岡山行きの切符手に84歳「1人でどないしたら…」台風で新幹線運休続き観光地足止め【サンデーステーション】(2024年9月1日)

岡山行きの切符手に84歳「1人でどないしたら…」台風で新幹線運休続き観光地足止め【サンデーステーション】(2024年9月1日)

この週末も、各地で土砂災害をもたらした台風。観光客らも移動できなくなるなど、影響が広がりました。

10日前に太平洋で発生した台風10号。当初は本州へ近づく予想でしたが、次第に進路を西寄りに変え、木曜日には鹿児島へ上陸。九州を横断し、瀬戸内海から四国を抜け、正午、東海道沖で熱帯低気圧に変わりました。夏休み最後の1週間、ノロノロ台風は広い範囲に影響しました。

■“迷走台風”で観光ホテル「全部キャンセルに」

1日朝、日本有数の観光地、静岡県熱海市ではー。
（草薙和輝アナウンサー）「時刻は午前9時を過ぎました。静岡県のJR熱海駅前です。急に雨が強くなってきました。ご覧のように激しい雨が地面に叩きつけています」
激しく打ち付ける雨。熱海市網代では、3日間の雨量が観測史上最大の654.0ミリとなりました。
今回の台風は動きが遅く、進路が定まらなかったため、観光への影響も長期化しています。
（月の栖・熱海聚楽ホテル　森田金清社長）「部屋の中に露天風呂がついているお部屋で、熱海の夜景、海を見ながらですね、ご家族で皆さんでお風呂入っていただけるような、そんなお部屋でございます。残念ながらきょうは、全館休業ですので空いております」
特にこの週末の予約はすべてキャンセルに―。
（月の栖・熱海聚楽ホテル　森田金清社長）「今週はもう8月31日、9月1日と1件のお客様の予約も。全部キャンセルになって消えちゃうもので一つも入っていない状況です」
台風の影響ということで、キャンセル料は受け取れないと言います。
（月の栖・熱海聚楽ホテル　森田金清社長）「台風は今回、大変遅くて、自転車と同じ速度と聞いていますけども、いつ来るかってこともよくわかりませんでしたし、ここまでは想定できませんでした」

■握りしめる切符「1人でどないしたらいいか…」

（アナウンス）「東海道新幹線は大雨の影響により運転を見合わせております」
朝の熱海駅構内には、新幹線の運転再開を待っているのでしょうか、床に寝ている人の姿も―。
（草薙和輝アナウンサー）「こちら熱海駅を発着する新幹線、在来線ともに午前9時半現在、台風の影響ですべて運転見合わせとなっています」
改札窓口で駅員に問い合わせをしていた女性。手に握りしめていたのは、熱海駅から岡山駅までの切符です。
（岡山からの観光客（84））「ばあさん、一人でどないしたらいいんかわからない」
Q.熱海初めて来たんですか？
「初めて、初めて」
こちらの女性は、岡山県から観光で熱海を訪れたと言います。
Q.きょう帰る予定だった？
「いや、何日だったか。2日前かな。（追加で）2日間泊っているから。帰る予定が帰れず、2晩泊っているから」
Q.2日前に帰る予定だった？
「そうそうそう。そんで2晩泊ったんです」
台風の影響で、2晩延泊したという女性。この段階では、岡山方面に向かう新幹線は運休でした。仕方なく東京の羽田空港から、飛行機で帰りたいと言いますが、東京方面も運転を見合わせ―。
（岡山からの観光客）「羽田、羽田まで行かなあかん」
Q.でも今、東京戻れないですよね？
「東京行かんのかいな」
Q.現状、ここ両方、上下とも動いていないんで。
「東京も行かれんのか」
もう一泊するか悩みながら、女性はホテルに戻っていきました。この直後、熱海駅で動きが。
（草薙和輝アナウンサー）「今、情報が更新されましたね。東海道新幹線、東京駅、三島駅間で1時間2本程度で運転再開ということです」
これで熱海から東京への移動が可能に―。女性はお金も時間もかかりますが、一度、東京に出て、羽田空港から飛行機で帰ることを決めました。
（岡山からの観光客）「特急券、急行券とかいるのかな」
Q.一緒に買いましょうか。
「どこにおりるんやった？」
「品川」
ただ、不慣れな土地での遠回り。台風に振り回された旅路となりました。
「気を付けて」

■バス“残り1席”「就活資料が明日まで」

新宿のバスターミナルには、東京から移動したい人が集まっていました。
（金子友広ディレクター）「午前10時30分を回りました。新幹線の運休の影響もあり、発券カウンターには多くの人が並んでいます」
静岡に帰るという高校生は…
（静岡に帰る高校生）「本当は昨日帰る予定、最終のバスで帰る予定だったんですけど、台風の影響で（自動で）キャンセルしましたみたいな。今就活中なので就活の資料が明日までなんですよ。それを提出しないと面接できないんで…」
残り1席のチケットが取れて、何とか就活に間に合いそうです。
こちらは…
（4日前に大阪から来た男性）「大阪に帰る道がないので最後の望みをかけて来ました」
4日前に大阪から来たという男性。当初は日帰り出張の予定でしたが…4日間の足止め。明日は大阪で仕事ということで高速バスに望みを託しますが…
（4日前に大阪から来た男性）「（チケットが）取れないということで何とかして帰ります」
Q.何を今、一番考えてますか？帰る手段
「北陸新幹線、次は飛行機」
しかし、どちらのチケットも取れず、途方に暮れていたところ、夕方、東海道新幹線の運転が再開され、無事乗ることができたと言います。

9月1日『サンデーステーション』より
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp