【感動する話】解散した伝説のバンドのボーカルをしていた俺は18歳の娘と学祭へ。すると学生「トラブルにより出演者が欠席に…」俺が手伝った結果、衝撃展開に

やばいってボーカルがいなきゃライブは 成り立たない よ娘に連れられてやってきた大学の学園祭 行動でライブをやる予定だった学生がそう 言いながらあたふたしている彼らの出番 まではもう1時間もない大変なことになっ ているななんて農期に彼らの様子を見てい た俺に娘はパパの歌聞きたいなと無茶ぶり をしてきた何を言い出すんだと何度も断っ たしかし必死に懇願されて負けてしまい 結局俺はステージに立つことにそれが きっかけでまさかこんなことになるとは な俺の名前は大泉正屋都内防守でひっそり とバーを経営する48歳の男 だいらっしゃいませ カランカランと音が鳴ったので入り口を 見ると常連のお客さんが入店している ところであっ た50代の男性で大柄な体で少しコモテで ある会社では部長という立場 らしいいつもの様子から彼が抱えている ストレスは相当なものと 見えるよう マスターここ座るぜ 彼は千足で進路を進みカウンター席へ すでに泥酔している相当飲んできたねはい お冷やお サンキュー水を1杯出すと彼はそれを ものすごい勢いで飲み干し た真っ赤な顔のままぐわーと唸り机に 突っ伏すいつも酔って来店する彼らが今日 はいつにも増して酔して 何かあったのかい あああのじじが よ彼があのじじいと呼ぶのは彼の会社の 社長さんだ彼のストレスは主にその社長の せいで発生するものらしくこれまでに何度 も愚痴を聞いている馬鹿にした故障にも 慣れたもの だあいつはサービス残業を美みたいに語る 古いでなそんなんだから環境が最悪なんだ よそうだった ね彼のいる会社はいわゆるブラック企業と いうやつで話に聞く限り現実に存在して いる会社とは思いたくないようなものだ そんなんだから若い子はどんどんやめて よそへ行っちまう今日なうちの部署で1番 できる子から退職届をもらったんだひどい 会社ではな者ほど早々に抜けていくまとも の会社はたくさんあるのでそちらに転職し ていくのだまあごく自然なことだろう なそれを言ったらあのじじなんて言ったと 思うお前の管理が悪いからだだってよ信じ られねえだろそれはひどいね怒りが ぶり返してきたのか彼の動きが強くなって いく酔いも覚め始めた様子だ その表情から原が煮えくり返っているの だろうと容易に想像がつい た本当は俺もやめてやりてんだけどこの年 でって考えちまって家族もいるしもう 耐えるしかないよ な怒ったような彼をしていたかと思えば 今度は泣きそうになっている彼の抱える 悩みは人筋縄ではいかない非常に難しい 問題 マスターは退職の経験とかあるかあるよ バーの前にやってたことがあるんだ俺が店 を始めたのはもう20年も前のこと前の 仕事でちょっと嫌なことがあって逃げる ようにしてこの場を回転した精神的に参っ てしまった俺だがそれは時間が解決して くれたもちろん忘れたわけじゃないが今の 仕事に必死になっている間に少しずつ 悲しみから立ち直っていると 思うへえなんでやめたんだまあ色々あって ね何か飲む昔のことはあまり思い出したく ないので俺は話をそらすように注文を聞い たああビールを頼むはい よバーをやっていると色々な人と出会う ことができる彼のように悩みを抱えた人も いれば怖いくらい楽観的な人もいるこう やって多種多様な人と触れ合うことで俺の 悲しみは少しずつ解消されていっているの かもしれ ないそんな俺の日々は大充実して いる他人の話を聞くのも面白いし目々と酒 を用意するのにも楽しさを 感じるはいお待たせしましたありがとう マスターそれなのに俺はどこか物足りなさ を感じてい た心の奥底に穴が開いているかのような 不思議な感覚で あるある夜店を開けてしばらく経った頃 注文が入った酒と料理の用意をしていると カランカランと入音が聞こえた いらっしゃいませ見ると入ってきたのは 男性2人組であった片方は俺と同い年 ぐらいの男真っ赤な顔で周辺の人に 話しかけているが羅列が回っておらず何を 言っているのかわからないもう1人は かなり若い大学生くらいだろう かギターケースをしっており一緒に来た男 に手を引かれている困ったような顔をして いてなんだかかわいそうに見えたはい マスター酒くれ さけカウンターに座り男は俺にそう言った 目が座っている注文も抽象的すぎてわけが わからない典型的な厄介な酔っ払いで あるもう帰らせて くださいその横にいる若者は帰りたそうに している見知らぬおじさんに絡まれている のではないだろうかと心配になり俺は男に 直接聞いてみることに お客さんそちらの方は困っているようです がどのようなご関係であ息子だよ 息子 なあそう答えながら男は若者の方を バシバシと 叩く若者は自分よりもギターケースの心配 をしていて男の行為からかっている男の 言葉が正しいか確かめるため若者の目を見 た俺の糸をさしたのか彼は首を横に振る やはり絡まれているのだ ななことだいいから早く酒出してくれ よあなたには出せません彼を解放してお 引き取りくださいああこっちはお客様だ ぞよって真っ赤だった顔が怒りによって さらに赤みを 増す大声で怒鳴るものだから店中のお客 さんたちから視線が集まった [音楽] 東方にもお客様を選ぶ権利がありますこれ 以上騒いだり彼を拘束したりするなら警察 を呼びます よ少し強めに言うと酔っ払いはふっと顔を しかめた少しは冷静になったのだろうか 周りの視線に気がついた様子だ今度は 恥ずかしさで顔を赤くしてブツブツと文句 を言いながら店を出ていったやれやれ困っ た親父 だ大丈夫だったかいあはいありがとう ございます若者はまだ怯えて いる話を聞くと大学から帰る途中の駅で 捕まり何件も連れ回された らしいはいこれでも飲んで落ち着きなお題 はいらない から一杯のココアを出してやると彼は驚い て目を見開いたえそんな悪いです よ両方の手のひらをこちらに向けながら彼 は申し訳なさそうに言ういいからいいから 大変だっただろうせめてもの気持ち さすいませんありがとうござい ます彼は仕切りに霊を言い出したココアを 飲ん だバーをやっていると色々な人と会うと 言ったがみんながみんないい人というわけ じゃない稀にだがさっきの男のような 厄介者も いるじゃあ気をつけてねすいません飲み物 をいいてタクシーまでなに気にすることは ないよもし待ち伏せされてまた絡まれたら 大変だ直接家まで帰れるよう店にタクシー を呼び交通費も渡したこれなら多分大丈夫 だろう彼の無事を祈りながら車が走り去る のをしばらく見送り俺はまたバーの仕事に 戻るのだっ たそれから1ヶ月と少し経った頃パーの 定休日なので家でのんびりしていると何 やら嬉しそうな様子の娘彩佳が駆け寄って きたねえパパこれ一緒に行かない彩佳が これと言って持ってきたのはとある大学の 学園祭の案内チラシだった この大学では学生による音楽活動が盛んで ここ出身のアーティストも多いらしいほら 志望校は見に行った方が絶対いい じゃん彩佳は高校3年生であり大学受験を 控えている高校で警音部に入った娘は 引き続き音楽をやりたいということでこの 大学を第一志望としてい たそれだけならいいのだが同じにいた憧れ の先輩とやらもここに進学したようなので 父親としてはそっちの方が気がかりだどか 言ってどうせこのライブが見たいん だろうチラシの裏に大きくライブの案内が 載っている音楽が盛んなだけあって学園祭 の実行委員もかなり押しているようだ時間 とバンド名簡単な紹介が書かれて いる演奏する曲は行ってみてのお楽しみ らしいあバレたいいじゃん行こう よ日程的にはバーの定休日とかぶっている ので問題ない休みたいと言えば休みたいの だがまあ娘が行くかもしれない大学だ一度 見ておくのも悪くないななんて思うのは 親馬というやつだろうか分かったわかった じゃあ行こうやっ た思い返してみれば彩かが大きくなって からは一緒に出かけることなんて滅多に なかった仕方のないことだとは理解して いるが少し寂しいような気もする ぴょんぴょん跳ねながら実質へと戻って いく娘の姿を見ているとなんだか俺まで 楽しみになってき た学園祭の当日車を止められる場所はなさ そうだったので俺と彩佳は電車とバスを 使って地へバスを降りた時点でそうだった のだが人が異様に多いみんな同じ方向に 歩き結局大学まで一緒だったそれほどまで に多くの人が学園祭を見に来ているのだ うわすごい人時間かかり そう出入りは自由なのだがライブを見物 する人は列に並んで剣を受け取る必要が あるようだその実は凄まじいことになって おり見るだけで目前がしそうだカメラまで 来るのかすごい な並びながら周辺を見ていると大きな カメラを構える人を発見個人で持つような レベルのものではなくテレビ局だと思わ れるプロアーティストの卵がいっぱいいる から取材に来るんだってほらあの人たちも それ目当てなんじゃない彩佳が指さした方 にははスーツを着た人がいるなるほど スカウトマンか学生が死体の学園祭ライブ でこれだけ多くの人が動くとは正直言って 驚き だ小一時間並んでやっと剣を受け取れた すでに疲れてしまったが本番はこれからだ 案内に従って会場である行動を目指す おおでかい な行動の中はかなり広いプロを呼んで ライブをやっても違和感はないだろうと 思わせるほどで あるそんな広い会場が長満員になるのだ から相当な規模だと 言える始まるよパパみたいだ な客席側の照明が暗くなりステージは逆に 明るく なるバンド名だけを名乗りすぐに演奏が 始まっ た入り口でもプログラムを見るとバンド あたりの文字時間はかなりキツキツに設定 してあるよう だお本格的だなこれもプログラムに書いて あったのだが学園祭で演奏できるバンドは ほんの一握り らしい事前にトーナメントが行われており それで勝ち残ることができたバンドだけが このステージに立てるのだそうだもはや 学園祭の一言で片付けていいのか迷うほど 気合いが入って いるみんなすごいね私がやってるのなんか お遊に感じてきたお遊戯なんてことはない がなけど学生でこのレベルは確かにすごい な音が整っていて聞きやすいそれに ボーカルもいい身内のカラオケうまいやつ なんて意ではないこれなら取材やスカウト が来ていてもなんら不思議はないな あれ ない演奏に見える俺の隣で彩佳が何やら 慌てて いるポケットや鞄の中を手探りしている あやかどうしたんだパパ大変どこかで携帯 落としちゃったみたいおいおい 仕方ない一旦 抜けようライブ中だが仕方なく行動を出る その通路にも人がごっして 前に進むだけでも一苦労 だこれちゃんと戻ってこられるんだろう なライブ会場の入り口から大学の正門を 目指して進む携帯が落ちているのだとすれ ば通ってきた順路にあるはずだ落とし物 センターは受付にあるようなのでどちらに せよそこまでは行かなければならない やばい始まっちゃう よ彩か曰今日のラストを飾るバンドだけは どうしても見たいらしいそれまでに戻る 必要があるわけだが携帯は一向に見つから ない誰かが拾って届けてくれたんじゃない のかそうかも行ってみようかと受付へ 向かおうとした時のことだっ た背後の方がなんだか 騒がしい振り向くと数人の学生が 慌ただしく駆け回っている そのうちの1人ギターケースを持った学生 が電話に耳を当てて いるしばらく学園祭に来られないってどう いうこと俺たちの出番までもう1時間も ないんだよ話から察するに今日ライブを やる予定の学生たちだろうメンバーが突如 来られなくなり大慌てと言った様子 だごめんて言ったってそりゃ仕方ないけど さあ ちょっと切られたあいつ来ないのうん事故 にあって病院にいるんだってあんまり 長電話はできないって切られた俺はその 様子を大変だなと呑気に眺めて いるふとギターケースを持った学生に 見覚えがあるような気がし たライブ用に髪をセットしたりメイクし たりしているので雰囲気や怖色でしか感じ られないだがやはりどこかで気のせいかな あれ 先輩ふと背後から声がした今度は聞き慣れ た彩かの声である俺の横を通りすぎて学生 たちの方へ駆け寄る彩かだがバンドの危機 に瀕死た彼らは1度の呼びかけでは気づか なかったよう だ先輩サダ先輩んあ大泉さん来てたんだ はい真田先輩が出るって聞いて見に来 ちゃいましたああ彼がお目当ての先輩か チラチラした変なやからでなくてよかった なんて俺はまた呑気に構えてい たカナダ先輩今日のライブ楽しみにして ますねありがとうけどちょっとやばくてさ ライブできないかもしれないえ何かあった んですかショックを受けるあやかに田君と やらは事態の説明をした楽しみにしてくれ ていたのにごめんと彼は仕切りに謝って いるその申し訳なさそうな様子を見てふと 記憶が蘇ってきた間違いないあの子だ 酔っ払いに絡まれて俺のバに来たあの大学 生だかといって何と声をかければいいか 分からず俺は娘の方へ彩か携帯はあったの かあうん落とし物センターに届いてたあれ あなたはあのバー のわざとらしく会話に乱入した会あって 真田君も俺に気づいてくれたようだなんで こんなところにいるんだと死にそうな目を しているま無理もないかんパパ田先輩と 知り合いなの知り合いてほどじゃないがな 1度店でんだあの時はどうもありがとう ございまし た意外な繋がりに驚く俺たちだったが他の バンドメンバーからすればそんなことを 言っている場合じゃ ない1人の学生が慌てた様子で真田君に声 をかけるやばいってボーカルがいなきゃ ライブは成り立たないよそうだよな今更 どうしようもないし実行委員会に説明して 中止してもらう しか諦めムードの彼らを見て娘は顎に手を 当てて何やら考え込んでいるどれだけ 楽しみにしていたのかは計り知れないが こうなってしまってはもう打つてはない また別の機会に見せてもらう他ない だろうそういうわけだから俺たちは委員の ところに行くよ本当にごめんそ そんな残念だったな仕方ないライブの続き を 行動に戻ってライブを見ようそう提案 しようとした時のことだった待って 先輩彩佳が大きな声で彼らを呼び止めた どうしたのボーカルの人が来られないです よねだったらパパが代わりをやりますえ お父さん が彩佳が突然言い出したことに驚き真田君 は一瞬思考が止まったように見えた かゆう俺もえ俺がなんて彼とほぼ同じ衝撃 を受けて固まったのだがそうですパパなら こらこら勝手なことを言うなあやかえだっ てパパはこちらに振り向いて娘は必死に 懇願してくるそんな目をしたて俺は もう悪いけどね話を聞いていたメンバーの 1人が前に出て彩かに声をかける 急遽参加した一般人で大役が勤まるような 簡単なライブじゃないんだ少し鼻につく いい方だが彼の意見は 正しい真田君たちなりに練習を重ねてきた だろうからそこにいきなり知らないおっ さんが入ってしまったら納得の行く演奏 なんかできやしない だろう一般人じゃないですパパはパパは しかし彩佳はその学生に言い返すおおい あやかパパは元伝説のボーカリストなん ですから発表を止めようとしたがダメだっ た俺は元バンドマン嫌なことがあって音楽 から手を引きパーを開いた家族なんかの 限られた人たちにしか言っていなかった ことだが今ここで真田君たちに知られて しまった別に知られること自体は構わない のだがこの状況ではして欲しかった なだから大丈夫ですパパなら朝飯前です からあやか勝手に話しをパパの歌聞きたい なあ彩かのものも含め俺に視線が集まった 真田君は一歩俺の方へ歩み寄っ たポカリストをやられていたのです かまあねもう何十年も前のことだ けど図々しいお願いであることは分かって いますどうかどうか助けていただけない でしょうか僕らはこのライブのために全身 前例を捧げてきましたどんな形であれ何も できずに終わるなんて嫌なん ですお願いしますお願いしますそう言い ながら他のメンバーも田田君に習って頭を 下げ始めたちょっとちょっと頭を上げてよ 歳くらいの親父が若い学生に頭を下げさせ ている旗から見ればなんとおぞましい光景 である途端に恥ずかしくなった俺は彼らの 熱意に負けボーカルの大役を引き受ける ことになっ た案内されるがまま楽屋へ行き貸し付きの 楽譜を渡され た時間がないので練習はできて数回です ステージにはスタンドマイクが置いてある ので最悪歌子カードをそこにいや歌詞 カードは必要ない よ真田君の話を聞きながら歌詞を読んで 驚いた見覚えのある楽譜だなと思っていた がやはりそう だこいつは昔俺のバンドが世にリリースし た曲で あるありがたいことに大ヒットした最も 深く記憶に残っているグッパという曲 だ当時のことを辛い記憶として封じ込めて いた俺だったが歌詞も音も全て鮮明に 思い出せるそう話すと楽屋は然とし たじゃじゃあ大泉さんがあのまさやって ことですかメンバーの1人が目を輝かせ ながら言った真田君らも同様にキラキラし た目を俺に向けたあまあねよく知ってるね 君たちが生まれた頃の話だと思うけど そりゃ知ってますよ伝説ですもん伝説 か若者から放たれた大げさな言葉を 噛みしめ俺はマイクに向かったさあ練習を しようもう時間ない ぞ聞き慣れた前走が始まり俺にも気合いが 入る音は綺麗に揃っていてプロの演奏と 比べても大きくはら ふと俺のノりに当時の光景が蘇ってき た長満員のライブ 会場音に合わせて拳を振り上げる 観客ステージに立つたびに俺はたまらなく 興奮したそれを20年と少しぶりに 味わおうとしているそう思うと長らく隠居 していた体にも力が湧いてき たつくとライブは終わっていたなんだか 短い夢を見ているような感覚だっ たタオルで汗を拭いながらメンバーたちは お互いを賞賛し合っている泉さんお疲れ様 です本当にありがとうございました いやいや俺は大したことしてないよ田田君 たちの演奏が素晴らしかったからこそさと 楽屋でライブの余韻にやっていた俺たち そこへドアをノックする音が聞こえた真田 君が駆足で向かいドアを開けるとスーツ姿 の男性が立ってい たこんにちは素晴らしいライブを ありがとうございましたはあお失礼しまし た私こういうもの ですほける真田君に男性は名刺を渡した 名刺を受け取った彼はその内容を読んで目 を 見開く早川さんスカウトマンええあなた方 の演奏を拝見しまして是非お話を聞かせて いただきたいと思ったのが1つそれから彼 は不自然に俺の方を見て微笑その時点で彼 が何者で何をしに来たかは察しがついた きっと俺に特大の嫌みを言いに来たの だろう いやこんなでお会いできるとはね伝説の ボーカリストまや さんしがなバーのマスターに何のようだい 伝説のギタリストさん よ彼早川は俺の元バンドメンバーだバンド が解散した後音楽関係の会社に行ったと 聞いていただがまさかスカウトマンをやっ ているとは なてっきりもう音楽からは身を引いたと 思っていたんだがな引いていたさ今日だっ て娘やみんなに頼まれてなきゃやって なかっ たそうかいその割には楽しそうだったがな で何のようだよ俺と昔話をしに来たわけ じゃないん だろう若者たちが追いて惚れにされていた ので昔話を広げずに話をそらし た早川の線は学生たちに移り真なが 始まる結論から言うと君たちを我が者で スカウトしたいと思って いる早川がそう告げるとメンバーたちは 換気の声をあげたまあ嬉しいよな努力が 認められ自分たちの活動が評価されたとも なれば当然のこと だしかし今日のライブは本来の君たちでは ない な彼はスーツのりを直しながら一瞬だけ俺 の方を見 た1ヶ月後に我が社主催のオーディション があるそこに本来のメンバーで参加して 欲しいのだそう だ勝ち残ることができれば晴れてデビュー が決まる大事なイベント だ彼らにとっては潜在一宮のチャンスと なる今すぐに決めてくれとは言わないよく 考えてそのアドレスにメールしてくれ では 失礼最後にもう一度だけ俺と目を合わせ 早川は楽屋を後にし たなんだか偉そうなスカウトだ な真田君たちは名刺を睨みながら必死に 考え込んでいる自分たちの将来がかかって いるわけだしまあ2つ返事はできないよ なオーディションのことはゆっくり考える といいじゃ俺もここいらで失礼する よ若きアーティストの卵たちに手を振り俺 も部屋を後に するエアコンが聞いていた楽屋とは違い外 はむわっとして いるあの大泉 さん彩かに連絡しようと思って携帯を見て いると背後から田君に呼ばれ た彼の顔には必死さがありただ拶にきた わけではなさそうだっ た僕たちオーディションを受けようと思い ますそうかい頑張ってくれよ彼らほどの 技術があればかなりいい戦いができる だろう応援の意志を短い言葉に込めて放ち 去ろうとしたしかしそんな俺を真田君は もう一度 呼び止める待ってくださいどうし た正直自分たたちの演奏はまだまだだと 思っていますなのでその大泉さんに音楽を 教えていただきたいん です突然そう言われ少しの間何も言えなく なっ たしばらく沈黙した後俺はぼそぼそと 答える俺はもう音楽から身を引いた今日は 特別だそんな俺が偉そうに教えること なんてできやしない大丈夫君たちなら十分 やれるさ大泉 さん悲しげな表情の真田君に背を向け俺は 廊下を進んで いく申し訳ないことをしたなと思いつつ これでいいんだと自分に言い聞かせ たそうだ俺は人に音楽を教えられるような 人間じゃない音楽から逃げ出したただの 腰抜けだからな 小学生の頃俺は音楽に興味がなかったただ 父親が大のロック好きでちょくちょく音楽 イベントやライブに付き合わされていたえ またライブああチケットが当たったんだよ まさや一緒に行くぞもう飽きたよそんな こと言わずに ほら興味がないと言っているのに父はそれ でも俺を誘い 続ける割りにしつこいので俺は毎回こん 負けしてついていってしまう結局いつも クタクタになるだけ正直勘弁してほしい そう思っていたのだ がどうだまやすごかっただろうう うんその日連れて行かれたライブはいつも と何かが違ったただ音を聞いていただけ じゃない心の中にとても言葉ではせない ような衝撃が入り込んできたの だ後から知ったことだがこのライブは後に 伝説と呼ばれるようになった らしい感化された俺は音楽に興味を持った ただ聞くだけじゃなく演奏も始め た高校生になると迷わず警音学部に入部 そこで出会った友人とバンドを組み文化祭 やライブハウスで密かに活動をしていた 早川づき今日のライブいい感じだったな ああ結構お客さんもいたしかなり目立って たんじゃないかそうね大泉君のボーカルも 良かったし手応え抜群だったわ ね大泉早川望月の3人で組んだスリー ピースバンドバブルは地域ではそれなりに 知られてい たライブハウスのノルマはなんなくクリア できたし地元のイベントに招待される機会 にも恵まれたもう音楽が楽しくて 仕方なかった将来は3人で伝説を作ろうと 冗談混じりによく語り合ったもの だ3人とも同じ大学に進みそこでもやはり 警音学部に入部相変わらずバブルとしての 活動を続け学園祭では行動ライブの目玉に なることもあったえ僕らがアーティスト にある日ライブハウスでのライブを終えて 出るとスーツ姿の男性に声をかけられた ああ今日の演奏本当に素晴らしかったよ彼 は大手の プロデューサー強く興味を持ってもらえた ようでなんとバブルにデビューの話が来た のだ無論俺たちは飛び跳ねて喜ん だ大学を卒業したらすぐ事務所に入れて くれるという契約をかわし輝かしい未来を 夢みたロック好きの父は泣いて喜んだ 大げさだなと笑った俺だが音楽を教えて くれた父には心から感謝して いるデビューしたバブルは俺が思っていた 以上に人気バンドとなったCDを出せば ランキングに乗った音楽番組に呼ばれ全国 放送の電波に乗ったことももある学生の頃 に想像していた輝きを当時の俺たちははか に超えてい た活動の場は国内だけにとまらず外国で ライブをすることもしばしばあったこの まやというボーカリストは本当に俺なの だろうかそう思ってしまうほど現実身を 感じられなかっ たそんな人気絶の中でその悪夢はってき た望月なんでなんでだよなあ早川望月は なん でバブルのメンバーにして高校時代からの 友人である望月が突如としてこの世を去っ た自宅で倒れそのまま目覚めることなく 病院で亡くなったらしいおいちょっとは 落ち着けこれが落ち着いていられるかよ もう2度とあの3人で演奏できないだぞ まや持月をなくした俺はそれ以降マイクも 楽器も持たなかっ た彼女の喪失が俺の心を大きくえぐったの だこの悲しみを背負ったまま音楽活動は できない早川にそう告げバブルは望月が 最後に作詞作曲したぐっをラストシングル として活動を止し た突然蒸発したので応援してくれていた人 には申し訳ないが俺の気持ちがついてこ なかっ た無理して活動を続けてもそれは3人揃っ ていた頃のバブルへの冒涜にあたるだから もうやめて しまおうそう判断したのだっ た佳と言った学園祭から5日 に襲われたままバーデの仕事をこなしてい たマスターなんだか暗いねそそうかいどう したんだろう 俺いつも通りにと心がけているのだが内心 が顔に出てしまっているよう だ店を閉めて家に帰ると彩佳が駆け寄って きたおかりパパああただいまなんだまだ 起きてたのか うんねこれ見てそう言って娘は携帯を 差し出してきた映っているのは田君との チャットであるどうしても諦めきれない らしく彩佳を経由してまた音楽を教えて ほしいと頼んできてい た悪いけど断っておいてくれねえどうして パパが教えてあげれば先輩たちは絶対 オーディションを突破できるのに 何も言わず押し付けるように携帯を返し た最後に見た真田君の顔がノりに 浮かぶそれから学園祭のステージを 思い出し最後にバブルのメンバーを 思い出し たパパってばあ俺はもうアーティストじゃ ない弾けた泡は元には戻らないんだよそう 冷たく言い放彩かの顔を見ることさえせず に地質へ閉じこもっ た娘はそれ以上追いかけてこなかっ たフーの定休日に俺はとある霊園に足を 運ん だ鋭い日差しにみながら進み目的の場所 へ持月と掘られた母eenの掃除をし花と 先行を備えて手を合わせ た何やってんだかな俺は本当だよ何やって んだ まさや独り言のつもりだったのでまさか 返事があるとは思わなかっ た声がした方を見ると花を持って立ってい たのは早川であっ た色々と思い出しちまってなだろうな目に 虚が映ってるやれやれお見通しかそう内心 でため息をつい た彼が手を合わせ終わるのを待ち相談ごと を持ちかけた誰かと話さなければはち切れ てしまいそうだったから だ学園祭の日佐田君から音楽を教えてく れって頼まれれたんだええじゃあ最近は 特訓の毎日 かいや断った少しためて答えると早川はに しを寄せたなんでだよとあに問われている の だろうお前にも言った通り俺は音楽から身 を引いた望月をなくしてへこんで逃げたの さそんな俺に他人に音楽を教える資格 なんかないそう だろ先行や花束のゴミを片付けながら早川 に問いかけたいや問いというよりお気持ち 表明とたところだろうかまさやお前いつ までへこんでるんだよへこんではいないさ ばあの仕事が充実していいやへこんでる俺 の言葉を早川は強くさえにった驚きを 通り越して恐怖を感じた心の奥底を 見透かされているかのような恐ろしい感覚 だなあ早川お前はどうして忘れられたんだ どうやって割り切ってまた音楽に携わって ん だ俺は未だに望月のことを引きずり音楽に 関わることを避けているなのに同じ喪失を 経験しているはずの彼は音楽関係者だ俺 たちに一体何の差があるというのだろう そういう意図の質問 だ忘れてなんかいないだからこうして手を 合わせに来てんだろうがて もういない人の気持ちはわかんないけどさ 少なくとも好きだった音楽をやめて欲しい とは思ってないんじゃねえ の 早川俺はずっと20年以上喪失にとらわれ てい た音楽から離れてしってくれた若者を 突き放したそれが望月が望んだ俺たちの 未来だろう かそろそろ前を向こうぜあの頃みたいにさ 夢見ていた頃の自分が思い描いた将来 だろうか早川のまっすぐな言葉を聞いて俺 はなんてバカだったのだろうと思ったなん だか心が軽くなった気が するそうだ なありがとう 早川っとお礼を言い一足先に庭園を後にし た車に乗り時間を見て彩佳に電話をかける 大切な頼み事をするため だもしもしどうしたのあやか田田君に伝え ておいてほしい練習のスケジュール調整を 頼むてな パパ俺が指導する気になったのだと気づい た綾川まるで自分のことのように嬉しそう だこれからは忙しい日々が続くだろうそれ なにどうしてか俺は猛烈にワクワクして いる弾けた泡は戻らないな泡は同じ場所 から何度でも生まれることができるそう 気づいた俺の内心はまるで昔見ていた夢の 続きを見ているようだっ た数週間後田田君たちは見事に オーディションを突破した早川のいる会社 と契約し大学を卒業してから本格的に アーティストとして活動することが決まっ たのだ大泉さん本当に本当にありがとう ござい ます真田君が俺に頭を下げると他の メンバーもみんな同じようにした気まずい のですぐに頭を上げてもらう全員清々しい 顔をしており希望に満ち溢れていたいや これは君らが努力したから勝ち取れた結果 だみんなおめでとう 拍手をすると彼らも一緒に手を叩いた みんながみんなを祝福して いる本人たちよりも俺が泣いてしまいそう だただしこれはゴールじゃない アーティスト人生のスタートラインに立っ たに過ぎないんだこの先どうなるかは みんな次第だからな はいまだ余韻に浸りたい気持ちもあったが そろそろバーを開ける準備をしなくてはな 全員とハイタッチをして俺はその場を後に し たき見ていてくれたかやったぞ俺は前に 進んだ ぞ彼女と田君らの笑顔を思い浮かべながら 今日も京都でバーの仕事をこなし たそれからというもの俺は早川の提案での バンドマンをする仕事についたもちろん バートの両立は大変だがどっちも俺の 大好きな仕事なので普通には感じ ない娘の彩佳は受験に合格し田田君と同じ 大学に進学できた高校の友達もみんな 受かったようなので警音部で組んでいた バンドも継続するよう だそれとは別に真田君とのデュエットも やっているらしいそれはいいのだがもし 彩佳が彼を家に連れてこようものならと 親馬を発動した俺は勝手に震えて いる何はともあれ若者たちが自分の音楽を 追求してくくれるのは嬉しい限り だ昔俺が心ざし半ばで諦めてしまった道 それを彼らなら未来へつなげていって くれるはずだ俺はそう期待して いるいかがでしたかチャンネル登録をして いただくことで今後の動画の制作の励みに なりますまた次の動画でお会いし ましょう3日で1000万円売って こい久々に日本の本社に出勤したら新人 上司に実力テストをしたいと無理難題を 課せられたそっかこの人俺のこと知らない のか初めに思ったのはそんなことだった わかりましたそう答えれば年下の東大卒 エリート上司は馬鹿にしたように鼻で笑っ てくるどういうこと だ翌日の夕方俺が1日で5000万円を 売り上げたことを知ると上司は顔を真っ青 にすることに後日彼にとって俺を認めざる を得ないことが 起きる俺は大森蒼太28歳の独身だ俺の家 は昔は田舎の自転車屋だった大森さん ちょっといいかい ああ 任せろ祖父の台から村の唯一の自転車屋と して近所の人たちから頼りにされてきた 何かトラブルが起きれば大森さんにという くらい評判にされていた小さな村だった からみんな車よりも自転車を好んで使って いた狭い道が多いのもあって自転車の方が 困りも聞くし小さい頃から乗り慣れている こともあってみんな自転車を使っていた それもあって唯一の自転車屋だったので 生活できる程度には繁盛していた行ってき ますおお気をつけろなあんまりスピード 出しすぎて人にぶつかるなよ分かってるよ 俺も自転車に乗ることが好きだっ た毎日のように学校から帰ると電車に 乗り込むほどだそうだ今日こそ勝つからな 今日も俺が勝つさ参観部の小さな村に住ん でいたため夕方になると友人と坂道を登る 競争をする頂上から見える夕やけの美しい 景色が俺は好きだったしかしそんな穏やか な日々は時代の流れによって崩された村 から人口流出でどんどん人がいなくなって しまったのだ もうダメかもなだめってそもそも買う人が いないからなこの自転車屋も畳むことに なるかもしれ ない父の予想通り祖父が亡くなってから父 が後を継いたが経営を悪化してい たさらに近隣の死に大きなショッピング モールができ た村民はそこで買い物をするようになり ショッピングモールに行くために自転車 から車に乗り換えるようになった そして利用者が激変した村の商店は どんどん畳むようになってしまうそうだ 引越し業者に迷惑がかかるから今日は行く なよ分かってる ああもう1回あの夕日を見たかったな俺の 実家も同様で店を畳んで村から出ることに なったのだった当時俺は中学生だった えっと大森蒼太ですクラスメイトが全員 幼馴染みのようなところから何クラスも あるような大きな学校へと転校し た大盛って好きなゲームとかないのえ ゲームはあんまりはじゃあ今まで何してた んだ自転車とかで山登ったりとか大盛って すげえ田舎者じゃん自然に囲まれて生活し ていた俺は街で生まれ育ったクラスメイト と話がわ なかなか馴染めずにいた俺をみんなは 田舎者だと馬鹿にしたやがて俺は学校休む ようになった蒼太今日は学校行けそう休む よそう大丈夫よ ああ無理に学校に行く必要はない さ次第に俺は学校に行けない日が続いて しまっ たそうだ久しぶりに自転車に乗らないか え見せたいところがある俺の後について こいそんな時父に誘われて久しぶりに自転 車に乗ることに迷いなくどんどん進んで いく父をいかし思いながらも俺はひたすら 父の後に続い た町を抜けてお顔を 登りう うわあどうだすごい だろたどり着いた先は海だった山で育った 俺にとって海は新鮮だったさあせっかく海 に来たんだし泳ぐぞううん砂浜に たどり着いて父と海で泳ぐプールとは違っ た砂の感触が気持ちよかった楽しいかそう だうん海ってこんなに気持ちいいんだね その日からすっかり俺は海が好きになっ それからは1人だったり父を誘ったりして よく海に行くように海までの道中を自転車 で駆け抜けるのも海で疲れるまで泳ぐのも 当時の俺の心を癒してくれ た今日は父さんも一緒に行くぞうん分かっ た俺結構早くなったから置いてかれない ようにねおいおい少しは手加減してくれよ ある時父とサイクリングしながら海へと 向かういつものように遊んでいると多くの 筋肉流流の男性たちが自転車を漕いできた わああの人たちすごいなああ近くの大学生 なんだろう自転車競技かなんかの練習 か彼らは近くの大学の学生らしく大学名が 書かれているユニフォームを着ていた そんな彼らが俺の目には輝いて見えていた いい思わず大声を出してしまった思わず口 を抑える俺に父が面白そうに笑うすると 聞こえたらしい大学生たちは驚いたように 俺を見 たかっこいいだって普段そんなこと言われ ないのにな慣れてないから結構恥ずかしい か もそんなことを話しながら彼らは照れた ように笑ったそう言ってくれてありがとう 君の名前を聞いてもいいかなあ大森蒼太 ですするとその中の1人が話しかけてきた 君は中学生自転車好きなのそうだよA長 から自転車できたんだ大学生の問いかけに 俺は自慢したA長からこの海は20km ほど離れているため中学生には大変だ海 まで行くには長い坂道もある実際めのうち は休み休み来たものだそれもこの頃には 休みなく駆け抜けられるようになってい た初めは俺に注意しながら前を進んでいた 父を追い抜いて逆に俺が父を気にかけ ながら前を進むほどにへえびっくりしたな 道中のことを知っているのか大学生は素直 に驚いていた話を聞いていたらしい他の 大学生も関心したように俺を見ている君 はす体力があるんだねそんな風に褒められ た俺は調子に乗って色々と喋り始めた前も 山道に住んでいたから坂道なんて簡単だよ 今は海で泳ぐのが好きなんだ朝から夕方 まで泳いでいることもあるんだそうだそれ くらいにしなさい興奮して話していると父 が苦笑しながら俺を止めた一方で大学生は 俺ににっこりと笑いかけた 君トライアスロンをやってみないか トライアスロンその日から俺の人生は 大きく変わるのだった俺にトライアスロン はかなり向いているようだった何も考えず にひたすら泳ぎ走り自転車を漕ぐのは 楽しかっ たあっという間にのめり込んでいって 筋トレに励む 毎日蒼太は一度のめり込むととことんやる なまあねでも良かった学校に行かなくなっ てから暗い顔してたけどなんだか今は 生き生きとしてるわそれから俺は練習を 重ねついに大会に参加するように初めて 参加した大会では結果は散々他の人たちに ついていくのがやっとだったその大会で 優勝したのはあの時声をかけてくれた大学 生の金城強しさんだったいいかそれぞれの 競技にはコツがあるんだ むやみに走っても疲れるだけだ金しさんは 教えるのも上手で俺を気にかけて色々と 教えてくれたやったな蒼太はい金しさんの おかげですそのおかげで俺は少しずつ順位 を上げることができるようになっていった のだったそうだ君すごいじゃんありがとう 君もだいぶ上達したねトライアスロンを 通じて俺は友人ができそれから学校行ける ようになった初めは俺を馬鹿にしていた クラスメイトだったがニュースなどで俺の 名前があげられるようになったことで俺を 認めてくれるようになったの だ高校は事情があって中退したが俺のこと を見てくれる人がいたおかげですぐに車の ディーラーへ就職が決まった トライアスロンは今でも続けていて年に何 度か大会にエントリーしている俺にとって トライアスロンは生きがいとなっていた 久しぶりだなさて仕事も頑張るか俺は久し ぶりに日本の会社に出社する実はこれまで 俺は海外の営業所にいたそこで俺だから できる仕事とトライアスロンの活動をして いたため日本で働くのは久しぶりだっ た今日からお世話になります大森蒼太です ああ君が俺は中林弘樹 主人だから君の上司に 当たる上司は俺より年下で東大卒の エリートだという彼も別の死者から移動し てきたようで主人へは最近昇進したばかり らしい後から顔馴染みの先輩に教えて もらっ た中林は眼鏡をかけて痩せ型の神経質 っぽい印象を受ける人物だ大柄で日に明け 筋肉質な俺とは正反対 だ卒の 筋 は自分とは真逆の中林さんをまじまじ見る 俺だったが彼の言葉に思わずあけに取られ た中林は俺を一目見て馬鹿にしてきたあの 脳筋とは脳まで筋肉ってことだそんなこと も知らんのかいえそうではなく思わず訪ね た俺に中林は完全に馬鹿にした様子だっ た確かに俺はトライアスロンをしてきた から筋肉はあるしずっと筋トレだって続け てきただからと言ってそこまで若にされる 言われはないと思うんだが正直こんな上司 とやっていけるか不安になってしまった そうだ君がどれほど働けるか実力テストし たい ああ3日で1000万円売って こいそっかこの人俺のこと知らないのかめ に思ったのはそんなことだったわかりまし た頑張ります俺は笑顔でそう答えたそれに 中林は馬鹿にしたように鼻で笑ってくる ちょっと大森君はいみかなんて大丈夫なの 大丈夫です よ中林から離れると他の社員が心配そうに 声をかけてきた彼らの言葉にも俺は笑顔で 頷く さて頑張らせてもらうか中林主人こちら 確認お願いします ん今日これだけ売り上げました翌日の夕方 俺は中林さんに資料を見せたは うえそれを見た中林が顔を真っ青にする実 はあれは昨日1日で5000万円を 売り上げていたの だ5000万 ささすが大森君5000万なんて初めて見 たぞそんな中林の反応に書類を覗き込んだ 周りの社員が湧き立つ どういうことだその言葉にどう反応したら いいかと困り俺は頭を描いたどこから説明 したものか ああいたいたそうだ金さんお前が帰国し たって聞いてなを見に来たんだその日俺が 帰国したからと職場に金しさんが来てくれ ていた彼は今でも趣味でトライアスロンを やっているまた大学卒業後は起業し今では 大きなスポーツ関連会社の社長だ聞いたぞ 向こうでも大活躍だったそうじゃないか そういう金しさんだって社長であり自ら 広告党となって自社をPRしているような 人だ は今では誰でも名前を知ってるような 有名人だそれでさ今日は蒼太に頼みたい ことがあるんだあい何ですか会社用の車を 用立てて欲しいんだ詳しく話を聞くとうち の会社が扱っている高級者を社長専用者と して使いたいとのことだった俺にとっては 渡りに船すぐに契約を結びついでに俺は 中林さんの実力テストについて話したふ それなら俺が手を貸してやれるなそう言う と金しさんは大学時代のトライアスロン 仲間に連絡をとった当時大学生だった彼ら の母校は実はとても有名な大学だ卒業生は 起業したり有名企業に努めているなど立派 な職業の人が多かったの だもしさ車を買う予定とかあったら蒼太に 頼め蒼太の性格分かってるだろそう連絡し てくれた あの時出会った彼らは俺をたくさん可愛 がってくれていた彼らの練習に混ざる俺を 気にかけ飲み物を奢ってくれることも 多かった何人かは了承しわざわざ店舗へと 来てくれたそうだ久しぶりお久しぶりです 蒼太のおすめってどれあさんだったら こっちの彼らは俺が進めた車を気に入って 買ってくれたその上で数契約が決まり 5000万円の売上となったのだ知り合い の方が契約してくれて悩んだ結果俺は正直 に説明したそれは卑怯だですが主人大森君 が売り上げたことは事実ですそうですよ皆 さん大森君だから買ってくれたんです中林 が叫ぶが周りの社員が俺を擁護してくれた だとしてもだみんな知らない相手に営業し て売り上げているこれは無しだ俺は認め ないそれでも中林さんは引き下がらなかっ た明日からはちゃんと営業しろそう 怒鳴りつけられてしまっ た確かに知り合いに買ってもらえはしたが ちゃんと営業して気に入ってもらったから 売上になったんだけどなまあひたすら 打ち込むのは得意だからな明日からも 頑張るだけだどうせ相手にされなくて きついてくるのが落ち だしかし中林の予想に反して翌日からも 営業が順調なのは俺の方だった中林は知識 はあるがそれを相手に押し付けて強引に 買わせる傾向があるそれで途中で相手を 不快にさせたのか保留にするという返答も 多いそれに対し俺はなるべく顧客の意見を 組みとり多くの提案をするようにしている デメリットも丁寧に伝え車のことだけでは なくその後の点検や保険アフターサービス のことなどを分かりやすく丁寧に説明する ことを心がけていたなるほどお子さんが 2人いるなら車内は広めの方がいいかも しれませんねあとはそして顧客のことは 細かくメモを取るどういうものが好みか何 を求めているのか家族構成や出身地など 会話で得た情報を整理し何を進めるべきか 選択肢を 増やすそういった地味な積み重ねが重要な のだと先輩たちから教わったことを しっかりと行っていたの だあなたが相手でよかったこんなにも希望 通りの車を購入することができたのは あなたのおかげだそう言って笑ってくれる お客に俺も嬉しくなったそして中林の提案 通り俺は初日の5000万を別にしても さらに1000万売り上げることができ た嘘だこんな脳筋が中林は真っ青になって 打ちひしがれていたやあ大森君し 社長お久しぶりです金森さん直接顔 合わせるのは久しぶりか聞いたよ戻って2 日にも関わらず6000万円も売り上げ たってさすがだ なそこに金森社長が来て俺の肩を叩き ながら至ってくれた俺を見つけてくれたの は金森さんですからその期待には答えない とななんで社長とそんな親しげなんだ よ金森さんに気やすく話しかける俺に驚い たのか中林は震える人差し指を俺に向けて きた彼はね私がトライアスロンの大会で 見つけたのがきっかけでうちに来ないかと 誘ったんだ金森さんは俺が会社に就職した 経緯を語り始めたこれでも俺は高校生の時 からトライアスロンの選手として有望しさ れていたオリンピックや世界大会へ出場し メダルも取れるのではと言われていた しかしトライアスロンはお金のかかる スポーツだ大会に参加するための参加費や 交通費自転車の整備台 など蒼太の夢のためだからなええあなたは 気にしなくていいの 両親はそう言ってくれたが頼りきりになる わけにはいかないため俺はアルバイトをし ながら面していた大森蒼太君だよねえ えっとはい失礼私は車のディーラを経営し ている金森と言うんだ君のトライアスロン での活躍を見させてもらったよその アルバイト先で声をかけてくれたのが金森 さんだったアルバイトは大変だろうさえば 支援させてもらえないかえいいんですか 金森さんの方から俺の支援を申しててくれ たそしてスポンサーとして車内で支援 できる体制を整えてくれたそんな金森さん 自身もスポーツマンだ今は趣味で行う程度 だが若い頃は陸上競技に打ち込んでいたの だというだから頑張ってる君を応援したい んだありがとうございます それから俺は高校を中退してそのまま 就職社員として働きながら大会に出られる ような体勢を作ってもらっていたこの職場 はその頃からの付き合いの人も多い営業の やり方を教えてくれたのはここの人たちだ 実は俺が今まで海外の死者にいたのも標高 の高い地域に拠点を置きトレーニングを 行い心配機能を鍛えるためもちろん仕事の 方も手は抜いていないそんな俺が帰国した のは日本での大会が近く開催されるため だった調整のために帰国し久々に本社で 働くことになったの だ君と大森君は違う分野でそれぞれ違う 努力をしてきた努力の種類が全く違うのだ からどちらが上とは言えないのではないか 金森さんが中林にそう問いかけると何かを 感じたのか頷いて何も言わなかった その後中林は嫌味は時々言うし俺のことを 納金というのは変わらない大森さんこちら お願いしてもいいですかはいだけど少し 当たりが柔らかくなっ た少しは認めてくれたのかなそう思い ながら仕事とトレーニングに励んでい たそれから少しして大規模な展示会が開催 されることにうちの会社もブースがあり 新しいプロジェクトを発表することになっ ていた会社としては社長を始め役員などが 現地に向かっており普通の社員は普段通り の仕事をして いる俺と中林も変わらないはずだったその 時会社の電話が鳴った え はあと電話を取った社員が大声をあげた ことでみんなの視線が集中した 何かあったのかそそれ が何でも新作の車を発表する予定だったが よりにもよってその車の鍵を会社の金庫に 忘れてきたのだというこのままでは車の 機能を十分に見てもらうことができない それを理解するのと同時に顔を青くした 映像などで紹介はできるがそれだとこの 展示会で実物を見てもらうという機会が 無駄になってしま 俺が届けますそんな話を聞いて俺は名乗り をあげたでも交通機制があるから車で現地 まで行けません よだからこそです俺が走って届けます会場 までは30kmの距離だ制限時間は1 時間途中まで車で行ってその後走れば 間に合うかもしれませんもう彼にかける しかないそして俺が準備をしている間に他 の社員が鍵を取りに行ったじゃあ俺が途中 まで車で送ると中林がそう名乗り出た中林 さん俺も今回の展示会では準備に携わって いた台無しになるのは嫌だ何より自分が 走るといった大森さんの助けになりたい そう言ってまっすぐに俺を見てくる 中林お願いしますそれに対し俺は頭を下げ て頼んだ霊の鍵です2人ともお願いします はい俺たちは鍵を受け取り急いで社用者に 乗り込んだくそ混んでるな休日ということ もあり道路は混雑していたこのままだと って中林さんどこに大丈夫だ休みのこの 時間ならこっちの道の方が 早い思わず焦る俺だったが中林は冷静だっ た裏道を抜けて空いている道を予測し ながら進んでいく中林さんこんな道よく 知ってましたね思わず中林にそう聞いた 営業するためにここら辺の地図は全部頭に 叩き込んだすげえナビよりすげえ中林の 言葉に俺は素直に感動した俺は体を動かす のは得意だがそういった暗記は苦手だ ちらっと中林の顔を見る悪い気がしなかっ たのか口元が笑っていたここまでだな会場 まで5kmのところで車が動かなくなった ここからは走りますそういって俺は車から 降りた信じてるぞ 頑張れ背後から聞こえる中林の声に 送り出されて俺は駆け出した鍵を握りしめ て必死に走る大会用の動きやすい ユニフォームじゃないスラックスにワイ シャツ邪魔になるネクタイはポケットに 突っ込んだ革靴だけは走りにくいから会社 のロッカーに置いてあったシューズに 履き替えたがいつもの格好よりずっと走り にくい絶対間に合わ せるそれでもみんなの思いをつぎたいと 思って走り続けた送り出してくれたみんな の言葉を思い返しながら走っていると ついに会場が見えてきた 入り口で手を振っているのは金森さんと他 の社員だこの中でも女性社員は勘極まった のか涙を流していた金森さんこれ ありがとうよく頑張ってくれた金森さんに 鍵を渡すと背中を叩かれるそして急いで 会場に戻る金森さんたちを見送り俺はその ままアスファルトに寝転んだ今まで多くの 大会に出てきたけど今日ほど疲れたことは なかっ たそして今日ほど充実した気持ちになった こともなかっ た よっしゃ会場からは大歓声が聞こえてくる うまく言ってくれたらしい俺はスマホを 取り出して中林に連絡 する間に合いましたそうかさすがおさんだ 近くの店に止めてるからゆっくり歩いて 来いはい中林の声も嬉しそうだった会社へ の連絡は中林の方でやってくれるとのこと だ あのあさん深く新呼吸して起き上がると 泣いていた女性社員であるあひなさんが声 をかけてきたこれわありがとうございます 差し出されたのは 水く受け取り笑顔でお礼を言ったこちら こそありがとうございましたかっこよかっ たですその言葉に思わず照れてしまう本当 にトライアスロンをやっていてこの会社で 働けてよかったと思えた発表会は無事大 成功をめ会社には問い合わせが殺とする ことに社員は嬉しい悲鳴をあげることに なっ たこれも大森と中林のおかげだなそんな ことないですよというか金森さんが原因 でしょそのうっかりいい加減直して くださいははすまんすま んそれにより会社の業績も上がっていっ た大森君はもうすぐだ なはい期待しているからな期待に答え られるよう全力で頑張りますそう日本での 大会はもう目の前まで迫っていたあれそう だ えそんな矢先職場に子供の頃まだ村にいた 頃によく坂道で競争していた友人がやって きた展示買えでここの車見てさ絶対欲しい と思ったんだよそしたらお前がいるなんて な俺も驚いたよというかお前もしかして トライアスロンやってるやってるこれでも 日本代表を目指すくらいの実力だやっぱり いやテレビで見たことあったんだけどさ 同性同盟なだけで村にいたお前とは別人な んじゃないかとも思ってひどいなだって 山奥にいた頃は今みたいに日焼けして なかったしそう言って笑う彼は例の車を 購入しトライアスロンの方も応援してると 言ってくれた不思議な縁もあるもんだ応援 されたからにはいい結果を出さないとな さてもう1つの方も頑張るとする か数日後俺はある大会に出ることになった 日本代表を決める大会でもある大森さん 頑張ってくださいありがとうあさんあれ から何かと声をかけてくれ色々サポートし てくれるあさん彼女に見送られ気を 引き締めるそして社名が入った ユニフォームを着てスタート地点に立った ふう 合津と共に俺は飛び出し たトライアスロンは過酷な競技である水夢 バイクランをそれぞれ自分1人でゴールを 目指すのだだけど俺は孤独を感じてはい ない俺の手首についているリストバンドに は会社の仲間や金しさんたちからの 寄せ書きが書かれて いる苦しい時にそれを見ると元気が出て くる絶対負けねえ俺は笑を浮かべて ガムシャラにゴールを目指した大森さん あつさんすごいですやっぱり大森さんは かっこいいゴールで待っていたあさんが俺 に抱きついてくるヘロヘロで汗たくな俺 なんてかっこ悪いだろうにそれでもかっこ いいと言ってくれ た白さんはい今回の結果で日本代表に選ば れたら俺と付き合ってくれます か直前まで気づかなかったリストバンドに 書かれた メッセージあさんから走る姿に惚れました 好きですと小さく書かれていたはいやっ たもし選ばれなかったら私が告白しますね そう言って笑う彼女に内心もうされてるん だよなと思っ た結果俺は無事に代表に選ばれた今日は 大森君の日本代表になったことを祝して 走行会を開会 するそして走行会が行われたみんなが俺に おめでとう頑張れと声をかけてくれる大森 さんあ中林さんと中林が俺に声をかけその まま隣に座っ た俺は大森さんのことを上司として 誇らしいと思っているありがとうござい ます初めの頃ひどい態度をとって申し訳 ないと思っている本当にすまなかったいえ いいんですよ実際俺は半ばさんみたいな 学歴がありませんし俺は自分の学歴に誇り を持っているん だ中林が自分のことを話してくれた中林の 家では学歴主義と 家族がみんな学歴なこともあって学で努力 するのは当然いい大学に行くのが普通 みたいな感じだった らしい幼い頃から努力を続け俺も念願の 東大を卒業したんだ努力さえすれば学歴が 低いことなんてないそう考えて俺なりの 努力をしていたそれが中林にとっては普通 のことそして学歴がないものはし もだと決めつけていたん だそんな考えがあって中卒の俺は何の努力 もせずにいるやつだと判断した らしいだから俺に無理なことを押し付けて やめさせてやろうとも思っていたとのこと だあの時社長に言われた努力の種類は人に よって違うという言葉を何度も思い返した んだそれで中林は話に出ていた トライアスロンについて調べたらしい 初めて知った過酷な レース俺には大森さんのように泳いだり 自転車を漕いたり走ったりすることは到底 できないこと だだけどあの展示会の時に駆け出す俺を見 て彼はそんな過酷なレースで戦っているの を認めたそして実際に大会での様子を見に 来た らしい大森さんは相当な努力をしたんだと いうことが理解できた中林さん勉ばかり できてもダメなんだよな掃除長する 中林それは違いますよ中林さん え俺がすぐに否定すると中林は驚いたよう に俺を見るあの展示会の時中林さんの知識 があったから裏道を抜けてなんとか発表に 間に合ったんですそれだけじゃありません 普段から中林さんの知識には助けられる ことがたくさんありました足りないところ を補ってこそのの仲間です完璧な人間 なんていないのだから助け合っていき ましょう俺の言葉に中林が笑うその通りだ なそう言って笑った彼は随分幼く見えたの だっ たそれから俺は日本代表としての トレーニングに励んでいるお疲れ様蒼太 さんありがとう ひな恋人になった彼女も俺を懸命に サポートしてくれる 彼女が来てくれてよかったわ今まで サポートしてくれた母も彼女に感謝してい た父は今まで通り俺の背中を押してくれて いる仕事の方では中林が中心となってやっ てくれている らしい先日みんなからの応援メッセージが 届いた中林からのメッセージもその中に あっ たさて頑張りますかそして俺自身もみんな の応援に答えるために奮闘するこうやって お互いに助け合っていい結果が生まれるん だそれを忘れず俺はレースに挑ん だいかがでしたかチャンネル登録をして いただくことで今後の動画の制作の励みに なりますまた次の動画でお会いしましょう

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