【スカッとする話】自転車で通勤中、警官に止められ「イヤホンは違反!没収するw」俺「これ、補聴器なんですが」説明したら大事になった

おいお前それはイヤホンだろう路上で イヤホンをしながら自転車に乗ることは 条例で禁止されている今すぐに 降りろ出勤途中警察官に引き止められた俺 はそう強く怒鳴られた今日は朝早くから 会社で会議資料の準備をする予定だったの に外見がヤザみたいなしつこい警察官に 引き止められて困惑してい た俺の名前は香山道男30歳の会社員だ 家族は両親と俺の3人暮らし都内にある 一般企業で働いている俺には人と違った ところが1つあるそれは聴覚だ俺は 生まれつき南朝を抱えているのだどの くらい悪いかと言うと日常生活で困る レベル 全く聞こえないわけではないけれど救急車 のサレとかが聞こえないレベルだこれを 聞いたら俺が置かれた状況がなかなか困っ たものだということが分かるだろう障害 投球は4級だ幼い頃からこのように重度の 南朝を患っている俺は小学校でも補聴機を つけていた周りの子供たちから見たら1人 だけ補聴機をつけている俺は奇妙に見えた ことだろうあい道よ学校におもちゃなんか 持ってきちゃだめなんだぞ耳に何つけてん だよクラスメイトたちは無邪気にそう笑い ながら俺の補聴機を奪い取るとポンポンと 手から手へお手玉のように投げ合った子供 からしたらまるでアニメキャラのつけて いるアクセサリーのように見えたのだろう やめろよそれがないと耳が聞こえないんだ よ の時の俺はそう言って友達の手から必死に 補聴機を取ろうとしてもみくちゃになった だけど運悪く転がった補聴機をクラスの 大きな体の男子が謝って踏みつぶして しまい補聴機はめちゃくちゃに壊れて しまった俺は急いで壊れた補聴機に 駆け寄った周りでは俺の様子を見た クラスメートたちが何か言っていたけど聴 をつけいない俺には何を言っているのか さっぱり聞こえ ない粉々になった補聴機を手の中に抱いて 俺はポロポロと涙を流し た俺の父の仕事はとても転勤が多く短い時 には1年で別の学校に転校しなければなら なかっただからクラスメイトたちが俺の 補聴期いじりに飽きた頃には次の学校に 転校になりまた1から同じことが始まるの だ正直うんざりだったそれに問題は クラスメートだけではない教師の中にも 心ない人がいたのだある男性教師などは 先生すみません僕耳に障害があって聞こえ にくくてもう一度言ってくださいと俺がお 願いするとちっと舌打ちをしてめんどくさ そうに黒板をどんとったりしたそしてそれ を見て笑うクラスメイトたちだから俺は 学校にいる時も勉強する時も片身が狭く それがどうしても悔しかったなんで南朝と 言うだけでこんなに社会の中で辛い思いを しないといけないのか長い間そんな辛くて 悲しい思いをしていたが最終的にはこの 悔しさが俺を育てることになったのだ俺の 武器になったのは勉強だった耳が悪いから 成績も悪いんだと馬鹿にされないように 中学から必死に勉強した結果高校の時には 学年で主席を取るくらいになっていた そしてその時から世界は変わったのだ先生 たちも現金なもので俺が超南観光に受かる 可能性があるくらい勉強ができると分かっ た途端手の平を返し普通に接するように なったクラスメートたちも何かしら自分 たちよりも優れた部分を持っている相手に は手を出しにくいらしい次第に俺の補聴期 のことをネタにして遊ぶような奴はいなく なっていったまあ完全にはいなくなら なかったのだがその後俺は東京の南関大学 に進学したのだが大学ではさすがに個人 主義者が多いのかがをけていることに色々 という人はほとんどいなくなっただけど 今度問題になったのは仕事だった君ね バイトの面接とはいえイヤホンなんかして くるんじゃないよ全く最近の大学生は非 常識だななんてバイトの面接で誤解され 嫌味を言われたりもした俺が耳に装着して いるのはイヤホンではなく聴機だという 説明をしても聴覚障害だから補聴期をして いるやめてくれよ問題外だなお客さんの 言葉を聞き流してクレームになったりし たらどうしてくれるんだ店の評価が低く なると俺の小心にも関わるんだぞ君みたい な人間の面接に時間を取って損をした こんな理不尽な嫌みを言われて面接を 落とされたりもしただけどここで諦める ような俺じゃないその後友人の紹介でなん とかアルバイトを無事に見つけた俺は大学 4年間を無事に過ごし今の会社に就職した のだ仕事でも補聴期を珍しがられることは あったけど今のところ大きなトラブルは なく生活しているそれに最近は補聴機も 進化していて耳の穴の中にほぼすっぽり 隠れてしまうタイプや女性向けに アクセサリーのように耳に沿って 垂れ下がるタイプなど色々あるのだ俺は シンプルなデザインのものを使っている けど取引先と挨拶する時にはへえ今は そんなおしゃれな補聴機があるんだね イヤホンかアクセサリーかと思ったなんて 話のネタになったりもしたそんな俺の生活 だがある日のこと珍しい事件が起こった実 は俺は1年ほど前から朝にはまっていて 時間を有効活用するために毎日自転車通勤 をしている朝かというのは朝の時間を有効 活用して自分のスキルアップなどに当てる ことだ1年前毎日通勤電車でもみくちゃに なっていた俺はある日雑誌で朝カを知って 自分もやってみようと思っただけど電車 通勤だとなかなか思ったように時間を作れ ないそこで思いついたのが自転車だ ちょうど腹の肉も気になっていたので運動 も兼ねて自転車通勤に切り替えたのだ朝の 町を走る自転車は気持ちが良くて気分転換 にもなるから一石に長だっ たそして自転車通勤でさっさと会社に行っ てしまうと資業前の1時間ほどをスキル アップや日々の業務の準備に当てるのが 日課となっていたところが今日いつのよう に自転車に乗って職場の近くまで来た時の こと前方のロカに大きな引っ越し屋の トラックが止まっているなんか様子が おかしいなと思っているとどうやらタイヤ がパンクしているようだ俺は車道を走って いたのだけどロカのトラックのせいで通れ なくなってしまった車道は通勤ラッシュの 車がすごくてとてもトラックの横を迂回し て通るのは難しそうだ仕方なく俺は歩道に 乗り上げて通りすぎようとしたのだけど その時 おいそこの自転車 止まれ突然した大声に振り向くとそこには 警察官が立っていたそこのお前イヤホン なんかつけて自転車に乗ってるんじゃない 条例違反だって知らないのか没収だそう 言って俺と同い年くらいに見える警察官は 俺の自転車に近づくとハンドルを抑えて前 に進ませないようにしたその時近づいてき た警察官はじろりと俺の顔を見たのだが なんだお前見たことあるなと思ったら未 じゃんいきなり馴れ馴れしく声をかけて くる俺が面食らっているとおいおいお前 忘れちまったのか俺だよ俺高校の時の同級 生の機だ よ言われて思い出したこいつは同級生だ お前高校の時から授業中にイヤホンなんか つけて気取ってやがったけど今でもこんな ことしてんのかこの言いぶりに高校時代の 嫌な記憶が 蘇るそう実は俺は勉強を頑張ったおかげで 高校ではあまり人からいびられることは なかったけどこの後期だけは学年で主席を 取った俺のことを願でいつも嫌味なことを 言ってきたのだみおが主席なのはカニング してるからだあんな何長のやつが勉強が よくできるなんておかしいだろあの補聴機 は実はイヤホンでカンニングの音声が出る ようになってんだよなんてあらぬ噂を クラスメートの間に流したりお前さ補聴機 って嘘ついてるけど本当はそのイヤホンで 授業中にエッチな音楽とか聞いてんじゃね なんてひどいことを言ってきた後期の奴 東京の大学に進学したと聞いたけどまさか 警察感になっていたとは俺がポカンとして いると後期はお前みたいなろなしがいる から真似して中高生がイヤホンをつけた まま自転車に乗ったりするんだよ社会の 迷惑だとっとと外せこらそう言ってきた俺 は気を取り直して彼に説明する 後期君まさか警官になってるとは実はこれ 高校の時と同じように補聴期なんだよこれ をつけていないと車の音も聞こえないし人 の声も聞こえない逆に危ないんだ俺はそう 言ったけど後期は俺のことを許そうとし ない没収するからイヤホンをよせの 一点張りなのだ俺がたじたじしていると彼 は高校時代のように俺にらをする気になっ たのか補聴機以外のこともイもをつけ始め たぐずぐず言いやがってうるせえなお前が 今走ってきたとこは通行区分違反なんだよ つべこべ言わずに自転車から 降りろ通行区分違反どうやらパンクした トラックが邪魔で車道を通れず歩道に自転 車を上げたことを言っているらしい時間は 刻一刻と過ぎているこんな朝っぱらから ひどいイもをつけてくる後期に俺も だんだんとイライラしてきたそこでそんな こと言ったって路肩にパンクした大きな トラックが止まっていたら歩道以外に通る ところがないじゃないか通行人もいなかっ たし周囲には気をつけていたよそれに君は 今俺のことを注意するんじゃなくてあの パンクしたトラックの周りを交通整理でも した方がいいんじゃないかなと思わず結構 ピシャリと言ってしまった とは簡に起り始めたなんだとこの野郎誰に 向かって口を聞いてんだ俺は警察官だぞ お前警官の警告に対して反抗的な態度を取 るっていうのがどういうことか思い知らせ てやるよそう言うと後期は赤切符を 取り出したそれは自転車の交通違反に使わ れる切符だこれを受け取ると罰金を払わ ないといけないし警察施設への出頭を命じ られることになる赤キップは1番重いバ 通常だと黄色キップからなのに俺のことを 見下している後期は嫌がらせのために赤 キップを出したようだった朝っぱらから こんなヤザみたいな警察官に出会うなんて 本当についてないあら切符を切られたく なかったら俺に謝れ失礼な態度を取って 申し訳ございませんでしたってなほら謝れ よおい迫ってくるきこの場をどうしようか と俺が困っていた時おい道をどうしたんだ 低い男性の声そちらを振り向くと方の 引っ越し屋のパンクしたトラックが止まっ ている前に黒塗りの車が止まっている さっきまではいなかったからきっと今来た んだろう車はこちらの方にちょっとずつ 近づいて そして窓から初老の男性が顔を出したあ 親父お前今日も朝かで会議資料の準備を するからと言って家を早く出たのにまだ こんなところにいたのか俺の父親はこう 言ったへ親父警官の後期も一瞬面食らった ようだが彼の驚きはこれだけでは済まされ なかっ たのの顔をじろじろと眺めていた彼は淡々 と青めて いくああのあなたは警察庁の香山いかにも 私は警察庁の香山警視だ ひひ途端に雷に打たれたように小刻みに 震えてビビっている好きそうなんだ実は俺 の父は転勤が多いと言ったが警察官だった のだしかも父は非常に優秀で地方を点々と 転勤しながら巡査や警部として務めた後 ノンキャリアにも関わらず南関試験に一発 合格人格も認められて異例の速さで警察庁 まで出世した警察組織の中でも珍しい存在 だったそのため警察官の中でも特に有名だ という俺の方が一足先に家を出たのだが 後期に捕まってもたもたしている間に後 から家を出た父に追いつかれてしまった らしい朝の交通が一番混む時間に君は一体 ここで何をしているんだ父は厳しい声で 後期に言ったそれはですねえっと そのこきは言い訳を探すように目を泳がせ ながらうえているしかも君目の前にパンク した大型トラックがいる私の子なんかと 話していないで事故が起きないように交通 整理をするのが先だろういやそれが僕は 香山君の高校時代の同級生で懐かしくなっ てつい声をかけてしまいましてまさか軽視 生のお子さんだったとは冷汗をかきながら ペラペラと言い訳をする後期友達友達だ からと言って君君は今仕事中だろう朝の 通勤時間帯の安全を守らずに友達と話して 油を売っているのかだんだんとドキを帯び てくる父の声そこで俺は父にこきが俺の ことを引き止めて喋っていた内容を耳打ち してやったするとな包器をイヤホンだと イチもをつけて引き止めていただと君は イヤホンと補聴機の見分けがつかんのかそ それは その挙げ句の果てに赤キップを勝手に 押し付けようとした なんだそれは障害者への理解や配慮がなく て警察官が務まると思うのかそれに貢献力 を振りかざして一般市民を同Warする などごご同断だえっと君の所属している 警察署はどこだったかな上司に連絡させて もらう父はとても分外した様子でそう言っ たすみませんすみません後期はそう言って 平謝りしているが無論許されるはずもなく その後すぐに電話があって所属警察署に 呼び戻された後上司から大目玉を食らった らしい何でも言及と定職を食らったらしい が実は後期の転落はこれだけでは終わら なかっ たその後俺が聞いた話によるとなんと彼は 警察署の中に保管されていた特殊詐欺の 証拠品6000万円を盗み出し散在してい たらしいのだ警察が内部査を行った結期は 最近流行っているらしいオンラインカジノ というスマホでできる賭に手を出して 1億円近い借金を背負っていたらしい事件 が発覚して他の警察官たちが彼のアパート に踏み込んだ時にはすでに彼の姿はなかっ たという何でも警察が来るよりも早く アパートを逃げ出したそうだが近所の人が 家の前で座っぽい男たちに連れて行かれる を見たと言っていたので借金の取り立てで 首が回らなくなって連れて行かれてしまっ たらしいその後の彼の行方は誰も知ら ない俺自身はその後も仕事は会長で今でも 毎日自転車通勤を続けている正直南朝の班 でも今や関係ない毎日自転車通勤をして 続けている朝かのおかげで上司にも勤勉さ を認められたし同期の何倍も仕事の ノウハウを勉強することができ た最近はTwitterで朝かの活動報告 等を始めたところ好評で毎日何千人もの フォロワーさんが見てくれるようになった し有名なインフルエンサーにも声をかけ られるようになった継続は力なりまさに その通りだ朝かのような小さなことが遠く まで行く最大の近道なのだ努力して今の 立場を築き上げた父のように俺自身も自分 の仕事に誇りを持って頑張りたいと [音楽] 思う落としえって言われてもどうしたら いいんですか決まってんだろ車の修理と 慰謝料で800万だ今中に現金で用意しろ よはにって突っ込んできた挙中に激突して 大破した車の修理代を俺に払わせるという なんとも理人な要求をしてきたの だ分かりました実家が近いのでお願いして きます待っててくれますかとここで待って いてほしいと伝えるとヤザは疑いの目で こちらを見たそう言って逃げる気だろ俺を 馬鹿にしているのか家までついていく先に 歩 ほらそう言ってヤザは俺の背中を何度も 蹴飛ばしながら俺を先に歩かせたわかり ましたじゃあついてきて くださいほら着きましたよわかお疲れ様 です呼んでくださればお迎えに行きました のに突然体のいい黒服にサングラスをかけ た男に声をかけられヤザの振り上げた手が 一瞬止まったえ俺はなんて呼ばれたこと ねえぞなんだてめえは俺の名前はたる最近 1人暮らしを始めたばかりの30歳この 年齢で1人暮らしを始めたのは実は両親の 過保護が過ぎるためだった家族に 1人暮らしを提案する時は家族会議が開か れ大事件になったものだたけるちゃんなん で出ていくなんて言うのあなたは家の手に なるのよ手だなんて大げさな こんな感じで特に母からの保護が普通では なかった厳格な父は多くは語らなかったが 男はどしっと構えていればそれでいいんだ 社会に出てもへこへこするなよ神義を通せ と一応応援はしてくれているようだった俺 の働く会社は父からの紹介で入社したその 会社も働き始めてすでに7年目になる やっと手に入れた1人暮らしのマンション は会社から徒歩10分という高都合の物件 がたまたま空いていたので即決したやって みるとこんなにもサクサクと進むものなの か幼少の頃から両親に全ての決定権を委ね ていたせいかこんな小さな成果にも嬉しさ が込み上げてくるそんなある日会社からの 帰り道向い側から歩いてきたスーツに ガラシャを着たチンピラ風なヤザに肩同士 がぶつかった道は広く通常ならぶつかる はずもない場所での出来事だったため ぶつかった衝撃で俺はよろめいてしまった するとヤザは俺をギロリと睨みつけてどこ に目をつけてるんだよ肩が上がらなくなっ たじゃねえかよろめく俺を無視して 怒鳴りつけてきた見ると大げさにぶつかっ た方の肩を垂らし反対の手で肩を押さえて たがっている俺は人生の中で自分が怒鳴ら れるという経験をしたことがなかったため 言葉に詰まってしまったなんだ怖すぎて ちびったか今日のところは肩の治療費とし て2万で許してやるよ俺は言われるがまま 財布から2万円を抜くとザはそれを 奪い取り走り去っていったヤザが去った後 しばらくしてようやく落ち着きを取り戻し た俺はびっっくりしたお金持っていかれだ た参ったなと呟いたその頃ヤザは2万円を 握りしめながら北縁でいたなんだあののま なやは金持ってそうだないいカを見つけた 簡単に現金を手に入れられたのをいいこと にもっと手っ取り早く大金を手に入れよう と計画を練っていた俺はその日から数日は 警戒しながら外を歩いていたが一向にヤザ が現れる様子ががなかったため1週間も 経たないうちに普段通りの日常に戻ってい たもちろんこのことは両親には内緒にして いたなぜなら話した途端1人暮らしをやめ て実家に戻るはめになりかねないからだお 金を返して欲しい気持ちはあったが暴力で 解決するよりもよっぽど平和的で良かった じゃないかあの時は突然の出来事に びっくりしてしまったが時間が経った今で はそう思っている にそれから1ヶ月ほど経ちもうヤザと 出会ったことすら忘れて生活していたある 日のことキロに着く途中の車の通りの 少ない住宅街を歩いていると後ろから 大げさにエンジン音を鳴らした車が俺に 向かって突っ込んできたその車はフロント ガラスも全面スモーク張りの黒い車で運転 手の顔は見えなかったが明らかに俺を狙っ ている殺のようなものを感じた異様な空気 とエンジン音に気づいた俺は振り向くと 同時に歩道側に倒れ込んだ黒い車は ブレーキを踏むことなく俺の倒れた方向に 進路を変えて突進し俺の目の前にある車道 と歩道の教会にある電柱に激突して停止し た電柱にめり込んで大破した車からは白い 煙が上がった運転手も無事かどうか分から ないほどの衝撃だあまりに突然の出来事に 俺は倒れ込んだまま固まって呆然として いると突然扉がバンと開き中から男が現れ た大破した車から出てきた男はなんと先月 に俺から2万円奪ったあの薬座だった あおお前のせいで俺の愛紗がこんな風に なっちまったよああああ俺も腰強打し ちまってどうしようもねザは大げさに腰を 抑えで俺の方を睨んでいっったおお兄さん が勝手に突っ込んできたんじゃないですか それにこんな住宅街であんなスピードを 出すなんて危険です俺が反論した途端ヤザ は急に怒鳴り散らしたお前自分は悪くね えって言うのか被害はこっちの方がでけえ んだよお前のせいでなお前がいなかったら こんなことになってねえんだからこの年 どうつけてくれるんだこれでも加藤顔を 近づけて怒鳴られた俺は意識してしまい 反論する元気もなくなってしまった 落とし前えって言われてもどうしたらいい んですか決まってんだろう車の修理台と 慰謝料で800万だ今中に現金で用意しろ よヤザは俺に向かって突っ込んできた 挙げ句電柱に激突して大破した車の修理代 を俺に払わせようというなんとも理不尽な 要求をしてきたのだそんな体験持ってる わけないじゃないですか俺は精一杯の反論 を見せたがヤザの勢いは止まらないお前が 準備できねえってなると親父にでも俺の組 のもんが取り立てに行くことになるぞその 場合お前の家族がどうなるかは俺には保証 できねえなんせ組の中で俺が一番穏やかな んだよ俺は家族に知られてしまうのが 何よりも1番厄介なことだと心配してうい てしまったその様子を見たヤザはしめしめ と言わんばかりににやっと笑ったおいおい どうしたんだよ親父に泣き言も言えねえの かそれなら自分でなんとかするしかねえよ なキャッシングでも何でもしてすぐ金作れ よおらヤザに詰め寄られとなられた俺は もう自分ではどうにもできないと観念した わ分かりました実家が近いのでお願いして きます待っててくれますか俺はここで待っ ていてほしいと伝えるとヤザは疑いの目で こちらを見たそう言って逃げる気だろ俺を バカにしているのか家までついていく先に 歩け ほらそう言ってヤザは俺の背中を何度も 蹴り飛ばしながら俺を先に行かせたわかり ましたじゃあついてきてくださいこんな形 で親の世話になるなんて情けない俺は実家 までの道中そんなことを繰り返しを持って いたなんて説明しよう俺がとぼとぼと歩き ヤザが後ろをポケットに手を入れてガニ股 で歩いているあまりに歩くのが遅かったの かおいトロトロ歩いてんじゃねえよ ちゃんと家に向かってんだろうな時間稼ぎ しようとしても無駄だからな 俺の背中をどんと蹴りながら怒鳴ってきた 背中にヤザの足型がくっきりと残って しまったちゃんと向かっていますよもう すぐですから蹴らないでくださいそれなら 早く歩けよほら着きましたよ俺は 立ち止まったヤザはキョロキョロしたが まだ道の途中で兵がずっと先まで続いてい た家なんてないじゃないか馬鹿にするのも いいにしろよ俺に馬鹿にされたと思った ヤザの怒りはピークに達し俺に向かって拳 を振り上げたその時わかお疲れ様です呼ん でくださればお迎えに行きましたのに突然 体のいい黒服にサングラスをかけた男に声 をかけられヤザの振り上げた手が一瞬 止まったわか俺はわなんて呼ばれたこと ねえぞなんだてめえはヤザは自分が呼ばれ たと思い黒服の男を睨みつけたすると黒服 の男は振り上げたままのヤザの手首を つかみお前こそ誰だ今若に拳をあげていた ように見えたが口調は優しいものだったが 掴んだ手の力は凄まじくサングラス越しで も鋭く睨みつけているのが分かるほど威圧 感があった俺は大丈夫だからその手を話し てくれこの人とこれから家に向かうところ なんだ若の連れでしたかすみません 俺の言葉を聞いた黒服の男はパッとヤザの 手を話したヤザは黒服の男に掴まれていた 手を抑えながら叫んだお前らこんなことを してただで住むと思うなよお前こそ若に手 を出してただで住むと思うなよ黒服の男は ギロリとヤザを睨みつけたヤザは黒服の男 に圧倒されたのか急に話をそらしたおおい それより家はどこだよですからここが実家 です入り口はあと100mほど先にあり ますからすぐですよ俺は当たり前のように 兵を指さしここが家だと伝えた以前 ぶつかった時に2万円をすぐに出してきた 様子から俺の実家がお金持ちなのではない かと予想していたヤザだったが想像を 超える敷地の規模に口を開けたまま動か なくなってしまったさ行きますよ家まで ついてくるんですよね 俺はヤザがなぜ立ち止まっているか分から ず歩き出したヤザは俺が先を歩くのに気が つくとはっと我に帰り俺の後を追った ようやく門までたどり着くと家までの石畳 のアプローチに黒服の男が並び俺の帰りを 待っているかのようだったわお帰りなさい と声を揃えて頭を下げたうんただいま今日 は連れもいるから祖のないよにあとお父様 はいるへい今実質におりやすそっか話が あるから呼んでもらえるかなそう言うと 黒服の男は家の中へと入っていったヤザは その様子に圧倒され門の中にも入れず [音楽] 立ちんぼなんだよ何なんだよここは言われ た通りに親からお金を借りようと実家に来 たんじゃないですか父を呼んだのでもう 少し待ってください大間に案内します早く しろよなんなんだよヤザはもう強がること しかできなかったもしかしたらこの時から もう帰りたいと思っていたのかもしれない 黒服に囲まれたヤザは言われるがまま家の 中へと進み大せつに案内された少し待つと 襖が開き黒服の男が姿を表したわか旦那の 準備ができました部屋へどうぞありがとう 下がっていいよへい俺はヤザに目で合図を して立ち上がり父のいる部屋へと案内した お父様入ります3回ノックをしてドアを 開くと目の前には大きな机の奥の椅子に 一際大きな男がどっしりと座っていた家を 飛び出したかと思えば急に帰ってきて何事 だはに頭の中が白になっているようだった 俺やこの家がどういうところなのかは肌で 感じたようだ実はこの人の車が大破して しまい俺が弁償することになってしまった んですどうしても今中にお金を用意しろと いうので相談を俺の説明を聞くと父はヤザ に目線を向けたそうかこの度はうちのもん が申し訳ないことをしたようだまずは謝罪 させてくれすまなかった父はヤザに頭を 下げたヤザは先ほどの怯えた様子から一転 して父の姿に調子に乗り始めたそうなんだ よお前のバカ息子が俺の車を潰したんだ 責任とってもらわねえとな確かにそうだ 責任も取れねえ奴が道を歩いちゃいけねえ そうだろう父は俺に向かって聞いたそうだ なお金で解決してほしいと言われてるんだ さすがに800万は手持ちになかったああ なんだ金で解決してくれるか助かるよどう 落とし前つけようかと考えたじゃないか いい人でよかったなお金以外の責任の取り 方があるのかとヤザは疑問に思ったよう だったがそれが何であるのか本能が聞くの を拒んだそれでいい早くよせよ800万だ 父が部屋の入口に待機している黒服のに めせすると一度部屋を出た黒服の男が アタッシュケースを持ってきた父が アタッシュケースを開くとさ束がずらりと 敷き詰めておりそれを見たヤザはごくりと 生つばを飲んだこれでいいかな1000万 ある200万はこちらからの気持ちだ 受け取ってくれヤザは父のいる机に近づき 震える手でアタシケースのサタに触れよう としたその時パン父は足しケースを閉じ ヤザの手を挟んだいてててて何すんだよ 抜けねえ父はアシケースを抑えたままヤザ に顔を近づけたお前さんの車の剣落とし前 はこれでついたひつ気になることがあるん だがそう言って俺の背中を指さした大事な 息子の背中に足跡がついているんだがこれ はどういうことだ部屋の空気が一瞬で 変わったいやこれはヤザは言葉を濁して 俯いた父の鋭い剣幕に真面目に答えては いけないと察したようだ俺は誰も説明して くれなさそうだったので仕方なく口を開い たこれはこの人と一緒にうちに来る途中俺 がとろとろ歩いていたから後ろから蹴った 時についたものだと思うその前にも1度 蹴られたかな俺の説明を聞いた父はヤザに 視線を戻した息子の説明に間違いはないか ちなみに嘘をつけばどうなるか子供でも 分かるよなあい俺が蹴りましたああそうか 正直に答えてくれてありがとう父は明るい 表情に戻りヤザもアンドの表情を見せたが しかしでもようちのせれに手を出すという のがどういうことか教えてやらねえと他の 奴らに示しがつかねえな父の言葉にヤザの 顔から血の気が引くのが分かった手足は 震え顔は絶望の表情だ逃げようにも手が 足しケースに挟まったまま抜けないおい 勘弁してくれよもう金はいらねえ返して くれヤザは精一杯の力で手を引き抜こうと したが父の抑える力はただ者ではなかった いや悪いようにはしねえよちょっと世の中 ってもを分かってもらおうって話だ儀の 悪い子供には教育が必要だろう父はそう 言って黒服の男に目くばせをすると数人の 男たちによってヤザは取りえられ部屋から 引きずり出されていったやめてくれ本当に 悪いことをした謝らせてくれごめんよ ごめんで住んだら警察はいらねえって知ら ないのか部屋のドアがバタンとあり俺と父 の2人だけになったそこまでしなくても いいのに俺はこれまでの感想を述べたお前 もなめられるようなことをするんじゃない 男ならどしっと構えておれああ気を つつけるよそれより今日のことで 1人暮らしがなくなるなんてことはないよ な俺にとって幼い頃からこの環境で育った ためヤザに対して恐怖を覚えるということ は一切なかったそれよりもせっかく 掴み取った1人暮らしができなくなって しまう方が気がかりでしょうがなかった父 はうーと頭をひねる動作をした後今日何か 起こったかたるが久しぶりに家に帰ってき たそれだけだろうなぜ1人暮らしを辞める 話になるんだ今までのやり取りが大した ことがなかったのかヤザが来たこと自体を なかったことにしたのか定かではなかった がどちらにせよ父は全気にしていなかった いやなんでもないただいま俺は父の様子に ぶっと笑ってしまったその後これまで通り 1人暮らしをしながら会社勤めをする生活 に戻った幼い頃から神義だの落とし前だの が飛び交う環境にいたためなんでもない 会社員というのがとても新鮮で幸せに 感じるドスの聞いた声なんて俺の証に合わ ないんだからあんな家族には戻ろうとは 思わないそれでもいつも守られている安心 感には頭が上がらないあのヤザはどこで何 をしているのかは全く知らない事故にあっ た車も激突して曲がった電柱も次の日には 元通りになっており本当にそんな出来事が あったことすら現実身がない世の中何も ないことが1番今日も俺は平和な1日を 過ごしている [音楽] また随分と貧相な服装です ねなんて嫌な目つき相手を馬鹿にしたよう な表情この人はいつだってこんな態度だ俺 の決意や心ざしをつまらなさそうに鼻で 笑うここが何の会社か分かってますセンス のないあなたにうで働く資格なんてあるの かな もう我慢できないあんまりだたえ相手が 面接官だろうと関係ない言いたい放題の彼 に俺は一言物 もすこーの名前はハルト年齢は24歳工業 用の部品を作る街工場で働いていたけれど 今はやめてアルバイト生活を送っている 仕事を辞めたのはどうしても諦めきれない 夢があったからそれはあるアパレル メーカーで働きたいという夢だただその夢 を追いかけたがために俺はかなり辛い思い をするはめになった大人しく工場で働いて いればよかった何度そう思ったことか俺は 小学生の頃に父親を交通事故でなくした それ以来安くてボロいアパートで病弱な 母親と2人暮らしをしてきた日々の暮らし はお世辞にも裕福とは言えなかった公的な 手当てやNPOの支援を受けながらの ギリギリの生活で生きるのが辛いそう感じ たことが何度あっただろう気持ちが沈んだ 時母と俺は生前の父が映ったアルバムを よく眺めた父はモデル並のスタイルの 持ち主でスーツを着ると映画俳優のように 目を引い たいつか俺も父さんのようにかっこいい 大人になりたい俺は自然とそんな思いを 抱くようになっていっ た前日の通りうちは非常に貧しかっただ から高卒で働いて母さんを助けるのが筋と いうものだろうけれど俺はどうしても大学 を出ておきたくて思い切って進学したのだ 学部は経済学部進学したものの勉強しに 行ったのかあトをしに行ったのかわから ない4年間だった大学には自分の意思で 進んだのだから母に経済的な負担はかけ られないそう思って生活費も学費も全て 自分で働いて稼ぐことにしたからだ選んだ アルバイト先は商業施設に入っているメズ 服のショップ土譲りのスタイルとやる気が 決め手になって俺はすんなり雇ってもらえ た初めて働くアパレルショップ俺は接客 するたびに自信をつけていった先輩からの 助言をよく聞いてファッション紙を買って 勉強するそれが俺のスタイル自分で言うの もなんだけれど売上には大いに貢献できた 是非正社員になってくれとマネージャー から言ってもらえたくらいだショップ自体 が施設から撤退しなかったら俺はきっと そのままその道に進んでいた だろうその後俺は当然のようにアパレル 大手への就職を目指したけれど人生はそれ ほど甘くない残念なことに第一志望の会社 からは内定をもらえなかったのだその一社 に全てをかけていた俺は落ちたことで働く 意欲をほとんどなくしてしまっ た最終的にたどり着いたのは工業用部品を 作る街工場ぼんやりしてゾンビみたいだっ た当時の俺を社長はよく雇ってくれたもの だと思う今になって振り返ると俺は真面目 ではあったけれど決していい社員では なかった常に胸にはいつもファッションに 対する思いがあった断るごとにスーツを着 た父の姿を思い出してはため息をついてい た作業服で働きながらも自分の居場所は ここではないと感じていたのだ自分で希望 して入社させてもらったくせに本当にふき なことだと 思うどうして採用してもらえなかったの だろう自分の何が悪かったのだろう考える と悔しくて夜も眠れなくて当然まともな 仕事ができなかったあまりにもミスを連発 したせいだろう俺は社長から時々に 呼び出しを食らった心ここにあらずの状態 で仕事をされては困るそんな話だったと 思ういつも何をそんなに考えているのと聞 れて俺は本当の気持ちを打ち明けた アパレル関係の仕事につきたかったけれど それが叶わなかったことを告白したのだ 工場勤務は本意ではないそういった俺の ことを怒ってもいいはずなのに社長は笑っ てくれたハルトはまだ若いんだから1度の 失敗で諦めるなとまで言ってくれた俺が 思い切って工場をやめたのはそんな社長 からの励まがあったからだ俺はアルバイト をしながらアパレル大帝の就職を目指す ことにした求人サイトで探したアルバイト 先はもちろんメンズ服のショップ大学時代 にみっちり働いたこともあってショップに はすぐになじめたそのアルバイト先で 知り合ったのがみゆだったみゆは女性なの にメンズブランドで販売員をしていた何で も女性の視点からメンズファッションを 評価できるを買われたのだとか俺が アパレル王手の就職を目指していることを 話すとそれならと美は言った販売士の資格 を取るといいんじゃないきっと評価して もらえると思うよ美曰俺が就職を目指す 会社では社員に資格取得の援助をしている らしい会社が取得を推奨している資格の1 つが販売士販売に必要な技術や商品の知識 マーケティング法ななを身につけられる格 だそうだったのか美よくそんな内部情報を 知ってたな実はこの会社に知り合いがいる のハルトのこと応援してるから頑張ってね 思わぬ通しを受けて俺はまず販売士の資格 取得を目指すことにしたただそれまでの ように追い風ばかりではなかったある トラブルに見舞われたせいで俺は自分の 部屋でまともに勉強できなかったのだが 見舞われたトラブルそれはいわゆる隣人 トラブルだったアパートの隣の部屋に厄介 な人が住んでいるせいで勉強に全く集中 できない隣人の名前は安田年齢は40代 前半というところ彼は俺以外の住人たちと の間でも揉め事を起こしていた安田は部屋 にいる時はいつも大音量で音楽を流す人 だった曲の多くは海外のメタル系バンのも デスボイスやシャウトがとにかく やかましいしかも安田は酒が入ると自分 まで曲に乗って絶叫し始めるからたまった ものではないある日俺は耐えかねて直接 抗議に向かったドアを叩いて呼び出すと 安田の目は座っていた明らかに酒が入って い た隣のものですけど音量をもっと下げて もらえませんかできないんではあ勉強何の ための勉強何のためって販売師の資格を 取るつもりですけど俺が素直に答えると 安田は酒臭い息を吐いて笑い出した邪ない 爆音と相まって俺はものすごく嫌な気分に なった販売師なんてあんな資格とったって ね何の役にも立たないよはあなたに何が分 かるって言うんですか 俺は怒鳴ってそのまま帰ってきたあんまり 腹が立って長いしたら暴力沙汰になりかね ないと思ったからだそんなこともあって 安田とは断るごとに揉めるようになって しまった例えば安田は喫煙者でしち ベランダに出てタバコを吸っていたその煙 の匂いが洗濯物についたり窓から部屋に 入ってきたりしてすごく不快だった臨 トラブルの際ベストなは管理人などの第3 者に相談することだというけれどなぜ だろう当時の俺にはそんな敏な発想は全く なかった苦情をぶつけられた安田が逆上し て問題が深刻化する恐れだってあったと いうのに火に油を注いだこともあるこちら から壁を叩いて騒音に応戦したのだ当然 怒った安田はより一層の大音量でメタルを 流し始めた掴み合いの喧嘩になったことも あった酒に寄った安田が間違えて俺の部屋 に入ってきた時のことだはあなんで隣の ガキが俺の部屋でくつろいでんだよここは 俺の部屋あんたの部屋は隣ですよ安田は俺 を見下すような目つきでずずと室内に入っ てきたそれを止めようと立ちはかる俺しり そうとする 安田俺たちは掴み合い 会うようにして部屋から出た同じ会に住む 人が通りかかって注してくれなかったら どうなっていたことかそういう関係なので 安田は常日頃から俺のことを嫌っていた こうしたいがみ合いが後にあんな結果を もたらすなんてこの時の俺は思っても見 なかったのだ数ヶ月後俺はめでたく販売師 3級の試験に合格した売り場作りや客など 担当として使える技術の再確認ができた マーケティングのことも学べたし理業の 基本的な知識を身につけられたと思う美も 俺の資格取得を大いに喜んでくれた実は その頃彼女と俺は結婚を前提とした交際を 始めていたのだアパレル業界の知識が豊富 なみゆは俺にとって最強のパートナーだっ た筆記も面接も試験の対策は済んだしこれ で間違いなしねそうなるといいんだけどな とにかく色々サポートしてくれて ありがとう美気にしないであそうだ試験 当日に着るスーツや靴は今のうちに準備し ておいた方がいいよああそれなんだけど 一丁ラのスーツは部屋に釣っておいたら すっかりタバコ臭くなっていた安田がす タバコの煙が窓から入ってくるせいで匂い をつけられてしまったの だ本にで嫌な匂いが届くことは考えづらい けれど少し気になる点ではあるそっか クリーニングをお願いしないとねそれか 一層新しいのを買うとか他に持ってない わけじゃないんだ思い入れのあるスーツが 一着だけあるでもでも10年以上前に父親 が着ていたスーツなんだあれはさすがに着 られないよな俺は写真の中の父の姿が どんなにかっこよく見えたかを 美に語ったスーツ姿の父は俺の昔からの 憧れであり特別な存在だすると何を 思いついたのかみゆは猛烈な勢いでメール を打って誰かに送ったしばらくするとその メールの相手からビデオ通話がかかってき たみゆと一緒にその電話に出て俺は めちゃくちゃ焦ってしまったなんと通話の 相手は美の父親だったのだ俺は簡単な自己 紹介をしてみゆと交際させてもらっている ことを話したみゆの父親はとても大らかで 頼りがいのありそうな印象の人だった ハルト君はお父さんのスーツを着て面接を 受けたいんだってはいもしもそれで合格 できたら父へのたけにもなるんじゃないか と思ったんですけど何しろ物が古いですし 諦めた方がいいのかなっていやいや大丈夫 それなら立て直しのサービスを使うといい よ仕立て直しですか一品整理で出てきた親 のスーツや着物をどう処分すればいいか 困る人は少なくない中には俺のように深い 思い入れがあるから自分で期待という人 だっているそういう人のために体系や トレンドに合わせて仕立て直すサービスが あるというのだみゆに番号を伝えておく から連絡してみなさい私の名前を出して いいからねはいありがとうございます その時俺はアドバイス通りに父親のスーツ を仕立て直してもらった皮靴も綺麗に磨い たし資格も取ったこれで面接試験の対策は 完璧だ俺は以前よりずっと前向きな気持ち で試験の日を迎えたのだった人生というの は本当に何が起こるかわからない試験当日 名前を呼ばれて入室した俺は面接館の顔を 見てド肝を抜かれたこちらを見てニヤニヤ と笑っていたのはなんとあの安田だったの だ彼が俺の憧れのアパレル大手に務めてい てしかも面接館までしているなんてどうし ましたかどうぞ座ってくださいははい失礼 しますそこからはもう安田の独断場だった 彼は俺の履歴書を片手に嫌を連発してきた 日頃のをやるそう言わんばかりの態度面接 感という立場の強さを重に来たただの 嫌がらせだった俺の経歴や資格取得の努力 を馬鹿にした安田は最後に俺のスーツを見 てそれにしてもまた随分と貧相な服装です ねここが何の会社か分かってますセンスの ないあなたにうちで働く資格なんてあるの かなニヤニヤと笑いながらけなしてきた俺 はもう我慢の限界だった言いたい放題の 安田に俺は一言物 もすこーなのですが え父が着ていた本社のスーツを仕立て直し たものなんです気づいていただけなくて 残念ですそう実は父はこの会社のスーツを 着ていたのだ俺からの反撃がよほど意外 だったのか安田が悔しそうにはりをした そして酒によって掴み合いになっのような 鋭い目つきでこちらを睨んできたなんだ 面接官に対してその生きな態度はこちらを 試すようなことをして失礼じゃないかもう いいさっさと帰りなさいどせ君は不採用だ からな仕方がない俺は席を立った面接官が 安田だった時点で見えていた結果だ一した 俺が退出しようと振り返ったその時だった ドアが開いて見覚えのある人物が室内に 入ってきた今のやり取り聞かせてもらった ぞ安田君と富田部長どうして死者に驚いた 様子で立ち上がる安田俺も同じように驚い ていた富田部長と呼ばれたその人は他でも ないあの美行の父親だったからだ富田部長 は鋭い目で安田を睨み一切の言い訳を許さ ない迫力で続けた どうしても何も圧迫面接の苦情が多く寄せ られていたから本社から確認に来たんだよ つまり君が呼んだようなものだ私は圧迫 面接をしていたつもりはしていないと本気 で言えるのか今のやり取りを聞かせて もらったと言ったはずだぞブランドへの愛 モラル大人としての常識君にはかけている ものが随分多いよくそれで面接感ができた ものだ言われ放題の安田彼の面接には苦情 が多かったらしい安田は顔を真っ赤にして 俯いてしまった富た部長は俺の方を 振り向いて頭を下げてくれたハルト君嫌な 思いをさせてしまって済まなかったねいえ でも驚きましたまさかお父さんがこちらに お務めだったなんて美からは秘密にして おいてくれと言われていてね許してやって くれ君が気なく採験に望めるようにあの子 なりに考えたようなんだ俺はその後富田 部長の計いで改めて面接試験を受けさせて もらった面接では父のスーツのことで大い に注目してもらえたし高印象を抱いて もらえたと思うそのおかげもあって後に俺 は悲願の内定を獲得したのだついに憧れの アパレル王手に入社できたのだった一方 安田と言うと圧面接の剣で吊しをらった らしい苦情で寄せられた嫌味や暴言につい ていちいち確認を取られ散々な思いをした ようだその後彼は攻殻処分を受け地方に ある関係会社の流通部門へと飛ばされた 安田は今トラック運転手としてきつい仕事 に従事させられているのだとか春から いよいよ俺の新生活が始まる憧れの会社に 入ることができて俺のやる気は溢れん ばかりアルバイトの経験と販売の格を 生かして大いに会社に貢献するつもりだ 仕事や人間関係に慣れてきたら時期を見て 見にプロポーズをしたい彼女と一緒に 温かい家庭を作り幸せな毎日を過ごして いくことそんな新しい目標を掲げて俺は これからも前向きに生きていきたいと思っ ている [音楽] 俺の会社がオフィスを借りているビルの オーナーは俺たちテナントに対して 嫌がらせを繰り返していたそのオーナーは 全オーナーの息子で最近後を継いだのだが 人格者で俺たちにとてもよくしてくれた全 オーナーとはかけ離れたろでもない人間 だったオーナーはビルのオーナーとしての 責任を果たさず個人的な思い込みや潜入感 から一生懸命働いている俺たちに勝手に 不快感を抱き俺たちの仕事の妨げになる ような嫌がらせばかりしてきた違法 すれすれの手口で俺たちの労働環境を悪化 させついには法外な賃料アップを要求して きたオーナーに俺たちは断固として戦う ことを決意したのだった俺の名前は湯本 浩司35歳2歳年下の妻と今年7歳になる 息子との3人暮らし俺はit企業の社長を している息子が生まれるまでは東京に オフィスを借りていたのだが業種業務的に オフィスが東京にある必要がないことと もう少しゆっくりした生活を送りたいと いう妻の希望もあり数年前から地方に住ん でいる地方都市とは言っても一応100万 都市ではあるのでそれなりに賑いがある方 だ最近は東京への一極集中も徐々に減って きていて実際俺の会社を含めまだできた ばかりの会社が周りにも結構ある東京での 目まい労働環境が嫌な若者なんかが転職し てこっちに引っ越してくるケースも俺の 周りではよく聞くようになった俺の会社が オフィスを借りているビルは駅から少し 離れているものの若い人が多く住む住宅街 の近くにあることもあって若い人が勤める ベンチャー企業が多く入っている俺の会社 と同じフロアにシェアオフィスがあったり して毎日いろんな業界の人たちや フリーランスの人たちが出入りしていて 活気に溢れている俺はそのシェアオフィス を運営している社長と仲良くなり同じ経営 者としてまた人生の先輩として色々と相談 させてもらう関係になったそうして俺が今 の地域に引っ越してから3年ほどが経ち 徐々にいい人間関係を気づけていた頃思わ ぬ災いが振りかかったのだ俺たちに オフィスを貸してくれているビルの オーナーさんが亡くなりその息子さんが2 代目オーナーとして後を継いだのだがその 新オーナーが俺たちに嫌がらせをしてきた のだ前のオーナーさんはとても人当たりが 良くて俺たちのような実績が再会者に対し ても両親的な値段で心よく契約をしてくれ た頻繁に俺たちのオフィスにも顔を出して くれてはれたり定期的に他のテナントの 代表者の方たとの交流会を開いてくれたり と人の繋がりを大事にする優しい方だった そのおかげで俺は何のゆかりもないこの 土地でたくさんの知り合いや友人ができた ので全オーナーにはとても感謝していたの だだから初めこの新オーナーの嫌がらせを 知った時は耳を疑った全オーナーは俺たち が借りているビル以外にもたくさん動産を 持っていて息子である新オーナーはその おかげもあってろに働くこともなく今の 50歳に至るまでぐーたら過ごしてきたの だというそれ自体は別に構わないのだが この新オーナーの言動は本当に全オーナー の息子なのかと思うようなもので俺たちは とても信じられないし信じたくなかった 初めて新オーナーに会ったのは全オーナー のお葬式だった俺たちテナントの代表が新 オーナーに挨拶をするとあああんたらが テナントの人たち何やってるのタらと聞か れたので俺たちがそれぞれ名刺を渡し 手がける事業の話をするとなんかわから ないけど怪しいのばっかだな本当に ちゃんと賃料払えてるわけ親父は人が良 すぎたからあんたらそれにつけ込んでたん じゃないのなどとブレーな言をけてきたの だった一体あのお父さんからなぜこんな ひかった息子が生まれてしまったのか俺は 不思議で仕方がなかったその時からうう嫌 な予感はしていたのだがその予感は見事に 的中することになるある時テナと不在で 空いているフロアに新しくベンチャー企業 が借入れを申し込んできた時のことだった オーナーは借入れを申し入れたベンチャー 企業の社長に対して お前らみたいな何をやってるかもわからん チラチラしたやつにうちのビルはかさんと 突っぱねたらしいそれでも社長は足しげく オーナーの元へ通いなんとか契約まで こぎつけたしかしいざ契約となった途端に オーナーは相場の倍以上にあたる法外な 敷金を要求したのだという聞いた話では 通常半年から1年分の賃料で済むはずが 23年分の敷金を要求したらしい社長は さすがに受け入れられず弁護士を間に 入れることでなんとか話がまとまり法外な 資金を払うことなく賃貸契約を結べたと 聞いたオーナーの理不尽な言動はこれだけ にとまらなかった全オーナーの時は オーナー自らがビルの清掃会社や設備点検 会社と契約しビルの清掃や設備の点検を 委託してくれていたというよりこれは いわゆるビル館法で定められているビルの 所有者の義務なのでオーナーが管理して やらなくてはならないことなのだがこれが 新オーナーに変わってからというもの定期 的に来てくれていた清掃業者の方たちが来 なくなりフロアの汚れが目立ちゴミが全然 回収されなくなったのだ俺たちがオーナー に文句を言おうと思っていたのだが反対に 文句を言ってきたのはオーナーの方だった あんたらのマナーが悪いせで最近ビルが 汚いじゃないかあんたらテナントが交代で フロアの掃除くらいしろよ格安で貸して やってんだからそれくらい当たり前だろう と言い放たれ俺たちは呆れて返す言葉も なかったまたビルのエレベーターの1つが 故障して動かなくなった時もオーナーは 修理を依頼することはせず別に エレベーターの1つくらい動かなくだって 困らないだろ階段使えっつうのなどと 吐き捨てて俺たちが何度お願いをしても 修理に動いてくれることはなかったさらに オーナーは常識では考えられない行動をし てきたオーナーは俺たちへの事前報告も なく駐輪場を撤去したのだ俺たちが借りて いるビルは町の中心部からは離れている こともあってバスなどがあまり通っておら ず俺を含め自転車で通勤している人も多い それてか知らずかオーナーはある日突然 解体業者を呼び駐輪場を撤去したのだ俺 たちが理由を聞くとあんたらがここに自転 車止めているせいで警官が乱れるんだよだ から撤去しただけなんか文句あんの オーナーは俺なんだからどうしようと勝手 だろと言われた駐輪マナーが悪いとかで あればそれを直すよう注意するとか他に やり方はあるだろうに警官がなどとあまり に一方的な撤去で俺たちテナントとその 従業員はオーナーへの不満が募っていった 駐輪場が撤去されてからもそんなに急に 通勤方法を変えられるわけもなく一部の 社員たちは変わらず元駐輪場の辺りに自転 車を止めていたするとオーナーはその日の うちに業者を呼んで止められている自転車 を全て撤去したのだよくもまあ毎日自転車 を見に来て撤去する暇があるものだなと 思ってしまったが自転車を撤去された人 たちの行き用と言ったらとてつもなかった 俺は幸い妻に車で送り迎えをしてもらっ たり少し停留場が離れてはいるがバスを 使ったりしていたので自転車を撤去される ことがなかったのだがさらにオーナーの 嫌がらせは今や俺の友人になったシェア オフィス運営会社の社長にも呼んだなんと 友人に対していきなりオーナーが立ち退き を要求し始めたのだといういつものように ビルを徘徊して俺たちの様子を観察してい たオーナーは友人が運営するシェア オフィスに出入りする人たちを見てなんだ あんたらは会社を経営しているんじゃ なかったのかなんでこんな学生や フリーターみたいな連中が毎日入れ替わり 立ち代わりでやってくるんだ俺はこんなろ に働かない身元不明な奴らにビルを貸した 覚えはないなどと激怒し賃貸契約を破棄 するとわけの分からないことを言い出した のだという友人はわけが分からず改めて彼 の手掛ける事業の説明をしシアオフィスに 来る若者たちは自由に振る舞っているよう に見えるかもしれないがしっかり仕事をし に来ているんだと説明をしたそうだが オーナーの理解は得られなかった友人は 仕方なく賃貸契約をした時と同じ弁護士の 助けを借りこの理不尽な契約破棄を止めて もらっていた こんな状況が続いて俺たちはただでさえ 日々の仕事に追われているのにいつ何を 仕掛けてくるかわからないオーナーに怯え なければならずストレスと怒りを溜め込ん でいたそもそもろに働いた経験もない オーナーに一生懸命仕事をしている俺たち の邪魔をされるというのが何よりも 腹立たしかった全オーナーは土持ちで資産 家だったが闇なところが全くなく俺たちに 本当によくしてくれたところがこの息子は 残念なほどお父さんと違う苦労知らずで 自分は働く必要がないのをいいことに人を 見下し必死で働く俺たちに嫌がらせをする ことで快感を得ているように俺には思えた そしてオーナーが変わってから半年ほど 経ったある日俺たちテナントを激しさせる 出来事が起こったオーナーが突然全 テナントにそれまでの賃料の1.5倍の 賃料を要求してたのだ通知を受け取った俺 たちは数字の読み間違えか書き間違えでは ないかと疑いすぐにオーナーに確認を取っ たがオーナーはいって本気だった通知書に 書いた通りだこれまでは親父が格安で貸し てやってたんだから感謝してもらいたい くらいだ賃料アップするから払えないなら 出ていけってことと集まった俺たち テナントに言い放ったオーナー俺たちは 困惑のあり顔を合わせたそして少しの沈黙 の後いくらなんでもこれは許せないこの エリアでそんな賃料は聞いたことがない などとテナントの方たちから愚痴が一通り 出終わったところで俺は口を開いた承知し ましたお考えはよくわかりました俺が オーナーに向かってそう言うとオーナーと 他のテナントさんたちは驚いて目を丸くし ていた実は俺と友人にははオーナーに対抗 する作戦があったのだ俺たちの作戦を知ら ないテナントさんたちは何を言っているん だという顔をしていたが俺たちは一旦賃料 アップを検討するからと言ってオーナーに は帰ってもらったそして俺と友人は他の テナントさんたちにオーナーを地獄に 落とす作戦を共有し実行の時を待ったそれ から多くのテナントさんが契約更新を 迎える4月まで俺たちは何もなかったかの ように仕事を続けたオーナーは俺たちが 診療アップを受け入れたと思ったようで その間嫌がらせもしてこなかったしかし相 変わらず清掃業者は全然来ないし壊れた エレベーターもそのままだったそしてやっ てきた4月いつものようにビルを見回りに 来たオーナーは驚きのあり俺たちに電話を してきたのだおい今ビルにいるんだが誰も いないんだすっからかんなんだ今日月曜日 だよななんで誰もいないんだと困惑した声 で尋ねるオーナーに俺は真実を教えて あげることにした誰もいないってそりゃ そうですよもう誰もオタクのビルを借りて いないんですからえちょっと待ってそれ どういうことですから4月分からの契約 更新誰もしてないですよ4月更新じゃない ところも3月一杯で退去してますからおい なんだそれそんなの聞いてないぞと 怒鳴りつけてくるオーナーだったが俺は そこで電話を切り一緒にいた友人と 笑い合ったそう1.5倍の賃料を要求して いたオーナーに対してそれは受け入れられ ないと生き憤った俺たちは一斉にビルから 退去することを決めたのだった4月が契約 更新のテナントさんが多かったので結は3 月末日にしたただ退去するだけでは オーナーに訴え可能性もあったが俺たちは それまでのオーナーからの嫌がらせの証拠 を揃えていて弁護士にも預けていたので その点は心配なかった清掃会社や設備点検 会社との委託を勝手に打ち切ったこと駐輪 場を勝手に撤去したこと嫌がらせの全てが 法に触れていたわけではなかったが俺たち が退去せざるを得なかった事情を説明する には十分だった友人が実に細かく証拠を 取っておいてくれたおかげで俺たち テナントは不安なく一斉退去に踏み切る ことができた退去した後俺たちは近くに できた新築のビルを中心に各々新しい場所 へオフィスを移転した俺は友人が紹介して くれた新築ビルでまた同じフロアに オフィスを構えることになったもし友人が いなかったら俺は今頃賃上げにななく応じ ていたかもしれないと思うと友人には感謝 してもしきれない しいビルのオーナーさんはかなりご高齢で とても優しい方だった俺はこのオーナーを どこか亡くなられた前のオーナーと重ねて しまいたくなってしまう友人にはどこが似 ているんだとあっさり否定されてしまった がその後あのろなしのオーナーのビルは テナントが全く入らずオーナーが困りはて ているという噂を聞いた俺たちが一斉退去 をしたというのはあっという間に地域の 一大ニュースになりその噂のおかげで誰も そのビルを借りようとしないらしいそれも そのはず地元のテレビ局やSNSで俺たち が退去した後の清掃もされていない抜けの 殻となったビルの写真が出回ったのだから これも後から知ったことだがオーナーは何 でもギャンブル癖がひどく一般人には考え られない額を地方競馬やリスクの高い為替 トレードに突っ込んでいて借金を作ってい たらしい俺たちへの上げ要求もこういう 事情があってのことだったのだろうそして この一見を境いに彼が持つ他のビルでも 自主的に退去するテナントが後を立たず ギャンブルの資金繰りと借金返済に困った オーナーは片っ端からビルを場合によって は土地ごと売り払っているというそれでも 借金を返しきれず自分の家まで差し押さえ られかじて金があることで繋がっていた奥 さんにも利され1人孤独に絶望していると いう朝まで立っている始末だオーナーのご 実談に驚いたのはもちろんこれほどまでに 他人の家の事情が筒抜けになってしまう 地方の情報ネットワークにも驚かされ自分 も気をつけなければと思わされた今回の 出来事だっ [音楽] た清掃員だった君がうちの会社に就職 できると思うか 君みたいな元清掃員の人間はだめゴミの 匂いがまとわりついているからね不合格だ 面接官である田中部長は俺を見下したよう にそう言ったそんなの納得できません ちゃんと面接してくださいお願いします しかし君なんかを採用したらこの会社は 潰れるね田中部長はそう言って出て行けと 言わんばかりに俺にと手を払ったなんて 傲慢なやなんだこいつこそがこの会社の 諸悪の根源だというのに俺は田中部長に 制裁を下すべくついに反撃に出たのだっ た俺の名前は岡村正斗40歳の小説家だ しかしそれは表の職業実はとある食品 メーカーの社長でもあるのだしかし今俺の 会社にとんでもないが迫っているだがまず はその前にどうして俺が社長になったのか を軽く説明したいと思う俺の会社は親父が 1台で気づきあげたのだが突然5年前に 高い長男である兄貴が継ぐのかと思ったら 兄貴はなぜか海外へ移住してしまったその ため思いがけず次男である俺に引き継がれ てしまったのだしかし小説しか書いたこと がない俺には少々が重すぎ そもそもいきなり社長になった俺は自分が 何をしていいのか全くわから ない社長という肩書きばかりの自分が会社 の役に立っているとも思えずストレスで 行いようになったこともあったこれじゃ いかんと思った俺は社長を引退することを 決意し たしかし社長が就任してすぐに辞任するの は会社にとってマイナスだということで 母親や親から全力で止められてしまったの だ俺は考えた末いの三をとある会社から 引き抜き副社長に就任させた三也は優秀な 男で有名企業の副社長を務めていた人物だ それに昔から俺とも仲が良く信頼できる 人物でもある俺は社長の仕事を全て三にお 願いすることにした反対していた母親や 親族たちももなんとか説得したそして俺は 社長でありながらもこれまで通り小説を 書いて過ごすことが可能になったのだ5年 の月日が過ぎた頃には俺を知っているのは 数人の社員のみになっていた大半の社員は 俺の顔を知らない岡村正斗という名前だけ は知れ渡っているものの一体どんな人物か は謎に包まれているのだ今迫っている会社 の危機を知ったのはある日の三からの電話 がきっかけだった正斗に相談があるんだが 三谷は暗い声でそう言ったどうしたんだ俺 がそう尋ねると実はこの数ヶ月でどんどん 社員が辞めているんだそれで今会社は 人手不足で大変なことになっているそれ だけじゃない実は取引先からも次々と契約 を解除されているしかもこの取引先の多く は我が者のにライバル会社であるA社と 契約を結んでいるという噂 だは大きなため息をついた今原因を調べて いるんだがまだわからないんだどうして こんなことになったのかそうだったのか よし俺が調査してみるよ原因が分かれば 対策が取れるだろう俺は三谷にそう言った 俺の言葉には驚く本当かでも小説の方は いいのかだよ一応社長なんだから小説の ネタになりそうでもあるしな俺がそう 答えると三は頼んだよ何か分かったら教え てくれと言って電話を切っ たそういうわけで俺は自分の会社に潜入 操作をすることにしたのだまずは清掃員に なって車内全体を観察することにした清掃 員になって会社を歩いていると社員によっ ても随分と態度に差があるこが分かる笑顔 で挨拶をしてくれたり感謝を言ってくれる 人もいれば明らかに見下したような態度を 取ったりゴミを投げつけてくるひどい社員 もいるそんな風に人間観察を続けながら俺 は清掃員として真面目に働いたすると想像 していた以上にかなりの収穫があったのだ 清掃員は社員同士の噂話を耳にする機会が 多く人間関係の把握や裏の情報などを容易 に入手することができたさらに他の清掃員 たちからも色々な情報が集まってくる清掃 員ネットワークは俺が想像していたよりも ずっとすごくて社員が次々と辞めていく 理由がなんとなく分かり始めたのだ ライバルであるA社に清掃に行っている人 もいてA社の情報も手に入れることができ たそのおかげで1つ1つの情報が俺の頭の 中でパズルのピースのようにはまっていっ たのだ会社が直面している危機には黒幕が いるそしてそれはおそらく田中部長という 人物なのだそのため俺は田中部長をもっと 詳しく調べる必要があると考えたそんな 矢先のことだ俺が廊下をモップで拭いて いるとじゃあまだどいてくれと怒鳴り1人 の社員がモップを踏みつけていっため くさい俺が注意するとその男は首に ぶら下げている社員症を俺に見せつけた僕 を誰だと思ってる人事部長だ高が清掃員が 生意気な口を聞きやがって君はこの会社で は底辺ゴミみたいな存在だと自覚したら どうだいと言ったのだ社員症には人事部長 田中浩との名前があるこいつがあの黒幕 田中か 確かにすかない野郎だしかしこれは直接 話すチャンスだ何か聞き出せるかもしれ ないそう思った俺は素直にすみませんでし たと言って頭を下げたすると田中部長は ニヤニヤしながらしかし君も清掃員なんて 惨めだなどうせ前の会社で役に立たず リストラでもされたんだろと勝手にそう 決めつけてきたすごい偏見の持ち主だそう なんです私もこの会社の社員になりたい です俺が下手に出ると田中部長は冗談言う なよゴミのような君には清掃員がお似合い だまここだけの話この会社ももうすぐ 終わりだけどねとこぼした終わり俺が すかさず聞き返すと田中部長はしまったと いう顔でいやなんでもない君は黙ってでも 掃除してればいいんだと慌ててごまかした のだやはり田中部長が何か手を引いている に違いない俺はA社に転職した社員や取引 先だった会社へも聞き取りを行い証言を 取ったそしてもっと内部調査を進めるため 自分の会社に就職することを思いついた 採用面接には人事部長である田中も関わっ ているだろう噂によると田中部長の圧面は 就職希望者の心を再起不能にすることで 有名だそうだ俺がそんな田中部長をギャと 言わせてやる俺はそう熱意を燃やしたのだ 俺は三谷に頼んで面接を受けることが できるように手配してもらったそして面接 の日俺は張り切って面接会場へと足を運ん だのだ名前を呼ばれ面接室に入るすると そこには田中と若い男の社員そして俺の顔 見知りの社員である北川が座っていた おそらく北川は俺を心配した三が配慮して つけてくれたのだろうよろしくお願いし ます俺はそう言って頭を下げたすると田中 部長は君はこの前の清掃員だな生きにうち の会社に応募してきたんだねと俺を 睨みつけた 書類を見ながら岡村ってうちの社長と同じ 名前じゃないかと少し驚いた様子で呟いた すると北側が慌てたようにこんな偶然ある んですねとフォローを入れるすると田中 部長は同じ名前でも1人は社長君はうちの 会社の清掃員をやめて無職随分大きな差だ ねとついた そうでしょうか俺がそう答えるともっと 清掃員の君がうちの会社に就職できると 思う田中部長は見下したようにそう言った はい以前私は食品メーカーに務めており ましたさらにフードアナリスト食品表示 検定食品衛生責任者などの資格を生かし 本社に貢献できるかと思います俺がこれら の資格を持っているのは本当だ社長に任後 勉強のため自主的にっていたのだしかし 田中部長は鼻で笑ってこう言ったいくら 四角があったとしても君みたいな元清掃員 の人間はだめゴミの匂いがまとわりつい てるからね不合学だ田中部長の暴言に俺の 正体を知っている北川は真っ青な顔をして いるそんなの納得できませんちゃんと面接 をしてくださいよお願いします俺は部長に 抗議したすると北川もそうですよちゃんと 面接をしないとどんな人物か分からない じゃないですかと火星してくれたしかし 田中部長は聞く耳を持とうとしない面接 なんて時間の無駄だよ清掃上がりの人間が この会社に応募してくること自体身のほど 知らずもいいところだ私はこの会社に君の 必要性を感じないねそう言って俺に出て いけとというようにししと手で追い払った そんな田中部長に対し俺は反撃を開始する ことになるほど僕には必要性を感じない実 は僕もそう感じていました はあ俺の言葉に田中部長は明らかに軽減な 顔をした自分がこの会社の役に立っている 気がしないから社長の仕事を副社長の三谷 に託したんですよ君何を言っているんだ 状況をまだ理解できていない田中部長に すかさず北川が田中部長実はこの方が我が 者の社長なのですよと明かしたのだここれ が社長嘘だろ俺の正体を知った田中部長の 顔がみるみるこっていく一応社長です三谷 から相談を受けて社内の調査をしていまし たまあおかげであなたのことや会社のこと が色々と分かりましたよがそう言って携帯 を取り出し三に連絡をした俺からの連絡を 受けた三がすぐに駆けつけた三也を見た 田中部長の顔がみるみる青ざめていく真相 が分かったってどういうことだ三谷の言葉 に俺は田中部長がライバルであるA者の スパイをしていたんだよと答えたスパだと や北川は驚いて田中部長を見た は青めた顔で固まっている田中部長はうち の優秀な社員に声をかけA社へ引き抜きを 行っていたんだしかも断れば左遷させると 脅していたらしいA社に転職した社員たち からの証言も取ったよそんなまさか三谷は 怒りで肩を振るわせている採用面接も優秀 な人をわざと不合格にしたりしていると いう噂もある実際に面接を受けてみて 分かったが田中部長の面接はただ一方的に 暴言を吐くだけのひどいものだったよ俺の 言葉にうれる田中部長それだけじゃない うちの情報をA社に漏らしていたA社は 取引先にうちよりもいい条件を提示する ことで契約を取り付けていたんだライバル 会社である我が者を潰すためになうまく いっていると思ったのにこんなことになる なんてどうしてバレたんだ田中部長はそう 言って頭を抱えた清掃員のネットワークの あめんなよ俺がそう怒鳴ると田中部長は体 をビクッとさせてすすみませんと弱々しく 謝ったお前とんでもないことをしてくれた な我が者にとってどれだけの損失を出した か分かっているのかすみませんでしたA社 の誘いに乗ってしまいました許して ください泣きながら土下座をする田中部長 だったが光夜の怒りは収まらない住みませ んで住むわけないだろ今からA社に話を つけに行くお前は今までのA社との やり取りを俺に全部渡せ三谷に怒鳴られ 三谷の後をしぶしぶついていく田中部長 からは凄まじい負のオーラが漂っていた そんな田中部長の後ろ姿を眺めながら俺も 2人の後について弊社に向かったのだっ たライバル会社であるA社の社長は以前 からくない噂が流れている人物だ悪がバレ たことを知ると片に私はそんなことは知ら ないと認めようとしないそんなA社の社長 の言葉に田中部長はショックを受けたよう でそんな私を専務にしてくれるって言った じゃないですかと泣きついたしかし社長は しつこいなそんな約束をした覚えはない お前は我が者とは何の関係もない 言いがかりするなら訴えるぞと逆切れして きたのだそんな脅しが通用すると思って いるのか頭に来た俺は思わずそうとなった しかし冷静な三也はこちらは証拠も全て 揃えています言い逃れはできませんよと 言って田中部長とA社とのやり取りの履歴 や元社員や取引先からの証言を見せたする とやっと観念したのかすみませんでしたと 社長はやっと罪を認めたのだったこの件で 我が者は多額の損失を出していますあなた を訴えることにします三谷がそう言うとA 社の社長は泣きながら実は経営がうまく いっていなくて思わずこんなことをして しまいました言われた通りにしますから 訴えるのはやめてくださいそんなことをし たら私の人生が終わってしまうと土下座を してきたのだすると三がいいでしょそれ ならこの会社をいただきますととんでも ないことを言い出したさすがに社長は黙っ てしまったが俺がこの事件が表に出れば どっちにしろあなたの会社はもう終わり ですよと言うとわかりましたこの会社をお 譲りしますとしぶしぶ承諾したのだっ たこうしてA社の社長は辞任しA社は我が 者に吸収されることになった田中部長は もちろん首そして今まで田中部長から パワハラをされて泣き入りしていた社員 たちから次々と訴えられるという事態に 陥ったのだマイホームも車も売り払い貯金 も全て慰謝料へ消えた田中部長は現在就活 中だそうだしかしどの会社にとっても田中 部長の必要性は感じられないらしく惨敗し ているのだとか奥さんからは見放されて 離婚現在はは1人寂しく暮らしていると噂 で聞いた一方新たに拡大した俺たちの会社 は三谷のおかげで経営も安定し順調だ そうそう清掃員だった俺に態度が良かった 社員は全員昇格することにした田中部長も いなくなり身体制になった会社は以前より も明るく風通しのいい雰囲気になったよう に思うそして俺は正式にに社長の座を譲る ことにしたその方がにとってもいいだろう し俺も小説家に専念することができる後日 俺は今回の事件を元に小説を書いたすると その小説が見事にヒット今度ドラマ化もさ れるらしい災い展示で服となすとはまさに このことかもしれないこれからも自分の 仕事に誇りを持って世の中に貢献していき たいと思う [音楽] 俺が見習いをしている寿司屋では大将が俺 たち若手の見習いを徹底的に見下し指導と いう息を明らかに超えた嫌がらせをしてい た飲食業界で正社員で雇ってくれることは 少なく正社員で雇ってもらっている以上 簡単には辞められない俺たちは生活のため に日々大将の嫌がらせに耐えてい たそこへある日ベテラン職人がスタッフに 加わることになったのだがこれをきっかけ に俺たち若手見習いの運命が大きく 揺さぶられることなど俺は予想だにしてい なかっ た俺の名前は田川純司寿司屋で見習いをし ている27歳だ専門学校を卒業してからと いうもの俺は飲食店のバイトを中心に職を 点々としてきた始めはたまたま時給がいい お店があったという理由で始めた飲食の 仕事だったが徐々にキッチンを任される ようになると意外と自分が料理をすること に向いていると気づいた以来なんとなく 飲食業界の仕事を選び続けてきたのだ ファミレス和食チェーンホテルと少しずつ 高級で給料もいいお店へと職場を移して いった俺は3年前から今働いている高級 寿司屋でお世話になっているこれまでは バイト非正規社員として働いてきたが3年 前彼女ができて結婚を意識するようになっ てから正規社員での働き口を探し始めた 飲食業界で正社員として雇ってもらえる ことはそうはないので職探しには苦労した が俺はなんとか今の寿司屋に縁あって就職 することができたやってもらえたのは 良かったのだがこの寿司屋の大将が とんでもない厄介者だったのだ俺たち若手 に対して常に見下した態度で嫌がらせをし てくるのだ寿司業界は都制度が色こく残っ ている世界ではあるし多少厳しくされる分 には俺も仕方ないと思えたのだが大将の 嫌がらせはあまりにも同すぎていたまず俺 たちのことを世代でくり自分の世代に比べ て若い世代は根性がないなめきっていると いう固定観念を押し付けてくる俺たちの皿 の方が気に食わないとおい何仕事終わった 気になってんだよちゃんと洗った皿を見ろ よピカピカになってねえだろうが気合入れ て皿笑えよたく今の若い奴らってのは本当 根性ねえのな仕事なめてんじゃねえぞと いうのが決まり文句本当に皿洗いが雑で きちんとできていなかったというならまだ 理解できるだが別に皿がにれてないという わけではないただ単に大将は俺たち見習い がやることなすことを片っ端からけなし たいだけなのだ自分は客が来ない時には ぼーっととタバコを吸いながら競馬新聞を 読んでいるくせに仕事をなめるななどと 言われても説得力がないだらしないあんた に言われたくないというのが俺たちの正直 な気持ちだまたある時は大将に言われた 通りお客さんの注文した料理を準備したが 大将の聞き間違いで違う料理をお出しして しまったことがあったその場では俺も大将 もお客さんに謝りお客さんも優しく許して くれたが問題は店を閉めてからだった 明らかに大将が聞き間違えたのにも関わら ず大将は俺のせいだと攻め立てたのだおい 何してくれてんだよてめえ言われた通りに 準備するだけなのになんでそれができねえ んだよこのがやる気ねえならとっとって やめちまえよお前みたいな根性なしはいら ねえよと俺がいくら大将に言われた通りに しただけだと言っても聞き入れられなかっ た大将は俺たち若手だけでなく俺より10 年ほど多く経験のある先輩見習いにも 嫌がらせを繰り返していた先輩は一応仕事 的には仕込みから握り接客まで全て任せて もらえていたので店では大将が握れない時 は先輩が握るくらい大事な存在だった そんな先輩がお客さんと楽しそうに話して いると大将は先輩を後で裏へ呼び出しおい 何ヘラヘラしてんだよそんな暇あったら てめえの握り方見直せよもしかして自分が 1人前になったとか思ってんのなわけねえ からこれ以上生生な真似したら容赦しねえ ぞとしごきを入れるのがいつものことだっ た 俺から見てもお客さんの反応を見ていても 先輩の仕事ぶりは十分1人前だったが大将 はそれが気に食わないのかいつも先輩に 対して辛辣に怒鳴り散らしていた俺はこの 大将の元で先輩がよく5年以上もやって られるなどんなメンタルをしているん だろうかと尊敬を通り越して不思議に思っ ていたくらいだったところが今から数ヶ月 前その先輩がることになった大将は慌てて 先輩をきめようとしていたようだったが 先輩はガとしてやめると言って聞かなかっ たそして俺たちにできるわずかな仕事の 引き継ぎをしてから去っていった先輩は 大将には他の仕事が見つかったからとだけ 伝えたようだったが俺たちには本当の理由 を教えてくれたそれは大将の嫌がらせが どしてきていてこれ以上耐えれからだった そんなの昔からではないかと俺は聞いたが 前はそれほどひどくもなかったらしい先輩 は1年くらい前から辞めたいと思っていて 今回運よく有名な高級日本料理屋に働き口 が見つかったので思い切って転職すること にしたのだと俺たちに教えてくれた先輩が 猿となると俺と他の若い週の数人では とても店が回らないのは明らかだった大将 は焦って寿司屋で握り経験のある職人を 募集し始めた寿司屋は1回見習いで入ると 軽く10年以上はそこで修行することが ある世界なので辞めた先輩ほど経験も実力 もある人がそう簡単に見つかるだろうかと 俺は気がかりだったいい人が見つからない となると俺たちへの大将の嫌がらせが今 以上にひどくなることは目に見えていた からそれが心配だったのだそして募集を かけ始めてから数週間して大将はいい人が 見つかったと嬉しそうに俺たちに話しかけ てきた何でも有名高級寿司屋で働いている 人だそうで近々面接に来るとのことだった 俺たちはこれでベテランの職人さんが来て くれれば助かるなと一安心したのだった それから数日後新しいスタッフの面接日 仕込み中の店に40代半ばくらいだろうか ベテラン州漂う候補者の1人が面接にやっ てきた俺は面接を聞いていたわけではない が大将曰く死の寿司屋でもう10年くらい 寿司を握ってきたそうで人当たりも良さ そうだしこの人にしようかなと面接を終え た大将は嬉しそうに話していた結局大将は その日面接に来た堀内さんというベテラン 職人を採用することにした堀内さんはやめ た先輩よりも職人としての経験が長いと いうことで大将はかなり安心した様子だっ た堀内さんが店に来るまでの数週間大将は 俺たち若手に新たな嫌味を言うようになっ たいよいよ2週間後にはベテランの堀内が 入るからなこれでかなり楽になるだろう 堀内が入ってくれればお前らみたいな使え ない若手は用済みになるんだからな分かっ てんのか分かったらもっと気合入れて仕事 しろよ と俺たちの首をほのめかすような嫌みを 言ってくるようになったのだそしてあっと いう間にベテラン職に行こと堀内さんが 来ることになっていた日の朝がやってきた 俺はいつも通り仕込みを始める時間に店へ 行きロッカーで着替を始めたすると大将が 俺に近づいてきてニヤニヤしながら 話しかけてきたお着替えてるとこ悪いけど なお前もにいらねえから帰っていいぞつう かもう2度と来んなえちょっと待って くださいどういうことですか首ってこと ですか人手不足じゃなかったんですか話を 聞く限りじゃ彼は相当のベテランだ彼1人 いればこないだやめたあいつの倍使える お前ら若い奴らが何人いても邪魔なだけだ し経費の無駄だからな要するにベテラン 職人が来るからお前は指分かったかえ そんな待ってくださいよ俺だって必死に 修行してきたのにいいからとっとと出 てけよ目障りなんだよお前そう言われ俺は なす術もなく店を追い出された一応俺なり にこの3年どんなに嫌味を言われても 嫌がらせをされても耐えてきたのにその 結果がこんな形での解雇だなんてあまり だった首にするのは仕方ないとしても 3年間働いた人間にいの一言もないのか数 人しかいない従業員をこんな扱いしかでき ないなんて大将はやはり人間として何か 欠落していると思わざるを得なかった突然 の首いきなり職を失って今の俺は家賃と 生活費だけでいっぱいいっぱいでできた ばかりの彼女とのデート代だってかかる とりあえず急いでバイトでもいいから稼を 見つけないと俺は絶望している暇もなく すぐさま仕事を探し始めたネットで探して いるだけではなかなかいい条件のものが なく俺は今まで世話になった飲食店の人 たちにも頭を下げどこかツてがないか聞い て回ったそうして仕事を求めて駆け回って 数週間が経った頃以前ウェイターとして 働いていたレストランのオーナーから 知り合いがオープンする高級レチの スタッフを募集しているというので紹介し てもらうことになった社員採用も考えて くれるらしいとのことで俺は笑おもすがる 思いで面接に向かった面接にはオープン するレストランのオーナーシェフが自ら来 てくれたかなり貫禄のある風貌に俺は緊張 を禁じえなかったが話してみると小な見た 目とは想像のつかないくらい優しい人だっ たせっかくだから腕前もほしいと言われ 少し話をした後厨房へ案内され基本的な 野菜のカットや魚さばきを実演するよう 指示された俺はこれまで働いていた寿司屋 や数々のレストランで培った技術も出し 切った一通り実を終えるとシェフは俺に ニコっと笑いかけ田川君ありがとう もったいつけてもあれだからこの場で面接 と実試験の結果を伝えるね川君君は合格君 さえよければ是非正社員としてうちで働い てくれるかな給料とか休みとか条件の ところはこれから話し合えるばと思うけど はい是非お願いします俺は2つ返事で承諾 したこれまでなんとなく続けてきた料理の 仕事がこんな風に誰かに認めてもらえたの が初めてで俺はこの人の元で働きたいと心 の底から思えたこの時点で他にもいくつか 面接の予定があったのだけれど俺はこれ 以上にいい職場はないと思い即座にお受け することにしたその後シェフの作った料理 を一口いいたのだがこれまた食べたことの ない美味しさですっかり惚れ込んでしまっ た今まで大して料理に情熱を持てなかった がシェフと出会ったことで俺もこんな料理 を作れるようになりたいという気持ちに 駆られるようになった俺が寿司屋を首に なってから心配をかけしまっていた彼女も 俺がシェフのオープンする高級フレンチに 就職が決まったこととシェフの腕に 惚れ込んだことを話すとまるで自分のこと のように喜んでくれたそうして職を失って から1ヶ月後俺は高級フレンチで修行を 始めることになった始まってみると今まで まともに食べたこともなかったフレンチに 俺は苦戦した使う食材から調理方法そして 盛り付けに至るまで今まで働いてきた庶民 的レストランや寿司屋とは全く違っていた ので戸惑うばかりだっ たそれでもシェフや俺より経験のある先輩 たちが丁寧に指導してくれるので俺はこの 環境をありがたいと思い仕事に励んだ修行 の成果は日々の自炊にも現れ始め彼女を 喜ばせたい時にはおしゃれな一品を作って あげることができるようになった彼女の 評判も上場で俺はますます料理が好きに なっていったそうして仕事もプライベート も充実していたある日俺に1本の電話が かかってきたなんと前に働いていた寿司屋 の大将からだった俺は今更何だろうと首を かしげながら電話に出たもしもし大将です か おわお前生きてたかどうだ無職になった 気分はと嫌を言ってきたので相変わらず変 な人だなと呆れながらおかげ様で今は高級 フレンチでお世話になってますそれで何か ご用ですかと尋ねると大将はね高級 フレンチお前がまあいいいいから来週から 俺んとこ戻ってこいいいなと言い出すので 俺はなんで今更と不思議に思い理由を尋ね たなんでですかベテラン職人さんが入った んですよね今更俺が言っても変わらないっ て言ったのは大将ですよねすると大将は 突然弱々しい声になり語り始め たいやそれがあの堀内ってやつベテランは ベテランでも寿司を握ったことなんて ほとんどなかったんだそれに有名寿司屋で 働いてたってのも嘘でひさ100円の回転 寿司のホールスタッフをやってたっつうん だよ完全に騙された寿司は握れねえ皿もろ に洗えねえ全く使い物にならねえだから 頼むよ早く俺のとこに戻ってきてくれ どうせお前にフレンチなんて作れるわけ ねえんだからなあの堀内とかいうおっさん がそこまで使えないやつだとは意外だった が相変わらず俺を見下している大将に呆れ 俺は断りを入れた申し訳ないですけど俺は もうあなたのところに戻る気はありません からじゃそう言って電話を切ろうとすると おい待って田川頼むよこの通りだ戻ってき てと情けない声で言っていたが俺は構わず 電話を切ったよく確認もせず人を雇い 挙げ句理不尽に解雇した元スタッフを 気安く呼び戻そうとするなんて虫が良 すぎる話だ俺は大将には思う存分苦労して もらえればいいと思っている それからほどなくして俺と年の近かった もう1人の見習いも大将に愛そをつかして やめたと聞いた彼もかなり大将に引き止め られたようだが大将のこれまでの嫌がらせ に耐えられずもう限界だったからやめたと 彼は言っていたろなスタッフが手元に残ら ずまともに店が回らなくなった大将の 寿司屋はサービスも味も落ちたとの悪評が 広がり客足が落ち続ける日々だというこう して大将には天罰が下り俺は新規一点高級 フレンチで腕をき続けているここまで居の 道だったが今世話になっているシェフとの 出会いで俺はようやくこれからやりたい ことなりたい目標が見つかった気がして いるまだこんなことを言うのは生きかも しれないがいつか自分の店を持ってみたい 実は密かにそんな夢を描き始めている 恥ずかしくて家族にも彼女にもまだいてい ないのだがいつか叶う日を夢みて今日も 仕事を頑張ろうと [音楽] 思う俺が50代後半で中途入社した会社で 待ち受けていたのは2回りも年下の上司 からの嫌がらせだったこの上司は年上の 部下である俺に対して嫌みを言って挙句は 結果を出さないと首にすると言い出す始末 で俺はどうしたものかと途方にくれてい た俺の名前は中野博俊58歳この年まで ずっと営業一筋で仕事をしてそれなりに 結果を出し続けてきたが半年ほど前に務め ていた会社が突然倒産し転職を余儀なくさ れたなんとか知り合いのつてを頼って最 就職できたものの管理職で雇ってもらうは できず平社員としてのオファーしかもらえ なかった贅沢を言っていられる立場では ないので俺はこのオファーを受けることに したそして迎えた勤務開始日俺は初めて まともに上司と対面した上司は35歳で 年齢だけ見たら俺の息子でもおかしくない くらい若い前の会社では一応人の上に立っ ていた俺だったが一点年下の司ので働く ことになり複雑な感情があったのは確か だった上司とはこの日が初対面ではなく 面接の時にも一応話はしていたがその時は とても腰の低い人に見えただからこんな 年上の部下ができたら上司にも気を使わせ てしまうかななどと心配していたのだが その心配は悪い意味で裏切られたこの日俺 の課長として振る舞う上司は面接の時とは まで別人のようだった面接の時は社長など 経営幹部もいたこともあって停姿勢だった だけか先行き不安だなと思いながらも俺が 同僚への自己紹介を終えると上司は俺を 呼び出しニヤニヤしながら俺に早速嫌味を 言い出したのだはあついに来たねおっさん 営業マ期待してますよ前の会社が潰れたん だってそれで俺みたいな息子くらいの年の 課長ので働くなんてけすねまあ即戦力って 聞いてるし線力でないと困るんでノルマは 容赦なく行きますよそうだなとりあえず 3000万で行きましょうか月刊売上 3000万以下なら首ってことでまあ せいぜい首にならないように頑張って くださいよと言ってきた俺はいくら上司と はいえあまりに切った口の聞き方に怒りを 覚えたがもうこうなったら結果を出して 黙らせるしかないと思い売られた喧嘩を 買うことにしたえ3000万でいいんです か了解です頑張らせてもらいますではそう 言うと口をポカンと開けたままの上司を 置き去りに早速外回りに出かけたこれまで ずっと営業として仕事をしてきた俺だが 上司の出してきた月に3万というノルマは 正直コンスタントに出せるような数字では ないその数字を転職してすぐに出せるかは 正直自信がなかったしかし上司の喧嘩を 買ってしまったからには有限実行しないと 示しがつかないしそれなりに払ってもらっ ている給料にも見合わないだろう俺はこれ までのノウハウを最大に生かして ポテンシャルのありそうな顧客に営業を 書け始めた上司が俺にアドバイスをくれる はずもなかったので俺は自分の力と何人か の同僚と仲良くなって彼らの知恵や経験 からアドバイスをもらうようにしたそれに しても月3000万という数字は同僚から 聞く限り誰も今まで叩き出したことがない しいくら何でも無理だろうということだっ た俺は上司にやってみせるという発言をし てしまった以上後には引けないわけだった が1週間2週間と経つうちに現実的に 厳しいのではないかと思い上司に大口を 叩いてしまったことを後悔し始めていた そして働き始めて1ヶ月が経った頃俺の 最初の1ヶ月の営業成績が発表された結果 的に俺の売上は700万円だったこれは俺 のイルカの中では平均以上むしろいい方 らしく同僚には褒めてもらえたしかし上司 はもちろん不満げだったおい中野君俺 3000万クリアできなかったら首だって 言ったよね何これあんたみたいな丁年間際 のおっさんを雇ってやってんだから ちゃんと仕事してよま今回は最初の1ヶ月 だから多めに見てやるよ来月3000万 行かなかったら即首だから覚悟しろよと みんなの前で罵声を浴びせられた その後仲良くなった同僚は気にすることは ないとか上司は年上の部下の扱いに困って 変なことを言っているだけだとか慰めの 言葉をくれたそれ自体は嬉しかったのだが 俺には前の会社で営業としてそれなりに 結果を出してきたジフがあったから悔しい という気持ちの方が大きかったこうして 現場で自ら営業をするのは10年以上ぶり だったが上司の挑発を受けたことで昔 バリバリ営業をしていた時の魔剣の強い 自分が戻ってきたような感じがしていた 最初の1ヶ月はマニュアル通りに会社が 持っているリストの企業に当たってみたり 新人さがに新規開拓の飛び込み営業をして いたそれでも人波以上の成績は残せたわけ だが上司に課せられた月3000万を達成 するにはこのやり方では到底不可能だ会社 の顧客候補リストはどれも企業が多いそれ もそのはずうち自体が中小企業でとても大 企業や政府系が相手にしてくれる企業とは 言えない追い込まれた俺はタブーかとも 思ったが以前働いていた会社で培った ネットワークを活用するしかないと思った とはいえ俺が前にいた会社は倒産したその せいで俺が気づいたお客さんたちとの関係 も突如不本意な形で終わってしまい相当な 迷惑をかけてしまったのだお客さんたちと は倒産してお詫びにご挨拶をして以来 もちろん会ってもいないし連絡もしてい なかったそれなりに信頼関係を気付けてい た自信はあったのだが倒産後に転職した 会社から今度は別のサービスを買って くださいなんてそんな虫のいい話を誰が 聞いてくれるだろうかそんな不安があった から転職後の最初の1ヶ月はこの昔の ネットワークには手をつけなかったのだだ がもうこうなったからには手段を選んでは いられない俺は腹を決め俺個人の ネットワークを頼りに営業をかけ 3000万円の売上達成を目指しそれから 1ヶ月侵食も忘れて仕事に打ち込んだ そしてやってきた転職後2ヶ月目の月例 ミーティング上司は1人1人が提出した 売上成績を確認し読み上げていく最後に俺 の報告書に目をやった上司は一瞬目を 見開き信じられないといった表情で固まっ ていたそして顔をあげるとなの 5000万円嘘だろお前これ一桁間違って んじゃねえか今月報告受けた限りじゃ そんな大型契約はなかったはずだしどう なってんだと困惑した顔で尋ねる上司に俺 はドヤ顔で5000万円の売上の分を 伝えることにしたいえ5000万円で 間違ってませんよ契約が取れたのが先週末 のそれも定時後だったのでまだご報告でき ていませんでしたがこの場で報告させて いただきますあの大手ホテルチェーンのA ホテルさんから全国いや全世界にある ホテルの従業員向けの勤務管理システムを 一新したいとのご相談をいいてそれが先週 末契約成立となりましたおおと同僚たち から完成が上がるのをよそに上司は悔し そうに体をふわせているありえないえ ホテルだとそんなところにどうやって話を 持っていったって言うんだコがなきゃ あんな大企業がお前みたいなおっさんひら 社員を相手にするわけないだろとまだ俺の 言葉が信じられない信じたくない上司は俺 に食ってかかっている仕方ないので俺は あまり言いたくはなかったが自分の過去を 含めて種をすることにした話せば長いん ですが簡単に言えば私にはAホテルにコが あったんです正確に言うとAホテルの副 社長となんですがねと言うと同僚は ざわつき始めたそれもそのはず大かれ 少なかれ俺のことを50代後半で転職して きたオワコンおじさんだと思っていた だろうから俺は話を続けた課長にもそれ から皆さんにも話してなかったですが実は 私は以前B社で勤めてましてそこで長年 営業をしてきたんですが最後辞める前と いうより皆さんご存知の通りB社は倒産し たわけですが倒産する前はそこで乗務 取り締まり役をしていましたこの会社の 社長さんは私と同じ大学の後輩でもちろん 私がB社にいたことも知った上でご厄介に なることにしましたただ社長からは私がB 社にいて倒産の責任も少なからずあった 以上 この会社で役職につけることは役員たちに 反発されるのでできないと言われました 混乱を避けるためにB社にいたことも社長 と役員以外には話さないとそれでこの年に なって恥ずかしながらまた現場の営業マと して皆さんと働かせてもらってました今 まで黙っていて申し訳ないと俺が一気に 言い終えると同僚たちはさらにざわついた オワコンおじさんがあろうことか最近して 題になった有名IT企業の役員だったのだ から無理もない上司もこのことは当然知ら なかったようでしばし呆然とした後口を 開きビシお前がそんないやマジかよと微妙 なリアクションを見せた上司の リアクションが物足りなかった俺はドヤ顔 でまあそういうわけなので今月の私の売上 は5000万です首にしないでいたけます かねと茶がすと上司はあうんまそれははい ともはや俺に見下した態度で接していた これまでとは打って変わりむしろ俺に ビビっているようにすら見えたそれから数 日と経たないうちに50代後半にもなって 営業にやってきたオワコンおじさんが実は B社の元役員だったというニュースが社員 たちの間に広まった社員とすれ違うたに彼 らは不思議そうな目で俺を見たり中には急 に仰々しくなったり無駄に辞儀をしたり するものも出てきた俺はこれまでの丁年 間近のオワコンおじさんとして振る舞って いた時の方が生じ気楽で良かったのになと 過去を打ち明けてしまったことを少し後悔 していた同時に社長から俺がB社にいた ことは伏せるように言われていたのに結果 社員たちに知れ渡ってしまったことで迷惑 をかけてしまではないかと不安だった そして俺が5000万の売上を達成して から1週間後俺は役員たちに呼び出しを 食らったまずいB社のことを話してしまっ たから何か処分が下るのかなもしや首 なんてことはと恐れをのきながら会議室に 向かうとそこには社長と役員たちが俺を 待ち受けていたもう何を言われても 仕方ない子供も自立しているしになっても しょうがないそう覚悟を決めて顔をあげる と社長と役員たちは俺に微笑んでいたどう いうことかと思い戸惑っていると社長が口 を開いたいやあ中野さん呼び出してすま ない今日は他でもないこの間のAホテルの 契約のことでお話を聞かせてくれませんか そう言われ俺は契約に至った経緯と契約の 内容について簡単に話したするといや 素晴らしいですね我が社市場最高額の取引 になりますよねえ皆さんそう言うと周りの 役員たちも手を叩いて喜んだそして社長が 続けるいやうちは中野さんがいたような 大きい会社じゃないんでこういう 素晴らしい成果を出した社員には役員たち に成果を報告してもらって私たちがそれを 労うっていうことをやってるんですよはあ そうでしたかこれはどうももありがとう ございますいやいやこちらこそありがとう ございますうちも上場を目指しています から今回の契約をきに大企業さんからの 依頼が舞い込むようになれば事業規模も かなり拡大できるんじゃないかってそう 思っていますそこでなんですがね中野さん もう少しで事業年度も終わりますし来年度 から営業部長として腕を振っていただくと いうのはどうでしょうここにいる役員たち も私もあなたがB社にいたことも知ってい ます今や社員のみんなもただあなたが今回 の大型契約を取ってきた意味は大きいだっ て本来だったらあなたとAホテルとでは 信頼関係が終わっていて当然の状況なん ですからその中でもあなたと契約してくれ たっていうことはあなたが信頼するに足る 人であるとの証ですだからあなたがうちで 役職についたってここにいる役員そして 社員の誰1人文句は言いませんよ ですよね皆さんそう言うと役員たちは揃っ て頷いた俺は嬉しさのあまり涙が出そうに なった初めは信頼を失った元取引先に営業 をするなんて考えもしなかったし契約 なんて取れるわけもないと思っていたそれ が年下の上司の挑発に乗っかったからとは いえダメもで話をしに行ったら以前と同じ ように会ってくれて提案も聞いてくれたの だ俺はこれまで数十年身を子にして気づい てきた自分のキャリアがB社の倒産で ゴミ屑同然になってしまったのではないか と絶望に苛まれていたそれを今の会社の 社長に拾ってもらって10何年ぶりに現場 で営業をしてプライドも捨てて必死で 頑張った後にこんなに嬉しいことが待って いたなんて俺はまた誰かに必要とされて いることそしてまた人の上に立たせて もらえることのありがたさを身にしみて 感じた俺はありがたくこの話を受けその数 ヶ月後粘度が変わるタイミングで営業部の 部長として仕事をすることになった結果と して元上司であった課長の上のポジション になるというまた別の意味で気まずい状況 になったわけだが元上司は今や以前とは まるで別人のように俺に接してきている俺 を社内で見かけると深深とお辞儀てくるし 定例のミーティングでは俺の話を笑顔で 聞いているちょっと気味が悪いくらいだと はいえ彼は彼で出世するために直属の上司 となった俺の機嫌を取ることも必要なわけ でそう考えるとなんだか可愛いやだなと いう気もしてくる仲のいい元同僚今や部下 となった彼らから最近聞いて知ったのだが 俺は5000万という最高月刊売上を 叩き出して以来社員の間では5000万 おじさんというあだ名が定着している らしいそれまではオワコンおじさんだった わけだがそこから5000万おじさんと いうのはだだいぶ進歩したのではない だろうかいずれにしても社員から親しみ やすいと思われているのは怖がられるより よっぽどいい実際前にいたB社では創業間 もい頃から働いてきたこともあって若い 社員たちからは偉く低姿勢で接されていた のが少し寂しかっただからこの会社でさえ ない中途採用のおじさんとして働き始め られたのは今となってはいいことだったな とも思えるこれからは5000万おじさん 改め営業部長として社員とも交流を持ち ながら成果も出せるように頑張っていき たいJA

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