驚きと恐怖 被害者が語る「ひき逃げ事件」の全容 車のナンバーや特徴、逃走方向 早期解決の手助けに【福島ニュース】

福島県内でひき逃げ事件が相次いでいる。9月27日夕方、福島県会津若松市で発生したひき逃げ事件。軽自動車が自転車に乗っていた61歳の男性に衝突。男性は腰の骨を折る大ケガをしたが、軽自動車はそのまま現場から逃走した。
また、28日未明、福島市の県道では、足を骨折するなど大けがをした男性が横断歩道に倒れているのが見つかり、警察は現場の状況からひき逃げ事件と断定。
さらに、28日午前、猪苗代町でもサイクリングイベントに参加していた50代の男性が、右足の骨を折る重傷ひき逃げ事件が発生した。
9月に郡山市でも発生している。今回被害者の女性が取材に応じ、当時の状況などを話してくれた。

<郡山市で起きたひき逃げ事件>
事件は2024年9月下旬、郡山市で発生した。
ドライブレコーダーの映像。渋滞する反対車線から突然車が飛び出してきた。
被害にあった50歳の女性は「もう、『え?』という驚きですよね。私はクラクション鳴らして、左に避けるような形を取りました。相手の方は、スピード落とさずに、まっすぐ向かってきた感じです」と当時の状況を話す。
助手席には72歳の父親が乗っていて、2人とも首を痛めるなど全治2週間のケガをした。車は衝突後も止まることなく、その場から走り去ったということだ。

<驚きと恐怖しかない>
被害にあった女性は「ドーンといった体が揺れるような衝撃はありました。なんで、あそこで対向車線にはみ出してまで、出てきた危険な行為をしたのかなという『驚き』と、『恐怖』しかないですね」と話す。被害者の女性が運転していた軽自動車には、運転席側に大きな傷が残されている。
被害にあった女性は、警察に被害届を提出。警察はドライブレコーダーの映像などから事故を起こした車を運転していたとみられる人物を割り出し、ひき逃げ事件として任意で事情を聴くなど調べを進めている。

<ひき逃げ事件とは>
ひき逃げとは、人身事故を起こしたのにもかかわらず、救護措置をせず、そのまま現場から立ち去る行為。
被害の対象が車であった場合「当て逃げ事件」と混同されるケースがあるが、対象が歩行者でも自転車でも車でも、事故を起こし、ケガをさせ、逃走した場合は「ひき逃げ事件」として成立する。運転手・そして同乗者も事故を起こしてケガをさせた場合は、救護することが道路交通法で義務づけられている。

<2023年の検挙率は100%>
交通事故捜査を行う福島県警察本部の交通指導課によると、2023年県内で発生した死亡・重傷のひき逃げ事件での検挙率は100%。決して逃げ切れるものではない。
また、ひき逃げ事件の被害を受けた場合や遭遇した場合は、相手の車のナンバーや特徴、逃走した方向などを覚えておくことが事件の早期解決の手助けになるということだ。
さらに、ドライブレコーダーの記録が有益な証拠となるため、警察は提供を求めた際は協力してほしいと呼びかけている。

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