を笑ったまあそれ もここまでだ彼はどんな手で俺たちを 追い詰めるつもりなの だろうだが相手が何と言おうと俺は 立ち向かう覚悟でい た俺の名前は近本敦彦目のおろし業をして いる取引先の希望に合わせて伐採された 木々を正在しそれを納品する1番の得意先 は家具製造を行う田家具だこの会社の社長 は人徳があった職人を大切にしているし彼 らのスキルアップも積極的に支援していた 社長を見ていると俺も頑張ろうと元気を もらえるそれもあって納品は必ず俺が自ら 赴いていた実は高田家具を訪れる時にもう 1つ楽しみにしていることがあるそれがが 熟練職人のキさんに会うことだったキさん は元々大工をしていたらしい丁年退職し最 雇用で河田家具に入社したのだ河田家具の 社長は人材育成の傍高いスキルを持った 職人技術の伝承にも力を入れていたおお来 た な俺を見るとキさんはいつも右手をあげて 笑顔で迎えて くれる今日は何を作っているんですか子供 用の椅子 だキスさんは子供向けの家具やおもちゃを 作るのが好きだった彼自身には子供がおら ずその分の愛情を家具に注いでいるそうだ 不しれだった指からは想像できないほど 器用に細かな作業を進めていくキさんの手 を見ていると俺はいつも父を思い出してい た俺の父は日曜大工が得意で暇さえあれば いつも何か作っている人だった子供の頃は 父は天才だと思っていたがやはり本物を 見ると全く違うキスさんの手仕事はまるで 魔法のように滑らかだ彼の作業場を見て いると時間が経つのを忘れてしまうああ もう行かなくちゃ俺は時計を見て 慌てるまた来いよキスさんはにやりと笑っ て俺を見送ってくれたさてと俺は気合いを 入れ直すキスさんの仕事を見てそれから 社長に会うこれがいつものパターンだった 今まではそれに気合を入れ直す必要など なかったのだが実はは先月から社長が 代替わりしていた2代目社長の正一さんは 全社長とは全く違う合理主義者だ

待ちくたびれた よ工場の事務室では2代目社長の正一さん が待っていた約束の5分前だったのだが彼 はため息を つく俺はお前みたいに暇じゃないんだから なすみませんお待たせしました俺は頭を 下げたが正一さんが仕事をしているところ などを見たことがない俺はいつも通り納品 書を確認してもらい請求記述を伝える書類 に印をもらい帰ろうと腰をあげた時正一 さんから呼び止められたああそうそう来月 から発注内容を変えるから何かあったん ですか 俺はあげかけた腰を再び 下ろす効率化を重視しようと思ってね 手仕事の受注をやめるんだ よ俺は思わず目を 見開くそれはつまりキスさんたちの仕事を なくすということだキスさんたちはどう するんです かあいつらは家作りに時間ばっかりかけ やがって納品できる数が少ないからな全員 首だよ 首ちょっと待って ください俺は慌てて正一さんを制したそれ は考え直した方がいいのではないです か高田家具の品質はキスさんたち熟連行の おかげで保たれているのだ俺がそう伝える と正一さんは笑い出す品質なんて機械が 作った方がいいができるに決まってる昔の 職人なんて老害にしかならないよ確かに 機械で作れば均一の商品が量産できるだが キスさんたちの価値はそれとは違うところ にあるのだ俺は真剣に正一さんを止めよう としたがそれが彼には気に食わなかった ようだ途中からつき始めついには俺に 向かって怒鳴り始め 下請けのくせに偉そうにお前にこの会社の 何が分かるんだそんなに言うならあいつら はお前にくれてやるお前の会社で雇ったら いいだろう え俺は思わず声をあげたがそれは驚いた からではない喜んだからだキさんたちの ようなハレベルの職人はそうはいないうち のに来てくれないだろうかとずっと思って いたのだいいんです か俺の喜び用に正一さんは眉間にしを 寄せるあんなくばり底ないいくらでもくれ て やる売り言葉に買い言葉と言えなくもない がキスさんたちが本当にうちの会社に来て くれるなら願ったり叶ったりだ俺は事務所 を出る とびさんのとこに寄った正一さんとの一部 四重を伝えよければ本当にうちに来ないか

と使うとしたの だこの年になってまた驚くことがあるとは なあキスさんは困ったように笑う突然すみ ませんでもキスさんたちさえよければうち はいつでも歓迎しますキスさんは頭を描い たまあ仲間たちと相談させてもらうよそう ですね随分と急な話だっただけにキスさん にも時間が必要だろうだがその1ヶ月後 正一さんは本当に彼らを解雇したのだその 話を聞いた瞬間俺は会社を飛び出していた キスさんたちに会うと彼らは皆寂しそうな 顔をしているどうですかうちに来ませんか 俺が再度そう誘うとキスさんがかぶってい た帽子を脱いで一礼して くるよろしく頼むよもちろんです俺はすぐ に入社の手続きをした俺には1つのプラン があったのだまずはキスさんたちに好きな ように家具を作ってもらうことにした そして出来上がった家具の写真を知り合い のインテリアコーディネーターである坂田 はさんに送信したのだはるさんは俺と同 年代のベテランコーディネーターだ案の定 彼女は興味を示してくれ た個性的なデザインね見たことない わ俺が送った写真を見ながらはるさんが 電話して くる是非キスさんたちに会ってほしいんだ 俺がそう進める 彼女は是非と開してくれた工場を訪れたは さんは一通りの作業工程を見てから彼らを 質問攻めにしたデザインの発想はもちろん 素材機能性耐久性さらには俺では分から ない専門的な言葉が飛び交い始めるこうし て1時間は話していただろうかはさんは 満足した顔で俺のとにやってきた 素晴らしいわ今度是非仕事で使わせて もらう俺にとっては最高の褒め言葉だった それにしても彼らのデザインは独特ね今風 なのに懐かしさもあるというか俺は自慢気 に種明かしをする実はキさんは宮大工出身 なんだ 宮大工の職人や差物職人もいるよそんなに どうやって集めたの彼らはみんなキスさん の知り合いなんだ俺は彼らの技術に 惚れ込みいつかうちの木材でユニークな 家具や木標品を作って欲しいと思っていた のだ今回の正一さんの提案はまさに渡りに 船だったはさんはその数日後にまたやって きてキスさんに家具をオーダーしていった 出来上がった家具は雑誌に掲載され多くの 人の目に止まったようだうちへの 問い合わせが数倍に増えた多くのオーダー 希望者が現れたが作できる家具の数には 制限があるしかしそれがうちの家具の希少 性を高めさらに人気をす結果となった

オーダーは1年待ち会社にとっては嬉しい 悲鳴だったキスさんたちも喜んでくれて いるだが焦って制作して品質が落ちては 意味がない俺は品質と彼らの体調を第一に 制作を進めてほしいと頼んだところが半年 ほど経った頃だろうかはさんから重苦しい 声で電話があっ たクレームが来たの クレムお前は主線度の味方をするの かって俺は眉間にしを 寄せるどういう ことあなたの会社が自社ブランドの家具を 優先して他社への木材の納品を制限して るってそんなことはネモはもない中傷だ 一体どこからそんな話が出たのだろうする とはさんが俺の心を見透かしたかのように 答えた こだ家具よ俺の中にはやっぱりという 気持ちがあるキスさんたちに対する 嫌がらせかな嫉妬もあるんじゃない ののしった彼らが実は大きな利益を 生み出しているそれが悔しくてたまらない のだろう今度正一さんと話してみるよ教え てくれて ありがとう俺はたをながら電話を切った すぐに田家具の状況を調べてみると以前に 比べてかなり売上が落ちているらしいキス さんたちをやめさせた後オートメーション 化させて商品は量産が可能になったものの 壊れやすいと悪評が耐えなかったようだ デザインこそキスさんたちのものを真似て いたが品質が格段に落ちた修理よりも 買い換えた方が安価な家具長年使うことに より味が出るキスさんたちの家具と違って 高田家具の製品は使い捨て商品だと言われ ていたさらには江田家具の大手取引先で あるハウスメーカーkmホームから品質 改善を求められているそうだ追い詰められ た正一さんは全ての責任をうちに なすりつけたようだっ たひどい話 だ俺がキスさんに全てを打ち明けると彼は 目を閉じ俯いて しまうこの会社ではいい仕事をさせて もらっただが迷惑かけてまで働くつもりは ない何言ってるんですか迷惑どころかキス さんたちにはここにいてもらわないと困り ます俺は強く言い切ったさんときちんと話 をしなければならない俺はアポを取ろうと 河田家具に電話をかけた正一さんについで もらうと彼はいきなり俺を避難し始め た近本さんあんたは詐欺師だ詐欺師あの 老人たちがあんなに金になるとは思わ なかったそれを黙って引き抜くなんて卑怯 だよ

元々は社長が彼らを首にするとおっしゃっ たんじゃないですか俺は考え直した方が いいと言ったはずですでも彼らが金になる ことは黙っていた だろう俺の心にはモヤモヤが溜まっていく とにかく1度きちんと話をさせて ください俺がそう言って話を打ち切ると 正一さんは俺を笑ったまあそれもここまで だkmホームの社長が時々にあんたの会社 を視察すると言って いるケムホムがなぜですかあんたのずるを 見抜くために決まってる だろう正一さんは一方的に日時を決めその 日に必ず2人で伺うと言い切った突然の ことだったが何1つ不正はしいないと証明 するいい機会だ俺は約束の日を1日また1 日と待った正一さんと共にやってきたkm ホームの社長はスーツをスタイリッシュに 着こなしたいい男だったグレー部屋も 決まっているだがそこで俺は義子かを覚え た彼に会ったことがあるような気がしたの だ初めまして刑ホームの代表取締り役杉山 武蔵と申します俺は名刺交換をしながら 考える名前に聞き覚えはない大手ハウス メーカーの社長と会う機会などない俺は 仕事以外であったのかと頭を悩ませる人の 顔は忘れない方なのだがしかしどこで 出会ったのか全く思い出せなかった杉山 社長はまず木材倉庫を確認したいと言った 俺が案内すると彼は1本ずつ木材を確認し ていくしっかりと時間をかけると満足そう に頷い たいい木材です ね彼は純粋に褒めてくれているようだ もっと喧嘩越しで来られるかと思っていた だけに俺は表紙抜けする横目で正一さんを 見ると彼も意外な顔をしていた杉山社長が 俺を球団してくると思っていたの だろう次は工場を見せていただけますか わかりました杉山社長が何を考えているの か全くわからないこちらです俺が木材加工 の機会などについて説明しようとするが彼 は機械などを全く見ていなかっただが工場 内を見回して何かを探しているようだ そして工場の奥に向かって1人でスタスタ と歩き出した俺は慌てて後を追う工場の 一番奥にある手作業スペースまでやって くると杉山社長はやっと足を止めたそして 困ったように 笑うやっぱりここにいました かそこではキさんが作業中だ キさんは手に持っていた槌を置き杉山社長 に向かって子供のように 笑う見つかっちまった か正一さんが驚いて2人を見比べてい

たえあの2人はお知り合いです か杉山社長はにっこりと 微笑む知り合いも何も彼は私ので kmホームの全社長ですよ え驚きで声をあげてしまったのは俺も一緒 だそして杉山社長に見覚えがあったのは キスさんと似ていたからだと 気づくずっとおかしいと思っていたんです これで全ての謎が解けました杉山社長は 満足そうだった慌てたのはさんだだどう いうことです か杉山社長は鋭い目を彼に向けたそれは こちらのセリフです叔父は信頼できない人 のもで働くような人ではありません きちんと手入れされた木材整理整頓された 工場私には近本さんが嫌がらせをするよう な人には見えません彼の言葉を聞いてさん がにやりと笑うのを俺は見逃さなかった 詳しくお話いたします俺は杉山社長と正一 さんを事務所へと案内するその時杉山社長 がキスさんにも一緒に来てほしいと声を かけただが彼は作業へと戻って しまう俺は単なる職人だから経営はお前に 任せたって言っただろう 杉山社長は肩をすめながら事務所へと移動 した元々kmホームは大工だったキさんの 父が立ち上げた会社だったそうだキさんは 父の背中を見て同じ大工になったが 物づくりの才能はあっても経営には向か なかったらしい1度は会社をついだもの 追いの経営の祭を見抜くとさっさと会社を 譲ったのだという 叔父は昔から人を見る目はあると自慢して いましたキスさんの人を見る目は確かだっ たのだろう杉山社長は1台で会社をここ まで大きくした一方キスさんは会社を譲っ た後宮大工へ出入りした断るごとにうちの 専属大工になってくれないかとお願いして いたんですがさすがに元社長という立場で は難しかったようです宮大工はキスさんの 以前からの夢だったそうだそして杉山社長 に経営の際があったようにキスさんの 物作りの際も素晴らしかった宮大工の頭領 まで登り詰め更新を育てて退職その後彼の 腕をした江田家具の全社長が彼をスカウト したの だ私は叔父が家具を作ると聞いてすぐに 取引を持ちかけましたただしキさんは追い のコを使ったと思われるのが嫌で一切の エコを明かすなと言ったそうだそして杉山 社長は恨みがましい目で正一さんを 見るところが社長が変わった途端に家具の 品質が極端に落ちた叔父は田家具を解雇さ れたこともこの会社に最就職したことも何 も私には話しませんでしたそれも彼が追い

に頼ることを良しとしなかったからだろう SNSで話題になった家具を見て確信し ましたよこれは叔父の作品だと正一さんは 何も言えずに縮こまっていた最初から彼の 嘘は全てバレていたのだ信用できない方と 取引はしませんそれは私が叔父から唯一 受け継いた信念でもあり ます杉山社長はそう言い捨てて立ち上がっ たそのまま出口へ向かう彼を俺は慌てて 追いかけるすると工場の出口まで来て杉山 社長は深深と俺に頭を下げてき たおよろしくお願いいたします慌てても 深い礼を 返すこちらこそキスさんには大変お世話に なっており ますそれから数週間後kmホームから正式 な取引以来の話が来たキスさんにそれを 伝えると彼はふんと鼻を 鳴らす俺は知らん経営のことはお前に任せ てある俺は職人としていいもを売り続ける だけだそれでもキスさんの顔は嬉しそう だったその後俺はキスさんたち熟連行に 新たな作品シリーズを展開することを提案 した匠シリーズと呼ばれたそれは老若何に 問わず皆に優しいいわゆるユニバーサル デザインを取り入れたものだこちらも高い 評価を受けている先日はこの高齢化社会の 1つの生き方としてメディアにも取り上げ られたキスさんは時の人となったがそれ からますます工場の奥に引っ込んでしまう ようになった俺は人前が苦手だ よそう言いながら黙々と動かす手からは 今日も新しい家具が生み出されている そして正一さんの方にも変化が見られた あなた方に負けないくらい素晴らしい才能 を持った職人を雇ったんですもちろん私が 何度も何度も足を運び思いを伝えたから こそうちに入ってくれましただから絶対に 負けません よそういう正一さんの笑顔はくのないもの でもうあの頃の嫌みに満ちた彼はどこにも いなかった なあ あれ同僚が指をさしている方向に顔を 向けるとなんと男の子が倒れて いる100億という相談を取り付けたこと を評価され社長の誕生日会に呼ばれた俺は 唯一の同期であり友人のと共に会場に 向かっていただが道中倒れた子供を助けた ことで俺は誕生日会に遅れてしまっ た君は社長である私のことよりも子供を 優先させたんだどういうことか分かって いるの かそれ は俺の話に耳を傾けようともせず一方的に

責め立てる 社長その結果俺は左遷されることとなった だが社長はこの時まだ知らないその判断が 自分の身と会社を滅ぼすことになる なんて俺の名前は愛田涼共働きの両親と弟 の4人家族で育ってきた俺はこれといった 苦労もなく高校大学へと進学しそれなりの 青春を王化してき た決して楽勝とは言えない就活を くぐり抜け大手と呼ばれるリーヴ株式がに 就職した俺は現在営業部の一員として日々 仕事に追われる毎日を送って いるリーバは比較的なのしれた会社という こともあり一流大学出身の社員が多い いわゆるエリートと呼ばれる人たちと肩を 並べて仕事をするのは結構なプレッシャー で会話の節節でもその違いをわざわざと 見せつけられるようで時々自分が情けなく 感じる そんな中でも同じ部署で働く浜口純平は 唯一気を許せる数少ない同期であり友人 だおはようり ちん恥ずかしいあだ名で呼ばれ思わず飲ん でいたコーヒーを吹きそうになっ たその呼び方はやめろって照れ隠しのあり 顔を歪ませて抗議する俺が面白いのか純平 はニヤニヤして いるまあいいちゃんそれよりもさ今日の昼 何食べる駅前にさ新しいラーメン屋ができ てて さスラっとした長身の体型にちょっと長め の茶髪一見して茶らく見えるがこれでも 一流大学出身のエリートだこの何気ない 時間が俺をほっとさせてくれる貴重な一時 なの だとにかく両親も家系ラーメンの素晴らし さをねっていうか俺の話聞いてる聞いて るってお前本当好きだよなその家系 ラーメンまあそういう楽しみがあるから 仕事頑張れてるっていうのが大きいから ねあのさなんか分からないけどありがとな え炭酸飲料を一気のみした純平がポカンと した顔をして いるいや他の人たちはさ俺に対して 割り切ったような態度をしてくるんだけど 純平はいつも作に声をかけてくれるから うーん別にそんな体操なことをしている つもりはない けどそう言ってふっと深く息を吐い た両親はさ優しいじゃん え仕事していてもさ男女関係なく手を 差し伸べる優しさを持っているっていうか 困っている人がいるとさりげなく助けて くれるんだよな 俺は自分を優しいと思ったことがなかっ

たのほほんとした外見によらず意外と深い 部分を見ているのだと関心してしまっ た俺もそうなんだけどさエリートって呼ば れる人ってその感覚が当たり前に思っ ちゃうんだよねだからそれを他人にも求め ちゃってついつい人を見下してしまう わけそう言って2本目のペットボトルを 開けごくごくと音を立てて飲ん だその一方で両親はそれがないわけよ俺に はそれがとっても 羨ましいそうなの か名前を聞けば誰もが羨むような大学を 卒業している純平は仕事でも案外その頭脳 明積ぶりを発揮し続け先輩からも一目置か れているその彼がここまで褒めてくれる ことが俺にとっては救いになった それからしばらくの間俺は多忙を極め順平 もそれなりに忙しいらしく会話を交わす 機会がないまま数ヶ月が経っ たそんな中俺は仕事で大きなチャンスを 得ることとなっ た兼ねてからうちと取引があるスカイ勝者 から100億という規模の大きい相談を 持ちかけられたのだスカイ勝者はうちとひ を取らないほどの大手企業であり大口取引 先で ある今回の取引の担当者である辻アカとは 以前別の仕事で一緒になった際なぜだか息 統合しそれから訪問した檻などは軽く雑談 をかわすようになっ たそうして今回この商談の窓口になんと俺 を指名してき た俺よりも少しと上で俺とは比べ物になら ないほどの退でしかも美人しかももその若 さでありながらこれまでにいくつもの相談 を取りまとめ相合でウーマンと称されて いる人だなぜこんな何の取りえもない1回 の営業マの俺をご指名してくれたのかは 分からないがいつも笑顔で作に接して くれる彼女からの申し出に断る理由は なかった早速アカにアを取り使勝者を訪れ たこの旅は何というか 100億というあまりの大きすぎる取引に おじ気づいている俺に 対しいえいえこちらこそお忙しいのに こちらからお呼び立てしてしまってごめん なさい ね余裕ある大人のエミを振りまいている アカは変わらない優しさで迎えてくれ た早速仕事の話に入り打ち合わせが終わっ た頃には代謝時間が迫ってい た細かいところは少しずつ詰めて行くこと で合意し休憩を取ることになった入れて もらったお茶をいただきながら俺は疑問を ぶつけて

みるあの何かしら こんなとてつもない額の相談の担当になぜ 俺 を不思議だった馬が合うとはいえまだ経験 も浅い上にエリートとはほい立位にいる するとアカはサラサラの髪をかき上げ ながらにこやかに微笑ん だあなたなら誠意を持って一生懸命務めて くれると思ったからですでも俺にはとても じゃないですが苦が重すぎますそれにアカ さんみたいにすごい人じゃないですし そんなの自分をひげしすぎよそう言って アカはカラカラと笑っ た実はね私の父はスカイ勝者の役員をして いるのつまりはこ 者何の戸惑いもなく言ってのけるアカに俺 は思わず口をあり開けてしまっ た今回愛田君を担当にしてほしいという わがままが通ったのは娘可いさゆえって ことかしらねだからね私の力なんて所詮父 の7ひいや14光で成り立っているような ものなの よなんとも潔よい発言に次の言葉が 見つかっ あっらと言っているアだが親の力だけで ここまで仕事をまとめあげることができる だろう か一見近づきがい美貌を放っているものの 時折り浮かぶ親しみやすい笑に俺の胸が高 なった車に戻るなり車内では蜂の巣をつい たかのような騒ぎとなっていた田さんやり ました ね君よくやっ たってゼロの数えげつないよねあ ありがとうございおい愛 だ同僚や先輩たちが次々と小さの声をかけ てくる 中あの辻お嬢からのご指名なんて一体何が あったん だいつもは挨拶さえまともに返してくれた ことがない上司が上期限に声をかけてき たいや自分でもよくわからないですが精 一杯頑張り ます月並の開始に上司は頷きつつ真剣な顔 でこう言っ た社長からお前への伝言だ今から社長室に 来るようにとのことだくれぐれも失礼の ないようになは はい初めて入る社長室はやけに広く所々に 大手企業社長と思われる人たちとのツ ショット写真が飾られている まあまあそう硬くならず にそう言って社長はやかに私を見つめて いる愛田君と言ったねあ はい忙しいところ呼び出してしまって

悪かったねいえそれで 何か君はその若さで100億という規模の 談を取り付けてきたそうじゃないかしかも 辻上が相手だだねご令嬢と言っても彼女は かなりの切れ物だそんな人物からのご指名 というのはなかなかないことだぞよくやっ たあありがとうござい ます社長の口から繰り出される褒め言葉に 俺はどう返したらいいのかわから ない実は来週私の誕生日会が行われること になっていてねいい年してと思われるかも しれないが は はいすっかり戸惑ってしまった俺に反して 社長は上期限で 続けるそこに是非君を招待したいついでに 君の同期のお友達も一緒に ね同期っていうのは浜口のことです か社長は笑いながら頷いたた大変光栄な ことで喜んで出席させていただき ますのあり跳ねた言い方になってしまった が心の中では新たな悩みに悩まされること となっ た一緒にいい よ大森の中華面を思いっきりすりながら 順平は簡単に頷いた悪いな初めてのことだ からどうしたらいいか分からなくっ て社長の誕生日会に順平も一緒に招待され たことを伝えたもののやの反応はまるで あけなかっ たこいつの脳内は一体どうなっているん だ天然なのかついだけなのかは分からない がどんなことにも同じず淡々と応じて くれる順平を俺は初めて頼もしいと感じ たなんなら行く前にどこか寄ってく ラーメンとか食ってくああ俺緊張で何も 食べられそうにないからそれもありかもな っていうかさスーツでいいよなうんそれが 無難だ よナプキンで口まりを拭いながら順平は 頷くっていうかさ社長ってもういい年齢な のに誕生日会なんてやるんだ なそう俺は何気なく口にしただけなのだ が初戦自己まだろとぼそっとついた純平の 犬 がやけに怖かったこうして俺は車内におい て一躍有名人となり今まで関わったことの ない社員からも声をかけられることが増え てき た一気に注目され戸惑いとふわふわした 気持ちを抱きながらも俺は100億の相談 に向けてシクシクと仕事をしていくのだっ たそうして迎えた社長の誕生日会 当日せ待っ た仕事をするのと大して変わらないスーツ

姿で現れた順平をじっくり見てみると所々 に育ちの良さを感じさせられ たお前実はモテる えモテるって 何思わず思っていたことが口について出て しまったようだいつもと変わらない テンションに苦笑いしつつも少しばかり アドする俺 こうして俺たちはたもない話をしながら 誕生日会が行われるという某有名高級 ホテルに向かったのだが目的地まであと 10数メート地点でのことだったなあ あれ純平が指差している方向を見てみると なんと男の子が倒れている世学校からして 小学校高学年ぐらいだろう かおい君どうした 思わず駆けより軽く肩を叩いてみるも反応 がない急いで脈と呼吸を確認する今なら まだ間に合うかもしれ ない俺は彼を路上の隅に移動させ救命措置 を試みた順平救急車だああ分かっ た純平が腕時計を気にしながら電話を かける頭の片隅に誕生日のことが気になり つつも倒れている子供を見捨てることが でき ないちんこんなことしてたら遅れちゃうよ だからと言って放っておけるわけない だろう俺は必死に救命処置をしながら叫ぶ だが子供の呼吸は弱くなっていき1分1秒 たりとも油断できない状況 だ純平はおろおろしながら高級ホテルの 看板と腕時計をに気にして いるそしてどこからか純平のスマホに着信 が入った何やら電話の向こうの相手は ひどく怒っているようで怒鳴り声がスマホ 越しに聞こえた順平は顔を真っにさせて ごめん俺先行くよというなり急ぎ足で ホテルに向かってしまった え俺は驚いただってここにはは倒れてる 子供がいるんだ ぞ俺は頭の片隅で呆然としながらも弱って いる男の子の汗を 脱ぐ膝立ちになったことでズボンは すっかり汚れてしまいジャケットはシ だらけになってしまっただがなんとか 助かって欲しい一心で俺は救急車が来る ギリギリまで救命処置を続け た多少の渋滞はあったものの連絡してから 5分ほどで到着したは無事に病院に到着し 子供の家族にも無事会えた俺は腕時計を 見る今頃終わっている頃だろう なそう思いながらも俺は会場へ急い だ ちん純平が困ったような顔で出迎えた シャンデリアがやに目立つだだっ広い

ホールは華やかに彩られにはピー バースデーと書かれた横断幕がかかって いる先ほど社長のお礼の挨拶が終わりこれ から2次回に向かうところなのだという俺 は息をハーハーさせながら順平に近づい たりちんあのさっきは順平が何か言いた そうだったが聞き取れなかっ た子供の命は無事だってそそうよかっ た順平も気にかけてはいたのだろうアンド の表情を浮かべた社長を見つけ遅れたこと への謝罪をしなければそうして俺は キョロキョロ会場内を歩き回り数名の美人 に囲まれ上期限の社長を見つけて声をかけ た 社長すると彼は一瞬眉を潜めたものの美人 たちにやかに声をかけながらその場を離れ 俺の元へやって 愛君随分遅かったじゃないか社長お招き いただいたのにもかわらず申し訳ありませ んすると社長は呆れたように深いため息を つき ながら聞いたところによると倒れた子供を 助けていたらしいねはいですが子供は無事 病院にそういうことを聞いているんじゃ ないんだ よ土をぶつけられ俺の心臓はびくんと 跳ね上がった君は社長である私のことより も子供を優先させたんだどういうことか 分かっているの かそれ はこれが大事な相談だったらどうする つもりだったんだ人が倒れているのに 見過ごせと言うんです か思わず反論してしまったどうやら私は 間違っていたよだ ね社長の表情は怒りに包まれているものの どこか悲しみを滲ませているようにも 見えるどうやら君のことを買いかぶってい たようだ残念だよ今後のこと覚悟するんだ なそう言って社長は会場を出て行って しまったすると入れ替わるように順平が やってきたおそらく影ながらに俺たのを見 ていたの だろうりちん順平巻き込んで悪かった そんな俺の方 こそ2人の間に気まずい空気が漂う順平の 表情は困っているようにも悲しんでいる ようにも見え た 行けよすると彼は軽く頷きつつ名残りをし そうに俺の元を離れていった その後ろ姿を見て俺は友情も失ってしまっ たのだと絶望感でいっぱいになっ た最悪の誕生日会から数日が経ち俺は再び 社長室へ呼ばれた案の定社長の口から告げ

られたのは地への移動つまり左川だっ た先日の君の行いと態度はあまりにも ひどかっただが君は 若い今回の事例はこれまでの実績に鑑み猛 してもらいたいという私の恩情の結果だと 受け止めてもらいたいははい恩情に感謝 いたし ますそう言って俺は頭を下げたそれと君が 現在担当している案件だが金額が金額だけ に会社にとっては重要なものだ慎重に ぬかりなくきすぐよう にそう言って社長は顎を一瞬突き出し俺を 部屋から出るように促し たそういうわけで今日を持って私は担当 外れることになりました突然のご連絡に なってしまい申し訳ありませ ん悲痛な思いを隠し電話口で事情を説明し ながら俺はアカに何度も謝罪を繰り返し たアカは黙っているものの怒りがひしひし と伝わってき た私の公人は私の同期にお願いしています 浜口と言って大変優秀なやなのでご安心 ください当然引き継ぎはしっかりしておき ますの ですると明鳥は唐突に愛田君 はいいきなり名前を呼ばれたいでしまっ たなぜこんな急に移動することになった のそれ は半ば責められる口調のアカにどう説明 すればいいの か何かあった のアカのくっきり彩られた目元と鋭い まなざしを 思い出す実 はそう言って俺は戦犯怒ったことを 洗いざらい話したそれを聞いたアカは 何それ信じられない その口調は完全に怒りに満ちてい たその社長とんでもないことをしてくれた わね命より大切なものなんてこの世にない のよそれなのに申し訳ありませんあなたが 謝ることじゃないむしろ愛君の行動は誇る べきことよあ待っ て何かを思い出したのかアカは何かを考え ているよう だ助けた子供って小学生ぐらいの男の子な のよねええそうです がすると彼女は何かを決意したかのような 口ぶりでこう告げたもしかしたら愛田君の 力になれることがあるかもしれないねえ今 から会えない かしらここでの勤務も今日が 最後最後の挨拶をすべく俺は社長室へ 向かっ た気分はどうか

ね社長が意地悪じみた笑顔を向けてこう 聞いてき た裁量とは言えませんが覚悟はできてい ますだが社長はそれには何も答えずまあ それはどうでもいいんだが例の100億の 件はちゃんと引き継ぎができているん だろうなもちろん ですそう言って俺は懐からあるものを出し 差し出した次表 届けはい本日を持ちまして退職させて いただきたいと思い ますすると社長は鼻を鳴らしながらほお その若さで身の振り方を考えたというわけ だな随分成長したじゃない かそう言って俺を馬鹿にするように 笑いかけてき た失礼し ます声とに扉が開いたえあこれはこれは辻 専務のアカが登場するなり社長はそれまで の態度を一変させうやうやしく出迎えた 社長ごしており ますそう言って頭を下げたアに社長がつき ながら 問うそれでご霊場が直々に 何か私が解消者の100億案件の担当して いるのはご存知ですよねあ ああ聞き背丸アカの迫力に社長がたじろい で いる本日はそのことでお伝えしなければ ならないことがありこうしてまりまし たそうして飛鳥は背筋を伸ばした恩社との 取引の件をお断りさせていただきますな なんだっ て社長の顔がまさになっているそれ からそう言ってアカは俺の方をちらっと見 ながらこちらの間さんを我がスカイ勝者に 迎えたいと思っています本日はその件と 合わせましてご挨拶をか彼を冗談 だろう社長は取り繕うように笑うもアカは ニともしなかっ たさんのような優秀な方が急に移動になる なんておかしいと思いましたよ理由は全て 聞きました最低の一言です ねだが重要任務を放棄したことに変わりは ない上に立つものとして正当な判断をした までだ命以上に重要なことなどありません よ倒れている人を救護することなど なかなかできることじゃない私はそういう 人と一緒に仕事をしていきたいと思いまし たそれに比べてアカは一層厳しい差しで 社長を見据え た自分の誕生日会に遅れてきたという理由 だけで美不尽な移動を命じる人助けをした だけでバツを与えるような会社とこれから も良いお付き合いができるとお思いですか

私だったらごめんだわだだがこれが大事な 相談だったら 社長アカがとどめをさした 社長はご存知ないかもしれませんが愛田君 が助けた子供は私の姉の子供ですおっこの 命の恩人なんですよ彼はえそうだったの か社長はそれまでの態度を一変させ あっけらかんとした口調でこう言ってき たそういうことなら早く言ってくれよ愛田 君前言撤回しよう左は取り消しだもちろん 取引の剣も引き続き頼むよ突然の代わり ぶりに思わず怒りが込み上げそれを握り拳 で耐えたいえ私の意思は変わりませんなん だっ て社長のコカに青筋が立って いるこの恩知ずがお前みたいな三流大学で を雇ってやったのは誰だと思ってる所詮 お前は会社のお荷物なんだよ 社長が本書を荒にしてきたもしやめるん だったら今までの給料を全額変換しろ俺を 敵に回したらどうなるか分かってるだろう なは何を言っているんだこの人 は俺が言い返すとした時順平が突然社長室 に入ってき た親父もう やめろ親父今純平が社長を親じって純平 お前には関係ない関係あるあの時俺は話し たよね量が遅れた理由なのに親父は聞く耳 を持つことなく量を責めるばかりだった俺 悔しかったよあの親父 って思わず俺は口を挟ん だ俺社長の息子なんだ親父からから会社で 学べって言われていたから今まで隠してて ごめん普段のおっとりした順平からは想像 もできない苦悩がそこにあっ た俺昔から耳にタコができるくらい聞かさ れていてね何事も効率重視だとか自分より 格下の人間は見せとか学生時代は俺の友人 関係に介入して何度トラブルになったこと かそう言って彼は真底深いため息をつい たおかげで俺は暗黒のような時代を過ごし てきたよだからこの会社に入って両親の ような優しい人と友達になれて本当に 嬉しかったんだ本当だ よそんな風に自分を思っていてくれた なんてりちんごめんなあの時お前と男の子 置いて行ってしまったこと本当にすまない 謝って許されることじゃないけど俺こんな 自分が本当に嫌になる よ 順平純平は純平なりにあの時のことを 悔やんだんだろうなほかな温かさが胸に 広がる一方でそんな心優しい息子をも 傷つけてきた社長に対する怒りは強くなっ て

いく純平の行走が少しずつ怒りで歪み叫ん だもし両親に何かしてみろ俺はあんたを 許さないから なだが社長はそんな息子の必死な訴えなど どこ吹く風だふんお前みたいな世間知らず に何が分かるんだ息子と家ども私に背い たらこのままではおられん ぞそう言っていられるのも今日までかも しれない よそう言って順平はあるものを社長の机に ぶちまけたここれは何なんだあんたが一番 分かってる だろう純平の目に浮かんでいるのは失望と も悲しみとも言えない複雑な感情だっ た密かに調べさせてもらったんだ経理部長 の口を割るのに苦労したよでも両親の過食 に苦しんでいたみたいで全部話してくれた よその他役員や社員への不適切な行為の 指示秘書に対する不謹慎すぎる行為その他 にももう やめろ社長が必死になって白を切る姿を 横目に俺とアカはぶちまけられた資料に目 をやっ た不正用物語る書類に混じって明らかに今 のご時世にそぐわない団体と思しき人たち とやかにピースしていたり目も当てられ ない場面の写真の 数々が思わず 最低と呟い た今社長ぞいた全役員の緊急解合が行われ ており先ほどこれらの行為を全てお話し させていただきましたもちろん両の車線に ついても全てお伝えしたところですお 分かりになりますよね 社長純平が目を真っ赤にしながら社長を 追い込ん だこうして社長は全役員の満了一致により 社長解雇株主総会でも同意を得たことで リヴ株式会社から完全通報されることと なっ た現在会社は立て直しに向け同業他者から の援助を受けつつ必死に信頼を取り戻して いる最中 だそうして俺はと言う と愛田さん書類はこれで大丈夫です か後輩からの書類に目を通しながら俺は 笑顔を向けたオッケー ですそう言って俺は親指と人差し指で丸を 作っ たアカからヘッドハンティングを受け使 勝者に入社した俺は現在花形と呼ばれる 営業部一家に配属され忙しくも充実した 毎日を過ごして いる同じ営業部とは言っても全とはも ルールも違うそれでも以前とは違いなんと

言っても風通しが良くて仕事がやりやすい ことが一番良かった田君ああか さんお昼休み時間が合うとこうして昼食を 共にすることが 多い休み時間ぐらい仕事から離れたいと たいもない話に教示つつも結局仕事の話に 戻ってしまううちの父がね愛君に痛く感謝 しているのよなんてったって孫の命を救っ てくれた人だ からその話もう何回も聞いて ますそう言って俺は苦笑いしながらも嬉し さが止まらない事実出勤1日目の時会社の エントランスにずらりと役員が並んでいる のを見た時は思わずバッグを落としそうに なったくらい だあの時は本当顔から火が出るぐらい 恥ずかしかったですよでも私はそのことを 差し引いてもあなたに来てもらえて本当に 感謝し てるそう言ってアカは思いっきり口を開け おにぎりを放っ た波いるライバル企業から一目置かれ令嬢 と呼ばれている彼女の庶民的な仕草を 当たりにすると俺に気を許してくれている のだと嬉しくなっ たああそういえば俺は恥ずかしさを 紛らわすように話題を変えた純平のこと 聞きました ええ役員の間でも話題になってるわ私たち のライバル会社になるのも時間の問題 ね純平の父が社長を解雇されて間もなく 純平も会社を去ったそうして純平はここ からほど遠い地域に小さい会社を立ち上げ た最初はベンチャー企業として数人の社員 と共に会社を回していたそうだが丁寧な 仕事ぶりと純平たちの人柄が評判を呼び 少しずつ事業を拡大していったそうして今 は社員数100人を超える大企業となっ た純平自身父を反面教師にしていることも あって社員第1を掲げているそのことも 取引先から絶大なる信頼を得ているそうで 今は目も回るほど忙しいよう だ今度一緒に仕事するんだっ てサラダを頬張りながらアカが嬉しそうに 聞いてきた ええしかも向こうから話が来て本当純平に 会うの何年ぶりか な嬉しさのあまり思わずあだ名で呼んで しまったいいなそれだけ仲がいいなんて 思わずアカの顔を見るとなんだか焼きもち を焼いているように 見えるままあ一の同期ですからねえ敬語 やめないえいやでもそれは ちょっとアカが真剣な顔で俺を 見つめるサラサラの髪から香るシャンプー

の匂いが俺の胸をドギマギさせ た私もっと愛田君のことを知りたいだめか な上目遣いで見つめてくるアカからの言葉 に俺にもようやく春が訪れるのだと期待感 がいっぱいになっ た待ってたよ座って座っ てあの頃と全く変わらない丸っこい体と顔 は相変わらず顕在だった俺は奇妙な感覚に おかしさをこらえつつ仕事モードに 切り替える本日はお忙しい中ありがとう ございます 社長友達なんだからさ社長はない でしょそう言って苦笑いしている純平の顔 はあの頃と変わりはなかった近況報告も そこそこにひし切り業界用語が飛び交い 具体的な契約に入っていく話し合いは長 時間にも及ん だちょっと休憩しよう か話がしたところで純平がコーヒーを入れ てくれ たさすが社長が入れてくれたコーヒーは 違う わ何言ってんだ よけけガガの雰囲気から一変し空気はあっ という間に和んだそこから他愛もない話を 繰り広げ話は次第にリーヴァのことに及ん だそういえば父上は元気かああすっかり 丸くなった よあの頃と比べて目尻のシが深くなった 順平がしみじみと語った ことあの頃の会社はすでに倒産寸前に陥っ ていたそうだそんな時に転がり込んできた 100億という巨額の取引ができる チャンス会社を立て直すにはこの相談を 必ず成功させなくてはならないだが霊の 騒動が起こり俺の退職に加え 他の取引先からも取引撤退がつい だ遅かれ早かれ父の隕石辞任は免れなかっ た遠い目をしている順平もいたまれない 気持ちだったに違い ないしょうがないよあの会社はその時点で 時代遅れだったってわけさ今時学歴やら 三重をひけらかしたところで人は寄ってこ ない会社を起こしてみてそのことがよく わかった そう言って彼は苦笑いを浮かべた俺は何と も言えない気まずさから逃れたくて話題を 変え た今更だけど順平結婚おめでとう ありがとうそうそうこの間子供が生まれた んだ俺がパパだってさ信じられないよ なあっという間に親しみやすい表情に 変わり純平がスマホを向ける純平と腕に 赤ん坊を抱いた可愛らしい女性が中むつ まじく並び幸せそうに微笑んで

いる幸せそうだなへへへお前も早く結婚 しろよ俺はまだまだだから聞いたぞあの アカさんといい感じなん だろうそう言って純平は俺の肩をポンポン 叩いてくるそうして何かを思い出したのか そうそう実は ねそう切り出した順平は今までのことを ぽつりぽつりと語り出し た社長解雇され家庭は一変した長年夫に 尽くしてきた純平の母は新浪で倒れて しまい数ヶ月後に亡くなってしまった残さ れた2人の悲しみは相当なものに違いない だが会社の一見で2人の中は完全に決裂し てしまった 純平は父と決別する覚悟で会社を立ち上げ 死ぬ者狂いで頑張っ た息子が経営者として認められるのに反し て父は社会から見放されたかのように毎日 すんだ生活を送ってい た過去の映画にすがり続ける一方今までの 行いを強く後悔していたのだろう2人とも 互いを気にかけつつも俺の線の一見で単価 を切ってしまった手前なかなか歩み寄れ ないでい た2人の関係が変わり始めたのは純平が 結婚したことだった元々仕事仲間だった妻 は父が社長していた頃からリーヴのことを よく知っていた全て受け入れた上で交際を 続けプロポーズを受け入れ た子供が生まれてからも仕事を続けたいと 思っていた妻は順平に父との同居を提案し た らしい孫の世話をしてくれたら何かが 変わるかもしれないよと長年子育ての全て を純平の母に任せてきたこともあって最初 は苦労の連続だったそうだ純平も育休を 取得し父と共に必死に我が子と向き合っ たそんな時間を共有していく中で2人は 少しずつ心開いていくになったのだという 今では凄んだ生活から脱却し子供を保育園 に送った後は近所のお仲間とゲートボール を楽しんでいる らしい今でも時々気まずい時はあるんだ けどねでも子供向けのテレビ番組を一緒に 見ながら時折り俺が小さかった頃の話をし てくれるようにはなったん だそう語る純平はすっかり人の親の顔をし て いる親父がやってきたことを許すことは できないけど俺には測り知れない苦労を 抱えながら社長をやっていたんだろう な順平が語る通り仕事をしていく上で 割り切れないことや少々の無茶をしなけれ ばならないことはあるかもしれないだが 何より1番大事なことは人だと

思う利益や効率を重視するあまり人を警視 してしまえば結果として何もかが崩れて いってしまうのだと俺は仕事をする上で 強く体感して いる純平は俺のことを誰に対しても優しい 人だと言っていたがそれは俺の性格だから ではない今までの人生で数えきれないほど の優しさに触れ教授してきたからこそこれ からはその優しさを人に返していきたいと 思ったからこそ だそうしてまたその優しさに助け いこれからも掛けのない仲間たちと共に 変わらない優しさを持ち続けながら社会や 人に尽くしていきたいそう心から思っ たこっちは忙しいんすよ貧乏人はとっとと 帰り な田上帰り慌てて銀行窓口に行った俺を見 て奥という名札を下げた銀行員が鼻で笑う 最近この銀行に配属になったのだろうか 普段見ない顔だだが新人だからと言って客 へのこのようなブレは許されるはずがない みだけで貧乏人と判断するような銀行員が いる銀行とは取引したくありません全額を 下ろして他校に移しますよ俺がそう返すと 銀行員は大 爆笑つったってどうせ10万くらいだろ どうぞご勝手に俺は心の中で静かにこの 銀行終わったなと思っ た俺の名前は騒いかの本格的な演芸や 畑仕事が趣味の45歳だ今は爽やかな心緑 が風に揺られる5月俺は汗水垂らしながら 毎日田植作業に追われているだがこれは俺 の本業ではない本業は金融会社の経営者だ 汗水垂らして田植をしている俺の姿を見る と誰も会社経営者だと思わないだろう現に ご近所さんにも俺は農家だと思われている よう だお兄ちゃん今日も頑張ってるな少し休ん だらどうだそう声をかけながらペット ボトルのお茶を手渡してくれるのはお隣の おじいさんだありがとうございます元気 よく頭を下げながらお茶を受け取るもしお 隣のおじいさんに田上は趣味程度にして いるだけと言うとどう言われるだろう かこれだけ広い田んぼ趣味で収穫した米は 全部兄ちゃんが食べてるのか米はご近所 さんや会社の人に譲って ます無料で販売はしないのかこんなに広い 田んぼの米をもったい ないこんなことを言われるのはすでに想像 がついていることだ俺が演芸を始めたのは 5年ほど前だったかコンクリート ジャングルで仕事に追われるのが嫌になっ た頃に始めた土に触れていると俺は今生き ていると実感できる農業を本業にしていて

も良かったなそんなことを考えながら今日 も田上に畑仕事にとせを出す俺がなぜ本業 である金融会社の経営をしながら田植をし ているのかそれは俺の立ちが大きく関係し ている俺の父は俺が生まれる少し前に交通 事故でなくなった母が女で1つで育てて くれたが俺が5歳の時に病の悪化で帰らぬ 人に俺は親戚に引き取られて育てられただ が学校では両親がいないことで同級生たち に心ない言葉をかけられた中二の時に投稿 拒否になったがなんとか中学を卒業して 私立の高校に進学そこでは両親がいない ことを笑ってくるような同級生たちはい なかった俺は中学の時投稿拒否をしたこと をかなり後悔したほんの1年だがその間 授業を受けていないため高校の授業につい ていけない進学するのか就職するのか自分 自身の進路を決めないといけないその プレッシャーに押し負け俺はまた投稿拒否 を繰り返すようになった親戚宅では俺が 学校に行かなくても咎めてくるような大人 はいないみんな俺に無関心で俺はただの 同居人孤独感や将来への不安に悩んでいた 時のこと唯一中が良かった友人から お兄さんを紹介してもらった友人の お兄さんは独学でfxトレーダーをして いる人だったfxトレーダーは金融機関に 所属して証券の売買を仲介する仕事だ友人 のお兄さんは証券会社で働き債券や株式 などの証券の売買を仲介していたFXや 債券株式初めて耳にする言葉ばかりだった がなぜかすごく興味が湧いた学校の授業 なんて全く頭に入ってこないのに本当に 不思議な感覚だったのを今でも鮮明に覚え ている俺は高校卒業後から友人のお兄さん に教えてもらいFXや株の勉強を始めた 最初は覚えることが多くて挫折しそうに なったこともあっただがお金を稼いで自立 したいという思いでただただ勉強に 取り組むFXも株も知識がなければ損をし てしまう可能性がある全くの初心者で始め た時は不安だったが知識をつけ稼げるよう になっていったfxトレーダーになり20 を過ぎた頃には年収1000万円近く 稼げるようにそしてそこからさらに企業に ついての勉強を重ね35歳で金融会社を 起業今では多くのFXプロトレーダーに 支えられながら会社経営を続けている 私生活では で出会った子さんと2年の交際を重ねて 結婚今俺が田や畑仕事をしている土地は 全て妻の実家のものだ妻の実家は古くから 自主をしている多くの土地を所有している が最近は高齢化で借りる人も減っている 広大な土地を余らせているのももったい

ないと始めた畑仕事 まさかはまってしまい上までするように なるとは自分の成長ぷりに自分でも驚いて いるだが正直会社経営と畑仕事のかけ持ち は本当に大変だ家に帰る頃には家族みんな が寝静まっているもう1週間ほど娘とは顔 を合わせていないかもしれない食材や日用 品の買い物家のことも全て妻に任せっ ぱなし そういえば今日最後から何か頼まれていた よう なはっとなった俺は慌てて田植作業を辞め て銀行へ向かった今日は銀行で生活費を 下ろしてそのまま少し相談したいことが あったんだった泥がついた作業儀のまま 銀行に行った俺を若手の男性銀行員が じろじろと見てくる普段見ない顔だ最近 このに配属になったのだろうか奥という 名札を下げているがその名前にも覚えが ない小学の引き落としならATMが便利 です よいや今日は店長に相談があるので声を かけてきた奥という銀行員に俺が返事をし た途端急に彼の態度が変わっ たはっきり言ってこっちは忙しい 貧乏人はとっとと帰りな俺は銀行員の態度 の変わり具合にただただ目を丸くする いくら田植帰りに慌てて銀行窓口に行った からと言ってこんな扱いを受けると はあなた最近入ったばかりの方ですかいつ もそんな失礼な態度でお客様への対応をし ているんですか俺はね無仕事をしたくない んすよ着替える服も買えないような貧乏人 の相手したって給料は変わらねえから なみなりだけで人を判断する浅はかな思考 給料のことしか考えておらず目の前の客も 見えていないような盲目さこいつと話す だけ時間の無駄だと思った俺はこう言った みだけで貧乏人とするような銀行員がいる 銀行とは取引したくありません全額下ろし て他に移しますよ俺がそう返すと銀行員は 大 爆笑全額つったってどうせ10万くらい だろどうぞご勝手 に俺は心の中で静かにこの銀行終わったな と思った俺はその場で店長に電話をかけ 手近に事情を伝えた慌てた様子の店長が 米つきバッタのように俺に謝罪 するさえ様この旅はうちの奥が大変なご ブレを働き大変申し訳ございません泣き そうな顔で謝罪をする店長の隣で奥は こちらをじろりと睨んでいるち勝手に店長 を呼びやがって 小さな舌打ちと文句の言葉も丸越だ君も 謝りなさい騒い様は長年登校をひきにして

くださっているお客様なんだ ぞ店長人違いとかじゃないんですかこんな 泥だらけの作業儀来たおっさんが金持ちな わけないじゃないです か四天長の前でも王兵な態度の奥に四天長 がぽつりと言った 君どうしてここに配属になったか覚えて ないのか店長のこの言葉で奥ははっとなっ たように口を継ぐんだ何か訳が終わりの ようですね俺が微笑みかけると店長も奥も 真っ青な顔をしているこんな裏があるよう な銀行に大事なお金を預けるなんて とんでもない10億預けているこちらの 口座今すぐ解約して ください俺がそう言うと店長が必死に しがみつくああのこのようなことは特例 でして奥には厳しい処分を下しますので どうかお取引きを続けていただけません でしょう か特例とはなぜ社会人マナーも身について いないような銀行員をこちらに配属された んですかか俺が問い詰めると店長は しぶしぶ全てを白場したどうやら奥は遠の 息子らしい中学生の時に不良となり現在も 本人に働く気がないまま遠の方針で彼を再 教育することとなったというだがあまりに 反抗的な態度にどの店長も頭を抱える始末 彼はの視点をたらい回しにされていたよう だついにこの視点で彼の悪態が改善され ないなら首にすると遠が宣言俺は心の中で 静かに思ったこの銀行終わったなという 言葉は見事的中していたようだこの銀行は 元々妻に進められて口座を作った長年婚に していたが遠のがこんな人だと知ってまで 利用を続けたくもない店長があまりに口座 解約をしぶるため俺は妻を呼ん だいつもお世話になっております丁寧に頭 を下げる妻に店長が慌てたように頭を 下げるこちらこそいつもお世話になって おりますこの旅は東校の銀行員がご迷惑を おかけし大変もしございませんあの ちょうどいい機会ですので私の方も口座を 解約していただけます か妻が満面の笑みでクレジットカードと 通帳を差し出し たえフリーズする店長に妻は衝撃の事実を 伝える以前私が家で着てるジャージのまま 銀行に来たことがあったんですその 奥さんでしたっけ失礼な銀行員に貧乏に 扱いされて頭に来たもの で重ね重ねグレを働き大変申し訳ござい ません勢いよく頭を下げる視点長に妻は 気前とした態度でこう言ったお金は行為に している他の銀行に移しましたのでもう 結構ですよあは座のだけお願いしますこれ

には店長も何も言えず俺たちは口座を解約 することができただが俺は預金額が 10億円のため1度に引き出すことができ ない後日口座解約とお金の引き出しを行っ たが店長は別人のようにやれ果ててい たごめんなさいあんなめちゃくちゃな銀行 をあなたに進めちゃって 妻は帰り道俺に謝罪するいやいや悪いのは 全部あの銀行員だからさこは悪くないよ気 にしないで妻は申し訳なさそうにしながら こんな話をしてくれた妻は両親からあの 銀行を進められて新社会人の頃からずっと 利用していたらしいその頃は丁寧な対応を していた銀行もが変わりしたことで状況が 変わったお客さんにため口で話す銀行員が いても注意をしない受付窓口で2時間 待たされても謝罪すらないそんな状況が どんどん当たり前になっていったあの銀行 は長年この地域の人たちに必要とされてき たみたいでも最近お客さんが随分減ってき てるのサービス内容も悪いし ね妻はさらにこんな話を教えてくれた実は 私カの園を始めようと思ってるのお父さん からわしが所有する急行地にカの園を作ら んかって提案されてねえそうだったのか俺 は初めて聞く話に驚いた義父はついこの前 梗塞で倒れてに軽い麻痺が残ってしまった 1人で田を耕すのも孤独に感じていた ところだったのだカの園をするなら急行地 だった広い土地を耕さないといけないし 利用者さんが使えるように洗い場や高室 トイレが必要 でしょうそうだね準備や管理に費用も かかるし資金面で不安があるなら俺を頼っ てよ 俺はそう言ったが妻は少し苦笑いを するいくら夫婦でも多額の費用をかかり するなんてだからね資産運用や勇志の話を しようと思ってあの銀行に行ったのそし たらさジャージ着てるからって門前払いさ れちゃって妻は不満そうに頬を膨らませた それから俺は妻と話し合い運用や融資に 詳しい銀行を探した資産を移した先の銀行 は俺が作業技のまま尋ねた時も真味な対応 をしてくれるさらには個人資産だけでなく 会社の資産管理についてもしっかり サポートしてくれたもっと早くにこっちの 銀行に移しておけばよかったと思うばかり だだがこういうことって意外と面倒で後に してしまいがちでもある仕事や趣味で 忙しいからと言い訳し銀行から足が遠いて しまう気づけば銀行に行くのは最低限の 用事だけにそうなるとあんなに失礼な銀行 員がいてもなかなか気づかないものだ金融 会社の経営をしている身であるからこそ

改めてしっかりしなければと思った結局 あの銀行はあから1ヶ月もしないうちに 潰れてしまった元々お客さんが減っていた のに加え遠の息子が大暴れご近所の方から はあの銀行は顧客の信用を完全に失ったと 聞いただが潰れた要因はそれだけではない ようだあの銀行は土台を長い間滞納する ことが多かったと妻から聞いた数ヶ月から 長い時だと1年ほど一応支払ってくれる からと義父が許していたものの今回のこと で義父も立腹弁護士に相談し半年の土代 未払いを理由に契約解除したそうだあれ から俺たちはなんとか無事貸の援事業を 始めることができた初めは契約者が募るの かと不安だったがすぐ満員になった 妻の提案でタハをバリアフリー構造にした のが良かったのだと思う車椅子やシルバー カーでも入れるよう田畑の一部を コンクリートで埋めたそのため田畑を引退 した高齢者の人たちも楽しめるように いやあ2人に頼んでよかったよこれでわし も久しぶりに畑仕事ができるようになっ た大喜びす義父に俺は笑顔で 返す俺はほとんど何もしてませんよ計画 から工事の手配その他諸々の手続き全て サコさんが頑張ったんです からそんなことないわよ半分以上あなたが 手伝ってくれたんじゃない義父は微笑み ながら俺たちの会話を聞いていた大学生に なった娘も手伝ってくれるようになり俺も 仕事をしながら田の管理を頑張っている 美しい花や果物野菜ができて人の笑顔も 溢れてカの園となったタハを見ていると 時折りあの銀行員のことを 思い出すあの人は俺が泥だらけの作業技だ から貧乏そうだと思ったのだろうだが そんなことは一切関係ない現に俺なんて 会社経営をしながら田の管理に励んでいる 娘は大学に通いながら妻は自主として土地 の管理に励みながらカの園を利用している 人たちだって会社員や主婦ご老人など様々 だあいつに再開することはないだろうが もし会えるなら言ってやりたい根拠のない 偏見なんて捨てた方が人生幸せになるぞ俺 は今日も家族と協力しながら本業の合間に カの園の管理をして いるいや社長のカの園って本当なかなか空 が出ないですね3ヶ月末でやっと契約でき ましたよそう話すのは新しくカの園を利用 することになった俺の部下だバリアフリー 設計だし土の質もいいしかなり人気の歌の だからな是非美味しい野菜や綺麗な花を 栽培して くれはいありがとうございます元気よく 返事をする部下を見ると改めてカの園を

始めて良かったと思う俺はこれからも職業 や性別年齢なんて関係ないその人らしさが 生かせるカの園の運営を続けていきたいと 思って いる OG

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