【感動する話】経歴を隠して同級生の嫁と一緒に同窓会で高級料亭へ行くことに。医大卒同級生「中卒貧乏人のお二人さんwこの店の料金支払えるか?w」→直後、女将「社長ご夫妻、ご無沙汰です」【総集編】

まあしゃあないか中卒は命がけで働いて 食いつがな生きていかれへんもん なタオはわざとみんなに聞こえるように 大きな声で騒ぎ立てます一度からどっと 笑いが起き俺たち夫婦の味方はいないと 悟りまし たみんな俺たちが両親を震災でなくし高校 中退したことは知っているはずなのに としてそれを気遣う様子はありませ ん宴も終盤に差し掛かりそろそろお開きの 時間が近づき ます中卒貧乏人のお2人さんこの店の料金 支払えるかどういう意味やお前どうせ6に 稼いでへんのやろ2人で5万超える食事代 はきついやろ俺が建て替えとえてやろか 当たり前ですが彼が善意で行っているわけ がありませ ん代わりになんか条件があるんやろそんな 大げさなもんちゃうよただ土下座してくれ たらな土座何についてや俺ら謝ること なんてないで大使がみんなの前で土下座し たら今日の支払いはなしやほら頭下げる だけで5万浮いたらでかいやろお前らの1 ヶ月分の食費くらいちゃう かそう言ってさらにタオが詰め寄ってきた その時です生子が開きこの店の女将が入っ てきまし た社長ご夫妻ゴブ沙汰 です女将は俺たち夫婦を見るなり頭を深深 と下げてこ続けますお越をお待ちしており ました 俺の名前は神部大使44歳で仕事は建築 関係です実は読み方は違いますが名前と 出身地の漢字が一緒で兵庫県神戸市に 生まれ今はお隣の足に住んでい ます俺は高一の時に阪神大震災に見舞われ 高校中隊を余儀なくされまし た当時神戸は震災のとして住するのにも 人気な町だったのでまさかあんな王自身に 見舞われるとは誰もが思っても見ません でし たとにかく俺が当時住んでいたマンション は全開となり父母はぺちゃんこになった 建物のせいで3週間もの間生存不明の状態 でたまたま倒れてきたタスの隙間にベッド があり怪が1つなく助かった俺はしばらく 被災者として近くの学校で避難生活を送っ ていたの ですあの3週間の中ぶらりんな不安感は今 思い出してもざわざわしますまだ親に擁護 され甘えていた普通の10代だったのに 突然1人になり親切な周りの人たちに教え てもらい配給をもらって食いつなぐ 毎日隣の人のいびきも聞こえる環境家で 眠れない夜が続きました 終わりの見えない絶望感を感じながらも この配給がなくなった後のことを考えると もっと絶望的な気持ちになり余しが来る たびに恐怖を感じながらもこれでまた しばらくは避難所にいて配給の食事で生き ていけるだろうとただそれだけを空腹の お腹を抱え考えていまし た衛面も決して良くはなく汚れたスエット の上下を着続けて1月の寒の中コトもなく 新聞紙や段ボールを重ねて風を防ぐ 毎日あの心細い3週間を乗り切れたのは 二田境遇の同級生が近くにいたから です彼女の名前は良子今の俺の妻です良子 は当時通っていた私立高校も一緒で震災が 起きるまでは俺と同じ今で言うところの いわゆる勝ち組 最近の若者の真似をすると親がちゃに 当たったとでも言うのでしょうか親が裕福 で1りっこということもあり惜しみなく 教育にお金をかけてもらえて国立の某有名 代への進学率が高く家柄が優遇されると 言われる高校にほぼコ入学で入っていた 1人 ですしかし避難所にいた時俺も良子もその 両親の生存が分からずただ方にくれてい まし た震災前はほとんど両子とは話したことは なかったのですが家族の消息が不明で とにかく孤独だった俺と良子は自然と肩を 寄せ合うように避難所で協力し合う関係に なったの ですなぜなら初めのうちは親切なご近所 さんばかりだったのですが1週間も経った 頃にはよそ者が来て盗難が継ぐようになっ たからです 崩れたマンションからなんとか持ち出す ことができた最小限の火道具などをブルー シートの上に置いたまま寝泊まりしている 体育館から配給を取りに皇帝に行くと たった数分の間に物がなくなることが何度 か続きまし た最初のうちは隣で寝ている老夫婦に 見張りをお願いしていましたが心よく 引き受けてくれていた彼らも水を組みに 行ったりお手洗いに立つたに頼んでいると 次第に嫌な顔をするようになりいつまでも 1人でいてはここでは生きていけないと 悟りまし た両子も同じような経験を経て俺と結託 することに決めたの です初めて彼女と話そうと決めた時俺は家 から持ち出せたサバ感を差し出しまし た正直ファッションとはいえ良子のように 茶髪にしている高校生は俺からすれば未の 人でしたし同じ被災者の彼女にどう声を かけるべきか分からなかったから ですすると彼女も黙って自分のカを漁り コンビーフの缶を見せてきまし たトレードすんのそれともシェア えっとプレゼントのつもりやったんやけど 私にえなんでお近づきの印に たらシェアせへんカを作るのは嫌や から分かったわじゃあ貸借なし対等な関係 ってこと でその日は2人で配給の菓パンとサバと コンビーフで食事をして高校の教師の変な 口癖が気になって仕方がない話や学食の うどんがゴムみたいに味がなくまずいと いう話で盛り上がり日がくれる頃にはり息 統合していましたおそらくお互いに被災し てから初めて震災以外の話をして久しぶり に声を出して笑ったと思い ます夜が吹けてくると行方不明になって いる家族の話もしまし た俺らの家族って生きてると 思う生きてたらとっくに迎えに来とうよ 瓦礫に埋もれて出られないだけやない それなら余計に絶望的もう数週間経って この寒さや でや な翌日俺たちは連れ立ってお互いの住んで いた場所を回りまし た俺の板マンションはブルドーザーが瓦礫 を避けている最中でしたあそこに父母がい たら怪我しちゃうなそんな豚人感なことを 考えていると俺の手を良子がそっと握って くれまし た知らないうちに目から人しくの涙が静か に流れていたようで心配させてしまったの かもしれませ ん彼女の家の前では近所の人がまだ使える 鍋や食器記念の品などを掘り起こすとして いまし た隣接した家々はどこからどこまでが敷地 かさっぱり分からなくなっておりふと彼女 は目の前に転がっていたかけたコップを手 に取り ます世界的に有名なテーマパークの キャラクターもののコップ ですそれお前ちのうん小学校で東京旅行に 行った時にねセガで親に買ってもらった やつ彼女は持っていたマフラーにそれを 大切そうに包みまし たその後数日経って避難所にある安否確認 のボードでの父の遺が見つかったと知り まし た2人ともすっかり涙は枯れており待つ ことにも疲れていたのでむしろ答えが出た ことにほっとしていたように思い ますこれからは迎えを期待せず自分の足で 歩まなければならないそう覚悟を決める時 が来たの ですでも隣に家族がいてくれないなんて なんと心細いことでしょう と両子も同じ思いだったはずです彼女は俺 にこう言いまし た私ら家族になら へんそれって結婚するってこあそうなるか うんそれもいい な今すぐには無理やで分かってるって私ら 早生まれでまだ誕生日前やから15歳やし ていうか学生やろあれまだ学生かな今は ねいつ授業再開するんやろまだ電車どころ か信号も治ってへんもん な再開したとしても卒業まで授業料払える か分からへんし中退になるんやないやんな じゃあ就職して結婚できなくもない なアホやな中卒で働き口なんてろなのない し今の馬鹿高い高校辞めても勉強は続け な結婚が遅くなっても構わんの戸籍なんて どうでもええしでも家族って言ったやんせ やから心の支えみたいないつも隣にいる みたいななんでも腹わって話せるみたいな そうそう例えば喧嘩しても絶対に裏切ら へんし時には甘えられるみたいな喧嘩は嫌 やなやから例えばって言ってるやんかでも できるだけ喧嘩はしたないしじゃあできる だけ喧嘩はせえへんっていう腹わって 話せる中でいいや ん喧嘩ゼロは無理 なんかこだわるなあまあ減らせてもゼロは 無理やろうって話したら意見も割れるし そうかでも喧嘩した後は仲直りしてもっと 信頼し合えるねん で喧嘩別れとかはないよそんな家族って そういうもん やろそれやったらええかも やろうこの時は幼稚園児がいつか結婚 しようねというような愛のない約束でした しかしこの会話を境いにお互いを意識する ようになったのは確かですそこからは まるで本物の夫婦のように俺たちは相手を 思いやり助け合って生きるようになりまし た当初は被災者で遺族というもの同士の 馴れ合いかとも思いましたですが一緒に いる間に俺はすっかり子が好きになりまし た自分にはないかこたるの強さには脱 DOUBTするととに憧れましたしまた 向こうも俺の上に熱いところを気に入って くれたよう ですお互いに足りない部分を補い合い 避難所生活を乗り越えまし ただからと言って高校生の2人がそのまま すんなり結ばれたわけではありません実際 に戸籍場でも結婚できたのはそれから10 年も先の話でそれまではとなく試練を 乗り越えてきまし た当時同級生だった原タオの存在もその 試練の1つと言える でしょうタオは神戸の中でも山の方に位置 するいわゆるオクションに住んでおり同じ 市内でも建物が反回くらいで被害を抑え られた地域に住んでいまし たタオの父親は地元では有名な産婦人家の 開業医でした 地域の評判を気にする親に命じられて俺 たちのいた避難所に救援物資を届けに来た のです彼は薄汚れた俺たちを見ると鼻を わざとらしくつまみ言いまし たお前らくさ何日風呂に入ってないん 仕方ないやろしかもそんな薄着で寒ないん 上着なんか持って出る余裕なかったし しょうがねえなあじゃあ俺のこれやる よタオはかなり気してけったコートを渡し てき ますありがたく着ろよパーパリーのコート や で明らか捨てるつもりだったものを 押し付けてよく言えたものですしかし寒く てたまらなかった俺はコートを突き返す ことができず黙ってそのお風を受け取り ます そんな俺をタオはニヤニヤと勝ち誇った顔 で見てい ますタオは元々俺のことが嫌いだったのだ と思いますうちの学校は試験の順位が 張り出されるのですがいつも俺がトップ3 にいるのをひがんでいまし たあとり息子の彼は親から順位のことで 何か言われていたのかもしれませ んお前ら親なくしたんやってな高校どう するん 横でずっと黙っていた良子がブキラボに 答えます高校どころちゃうわ今は生きて いくだけで大変だ わじゃあ2人とも中隊 かそうなるかも な今でこそ災害古事へのフォローや被災後 の学業の継続心のケアなども環境が少し ずつ整ってきましたが当時は行政がこの 突然の代に全く対応できておらずこれから 俺たちがどうなるかは本当に未知でし た俺も良子も親戚は近くにおらずもし迎え に来てもらえたとしても今の高校を続ける ことは不可能 でしょうするとタオはこんな提案をしてき たの です両子だけなら助けてやってもええ けどそれどういう意味オレンチ部屋余っ てるから住んでもええって言ってんの女が 髪の毛洗えへんのもきつい やろお湯がないのは市内はどこも一緒やん あのなレンチ参加やでドライシャンプー やってあるし衛生的なタオルもたくさん あるそれに妹の服も何弱かやる わそんなのタオの一存で決められるん親は 俺に甘いからなあわりお前ら親おらんの やった なそのぶつけな言い方にむっとして両子は ぶらぼにこうとい ますなんで私だけなん大使はそいつは別に 俺の友達ちゃう から後から両子に聞いた話ですがこの震災 がある前の年末に子はタオに告白されて 断っていたそうですタオは振られたものの 諦めきれていなかったようで弱みに つけ込んで彼女に恩を売ろうとしてきたの です一緒に住めば土佐に紛れて付き合える と思ったのかもしれません本当になんて腹 の立つ男なの でしょうしかし両子はここできっぱりと タオを一してくれました意味わからんなん であんたと住むんよそれったらしと2人で ここにいる方が数千倍まし やそれを聞いたタオはカ頭に来たようで顔 を真っ赤にするとこしてゼリフを吐いて 去っていきまし たお前ら2人で勝手に落ちぶれろいつか 大使を選んだこと後悔するから なその日の晩俺は子に恐る恐る尋ねまし たん と聞くのもなんなんやけど立音いかへんで よかった んすると亮子は見たことのない行走で俺の 脇腹をつねってきました痛い痛い 痛いそんなこと聞くあんたの方がよっぽど 痛いわ何をそんな弱気になってんのあの 腹立つ王相手にやってあっちに行ったらさ 住むところにも困らへんし将来医者の嫁か もやでアホ言わんといて私ら結婚するん ちゃう のそうしたいけどやな俺このままやと高校 中隊の中卒やで中卒と医者を比べたら なあ人の良し足は職業で決まるんやないの けど収入多いに越したことないやん大丈夫 や大使はきっとなんかでっかいことする よなんやそれ でっかいことて今は分からへんけどその情 の暑さと思いやりの心できっとたくさんの 人を救う仕事をするんやと 思うなんか漠然としてんな それこっちが励ましてんのにしょうもない ツッコミ入れんといてえそれ励ましてたん せややったら俺いつか家立てたいな 家家族みんなが安心して住める家自信が あっても壊れへん丈夫な家ええなそれ信じ てるよええちゃうわ聞こえたやろいやけど もう1回言ってやちゃんと聞きたいほんま にもう1回しか言わへんからな私は大使を 信じてるやから夢叶えろタオなんかに負け んな よその後俺は富山の親戚に良子は広島の 親戚に預けられることになり高校を中退し 一旦離れ離れになりまし たあの頃はスマホなんて便利なものはなく かじてポケベル世代だった俺たちは文通と いう古風な方法で交流を続けたの です俺たちはどれだけ離れていてもいつも お互いのことを思いやり励まし合って苦難 を乗り越えまし たあの時代は親がいないと就活までもが 厳しく面接でも親のことを聞かれて震災で と言と相手も気まずい顔をし ます富山の親戚も俺のことを早く厄介払い したそうな雰囲気だったので俺は18歳に なると単で神戸に戻り今のの仕事の先駆け となる土木業に着くことにしまし たそして良子を養っていけると確信できた 25歳の春に広島まで彼女を迎えに行き まし た彼女はすでに1人暮らしをしており中小 企業の事務職で15歳の頃の茶髪の彼女と は一点黒髪の清楚な雰囲気に変わってい ましたがやっぱり彼女は彼女のままでした あほ迎えに来るん遅すぎごめんでも急がな いってそれは言うたけどものんびりしすぎ てて忘れられたんかと思ったわそんなわけ ないやん迎えに来る前に自信つけたかった んやそれに俺たちずっと家族 やろ俺は両子がついてきてくれないのかと 焦って弁解しようとしますしかし両子は そこでにやっと笑って言いました嘘や そんな顔せんといて今のは嫌みいっただけ あんまりにも待たせるから ごめん信じとったよ今も昔もこれからも もちろんこれからも や彼女は退職し俺たちは新幹線で神戸に 帰りましたそしてその足で役所に向い席を 入れたの です小さな1LDKのアパートから生活を スタートさせて結婚式もできませんでした が良子は笑顔でこう言ってくれまし たどうせ震災後はみんなバラバラでこっち の友達もいないし参列して欲しい親もい ないし式なんてどうでもええんよ大使が いるならそれでええ のどんな時でも彼女は俺を信じてていまし た俺が今の建築関係の仕事を始めたいと 言った時もその仕事が不興で傾きかけた時 も文句も言わずにずっと支えてきてくれた の です家のことばかりではなく事務職での 経験を生かして経理関係のこともやって くれて今では夫婦としてだけでなく職場で も最高の相方 ですさてそんな俺たちの元に通の手紙が ましたそれは高校時代の同窓会のお知らせ です中退した俺たちになぜと思ったのです が主催者の名前を見てすぐに打点が行き ます原立夫あの嫌みな男が企画した同窓会 でし た実は数年前うまくいかなかったのですが 夫婦で彼の親がいる原さ婦人家に不妊治療 に通ったことがありました 担当医は彼ではなくお父さんだったのです がその時のカルテの住所を見てこんなもの を送ってきたの でしょうなぜなら郵便は転送で届いており 1年前に足に越したのですが1つ前の居住 場所である神戸に届いていたから です個人情報を使用で勝手に使って直見 乱用もいいところ です今年に入り彼はを任さ 長になったと聞いてい ます大方その自慢をするのに久しぶりに俺 たちを呼び出しみんなの前で引き立て役に してやろうという魂胆なのだと思い ます俺は両子に無視しようと言いましたが 彼女の考えは違っていましたちょっと いたずらし たろ いたずら情を隠して出席するあれだけコケ にされてんから仕返ししてもバチは当たら へん よどうやら良子は赤根の恨みとまでは言い ませんがずっと避難所で言われたことを気 にしていたようでしたタオより俺を選んで 後悔どころか幸せな日々であることを みんなの前で披露し彼の花を明かして やろうというの です始めはしっていた俺も子のい様子を見 て次第に同窓会のズくらいに思えてきまし た嘘を言うわけじゃないしあっと驚かせる くらいならまあいいかで会場はどこわちょ 見てこの 両手タオが指定してきた同窓会の会場は 神戸の北野坂という通りを上がり路地浦に 入ったところにある知人ぞ知る高級亭でし た会費は1人数1円です 同窓会でこの回避 って呆れる俺に両子も同じ表情を浮かべ ますまああの高校の卒業生ならみんな楽勝 で払えるんやろ ね眉をクイっとあげて良子は意味ありげに 微笑みまし たそして同窓会 当日仕事で少し遅れて到着した俺たち夫婦 をタオがあのニヤニヤ顔で出迎えます おやっと来たなお2人 さんすっかり頭は量が減ってお腹も出てい ましたが間違いなく彼ですまあ座れって なんや仕事終わりやのに私服 かうちは事情がありノネクタイで仕事をし ているのですが情を隠すと妻に約束した 以上話すわけにもいかずまあと曖昧に濁し ますタオはそれを見て俺が引け目を感じ口 こもっていると捉えたようですいやええ ねんで同窓会にドレスコードはないしただ なあなんやねんなここ高級亭やで ミシュランガイドにも乗ってるしだから せめてネクタイはしてくるのが常識って いうか 服装だのなんだので俺の常識を疑う前に 自分の無縁旅さについて人としての常識を 疑って欲しいものですが何を言っても無駄 なので俺は黙ります妻の良子も俺に習い 沈黙を貫いたためタオはしょっぱなから 勝ち誇った様子 ですまあこの両は俺の庭みたいなもんや から今日はブレ光で店も許してくれる やろそんなによく着てるんまあ年に23° は顔出さな女将にも心配されるし なそうなん や席に座ると案の定 タオ腹の立つ俺自慢大会が始まり ます委員長になってからは助産師にも頼ら れるし責任も増えたけどな稼ぎもその分 増えてこの前2台目の車勝て運千万の スポーツカーやねんけど誰か乗りたいやつ おらん [音楽] かカオは結婚しておらずどうやら趣味にお 金をつぎ込んでいるようですおい大使はえ 俺お前はどんな車乗ってるん俺は社用者で 十分やから社用者ってお前完全に社畜やん かまあしゃあないか中卒は命がけで働いて 食いつがな生きていかれへんもん なあタオはわざとみんなに聞こえるように 大きな声で騒ぎ立てます一同からどっと 笑いが起き俺たち夫婦の味方はいないと 悟りましたみんな俺たちが両親を震災で なくし高校中退したことは知っているはず なのに誰1人として気づかう様子はあり ません改めてあの金持ち学校をやめて 良かったという気持ちになります被する こともなくあのまま何の疑問もなく卒業し 大人になっていたらきっと俺たちも彼らの ように無遠慮で思いやりのない人間になっ ていたでしょうそれを再認識できただけで も同窓会に来た会があったかもしれませ ん俺は時々返答するのに対し良子は収支 黙ったままでした口を開けば食ってかかり そうだったからかもしれませ ん宴も終盤に差し掛かりそろそろお開きの 時間が近づきますタオのスポーツカーに 先ほど乗りたがった数名が2次回の出血を 聞いて回りますがもちろん俺たちは行く気 はありませんすると会計のために俺たちの 元にタオがやってきまし た中卒貧乏人のお2人さんこの店の料金 支払えるかどういう意味やお前どうせ6に 稼いでへんのやろ2人で5万超える食事代 はきついやろ俺が建替えといてやろ か当たり前ですが彼が善意で言っている わけがありませ ん代わりになんか条件があるんやろ そんな大げさなもんちゃうよただ土下座し てくれたら な土下座何についてや俺ら謝ることなんて ないであの時のこと謝れや救援物資の コートまでやったのに俺をコケにしやがっ てどうやらあの時のことを根に持っていた のは彼の方でしたあの状況で子に2度も 振られたのがかなりしかったのか今日は ただの自慢大会かと思っていましたが 傷ついたプライドを回復するために同窓会 を開いたのかもしれませ ん大使がみんなの前で土下座したら今日の 支払いはなしやほら頭下げるだけで5万 浮いたらでかいやろお前らの1か月分の 食費くらいちゃう かそう言ってさらにタオが詰め寄ってきた その時です生子が開きこの店の女将が入っ てきまし た社長ご夫妻ごです女は俺たち夫婦を見る なり頭を深深と下げてこう続けますお越を お待ちしておりまし たその時のタオの顔と言ったら鳩が豆鉄砲 を食らったとはこのことでしょうか えり子お前お前らまさかここの常連なん かそこで良子はついに口を開きましたそう やで月に23回は大使と着てるえ念やなく て 月今月はまだお見えになられてなかったの でそろそろかと思いまし て女将もしれっととした顔で良子に同意し ます実はここ数年店に通う間に女将と良子 は仲良くなっており先にこの同窓会のこと を話していたのですせせやけどこんな ところに通えるなんて普通のサラリーマン にそんな こと阪神半疑のタオに俺は黙って名刺を 渡しますタオは名刺を見るとさらに目を 見開きまし たお前が建設会社の代表取締り役しかも この会社ってCMも流れ てる実は独立して立ち上げた会社がここ数 年でようやく身を結び大企業へと成長を 遂げたのです我が社の売りは何よりも耐震 性で地震だけでなく津波や台風などの災害 や緊急時に対応できるシェルターを一般 家庭に設置することを推奨し一躍建築業界 でトップクラスの業績を上げることができ ました 地下のシェルターは日常では趣味の スペースとして活用できるように設計して いるため自分らしさやおしゃれな趣味空間 を演出できると人気です今の俺はタオより も稼ぎが多く芦屋に一軒屋も立てることが できまし た涼子はあけに取られるタツオに種明かし をし ます私らめっちゃ頑張ったんよあんたが親 の財産にあ書いてる間にな別にあぐら なんて書いてよく言うわ委員長なんてな ばかりのくせにはあなんやて分院なんて手 のいい厄介払いやろ患者に対する態度が 存在すぎてクレームだらけでお父さんが 泣く泣く分院作って島流ししたってネット の書き込みで有名やでそそれは どうやら図星だったようでタオは言葉に 詰まりますあそうそう私ら車に興味ない けどこの前船買ったんよ船西宮のヨット ハーバーにあるんやけど誰か乗りたい人 おら へん先ほどスポーツカーに乗りたがった メンバーがざっ俺たちに寄ってき ますちなみにここの支払いは住んでるから はタオ以上に大きな声でこう続けますタオ がみんなの前で土下座したら今日の支払い はなしやあの時のこと謝れ や一同の視線がタオに集中し彼は焦って口 をパクパクさせますするとようやく良子は 満足したのでしょうあのいたずらっぽい 笑顔でこう言いまし た土下座は冗談やでも 私は大使を選んで数万倍今は幸せやあんた は1人で勝手に落ち ぶれろ後日すっかり息昇進したタオから俺 たちの元に謝罪の連絡が来まし た俺たちは彼を許しましたあの頃震災の せいで生きている環境がすっかり変わって しまった俺たちは誰もが命がけでそれは親 が生きていたとて一緒だったと思います誰 かに頼ったり誰かを責めたりそういうこと でなんとか壊れそうな心の均衡を保ってい たの です大人になった今もびな自己愛で大人に なりきれていないタオのことがむしろ少し かわいそうに思えまし た俺たち夫婦は支え合う人がいたからここ までやってこれれたんだとこの同窓会では 再認識する機会になりました同士であり 明日共に家族となってくれた良子を ますます大切にしながら俺は自分の信念を 貫きみんなが安心して眠れる家を作って いきたいと思い ます俺は原田徹現在高齢者施設で介護志し ています 俺には家族はいません俺が小学校3年生の 時両親は事故で会しました両親はとにかく 俺をとても可愛がってくれました共働きを していた上に両親共に家に帰ってくるのは かなり遅かったので俺はいつも家で1人で 過ごしていましたが休日はどんなことが あっても今日は通の日と言って必ず一緒に してくれていたことは鮮明に覚えています また学校の行事がある時は平日でも必ず 休んでくれました小学校3年生の頃友達と 何をして遊んだとかは覚えていませんが 両親との記憶だけはしっかりと覚えてい ますそのくらい俺は両親が大好きでした そんなある日その日は徹の日で3人で近く の公園で遊んでいました公園の代り横断 歩道で青になるまで待っていると突然もう スピードで来た車がこっちに向かってきた のです父はとっさにとる危ないと言って俺 の背中を押しましたそのおかげで俺だけは 車に引かれず両親だけが引かれてしまった のです両親にはそれぞれ兄弟がいました 最初俺はその兄弟たちのところでお世話に なっていましたが両親を失った悲しみは気 を負うごとに募っていき誰にも心を開かず ずっと寂しい思いをしていましたそれから しばらくして俺は自ら施設に入りたいと 言ったのです親戚の人たちは悪い人はい なかったのですがその当時俺は家族を見る のがとても辛かったのですしかも暗い顔を してるとみんなに心配させてしまうのでは ないかと思いを使わせては申し訳ないと 言って施設に入りましたしかし施設に入る とさらに俺の孤独感は増していったのです いろんな事情で入ってきた同世代の子もい ましたがあまり話をする気にはなれずそれ が俺の心をどんどん暗くしていきました 両親に会いたい毎日アルバムを見て俺は ずっと泣いていましたそのうち俺はずっと 沈んでいるのも嫌になり休んでいた学校に 再び行きましたが勉強がかなり進んでいて 内容についていけず学校に行っても教科書 を開くことはなくなっていきましたもはや 何のために勉強があるのか分からなくなっ ていったの ですそして中学に上がり俺のどうしようも なく寂しい気持ちは悪い友達と付き合う ことがきっかけで解消されていきました 当時一緒にいた仲間は決して悪いやつでは ありませんでした俺と同じ心に傷を持った 連中ばかりだったので何かしらその思いを ぶつけたかったんです学校には行きました が常に先生に反抗した態度をしていました 仲間の家族からバイクを借りて夜中ずっと 乗り回していて常に警察官とは鬼ごっこ 状態になりそうやって俺は両親を失ったを 紛らわしていましたそんな生活をしていた ので皮肉にも顔馴染みの警察官がいたの です学校の先生はもちろんですが警察官に も俺は反抗した態度を取っていました ほとんどの警察官に俺は怒鳴られましたが 鈴木警察官だけは違いました俺がいつもの ようにバイクに乗って捕まり警察署に行く とおおトルまた来たのかなぜか笑顔で迎え てくれたのです鈴木警察官に会ったのは俺 が初めて警察署に行った時いろんな警察官 に説教されて俺がかなり反抗的な態度をし ているのを見てとりあえずこの子と2人に させてくれないかなと言って他の警察官は 部屋を出て行きました鈴木警察官は俺の真 正面に座っていきなり綺麗な手をしている なと言ってきました俺は今はそんな話関係 ないと言ったのですが鈴木警察官はやっと こっちを見て話をしたなとニコっと笑った のです俺は警察官はみんな大きな声で怒る 人たちばかりだと思っていましたしかし 鈴木警察官はその後も名前通るっていうの かあ俺の息子と同じ名前じゃないかと言っ て笑い飛ばしたのです俺がきょとんとした 顔をしているとおい頼むよ息子がいい子に 育つようにって俺がつけたんだからもう 勘弁してくれよとこの日は収支鈴木警察官 はずっと笑って俺と話をしていましたそれ から何度か警察署にお世話になりましたが 鈴木警察官はいると必ず俺に会いに来て くれました俺はどこかで構成したいと思っ ていましたがなかなか素直になれなかった というのと何か悪さをしてここに来て鈴木 警察官に会いたいと思っていたのかもしれ ませんそんなある日俺はまたバイクに乗っ ていたところ警察官に見つかって捕まり 警察署に行きましたその日鈴木警察官がい てまた俺のところに来てくれました俺は その日なぜか鈴木警察官を見て心が穏やか になり気がつくと初めて俺から話しかけて いたのですしかし木警察官はびっくりする こともなくずっと俺の話を聞いてくれまし た俺は大好きだった両親の話をしていまし たすると意外にも鈴木警察官と父が同居 だったり母が介護集をしていたと伝えると 鈴木警察官のお母さんも介護集をしていた と かなり共通点が多いことが分かりました俺 はそこからどんどん鈴木警察官に親しみが 出てきて話も盛り上がり最後俺は笑って話 をしていましたお前笑うと可愛いな鈴木 警察官はニコっしながら言いました俺は 照れながらそんなこといきなり言うなよと ぶらぼに答えましたが鈴木警察官は笑った 後真面目な顔になって家族の話をしてくれ たから俺もお前に家族の話をするかと言っ て鈴木警察官はポケットから1枚の写真を 出してきました俺はその写真を見て衝撃を 受けましたベッドにたくさんクがつがれた 少年が映っていたのですこの子俺の息子の トルだよ実は鈴木警察官の息子さんは 生まれながらにして思い病気を持っていた のです息子のとる君はわずか10歳で天国 に渡ったそうです鈴木警察官はトル最後 まで頑張ってくれたなどんな治療でも受け て元気になってまたキャッチボールをしよ うって約束してたからな鈴木警察官は写真 を見ながら懐かしそうに話をしていました そして俺に一言 なあそろそろ構成しないかと俺に行ってき ました鈴木警察官は最初トルという名前を 見てびっくりしたそうですがこれも何かの 縁だと思って必ず俺を構成させると思って くれたそうです俺も鈴木警察官に出会って から少しずつですが片に閉ざしていた 気持ちが鈴木警察官に会った時だけは緩ん だ感じがしていたのです俺はこの日を栄え に鈴木警察官に構成することを誓いました そして鈴木警察官からある高齢者施設の バイトを紹介されたのですその施設は俺の ような過去を持っている人でも受け入れて いるそうです実はそこの施設庁が元々俺と 同じように無良グループにいたそうですが 施設長も構成しようと思い仕事を頑張って 探していても当時どこでも悪のレッテルを 貼られてなかなか働けなかったそうです そんな経験から立ち直りをさせる場所を 自分で作りたいと思い介護を猛勉強して 高齢者施設を建てると一部社会復帰の目的 として働くアルバイトを雇っているそう です鈴木警察官はお前のふさんも介護士 だったんだろはいしかも高齢者施設です だったらどうだ子供が同じ仕事をして くれるとだろうなもちろん母の苦にもなる とは思いましたが俺は構成できる最高の チャンスだと思い是非働きたいと鈴木警察 官にお願いしましたそれから俺は紹介され た高齢者施設の面談に行きました場所は 少し都心から離れた場所にありましたが緑 豊かで道も広くかなり環境がいい場所に ありました施設につき受付に行くと奥の 部屋に案内されましたそこはスタッフ事務 所で奥に眼鏡をかけた白髪まじりのおじ さんが座っていました俺はすぐに施設長は その方だと分かり声をかけましたあの今日 面接に来た原田通ると言いますすると男性 はこちらを見てああよく来てくれたね私は 施設長の藤原ですよろしくお願いいたし ます藤原さんはとても物越が柔らかく とても優しい雰囲気の人でした鈴木警察官 曰わく藤原さんの悪振りは当時の警察官の 間でも有名だったそうで見た目もかなり 怖かったそうです本当にこの人怖かったの かな鈴木警察官から聞いた話が信じられ ませんでしたが俺はとりあえずいい方だと 思って安心しましたそこのソファーに座っ ていてください今お茶を持ってきますから そう言われて俺はソファーに座って待って いましたすると原さんはお茶とお菓子を 持ってきてこのお菓子おいしいんだよ原田 君あトル君でいいかな甘いものは好きかな 老眼鏡を少しずらしながら藤原さんは俺を 見ていましたはい大好きですと笑顔で言う と藤原さんはと君は笑うと可愛いんだな藤 さんは笑いなら言いましたそれ鈴木警察官 にも言われましたそうかそうかでも君の 笑顔は安心感がある是非笑顔をする時は 自信持ってねと藤原さんは言いました俺は 正直この言葉を言われた時泣きそうになり ましたこんな俺でも自信持っていいんだ心 を閉ざしてしまってから俺は人に対して 突っ張ることしかできなかったのです俺が 少し言葉に詰まってると藤原さんはどうし たのかな変なことを言ったかな藤原さんは 心配そうな顔をして見てきましたが俺は 泣いているのを隠すかのように一気にお茶 を飲み干しましたそれから俺は藤原さんに この施設での過ごし方を聞きました アルバイト内容は施設の清掃ですもちろん アルバイトなので働きに来ていますが俺は 構成を目的としたアルバイトだったのです この施設内で寝泊まりをして昼間は清掃 バイト夜はカリキュラムを受けることそれ が今回のバイトの条件だったのですこの カリキュラムは藤原さんが独自で作った ものですカリキュラムを説明する前に藤原 さんは改めて俺のこれまでの追いたちを 聞いてきました藤原さんに一通り話すと 藤原さんからカリキュラムを言い渡され ました それは週に1回は藤原さんご家族と食事を するこれだけだったのです藤原さんになぜ これだけかと聞くととる君の話を聞くと すぐに構成できると思ってえそうでしょう か確かに心は閉ざしたかもしれんが心は 傷ついていないしっかりと両親の愛情が あるそう笑顔で言いましたそれから次の日 から俺の構成に向けた清掃アルバイト生活 が始まりましたこの施設はそこまで大きく なかったのですが藤原さんはとにかく清掃 だけはしっかりとしてほしいと言われ少し でも汚れていると必ずやり直しをさせられ 清掃業務だけはとても厳しく言われました しかし普段はとてもやかで特に唯一の カリキュラムであるとの食事の時間ですが 藤原さんは3世帯と犬を5匹買っているの でかなり賑やかな家でした初めて家にいた 時は5匹の犬が迎えてくれて俺があたふた している様子を見て藤原さんは笑ってい ましたまた小さなお孫さんもいたので とにかくいつも行くとパーティーをして いるそんな感じだったのです俺は藤原さん の家に行くといつも犬とお子様と遊び ながら心をどんどん開いていけるように なりましたそれから数ヶ月が経ちましたが 藤原さんの俺の構成への道は家族の良さを 伝えたかったことだと分かりました俺は 家族を見たくないと言って施設に入りまし たしかし俺は藤原さんの一家と関わり ながら両親と過ごした日々を思い出し家族 の良さを改めて受け入れのですそれから数 ヶ月が経ち藤原さんにここで介護師として 働きたいと伝えましたすると藤原さんは もう育ちの時期だなそう笑顔で答えてくれ て俺が施設を出て1人暮らしをするように 言われましたそれから俺は介護士の あらゆる資格を取りたいと思いました清掃 しながらも施設の様子を見たり介護師 スタッフの話を聞いたりして利用者さんへ の精神的な支えも必要だと思い カウンセリングの資格も取りたいと勉強し ていましたそして数年が経ち俺は介護士と して正式に働くことになったのです俺が 介護士になってすぐ施設ではある方の話を よく聞くことが多くなりました名前は沢田 信子さんこの方はあまりみんなに心を開か ない方でした 介護師が話をしてもあまり返事はせずこの 施設に来てから1年が過ぎたそうですが 部屋から出ることがなくいつも暗い様子 でした介護士がいつ部屋を訪れても椅子に 座ってずっと外を眺めており時々今日は誰 にも会いたくないと言って部屋のドアを 開けないこともあるそうですしかものぶ子 さんを訪ねてくるご家族も友達もいなかっ たでいつも1人ぼっちでしたでも最初この 施設に来て心を開かないことはよくある ことでしたやはり環境が大きく変わると人 は不安になるもので最初は仕方ないと みんな思っていましたしかしさすがにここ まで難しい方は初めてだったようで介護師 さんからカウンセリングを受けた方がいい と藤原さんは言われていたそうですがもう 少しを と言っていたそうですそんなある時俺は 藤原さんに呼ばれましたと君1つお願いが あるんだが藤原さんは頭を手で書きながら 俺に言いまし たこの女性の方を担当してくれないかな そう言われた女性は沢田信子さんでした俺 はびっくりしてこの方ってそうだこの方を お願いできないかな先輩介護士ですら 難しいと言っているのにまさか俺が担当 するなんてありえないと思いました藤原 さん俺まだ新人です分かっているよだから だよどから藤原さんは今までキャリアの ある介護士を担当させていましたしかし歴 が長い介護士の時ほど部屋を開けなかっ たり話を全くしないなどの報告が多かった そうであえて新人の俺にしてみようと思っ たのですしかもトル君はセリング資格ある しそんなの先輩介護士も持ってるじゃない ですかあと心を構成できたこの経験が のぶ子さんに伝わればと思ってねのぶ子 さんがどういった経緯でこれほど心を開か ないのか誰も知らなかったのですしかし のぶ子さんはお子さんがいるようだがお子 さんいらっしゃるんですか確か男の子がい たとかそれもちらっと聞いたので君にお 願いしたいと思ったのだが俺は自信なかっ たのですが少しでものぶ子さんの役に 立てればと思い引き受けることにしました そして次の日俺は朝一でのぶ子さんの部屋 に向かいましたチャイムを押してノック するとしばらくしてからドアがが来ました 初めまして原田通ると言います本日担当さ せていただきますよろしくお願いいたし ます俺は緊張していたのですがのぶ子さん は俺を見るなりとても驚いた表情になり ましたあやっぱり失敗だそう思いましたが のぶ子さんは俺をまだずっと見ていました のぶ子さんは目が綺麗でそしてとても上品 な方でした しかしかなり俺のことをじっと見てきたの で俺はさすがに耐えられず食事を運んでき ますねと言って目をそらしましたその日は のぶ子さんはご飯を全て食べて少しだけ ですが部屋の掃除もさせてくれましたその 報告をすると藤原さんはおおそうか掃除を させてくれたかと言って喜んでいました のぶ子さんは普段から好きでおそらく施設 の部屋も日頃からされているようでした しかしこの日は俺にここをして欲しいと 書かれたメモ用紙を渡してきたので俺は誰 かといると気を使わせてしまうのではと 思い早めに掃除を済ませましたそして次の 日もその次の日も俺はのぶ子さんの部屋に ご飯を持っていきメモ用紙を受け取って 書かれている場所を掃除しました先俺は 藤原さんに報告していましたが藤原さんは かなりほっとした様子でしばらく頼むと 言われましたそれから数週間が過ぎもう 少しのぶ子さんと仲良くなれないかと思い 朝ご飯を運んでいる時に思い切って今日の 午後から庭でお茶をしないかと誘いました するとのぶ子さんはわかりましたと初めて を聞いてくれたのです俺はかなり嬉しく 思いましたが長時間話すことは負担になる だろうからそれは避けよう落ち着いた 雰囲気で行こうと思いましたそして約束の 時間になると俺はのぶ子さんの部屋に迎え に行き歩いて庭に行きました庭につき椅子 に座るとまさかのぶ子さんから話しかけて きてくれました原さんご はいつもは目を合わせないのぶ子さんです がこの時はしっかりと俺を見て話してくれ ましたのぶ子さんの話し方は優しく誠実さ を感じましたのぶ子さんは素敵な方だと 分かり俺は包み隠すことなく全ての追い たちを話しましたするとのぶ子さんはあな たって本当素直ねと言ったのでいやのぶ子 さんが俺に話をさせているんですよと言う とあらお上手ねと笑顔で言いましたその後 もずっとのぶ子さんは話をしてくれました そして俺は思い切って心を閉ざしている 理由を聞きましたすると皆さんには申し訳 ないわねでも私本当にショックでそう言っ てくれましたのぶ子さんは実は旦那さんと 息子さんに先立たれてしまったのです中が とても良かった旦那さんがいなくなって 落ち込んでいた時さらに息子さんの不法が 入り相当なショックを受けかなり気持ちが ふさぎ込んでしまったそう ですのぶ子さんには娘さんはいるようです が今は誰にも会いたくないととにかく1人 にさせてほしいと 施設には来ないよう頼んでいるそう ですそうだったんですね俺は深いため息を ついて言いましたそして俺も先ほど話した 通りですが急に家族に先立たれた経験が ありそのお気持ちわかりますそう言うと のぶ子さんは涙軍で半価で目を抑えてい ましたのぶ子さんが泣いている姿を見てお 疲れになって様に見え少しお疲れではない ですかそうのぶ子さんに聞くとのぶ子さん はまあそうねちょっと疲れたかなのぶ子 さんはそう答え俺はあまり負担をかけては いけないと思いお部屋に帰って休んで ください続きは今度聞かせてくださいね そう言ってのぶ子さんを部屋へと送ったの ですしかし次の日俺は休みだったのですが 施設から電話がありましたそして大変 ショックなことを聞くのですのぶ子さんが 今朝高しまし た朝職員が行くとドアが開かず心配になり 鍵を開けて入るとすでにベッドの中で 冷たくなっていたそうです俺は急いで施設 に行きました嘘だ嘘だ何度も心の中で言い ながら施設へと行きましたしかしやはり だったのです俺はのぶ子さんの顔を見て 号泣しましたせっかくせっかく話ができる ようになったのになかなかのぶ子さんから 離れない俺を見て藤原さんはとくのぶ子 さんをそっとしてあげなさいそう言って 宇原さんに支えられながら俺は部屋を出て 行きましたそれからのぶ子さんの葬儀が 取り行っました後日 のぶ子さんの部屋に置いてある荷物を娘 さんに取りに来ていただき引き渡して部屋 の片付けをしましたそれから数日後施設に 俺あての電話がかかってきました俺は スタッフの方に呼ばれ電話に出るとそれは のぶ子さんの娘さんからでしたそしてその 電話で俺は共学の事実を知ったのですそれ から数日が経ち俺は藤原さんの家に遊びに 行っていました藤原さんのお孫さんは5歳 と3歳でかなりやんちゃだったのですが俺 は子供が好きなのでカリキュラムが終わっ てからもよく藤原さんの家に行ってお孫 さんとよく遊んでいましたそんな時俺の 携帯に電話がかかってきました相手は のぶ子さんの娘さんからでした実は理由が あって俺は明日銀行に行かないといけ なかったのですが急遽今から来てほしいと 言われたのです俺は藤原さんのお孫さんと 遊んでいてかなり泥だらけになっていまし たが着替えを持っていなかったのでその まま銀行に向かいました銀行に着くと俺は 受付に向かいそこにいた男性に声をかけ ましたその男性はビシッとしたスーツを着 ていかにもエリート銀行員といった感じ ですその男性は俺を見るなり嫌な顔をして あらだとさんですかと低い声で顔はかなり 迷惑な顔をしていました俺ははいそうです と答えると銀行員はていうかあなた失礼 ですね場所間違ってません銀行員は全く 名簿も見ず俺の見た目ばかりやたらと言っ てきたのですいや場所は間違って そう俺は言うと銀行員は鼻で笑い ながらまとりあえず少々お待ちください そう言って中へと入っていきましたそれ から2時間以上が経ちましたその間俺は ずっと待たされていたのですその後もその 銀行員に声をかけましたが待ってください とばかりしか言われずしかも俺より後に来 たお客さんはすぐに案内されてのです さすがにおかしいと思い俺はその銀行員に 言いましたあの待たせすぎじゃないですか そう言うと銀行員はあなんだって明らか 口調が荒っぽくなっていました俺ここに来 て2時間が経つんですがそう言うと銀行員 は大きな声であんたみたいな貧乏人は何 時間待たせてもいいんだよ と言われました俺は安然としていましたが その時銀行員の後ろから男性が走って こちらに来たのですそしてその男性は俺に 向かって大変大変失礼いたしましたとブカ と頭を下げたのです頭を下げたのはこの 銀行の店長でした店長は俺に謝罪した後 この銀行員に君はなんてことをしてくれた んだに待たせてそれを言われて銀行員が 黙っていると店長はこちらの方は沢田物産 の出産を受け取りに来られた方だぞ沢田 ぶさは大企業でこの銀行の筆頭株主でした それを聞いて銀行員は安然としていました のぶ子さん曰く俺を初めて見た時相当驚か れていたのは先立たれた息子さんにがよく 似ていたからでした後ほど写真で見ました が確かに俺とのぶ子さんの息子さんは そっくりと言っていいほど似ていたのです のぶ子さんは息子さんが来てくれたんだと そして俺との日々が息子と過ごしている ようでとても癒されたそうですさらに俺は のぶ子さんに夢を聞かれていました俺は 藤原さんのように辛い思いをした子供たを ける場所を作りたいそんな子供たちを 救える人になりたいと伝えました沈んだ心 を救ってくれた俺に何かできないかと考え たのぶ子さんは部屋に帰ってから俺の夢の お手伝いがしたいそのために自分の資産を 一部を俺に渡しその夢を叶えるための足し にしてほしいと手紙に書いてくれていたの です俺に罵声を浴びた銀行員は長に呼ばれ 俺に対しての態度で話があると言われてい ましたでも俺はこんな格好できたのもいけ なかったと店長に伝え銀行員も今後は見た 目で判断しないと約束したので今回は厳重 注意にすると天長は言っていましたそれ から数年後藤原さんからここの施設長に なってほしいと言われ俺は引き受けました そして施設の一部をのぶ子さんからいいた 資産を使わせていただいたのです実は のぶ子さんは俺と話したあの日一部施設の 改善と新しい施設のアイデアを言ってい ました俺はそれを聞いて是非取り入れたい と思ったので施設長となって俺はすぐに 取りかかったのです昔は随分やんちゃな ことをしてきましたが今はその経験があっ たからこそ成長できたと思っています これからはもっといろんな悲しい思いを 持った人たちを作っていけるよう頑張って いきたいと思い ます落ちこぼれ男なんて無理やっぱり私 外科長のエリートと結婚する わひどい言葉を浴びせてきたのは婚約者の 美 なんとなくブランド思考の強い女だとは 思っていたけれどやはり俺の移動を知って 婚約覇気の言葉を投げつけてきまし た前向きに考えれば結婚する前に気づいて よかっ たそう言いたいところですが正直外科長と 結婚しても幸せになんてなれない でしょうま彼女が選んだ道なのですから俺 は関係ないんですけどね 俺の名前は久保ライト36歳大病院に 務める下界 です石県に生まれた俺は物心ついた時から 猛勉強をさせられ高校卒業後の進路は医学 部だと両親から中は強制的に決められてい まし た5つ年上の兄カトももちろん同じ道を 歩んできてい ます勉強が大好きで人のに立ちたいと思う 兄はむしろ率先して勉強を頑張っていまし たライト最近勉強の上司はどうだ国立代の 医学部に合格できそうかどこの医学部でも 最終的に取れる資格は変わらないかもしれ ないけどできるなら学歴はいいに越した ことはない ぞすでに医学部に進学していた兄兄は優秀 だったのでストレートで国立代の医学部に 入学したけれど 話を聞く限り私立代の学生はチラチラして いるやが多いそう ですただでさえ医学生と言うと医者の卵と 言われ女性からもモテモテだそうですがチ 医学生は自ら自分を売り込み彼女を特会 引換えしているとの ことそんなことに興味すらなかった俺 はああそうなんだ国立代は今の成績だとか もしれない俺が勉強苦手なのは兄さん だっってよく知ってる でしょ兄にそう答えたの です弟の俺から見ても兄はいつもキラキラ 輝いていて夢や目標を持って頑張る典型的 な人という感じでし た兄さんこそ勉強忙しいんじゃないの俺に かってる暇なんてないでしょてか俺医者に なれるのかな 全くイメージがつかないまま勉強してるの もしんどいんだよ ね何言ってるんだよライトは人の話も最後 までゆっくり聞けるし優しいだろう俺が もし患者だったらライトみたいな医者に見 てもらいたいなって思うけど ないつもなら言わないような弱を吐いて しまった俺に対し兄は俺のいいところを ひたすら言い続けていまし たその言い方を聞く限り嘘とか気休めとか そういうのではなく本心のように思えまし た俺は兄と比べて暗いし消極的だし なかなか意見も言えないタイプなので自分 の性格を好きになれなかった けれど兄は俺のことをものすごく評価して くれたの です兄さんにそんな風に言ってもらえる なんて俺って幸せ者だ な父さんと母さんの期待に答えるためにも もっと頑張らなきゃならないよ ね信頼する兄にそんな風に褒められていい 意味で調子に乗ってしまった俺はそれ以降 意思を目指して一生懸命頑張るようになり まし た成績が簡単に上がることはなかった けれど自分が苦手とする分野をきちんと 把握して分析することで今の自分には何が 足りないかもはっきりと分かるようになっ てきたん です両親も頑張り出した俺のことを しっかり見守ってくれていまし た母 はライトが一緒にならないって言い出した 時はどうしようって思ったけどもうその 心配はいらなさそうだねほっとした わそんなことを言っていたし父も父 でライトならいつかやる気を出してくれる と信じてたんだか ことがあったらいつでも相談に乗るから 言ってくれ よ俺のことをいつも励ましてくれていまし た俺のことを信じてくれる両親と優しくて 頼りがいのある兄に支えられなんとか国立 代の医学部に合格することができました しかも兄と同じ大学です合格通知を見た時 は嬉しくて涙が溢れそうでしたそして俺 以上に喜んでくれたのはやっぱり兄だった の ですライトおめでとうやっと俺の後輩に なったんだなしかしライトがここの医学部 に合格するとは正直思ってなかったよでも ここからが本番だ ぞ やっぱり俺もまさか合格するなんて思って なかったよでもやるからには兄さんの後輩 として頑張って行きたかったんだ俺これ からももっと頑張るから ね俺が1年の時兄は卒業する年の6年 生学内ではほとんど接点もないし兄は全て の臨床実験を終えて国家試験に向けて猛 勉強をしている時期でし た家でもできるだけ邪魔をしないように気 を使いながらも分からないことは素直に 聞きに行く ことを続けていたという 感じ兄は俺が初歩的な質問をしても嫌がる ことなく教えてくれまし たライトは俺の1年生の時よりも物事を 深く考えて勉強してるんだな関心するよ ライトのおかげで俺も過去に戻って復讐 できてるみたいで助かるよまたいつでも 質問して くれ兄はどれだけ大変でも俺のことを邪険 に扱うどころか俺にあった勉強方法を教え てくれました正直医学部に入学はできた ものの俺はギリギリの成績で合格したよう なレベルだったので講義についていくこと ができないこともあったん ですだから兄のアドバイスは本当にために なったしこんな俺でも少しずつ成績を上げ ていくことができたの です俺はいつの間にか臨床実習では患者 さんに寄り添いをに聞く学生として一目 置かれていまし た久保先生の顔を見るとなんだかほっと する頑張って勉強して立派なお医者さんに なって ね患者さんにはいつもそんなことを言われ ていたような気がし ます自分の病気と向き合わなければなら ない大切な時期なのに俺のことまで気遣っ てくれる患者 さん臨実習を通じ俺はを取得した後も患者 さんとまっすぐ向き合っていけるそんな 意思になるべきだと思いまし たそれから数年が経過し俺は医学部を 卒業またしても兄と同じ大病院で働くこと が決まりまし た患者さんとじっくり話して治療方針を 決定したいという思いから内科を希望した のですがその年は希望が多かったようで 全く違う分野の外科に配属されることが 決まりまし た久保ライトと申します本日からよろしく お願いし ます俺が深深と頭を下げて挨拶をすると 外科長のまさんがああ君が久保カの弟か噂 では聞いてたけど本当にここに賊になった んだ なお前の兄ちゃんは1年も待たずに他のに 移動になけどお前は持つか な嫌みくそうにそんな話をしてきたのでし た30代仲間のまさん外科領域ではかなり 有名な人らしく高男井戸と言われる手術も 率なくこなし数々の論文も仕上げてきたと いうすご腕の持ち主だそう ですしかしそんな実績とは裏腹に性格は クソだということを実は兄から嫌という ほど聞かされていまし た兄は下界から今は救急位として働いてい ます がもう2度と松木とだけは働きたくない あいつは最悪な男 だよくそんな話をしていまし た外科自体は人気のある領域なのにまさん のせいでこの病院の外科は人気がないと いう話も聞きまし たまさんはとにかく 自分が中心でいなければ気が済まず一緒に 働く同僚はもちろん部下も自分のコマとし て動いてくれなければ許せないのだそう です兄の言っていた通り修業初日にしてま さんがやばい人間だということを知って しまった 俺自分はどのくらいこの環境そしてこの 上司に耐えることができるんだろうそう 思いまし たもも外科に興味関心がなかった上に最悪 な職場 環境異曲にいる外科全員の顔に覇気がなく 完全にまきさんによって支配されているの が見てわかりまし た兄 はまきにだけは気をつけろ施術ミスを部下 のせいにして首に追い込んだこともある らしいとにかくあいつの言葉は信じるな それから自分の心が壊れそうだと感じたら すぐにその部署を出るんだ ぞ口うるさくそんな話もしていまし た理不尽なことがあったらやめてやる くらいに思いながら仕事を始めた俺ですが でも予想とは裏腹に結の仕事自体が面白く なっていきまし た自分でも思っていた以上に手術は未知の 分野が多くて楽しいと思えたし命を救った と思えるのはとてもやりがいがありました 患者さんや家族から感謝されることも 多く久保先生のおかげで寿命が伸びました ありがとうそんなお礼の言葉を言われた時 にはこの仕事をやっていて良かったとさえ 思えるの です気がつくと24歳で外界に配属され すでに10年がたとうとしていまし た兄からもライトなら1か月も持たないと 思ってたのに10年かさすがだななんて 言われていたくらい ですまきさんは相変わらず嫌み全開で最低 な上司だったけれどそれ以前に今の俺は プライベートも充実していて文句なしの 穏やかな日常でし た人生で初めての彼女もできまし た彼女の名前は みゆ手術室の看護師で俺より5つ年下の 25歳 です無欲で純粋な彼女に惹かれ交際する ことになったの です今では結婚を前提に交際していると いういわば婚約者というやつ ですライトさんのような真面目な方と 付き合うことができて嬉しいです私の親も きっと喜ぶと思い ます近々双方の両親に挨拶をなんて話して いる時に彼女はそんなことを言ってくれ まし た仕事中はビシッとしているのに仕事を 終えるとそこら辺にいる普通の女性になっ てしまうというそのギャップも俺は彼女の 好きなところでし たそうだねまだ交際期間は半年だけど結婚 前提の交際だし挨拶してもいいよねまずは 美のご両親に挨拶に行こうかうちの両親の 勤務状況は近々が確認しておく よ俺の両親は当直勤務もあるのでなかなか 時間を合わせるのは難しいと判断し先に 彼女の実家に挨拶に行くことになったの です彼女の住んでいる場所から車で20分 ほどの距離にある鬼 実家俺を迎えてくれた義両親は素朴で純粋 な彼女のイメージとは正反対なものでし た久保ライト君だよね美から話は聞いて いるよしかし美がこんなに金持ちを 捕まえるなんてわしらも驚きだよで年収は いくらなんだい確か医者かけだって聞いた けどさぞかし金持ちなんだろう ね義父は俺や親の年収ばかりを聞いてきて その他のことに全く興味がない感じでし た俺の仕事のことというよりは住んでいる 家の家賃とかている車とかあまりに失礼な その態度に俺は正直どん引き状態でし たっていうより美が義両親の発言を止めて くれるものだと思い込んでいたのにふと隣 を見るとニヤニヤと笑っているのです えなんで笑ってるんだよ普通はお父さん そんなことを聞くのは失礼だからやめて よっていうもんじゃないの か純粋だと持っていた彼女のイメージが 一変してしまったのは言うまでもありませ んでしたそして彼女も両親への挨拶が 終わったからなのか今までの態度とはうっ て変わって偉そうになったというか 図々しくなったん ですその日の帰り道も俺の運転する車の 助手席で ああ疲れたね自分の親に話すのもこんなに だるいんだからライトの家に挨拶に行った 日は絶対に承知するだろうねま結婚前の 挨拶ってこんなもんか仕方ないけど我慢し なきゃ平然とした顔でそんなことを言って いるの ですもしも俺が彼女の立場だったら自分の 父親が失礼な質問をしてきたことを謝る でしょうしかし全く悪びれる様子もなけれ ばだるいという言葉を 連呼俺はこの時こんな彼女と結婚して 大丈夫なのかと思ってしまったの ですただいいタイミングでお互いの仕事が 忙しくなり結婚は延期する形で話は まとまりまし た交際時代は続いていたけれど当初の彼女 と今の彼女では全く別人です ねえ今月私の誕生日なんだけどまさか忘れ たわけじゃないよね私欲しいバッグと靴が あるからプレゼントはそれでお 願いはまたプレゼントこの前バッグを買っ てあげたばかり だろみゆは何かにつけて俺にプレゼントを ねだるようになりその額も年を重ねるごと に増していったの です本当に大丈夫なんだろうか俺騙され てるんじゃないの か彼女のことを疑い始めた期にちょうど兄 と食事に行ったのですが衝撃的なことを 聞いたの ですあのさちょっと耳にした話なんだけど 外科長のまきとライトの彼女が付き合って るってそんな噂があるみたいだ ぞ目撃者が何人もいて夜勤が終わってから まの車で一緒に帰宅してるところを見た 職員もいるって えマジかよ 最近やたらとまのことを口にしていた みゆまきさんってダンディーで素敵だよね あの渋い感じが男の魅力って感じと かまきさんってあんなに素敵なのに独身な んだってバイなのかなよくわからないけど めちゃくちゃ看護師から人気なんだよ ねそんなことを言うようになっていました 確かにダンディに看護師にだけはやたらと 優しくしているのを目撃したところはある けれどだからと言ってまさんのことをいい 人だと俺は1度も思ったことはないん ですだからへえそうなんだ看護師への態度 と俺たち医者への態度ってかなり違うもん なそう答えるしかありませんでし た本当は大嫌いだしできることなら一緒に 働くのもだけどあまり変なことを言って 誤解されるのも嫌だったし当たり障りの ない返事が無難だと思ったから です不満そうに俺の話を聞く美随分と偉 そうになってしまい正直彼女への愛情が 少しずつ覚めつつあるのを感じていまし た美は真っ赤な顔をして怒ってい ますねさんてライトの直属の上司なんだよ ねだったらと彼のことをよく言ってもいい んじゃないすごく優しい人なんだよ何でも 言うことは聞いてくれるしライトなんか よりよっぽど頼りになると思うんだけどな なんだよその言い方おかしい だろうなぜ好きでもない上司のことを プライベートの時間まで褒めなければなら ないのかしかも褒めるようないいところ だって考えても見つからないの ですこの10年もの間に何人もの外界が この病院を去りあの男のせいで精神的に 追い詰められ白衣を脱ぐことになった人も いるくらい です口ならいくらでも出てきそうなものだ けど正直褒めるところなど1つもないの ですしかしそれからさらに1年が経過これ まで大病院に務めていた俺は田舎の診療所 に移動することが決まったの です人手不足ということに加えてそこそこ 経験の積んだ意志に派遣してほしいという 理由だったそう です最初はその話 にえ田舎の診療所に俺が移動ですかそれ 本気なんです か委員長に事実を確認しに行ったくらい ですああ本当だでも誰でもいいと言うわけ じゃないんだだから悩んだ末の人選だどう か 理解して ほしい委員長は俺に移動を命じることに なった経緯などをこ細かく説明してくれ ましたそしてその他の人事についても内密 で教えてくれたの ですその話をしている時にちょうど救急位 の兄もやってき てライトお前すごいじゃないかやっぱり 今回の話はライトに行くんじゃないかと 思ってた嬉しそうにそんな話ををしてい ますそもそも診療所でなんて働いたことが ないし何をどうしていいのかという状況 でしたがとにかく決まった以上やるしか ないと思ったのでし た彼女にも報告しなきゃそう思っていまし たすでに関係は冷え切りそうだったけれど まだ婚約者なわけで何も言わないまま田舎 へ移動するわけにもいかなかったの ですしかし ちょっと話があるんだけど今夜時間を開け てほしい なそう言ってくれたのは身の方でし た僕が田舎の診療所に移動になることは すでに院内には話が広まっていたので おそらくそれに類似したけだろうと予測し ていましたでも正直その他のことは検討が つかなかったので俺は黙ってゆの話を聞く ことにしたの ですすると美は勝ち誇った顔で言いまし た落ちこぼれ男なんて無理やっぱり私外科 長のエリートと結婚するわ田舎の診療所に 再生になるような男と結婚するなんて正直 恥だ もはまさんと 結婚そうです兄の言っていた通りは1年 以上も前からと交ししかも結婚を すに双の両親に挨拶も済ませていたような の ですうちの親もあんたよりまきさんと一緒 になった方が幸せになれそうだなって言っ てたそれにまきさんは私のことを誰よりも 愛してくれるし好きなものを何でも買って くれるの最高だと思わ ないなんとなくブランド思考の強い女だと は思っていたけれどやはり俺の移動を知っ て馬鹿にしたように の言葉を投げつけてきまし た前向きに考えれば結婚する前に気づいて よかったそう言いたいところですが正直 下家長と結婚しても幸せになんてなれない でしょうねえ本当にまさんと結婚するの俺 は別にもう美と結婚する気はないけど さ一応俺は彼女が何と言うか確認したの ですが案の定を送り出しましたよ はあもしかしてあんた私たちが幸せになる のをひがんでると かまきさんと結婚するに決まってるじゃん だって彼の方がお金もあるし権力もあるし 私にぴったりなんだ もんま彼女が選んだ道なのですから俺は 関係ないんですけど最後に確認しておいて よかったという感じです 俺は心の中で思いまし たあいつは今月で首だけど ねでもまだまきさんの処分に関することは 内密にしてほしいと言われていたので俺は 笑いをこらえて黙っていまし たそうなんだお幸せに ね俺が笑顔でそう言うと美 は後になって婚と浮気の慰謝料を払えて 言われても面倒だからこれ受け取って 500万円これで全てをチャラにしてよね 後になってやっぱり私と結婚したいって 言っても遅いから ねそう言って現金500万円を置いて去っ ていきましたどうやらそのお金もまが出し てくれたよう ですこれから怒ることを何も知らない無知 な2人本当にかわいそうですね それから2週間が経過し俺は田舎への 引っ越しを終えてのんびりと過ごしてい まし た診療所と言うとものすごく小さくて汚い 小屋のようなところで仕事をすると思って いたわけですが全くそんなことはありませ んでしたそして診療所のそばには大きな 病院が建築中だったの です慣れない作業に夢中になっていた けれどその時ホを見ると美からの数十件も の着信が入っていることに気がつきまし たもしもしどうしたの俺忙しいんだけど どうしたのじゃないわよどうなってるの あの人首になったんだけどもしかして ライトまきさんが首になることを知ってて 私に内緒にしてた のどうやら元職場でも人事発表がされた よう です大きな移動はなかったものの 委長は重の断でさんを雇にしたの です理由はたくさんあるけれどそれを俺の 口から言っていいわけがありませ んそうなんだ 首それはこれから大変になるね婚約者が 無職それに振った相手が新しく立てられる 病院の科括部長だもん ねそうなんですはが田舎に派遣されたのは 田舎に立つ大病院が立つまでの間だけ 診療所で働いてほしいというものでし た診療所で働きながら新しい病院の中を見 て外科統括部長になる前に全体をイメージ してほしいと委員長から言われたの ですなんなのよ私何も聞いてないライトが 怪活部長になるなら私はライトのお嫁さん になりたかった無職の親父をうのなんて 絶対に嫌 よ結婚を決めて慰謝料まで支払ってもらっ たくせに肩書きだけでその人を判断し結婚 を辞めたいだなんて頭がおかしいとしか 言いよがありませ ん俺はこんな女と結婚しなくて良かったと 思いつつも今後のまさんが気の毒でなり ませんでし たでもさ部長をやってたくらいの人なんだ からいくらでも最終職先は見つかる でしょうま部下や同僚に対する大平な態度 を改めないと色々と厳しいだろうけど ねもちろん美雪には本当のことは言えない けれどまさんはたくさんの同僚や部に対し てパワ染みたことをしていてそれを複数の 職員の家族から訴えられているというの です手術室という密室の場で行われてきた 数々の嫌がらせ それに自分はに仕事もせずにってスタッフ と遊び放題実は身だって遊ばれていた1人 なのです結婚するとか言っていたけれど 実際のところはそれも本当なのか分かり ませ んねえ ライトもう一度私とやり直してくれる気は ない私これで懲りたよ本当に愛しているの はライトだってやっと気づいたのだからお 願いもう一度私のことを信じてよ はあ何言ってんだ こいつ何を言い出すかと思えば復縁を望む 声そんなことは絶対にありえないの に俺はプライドを持って仕事をしてる身が 好きだったんだでも今の君は男に頼って 自分自身のことを見失ってる今の君に魅力 なんてないしこれから復縁とかそういう こともありえないそそんな ちの向こうからは美行のすすりなく声が 聞こえてきたけれど本来であれば俺に連絡 をしてくるのではなく婚約者のまに連絡を 取るのが普通ですだってどんな理由であれ 彼は今仕事を失って全てを見失っている 状態なんですからま結局のところみゆ自身 もまに対して本気じゃなかったということ なのでしょう まこれからはお互い医療者という立場で 患者さんのことを守っていける人でいよう じゃ俺色々と準備があるのでこれで失礼 するよナイトちょっと待てよ俺は彼女の 言葉を無視して電話を切りましただって目 の前の彼女よりも俺は自分を頼ってきて くれる患者さんの方がよっぽど大切です から ね正直もう俺には関わらないで欲しいと いう思いでいっぱいですそしてそれから数 ヶ月後兄から連絡が来て色々と情報を確認 したのですが美はまさんと 破局まさんは未だ最就職先の病院が 見つからずに失業保険で生活していると 言っていまし たその後美は以前のように仕事に打ち込み 患者さんのために精神誠意尽くしている ように見えると話していまし た彼女がこれからどうなろうと俺には関係 ないことです が働く場所は違うにしても同じ医療者とし て患者さんを支えていきたいと思ってい [音楽] [音楽] ますHV

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