【スカッとする話】夫の頼みで派遣社員を演じる私に部長「社長と奥様が視察に来る。トイレの便器は舐めて磨いとけ」私(既に視察中だよ)→その後【修羅場】

何やってんだ午後から社長と奥様が視察に 来るって言っといただろうが部長は 腹立たしげに周囲を睨んだ雑然とした フロアに行りを隠せないらしいあれを 片付けろこれを隠しておけと八早に命令を 始めたおい派遣お前はトイレの掃除だ便器 はなめて磨いとけよ派遣社員に向かって なんという命令をするんだろう 例え冗談でも上司として言っていいことと 悪いことがある彼に部長の資格はない私は 頭の中である人への報告内容をまとめ た私の名前はまゆ子40歳会社経営者の夫 と小学生の娘の3人家族ありがたいことに 何に不自由なく生活させてもらっている つい先日私はある会社で派遣社員として ジムの仕事を始めた社員同士とても仲が 良くて入社して間もい私にもみんなよくし て くれるただ中にはかなり困った人もいたま 課長と伊沢部長のコンビがそうだ2人は どちらも思いやりがなく身勝手で部下から 嫌な上司として恐れられていたか私も2人 から目に合わされて色々と不快な思いを するはめになっ た伊沢部長は52歳行者で2人の息子さん は高校生と中学生エラの張った四角い顔と 鋭い目が特徴のどことなくカを思わせる 男性 だ彼は思ったことを何でもすぐに口にする 無遠慮な上司として広く知られている ほとんどの社員から距離を置かれていて 特に女性社員からはすごく嫌われていた 正直嫌われて当然だと思う部長には すれ違い様に女性社員の肩や髪の毛に触る という悪い癖があったおいおいなんだよ そんなに嫌がることないだろう スキンシップだよ飛び上がって嫌がる女性 社員を見てニヤニヤと笑う部長結婚はまだ かとか色気がないぞといった発言も多かっ た今日はあの日かなんて声をかけられて 隠れて泣いていた社員もいるというモラル のない部長には公衆の面前で恥ずかしめ られる女性の辛さなんてわからないの だろう私も先日とうとうそんな部長から 時々に声をかけられてしまった仕事で 分からないことがあるだろう教えてやる から2人で飲もうやもちろん私は成長にお 断りした既婚者であることは伝えている はずなのに軽々しく誘わないでほしいその 後も私は部長がのみに誘ってくるたびに 断ることを繰り返したするとどうやら彼は そのことが面白くなかったらしく目をつけ られてしまっ た遠島がおたく止まりやがってせっかく 上司が声をかけてやってるのに怒った部長 は誘いを断られるたび私に多くの仕事を 押し付けるようになった膨大な量の事務 処理データの整理やチェック他に何もない 時は車内外の清掃そして私が少しでも辛 そうな表情を見せるとざま見ろとばかりに 北Mそういう時は私に業務の指導をして くれた道の田村さんがよく手伝ってくれた 子さんすみませんにて辛いですよねお 気遣いありがとうございますでも私なら 平気ですよお強いんですね私はだめです 伊沢部長の見た目も声も振る舞いも生理的 に受けつけなくて同じフロアにいるだけで 吐きそうになる時もあります聞けば田村 さんも今の私のように部長から着された ことがあるらしいそこに存在するだけで 女性社員にをせるそんな上司聞いたことが ないあんな返sinceも尊敬できない人 が管理職についてていいのか私ははは疑問 だった嫌われ上司として同じフロアで井沢 部長と癖をなすのが松木課長だった松木 課長は46歳釣り上がった人への目と 冷やかな無表情で相手を威圧する男まりな 独身女性部長が女性から嫌われているよう に課長は男性社員みんなから距離を置かれ ていた理由は彼女が立場が上であることを 重に来て攻撃的な態度を取ることが多い からだちょっとどうしてその程度の仕事に 何時間もかけてるわけこの役立たず給料 泥棒あんたがダラダラしている間も周りは バリバリ働いてんのよ風呂は全体に響く ような大声で部下を叱りとばすしかも徹底 的に叩き潰すような言い方で彼女のことを 慕う社員は皆無と言っていいまた女性社員 の紙や肩に触れる伊沢部長と同じように 課長も問題行動が多かった定規や本で人の 頭を小くのは日常左半時だし大きな物音で 周りを脅かしたりもする叩きつけるように ドアを閉めて自分の怒りをアピールする 様子はまるでボスだったどんなに些細な ミスでも小高にのしられるので部下の多く はいつもびくびくして いるまさに恐怖政治おかげで部署の雰囲気 は最悪空気が悪くてどうしようもなかった 田村さんのサポートもあって私はまだこれ といったミスはしていないそれなのに課長 からは睨まれている理由はその田村さん をっことがあるから私が派遣されて2日目 のことだった教育係りの田村さんが ちょっとしたミスをしたそのことが発覚し た瞬間ま課長は大爆発田村さんをその場で 叱り飛ばしたこの初歩的なミスは何注意 3万田村あんた何年この仕事してるわけ これくらいは完璧にしてもらわないと我流 に迷惑かけてからじゃ遅いんだからね田村 さんのミスは大したものではなかった誰か に迷惑がかかる前に見つかったし少しも 大事にはならなかったそれなのにまるで大 損害でも出したかのような叱り方私は意見 せずにはいられなかっ た課長どうかそれくらいで田村さんは私の 教育がかりもしてくださっています注意 3万になっていたとしたら私のせいでも あると思いますそれにチームの皆さんの フォローのおかげで大事になる前に収集が つきましたしはあ高が派遣の分際で差し出 がましいこと言ってんじゃないわよあんた 何様私に文句を言いたかったら私より偉く なってから言え調子に乗るなその後課長は 私のことを名指しで人格否定するように なった身のほど知らずで生生な派遣女と面 と向かって言われたこともある私だけ別室 で作業させられたり業務上の大事な連絡を 回されなかったりもしたもちろんそれらは 全て私を孤立させようとするま課長の 意地悪だった私が派遣されて3ヶ月が 経とうという頃だった田村さんが地表を 提出したついにこの日が来たという感じ だった大人しい性格で意地悪上司2人の いいサンドバッグだった田村さんいつやめ ても不思議じゃないと私を含めた社員の 多くが心配していた標を渡されたのはま 課長だった彼女は途端にフロアを揺らす 大声で怒鳴った何のつもりよ今こんな ところで私に地表を提出するとかあんた 嫌がらせのつもりこういうのを出す時は アポイントを取って2人きりになるのが 普通でしょ2人きりになることを避けたの はきっと田村さんなりの戦略だと思う地標 提出の事実を握り潰されないようあえて 一目のある場所で出したに違いない騒ぎを 聞きつけて伊沢部長もやってきた課長は 部長や同僚たちに地標を見せつけた見て くださいよこれ役立たずがいなくなっ たってこっちはどってことありませんけど もうちょっとタイミングを考えろて話です よ田村聞いてるのこの根性なしの式に 関わる真似してんじゃないわよとっとと出 ていけその後引き継ぎを済ませた田村さん は泣きながら退職していったやめることが 辛いのではなくて暴言を浴びせられたのが 答えたのだと思うそれくらい課長の言葉は きつかったそんな部下をいめようとしない 部長も部長だった害悪という他ない上司 たちフロアの空気は前にも増して重く感じ られるようになったそんなある日私の耳に とんでもない噂が飛び込んできた伊沢部長 が常識ではありえない方法で小遣い稼ぎを しているというあくまでも噂だけれどと いう前置きで情報通の同僚が教えてくれた 部長は機密情報を社外に持ち出し同業他者 に務める身内に売っているという嘘でしょ 本当だとしたらそれどう考えても犯罪 よ思わずそんな大きな声を出してしまった 仮にも部長食にある人が秘密情報を社外に 持ち出したのみならず販売までしている 事実だとすれば情報の内容や媒体にもよる けれどおそらく業務上横領罪にあたる確か 業務上横領罪の法定系は10年以下の懲役 罰金系はなかったはず調べたら被害額が 3000万円程度の事件で犯人に3年の 実刑が下された例があった 私は戦慄した車内の腐敗は取り返しがつか ないレベルにまで達している可能性がある 伊沢部長と同じように松木課長も立場の強 さを利用して会社を食い物にしていた彼女 は経理の担当者に命じて個人的な有効費を 顧客の接待費として処理させていた教えて くれたのは担当の若手社員彼女は罪を認識 していて自分のを嘆いていた課長は会社に 嘘をついてお金を騙し取ったことになる 詐欺罪に問われても 仕方ない確認したところ詐欺財は法定形も 業務上横領剤と同じ10年以下の懲役と あった被害学の王さによってはたえ初犯で あっても実験判決が下されるという管理職 にある社員2人が狂犬を古い部署を支配し て悪事を働いている こんな状況を放置していたらいつか会社に 大損害が出るかもしれない少なくとも クライアントからの目標は避けられない だろう傷がこれ以上広がらないうちに処置 をしないといけない私は知り得た情報の 全てを彼に報告することにし た数日後昼休みが終わった直後のことだっ たフロアに戻ってきた井沢部長が辺りを 見回してわめき始めた午前中に命じた車内 の掃除と生理整頓が行き届いていないと いう何やってんだ午後から社長と奥様が 視察に来るって言っといただろうが ブツブツ文句を言いながらフロアを 歩き回る部長あれを片付けろこれを隠して おけと八早に命令を始めた作業の手を止め て指示に従う社員たちやがて部長は私にも 命令してきた おい派遣お前はトイレの掃除だ便器はなめ て磨い とけよ派遣社員に向かってなんて失礼な 命令をするんだろう例え話や冗談でも立場 的に言っていいことと悪いことがある そんな私の不満は知らずに顔に出ていた らしいま課長がにやりと笑ったこらはけ何 ぼんやりしてんのよトイレ掃除しろって 言われたでしょ私が監督してやるから視察 が始まる前にさっさと取りかかりなさい 言っとくけど命令された通りにやるのよ 従わなかったらどうなるか分かってる でしょうね課長は私が便器を舐めるのを見 たくて仕方ない様子だった瞳の奥に サディスティックな炎が燃えているなんて 怖い女だろうもう限界だったこんな人たち をのさばらせておくわけにはいかない とっくに視察中ですよ 私何もかも夫に報告していますから ねはあ何言ってんのねえちょっと派遣私の 話ちゃんと聞いてた君の大きな声は廊下に まで聞こえていたよまき君フロア全体が どよめいたいつの間にか社長が入り口に 立ってこちらを見ていたからだ部長がいい とそばに寄っていった見たこともないよう ないやらしい笑顔だったようこそ いらっしゃいました本日の視察よろしくお 願いいたしますああと言っても視察なら とくに始まっていたしもう終わったが ね冷やかな社長の態度に部長が戸惑って いるどういう意味なのかさっぱりわから ない様子だはっきりしているのは社長が とても怒っているということだけ困惑 仕切りの部長を睨んで社長はすごみのある 声で続けた視察は始まっていたと言ったん だこの半年そこにいる妻から逐一報告を 受けていた伊沢君ま君君たちの存在は会社 にとって外にしかならないようだな私が 人がきから歩み出て社長の隣に立つとまた フロア中がざわめいた部長も課長も同僚 たちもみんな私の正体を知って驚きにを 向いている実は私はただの派遣社員では なく社長の妻役目は秘密理に内部監査を 行うこと派遣されてから知り得た情報や 感じたことは何もかも夫に報告していた 顔面蒼白の部長と課長を見据えて社長は夫 のかは大きなため息をもらしたやめていっ た田秘密の感を始めたきっかけは彼女から の報告だった彼女上司たちの嫌がらせに 耐えられないと嘆いていたよ詳しく聞い たら犯罪行為に手を染めている可能性まで あるという伊沢君ま君君たちのことだ待っ てください社長私は犯罪行為なんてしてい ません私もです誓ってそんなことはしてい ませんそういうことは警察署で言いなさい 最も他社への情報老の件も嘘の接待費の 形状もどちらも証拠は上がっているけどね 誰かこの2人を捕まえてくれ社長の 呼びかけに従って数人の男性社員が部長と 課長を拘束したもみ合いになったけれど 多勢に無勢抵抗しても結果は見えている 部長と課長はその場に膝をつかされ周囲 から見下ろされる立場になった涙目の2人 の前に立って私は派遣として感じたことの 一部を伝えさせてもらった伊沢部長あなた は最低です部長なのに部下を守ろうとせず むしろ積極的に傷つける女性社員に対して 自分の思い通りにならないと仕事を たくさん押し付けて嫌がらせをする間違っ ています反省してくださいううその申し訳 ありませ んまき課長あなたもです同じ女性として 恥ずかしい立場を傘に来て部下を不当に 怒鳴ったり叩いたり私あなたの暴言が耳に 残って眠れない日もありました同じ思いを している社員は他にもいますよ慰謝料を 請求されても仕方ありませんねそんない いえ申し訳ありませんでしたその後罪を 認めた2人は部下に付き添われて警察に 出頭した部長による情報漏洩も課長による 嘘の接待費の形状もどちらも事実だった 時男の話も出たけれど夫は癌として応じず 2人はそれぞれケに服したというそれのみ ならず部長と課長は社員から民事訴訟を 起こされ慰謝料を支払うことになった長 解雇処分を受けたことは言うまでもない 2人はとぼとぼと会社から去っていっ た会社にしがもたらさないろでもない上司 たち彼らを処分してをことで内は大いに 風通しが良くなった私も晴れて役目を終え 派遣社員から専業主婦へと戻ることができ た別会で接した同僚たちの明るい笑顔と 感謝の言葉は今でも忘れられない夫の会社 はきっとこれからどんどん業績を伸ばして いくだろうそんな予感がする私は夫と社員 たちを影ながら見守り自分にできる範囲で 支え続けていきたいと そんなに悔しけり右手でも持ってきなさい よそうね本物の右手を持ってこられたら 許して あげる女たちは手を叩いて大笑いしている 痴漢をしたと言いがかりをつけられた挙句 俺の右手が義姉だと知るとこのあり様だ その言葉でとうとう俺の中で何かがプツン と切れ たこいつら絶対に許さ ねえ俺は携帯を取り出してとある人物に メッセージを送っ た本当は音便に片付けたかったけど仕方が ない 俺に因縁をつけたことをたっぷりと後悔さ せてやろうじゃない か俺の名前は正信会社勤めの俺は一見どこ にでもいるくびれたサラリーマンだだが 少し特殊な家計に生まれた俺昼間は会社に 務め夜は家業を手伝うという多忙な日々を 送っている最近は会社の方が忙しく俺は 随分と疲労が溜まっていたこの日も クタクタになりながら北クラッシュの電車 に乗り込ん だラッキーなことに開いている席を発見 これ幸いとばかりに俺はその席に座り体を 休めることにし た2息ほど過ぎたところで大きなお腹をし た妊婦さんが乗ってき た妊婦さんは以上に疲れきった顔をして いるよかったらここに座って ください俺は迷わず妊婦さんに声をかけた 妊婦さんは少し驚いたような顔をしたがあ はいどうもすみませんと暗い声でそう返事 をして俺が譲った席に座っ た次の駅ではさらにがり 電車内はぎの状態になったじて左手で つり革を持っているが立っているだけで精 一杯 だ身動き1つできる状態じゃ ないしかもなぜか隣に立っている女が さっきからグイグイと俺を押してくるの ださらにその女は香水のけすぎで臭くてっ たもんじゃ ないそんな不愉快な状況に耐えていると その女が突然俺に向かってこう言ってきた の だちょっとあんたさっきから何なの気持 悪いんだ けどはい何がですか俺はわけが分からず 聞き返したすると女は俺をきっと睨みつけ ながらふふざけんじゃないわよさっきから 触ってるでしょと言ってきたのだはい全く 身に覚えのない言いがかりに困惑する俺 すると女の隣で立っていた友人らしき女が へえうそ痴漢まゆ大丈夫と口を出してきた まゆという女は明り助けてよこいつで満員 電車に紛れて私を触ってきたのよと言って キーキーと騒ぎ立てたそれを聞いた明りは 俺に向かってあんた最低ねと言った後皆 さんこの人痴漢したそうですと電車内に 聞こえるように大声で叫んだのだ明りの声 を聞いてざわめくないあんなにぎゅぎゅ詰 だったのにつ間にか俺と女たちの周りに縁 を書くかのように人がいなくなって いくちょっと待って誤解です絶対に触って ないですよ俺が誤解を解こうと否定すると まゆはふんと鼻を鳴らしたあんたの言う ことなんて誰が信じると思うそう言って 似つく眉を見て俺は確信したこいつ 俺がやっていないことが分かっててわざと 俺をはめようとしているんだこんな卑劣な 奴らにふするわけにはいかないそう思った 俺はじゃあ俺がやったという証拠があるの かよと強気に眉を睨みつけたするとあかり がはあ証拠なんて必要ないでしょそれより 早く眉に謝りなさいよと口を挟んでき 計りの言う通りよまずは私に謝りなさいと 腕を組み仁立ちする 眉謝る俺が何もしていないのに俺は呆れて 聞き返したすると眉と明りはにやりと笑い ながら今謝るなら時男で済ませてあげても いいけど警察に突き出されたくなかったら 早くなさいよと言ってきたのだこいつら やっぱり金目当てで俺を痴漢に仕立て上げ たんだ俺は今まで抑えていた怒りの感情が 一気に爆発し たふざけるなお前たち俺をはめようとして いるんだろう俺が怒鳴ると眉と明りは少し 同様を見せたがすぐにまた意地の悪い顔に なりの悪いこと言わないでよ加害者のくせ に王場際が悪いわね大体あんたが触ってい ないことなんか誰も証明できないんだから 諦めてさっさと謝ったらとわめき始めた しかし俺がいいだろう俺が痴漢していな いっていう証拠を見せてやるよと言うと 2人は驚いたように目を見開いた 証拠ですってそんなものあるわけないじゃ ないおかしいんじゃないのそう言って鼻で 笑う眉に俺は右手を見せつけ [音楽] たよく見ろ俺の右手は義姉なんだよそれに 俺は左手につり革を持っているだろうだ から痴漢なんかできるわけがないんだ 分かった かこれでもう俺が痴漢したとは言えない だろう 周りの乗客たちも眉たちの反応を片を飲ん で伺っているすると眉がぷっと吹き出した この痴漢男義姉だからって何よはまゆの 信じられない発言に俺は一瞬フリーズした 俺が痴漢をしていない証拠が出たにも かわらずまはあくまでも俺に痴漢されたと いう主張を貫きととしているらしい俺は 怒りを通り越して憎しみのような感情が 湧いてきたおそらくはにのような顔になっ ていたの だろうそんな俺の顔を見た明りがそんな顔 して怖いそんなに悔しけりゃ右手でも持っ てきなさいよとちゃかしてきたのだまゆも そうよ本物の右手を持ってこれれたら許し てあげると手を叩いて大笑いして いる俺の中でとうとう何かがプツンと切れ たこいつら絶対に許さ [音楽] ねえ俺は携帯を取り出してとある人物に メッセージを送った本当は音便に片付け たかったけど仕方がない俺に因縁をつけた ことをたっぷりと後悔させてやろうじゃ ないか 何勝手に携帯いじってんだよとりあえず あんたうちらと一緒に次の駅で降りなさい よきっちり舞いつけてもらう から言うこと聞かないと駅員さんに 突き出してやるそしたらあんたの人生 終わりだ よ楽しそうに俺を脅す眉と 明かりそんなこと言っていられるのも今の うちだ 俺は2人に気づかれないようにぼそっと 呟いたこの2人はすぐに恐怖のどん底を 味わうことになる だろうその時の2人の顔が今から楽しみ だそんなことを考えながら俺は言われた 通り2人と一緒に次の駅で降りることに なっ た俺が逃げないようにの明りは俺に ぴったり張り付いているそんな様子が異様 に見えたのだろう不審にを思った駅員が俺 たちに声をかけてきたどうされたんですか 不思議そうな顔でそう訪ねる駅員にまゆは この人私に痴漢したんですと言って俺を 指さし た駅員は 驚き痴漢だっって少しあちらでお話を伺い ましょうかと言ってきたするといや大丈夫 ですちらで話しつけるんでと少し慌てた ように断る眉と明かりいや駅員さんに話を 聞いてもらいましょうと俺が言うといい からあんたは黙ってなさいよと眉に足を 踏みつけられた が電車の中で起こったことは私たち駅員も 把握しなければなりませんお話を聞かせて ください駅員は眉と明りにそう言うと俺の 方を向い たそしてあなたが痴漢をしたんですねと 険しい顔で尋ねてきたのだ違います俺は 痴漢なんかしていません俺がそう言うとえ そつこいつがやりました私はこいつが眉に 痴漢しているのを見ましただから間違い ありませんとピーピーめき出す眉と明かり だがそんな2人を無視して電車で俺は左手 に吊り革を持っていましたそれに右手は 義姉なんです義姉で痴漢はできません俺は この2人にはめられたんです俺はそう説明 し た義周ですかそう言って俺の右手を見る 駅員すると義手だって痴漢することは できるでしょうこの変態そう言ってまゆが 俺の右手を掴んだの だ何をするどうして右手がなくなったのか 知らないけどいい君ね俺はすぐに眉の手を 振り払いどうして右手を失ったか聞きたい かと眉を睨みつけた するとその時俺の携帯が鳴ったやっと あいつが到着したか俺は即座にその電話に 出て自分の居場所を告げ た何よ誰が来るわけ教えなさい よまゆが俺を睨みつけ たま誰か来たところであんたの痴漢は 取り消されないけどねそれも まゆと明りはお互いの顔を見ながら頷き 合っている俺はそんな2人を無視して電話 の相手が来るのを待ったそして5分 後兄貴すみません遅くなりやしたスキン ヘッドにサングラスをしたごつい男が 近づいてきたいるだけで迫力満点のその男 は肩ではないのが一目瞭だ と明かり駅員までもがその男を見て固まっ ているおおケンジ急に済まないな兄貴の 頼みなんすから当然すケンジはそう言って 俺に頭を下げたそうケンジは俺の射程だ ヤザの家に生まれた俺には射程がたくさん いるその中でもケンジは特に俺によく なついていて特に目をかけている射程なの だ ケはゆっくりと頭をあげサングラスを ずらしながら眉と明りの方を見たそんな ケンジに眉と明りは完全にビビっている ようだケンジはこいつらが霊の女どもすか と訪ねてきたああ俺が痴漢をしたと 言い張って困ってるんだよ俺がそう答える とケはぶっと吹き出し た兄が間受けますねしかも兄貴のタイプと 真逆じゃないすか兄貴は根からの面食い ですもん ねおいケンジ余計なこと言うなご調子者の ケンジはどうやらこの状況を楽しんでいる よう だももしかしてあなたたちヤザなの明りが 今にも泣きそうな声で訪ねてきたするとケ があなんか文句あるかと威嚇まゆと明り はと息を飲んでそのまま黙ってしまっ たそれより霊のものはちゃんと持ってきた のか俺が霊のものと言うと今まで黙ってい た眉が霊のもって何よと反応したお前ら 言ってただろ本物の手をってこいて言われ た通りここに持ってきましたよ と俺はそう言って剣から箱を受け取ると その箱の蓋を取って眉と明りに差し出し たこれって青ざめた顔で箱の中を覗く2人 箱の中身を見た 途端きーと悲鳴をあげた実は箱の中には ホルマリン付けにしている俺の右手が入っ ているのだ1年前の構想で右手を失った俺 俺は右手を処分しようと思ったのだがなぜ か射程たちが記念だからと言って右手を 大切に保管していたの だおいおいそっちが持ってこいって言った くせにその反応は失礼じゃないかせっかく 持ってきたんだからもっとゆっくり見てく よ俺が箱を近づけるとひ助けて明りは 後ずさりして駅員の後ろに隠れた一方まゆ は口をさえて今にも吐きそうな顔をして いる2人とは対象的にケはいや兄貴の右手 こうして残しておいてよかったっすねと 大きく頷いてい たみ通り本物の右手を見られて満足か俺が 和と明りにそう尋ねると2人は真っ青な顔 ですすみませんでしたと思いっきり頭を 下げただが俺の怒りはまだ収まら ない謝って住む問題じゃないんだよ自分 たちが何をやったのか分かっているのか 申し訳ありませんこの通り命だけは許して ください眉も明りも恐怖で肩を振るわせて いるするとその 時少しいいですか後ろから女の人の声がし たあなたは俺たちに声をかけてきたのは 先ほど俺が電車で席を譲った妊婦さんだっ た夫と思われる男性と2人で俺たちのそば にやってき た妊婦さんは眉と明りを指さして男性に こう言ったあなたこの人たちで間違いない のねすると男性はああ間違いないこの2人 だと頷いた やっぱりと言ってため息をつく妊婦さん どういうことですか俺が尋ねると妊婦さん の隣にいた男性が暗い顔をして話し始め た先月私も同じ電車で痴漢の冤罪に 巻き込まれたんです私はこの2人に 言いがかりをつけられて100万円を脅し とられました えこの2人上州犯なのか俺がきりと2人を 睨むと眉も明りも真っな顔をして立って いるすると妊婦さんがぽつりぽつりと話し 出し た私夫をはめた2人組をどうしても許せ なかったんですだから夫が被害にあった 同じ電車に毎日乗ってその2人組を探して いまし たそしたら今日あなたが痴漢の疑いをかけ られていてだけど私に席を譲ってくれた あなたが痴漢をするなんて思えなかった もしかしてと思って夫に連絡して来て もらったん ですそう言い終わると涙組み鼻をすする 妊婦 さんおい本当なの か俺が眉と明りに確認すると2人はかの なくような声ではい申し訳ありませんでし たお金は返しますと謝罪し たお前らのやった冤罪は全て警察の前で 白場 しろもう分かっていると思うが兄貴はヤザ の家の長男だ兄貴の言うことを聞かないと お前らの命の保証はないぞ俺と健二がそう 言って2人を脅すと2人は泣きながら頷い [音楽] たなるほど他にも余罪がありそうですね とりあえず事務所の方まで行きましょうか 警察にも連絡して来てもらいます駅員の 申し出により眉と明かりそして妊婦さん 夫婦は事務所で警察を待つことになった 一方警察議の俺と健二は自宅へ帰ること にとぼとぼと歩く駅員に連れて行かれる眉 と明りの後ろ姿を眺めながら が兄 災難でしたねと言ってにやりと笑っ た本当だよただでさえ仕事が忙しくて疲れ ているっていうのにじゃあかぎの仕事やめ たらいいじゃないすかじも家業に専念して 欲しいって言っていましたよやだね俺は いつか完全なかぎになる予定だから なそんな話をしながら俺とけは自宅へと 帰ったのだった後日あの時の駅員から連絡 があっ たやはりまゆと明りは余罪がボロボロと 明らかになりそのまま警察へ連行された らしい俺と健二の脅しが聞いたのか反抗 することなく全て吐いたのだというまた ニプ夫婦には2人の親から100万円と 慰謝料が渡されたとのこと あなたのおかげでこれ以上被害者を出さず に住みませと駅員からお礼を言われ少し 照れくさかった何はともあれ一見落着なん だか俺も晴れやかな気持ちになったのだっ た [音楽] 今から俺は大切な取引があるんだ無能な陰 キは消えろ よ偶然再開した同級生が俺に向かって 言い放つこいつは小さい頃から何も変わっ てないんだな俺はこっそりとため息をつい たこの同級生かには散々迷惑をかけられ たかは俺のことをを見下し馬鹿にするのが 当たり前だと思って いるだけど俺はもう無力で小さな子供じゃ ない安心して もう俺の言葉にかは軽減な顔を するそして数日後全ての真実を知り顔面 蒼白になったかととある場所で再会を 果たした 俺はごく普通の家庭に生まれたごく普通の 子供だ両親は仕事で忙しくて平日はあまり 家にいなかっ た5歳年下の妹であるエマは忙しくて不在 気味な両親より俺になついていたと 思う俺も自分のことを慕ってくれるエマの ことが可愛くてとても大切にしてい たお前のっていっつもお前にくっついてん のなそういうのブラコンて言うんだぜ 気持ち 悪い俺の後ろをついてくるエマを近所の ガキ大将で同級生のかはよくからかってき た声も体もでかいかにエマはいつも怯えて 俺の後ろに 隠れるそんなエを見てかはなぜか少し 傷ついたような顔をするのだ今思えばかは エマのことが好きだったのだろうだけど 素直になれなくてエマをいじって接する ことしかできなかったのだ行こうエマうん おい待てよエマが怯えてしまうのでかの ことはなるべく避けていたそれも奴にとっ ては気に食わなかったのだろう最初は口 だけだのだがだんだんと不穏な空気になっ て いきなんで俺のこと避けるんだよ生きだ ぞある日の学校からの帰り道エマが1人 きりの時を狙ってかずがやってきてエマに 手をあげようとしてい た1人で帰ってきたエマを慌てて追いかけ てきた俺が追いつきすぐさまかずに 掴みかかる妹に何すんだ 話せよそれからは掴み合いの大言かエマが 泣きながら近所の人を呼んできてくれ なければ俺たちは2人ともボロボロになっ ていただろうこれ以来俺とかずの間に画質 が 生まれる中学に上がるとなんとかずと同じ クラスになってしまっ た来年のクラス替えまで我慢するしかない かかずのことは無視してスルーしていたの だがある日奴の方から仕掛けてきたかは俺 を罠にはめたの だその罠というのが窃盗事件の犯人の濡れ を着せる こと当時俺たちのクラスには正義官の強い クラス委員長がいたかは委員長の私物を 盗み俺のカにこっそり入れを犯人に 仕立てあげたのだ違う俺は盗んでなんかい ないしかし正義感の強い委員長を中心に俺 を犯人だと責め立てる声が広がりいつの間 にか俺はクラスで孤立していた全くみんな 分かってないなしのぶは泥棒なんかしない のに俺は気にしてないから別にいいよ 小太郎俺と唯一仲良くしてくれたのが別の クラスの 小太郎小太郎と出会ったのは学校ではなく 近所の神社だっ た学校からの帰り道たまたまそこを 通りかかった俺は困った様子でダンボール を覗き込んでいる小太郎を 目撃同じ学年だというのは知っていた けれどその日まで1度も話したことは なかっ た何してん のこいつ捨てられてたんだそう言って見せ てきたのは段ボールに入っている3匹の 子猫うち母親が猫アレルギーだから買え ないんだよでも見捨てられないと言いたげ な様子の小太郎に俺はダンボールをひょい と持ち上げ た俺が引き取るえいいのかああ親からだめ て言われたらちゃんと責任持って飼主を 見つけるよお前名前はしのぶお前はそこで ようやくお互い自己 紹介小太郎はクラスの中心人物的なやつで 俺とは正反対 だこんなことがなかったらまず親しくなる ことはなかった だろうなあしのぶ猫見に行っていいかいい よだけどこの日以降小太郎はよく我が家に 遊びに来るようになるエマも優しい正太郎 にはよくなついて親から勝っていいよと 許可を得た3匹の猫と共に小太郎を 出迎えるのが日課になっ たぼっちの陰キのくせにの行きなんだよ 小太郎の金魚のふが調子に飲んじゃねえ ぞかからは相変わらずいじられ クラスメートのほとんども奴に便乗して俺 をいじってくるだけど小太郎やエマ猫たち がいてくれたおかげでなんとか中学3年間 を乗り切ることができ たその後俺はかとは別の高校へ進学頭の いい小太郎と一緒の高校に行きたかったの でかなり必死になって勉強した俺が偏差値 の高い高校へ行くと知ったかずは悔しそう な顔をしてい たち頭でっかちの陰キがここに行っても お前はどうせぼっちだ よ負け惜しみのように言われても俺には何 も響か ないそれに奴の言葉とは裏腹に高校生活は 友達もできてとても充実した日々を送る ことができたそんな楽しい時間を過ごして いるうちにいつしかかのことや窃盗の濡れ 気事件も忘れてしまっ たそして社会に出てたくさんの経験を積ん で現在俺は勤務先近くの喫茶店にいたここ のコーヒー結構うまいな平日なのに のんびりとコーヒーをすすっていてしかも 格好はスーツではなくラフな私服周りから 見たらニートに見えるかもしれないしかし 中学3年間で周りから散々な評価をされて からというものあまり他人の声は気になら なくなってい たなので特に気にせずのんびりとコーヒー を楽しむする とあお前しぶか カズマ子供だったあの時より見た目も声も 変わっていたけれど確かにおかを残す姿に すぐ誰だか分かったあちらもそうだったの だろうしかしまさかこんなところで数年 ぶりの再会を果たすとは俺たちは驚きに目 を見開きお互いしばらく見つめあって しまったなんだよお前なんでこんなところ にいるんだよああちょっと野望用でお前は 仕事かかは上から下までビシッと決まった 格好をしていたスーツは明らかに高級品で つけている腕時計も確か某ブランド品の 限定モデル だ髪の毛もしっかり整えていて武将ひ なんて1本も生えていないああ俺は仕事だ けどお前はそう言いながらかは少しだけ鼻 で笑ったように見えた一方の俺はちょっと だらしな私服で髪の毛はあまり整えておら ず腕時計はただのスマートウォッチ今朝は 忙しくて時間がなかったので武将ひが何本 か残っている だろうお前はその格好で仕事ってことは ないだろうな野望用とか言ってたけど 暇つぶしだろぶっちゃけ見た目がニートっ ぽいぜまあ確かに仕事なんてしていない ように見えるのは否定しない けれどははなぜか俺のことをニート認定し た らしいお前は暇そうでいいよな俺なんて 毎日仕事に追われて忙しいんだぜなんで そこに座るんだよちょっと時間があるんだ よ暇つぶしに付き合えよどうせニートで暇 だろどっかりと俺の迎いに腰を下ろし ニヤニヤとエを浮かべながら俺に無遠慮な 視線をよすお前確か頭のいい高校に進学し たよなそれが今やニートって頑張って勉強 しても報われないってかわいそうだよな俺 が呆れて何も言えないのをいいことに ペラペラと喋り続けるか俺はあの後 そこそこ偏差値の高い大学に進学して そこそこの規模の会社に採用されたんだ そしてかは懐から名刺を取り出し俺に渡し てきた俺今はかり長やってんだよまあこの 年齢では順当な小心だなニートのお前には 分からないかもしれないけどいや俺は ニートではないと言い返すとするがかずは 俺の言葉にかせて自慢話をし始めた まあまあの給料もらってるけど正直忙し すぎて使う暇もないんだよなま金は溜まっ てるからいいけどさあああと今付き合っ てる彼女がいるんだけどそろそろ結婚を 考えてんだ実はここだけの話俺昔お前の妹 のことが好きだったんだよ な知ってるよと言いたかったけれどかのお しりにまたも遮られてしまう今思うとお前 の妹と付き合わなくてよかったわ今の彼女 の方がいい女だしニートの家族はいらない からなこいつ俺だけでなく俺の妹まで馬鹿 にするつもりかおっとそろそろ時間だ今 から俺は大切な取引があるんだよあそう お前がいると集中力が途切れるし邪魔だ から消えてくんないは耳が遠いのか無能な 陰キは消えろって言ってんだよにやりと口 の端を歪めて笑うかその顔を見た俺は 呆れ返ってまうああそうお前何も変わって ないんだなそう言いながら立ち上がるかは 軽減な顔をして俺を見ていた安心してもう お前とは2度と会うことはないよはあ じゃあな楽しい話を聞かせてくれて ありがとよ俺はニコリと笑顔を浮かべてや に背を向けるそして喫茶店を出ると すぐさまスマホを取り出してとある人物へ 連絡をし たそれから数日後かは真っ青な顔をして とある会社へ来ていた隣にいるのは部長で かの上司だ部長は厳しいおちで時折り怒り を滲ませた表情でかずを睨みつけて いるそして2人が案内された会議室へ 向かうと どうもお待ちしておりましたニコニコと 笑顔の俺が2人を出迎えたかずは俺を驚き の目で見ているもう2度と会うことはな いって言ったけど訂正させてもらうよ俺の 言葉にかずは混乱している様子だ部長が 知り合いかと聞くが事情を理解していない かはうえるばかりなので代わりに俺が真実 の全てを教えてやることにし たあの日かが待っていた取引先というのは 俺の会社のこと だ俺は大学卒業後ベンチャー企業に就職し てノーハウを学び独立して自身も ベンチャー企業を立ち上げたこの不況の中 そこそこの売上と安定した経営を保って いる俺がラフな格好だったのは通常運転だ まああの日は朝から仕事の緊急連絡があっ て身を整える時間があまり取れなかったの でいつもよりグダグダな格好だったけれど 俺の会社には服の規定がないスーツでも いいしラフな格好でもいいし自分の好きな 服を着て仕事をしてもらっている客先に 出る時はさすがにスーツ着用だけどな そしてあの日俺はとある社員に頼まれて 相談場所である喫茶店にいたの だ大きな発注があるんですけど少し不安 要素がありまして不安要素というのは2つ この発注を進めていたのはすでに会社を 解雇となった社員だこの社員は遅刻や無断 欠席など問題が多く何度注意しても改善さ れなかったので会社をやめ しかし彼が去った後引き継ぎをしてい なかった発注業務が発覚それがかの会社と の取引だったのだ慌てて新しい担当者を 決めて相手企業の担当者であるかと連絡を 取り合う相手の担当者かなり適当な様子で とりあえず発注かけてくれればあはこちら でなんとかするからとこちらが詳しく話を しようとしてもるんですかの勢いに押され て談まで進んでしまったが不安になった 社員が俺に相談してきたのだそこで俺は 九段の社員より先に相談場所である喫茶店 に忍び込み相談の様子を伺おうとした しかし思わぬ出来事が起こり俺は店を出た 後九段の社員に取引の話はなしだと電話で 連絡すぐさま相談中止の手続きに入った 相談内容はかなりの規模で価格にして 2億円分の発注だかの会社にとっては ビッグチャンスだっただろうしかし奴は そのチャンスを知らないうちに潰していた の だ俺から全ての事情を聞いたかずは真っ青 な顔でブルブルと震えてい たしかもうちの会社を首になった社員って お前の大学時代の友人なんだっ てなんでそこまでちょっと調べれば分かる ことだよ友人だから優先的に取引の話を 進められたんだよなあいつを解雇にして よかったよこのまま相談の話を進めてい たらこっちが被害を被っていたかもしれ ないかは顔面蒼白になりながらも騎士改正 の一発を狙っているようだう俺の会社の 商品は被害を被るような粗悪品じゃない 業界内の評判知らないのお前の会社ここ数 年の品質がガタ落ちだって不興だから コスト削減を狙うのはいいけどクオリティ まで下げるのはどうかと思うぞこれにはか だけでなく隣にいた部長も気まずそうに顔 を 背けるそれとこれは仕事に関係ない話だ けどお前俺の妹をSNSでストーカーして た だろう妹は俺に心配かけまいと隠していた けど様子がおかしくて問い詰めたら素直に 話してくれたよお前彼女いるのに何やって んだああそれとも彼女の話は嘘かどうに せよう妹にこれ以上つきまとうなこれ以上 つきまとうようならお前の気持ち悪いDM を証拠としてえるからな俺は大きなため息 をついてかにとどの言葉を放った出ていっ てくれこれ以上お前の顔は見たくない そんな待ってくれこれ以上は時間の無駄だ 早く出ていかないと警備員呼ぶぞまだ何か めいているかを諦めた顔の部長が引きずっ ていく情けない奴の姿を見送り俺はため息 をついたその後かずは車内での評判が 型落ち今回のビッグチャンスで小心を狙っ ていたようだが小心どころの話では なくなってしまっ たかは車内で後ろ指を刺されいずくなり 会社を辞めたらしい後日行われた中学の 同窓会に不労者のようなみすぼらしい格好 をしたかが乗り込んできてこんなことを 言ったそうだ のぶはどこだあいつのせいで俺の人生は めちゃくちゃになったんだぞ俺は忙しくて 参加していなかったのだが現地にいた 小太郎から詳細を聞いた奴は会場で大暴れ して同級生から通報されて警察に連行され たらしいかが捕まったと聞き俺も妹も ほっとし た最後までお騒がせなやだったなそうだな ま俺は男だから別にいいけど妹のエマが 心配だ守ってくれる彼氏がいてくれれば いいんだけどうまあそうだ な俺は意味しな目で小太郎を見る小太郎は 言葉の意味を理解して顔を真っ赤にした 全く俺の親友と妹は昔から両思いなのに いつまで立っても進展しないこれを機械に 2人の距離が一気に縮まるを祈りつつ俺は 小太郎の肩をボンと叩い たオより安い商品見つけたから今後の取引 全て中止 で元請社員の鈴木さんがニヤニヤと嫌な笑 を浮かべながらそんなことを言ってきた 元請先の神裂機会はうちと20年以上の 取引があるお意様中のお得意様だしかし前 の社長が退任してから色々と悪い方向へと 変わってしまったらしい俺は大きなため息 を つくそうですかわかりました素直に応じた 俺に鈴木さんは一瞬あけに取られた顔をし た そっちが取引中止と言ったくせになんで 意外そうな顔をしているんだもしかして 取引中止と脅せばこちらが言うことを聞く とでも思ったのかそうはさせるもんか こいつには社会の厳しさというものを 叩き込む必要がある俺は契約中止の書類を 鈴木さんに突きつけたそして数日後彼は 自分のしたことを一生後悔するはめにに なる俺の会社は父が立ち上げた機械部品 製造会社だ会社の名前は太田部品下町に 小さな工場を構えていてそこで細細と経営 を続けている小規模な経営だけど何度も 不興の波を乗り越えてここまでやってきた セカンドライフを楽しみたいからこれから はお前に会社を任せるわある父がそう言っ て俺に会社を譲渡した俺が37歳の時だっ たそれから必死になって社長業を務めて 現在俺は43歳おかげ様でこの小さな街 工場を引きいる社長として周りから認め られるようになった忙しい毎日を支えて くれた妻や息子には感謝しかないこれから もぼちぼち頑張っていこう 会社は今年で創業40周年を迎えるこれ からも下町の工場として取引先に満足して もらえるような製品作りを続けて いこう改めてそう誓ったのだがある日の こと太田く申し訳ないね俺来月で引退する わ えある日元社長である崎さんが突然我がに やっててそんなことを言った神崎さんは 我が者の元請け神崎機会を経営している 敏腕社長だうちみたいな小さな街工場とは 違い会社はなおも拡大中俺は神崎社長には とてもお世話になっていたというのも神崎 さんと俺の親父は同年の友人なのだお互い が会社を立ち上げた後20年前に取引を 開始現在まで取引が続いてという最も縁の 深いお得意様だ君の父親がセカンドライフ を楽しんでいるのを見たら羨ましくなって ねそれに妻がそう言いながら深刻そうな顔 をする神崎さん神崎さんの奥さんには俺も とてもお世話になった神崎さんの暗い顔を 見てもしかして奥さんに何かと身構えて しまうしかし妻が世界一周旅行に行きたい と言うんだそれも超豪華旅客戦で老後の蓄 が一気になくなるよそう言いながら がっくりと肩を落とす神崎 さん深刻な話題かと身構えていた俺は思わ ずずっこけてしまったまあ年齢も年齢だし 前から引退は考えていたんだえどうしたい いえなんでもありません気を取り直して崎 さんに 向き直るで2代目は俺の弟に任せようと 思っているんだ弟はとても優秀で仕事が できるそれに人当たりもいいしな期待して くれていいぞへえそうなんですか楽しみ ですね最近弟の息子も入社してきたんだ このおいが弟に似て優秀らしいいつか会う 機会があると思うからその時はよろしく 頼むよ神崎さんがニコニコと笑顔で話すの で俺も釣られて笑顔になった神崎さん夫婦 には子供がいないなので弟の子供を可愛 がっているという話は前から聞いていた俺 は弟やその子供に会ったことがなかった けれど人のいい神崎さんの血縁だきっと いい人たちに違いないいつか会う機会が あればちゃんと挨拶しないとなと思っ たそして神崎さんが引退してから半月後 神崎機会の担当者から新しい社員を紹介し たいということで連絡があっ た新しい社員ですか ええ全社長から話は聞いていると思います が現社長の息子が入社してきましてこの度 大口下請先である太田部品さんの新しい副 担当者になったんです飯田課長と俺は年齢 が近くて取引担当者ということもありよく 話をする中だその飯田課長が何やら電話口 で戸惑った声をあげるあのちょっと変な ことを言っているように聞こえるかもしれ ませんが現社長の息子鈴木はちょっと癖が ある人間でして癖ええ優秀な大学を卒業し て頭がいいし仕事はできるんですがなんと 言いますか他人とのコミュニケーションが 苦手みたい でいつもはハキハキとしている飯田さんが やたらと言葉を濁している分かりました そのつもりで対応します連絡ありがとう ございましたいえなるべく不快な思いをさ せないようにしますので電話を切った後俺 は腕を組み考える飯田さんがあそこまで 言うような人間だもしかしてかなり問題が ある人間なのかもそれにしても神崎さん から聞いた話とは随分印象が違うな前評判 との帰りに首をかしげつつ彼らの来訪の日 を待ったそして20日を合わせの日俺は いつも通り飯田さんを大雪室に案内する その後ろでやたら高級なスーツに身を包ん でいる若者が例の新社長の息子だろう 初めましてこの会社の社長を務めています 太田と申しますこれからよろしくお願いし ます 俺はニコリと笑顔を浮かべて新社長の息子 鈴木さんに手を 差し出すしかし鈴木さんは顔を歪めて こんなことを言った ああすみません俺潔癖症なんですえこんな 薄汚れた街工場で働いている人の汚れた手 を触るのはちょっとねえそう言いながら 馬鹿にしたような目で俺を見てくる鈴木 さんその口には若干笑が浮かんでいるおい 鈴木はなんですなんか文句でも鈴さんが 飯田さんをギロリと 睨みつける部下がする態度ではないが飯田 さんはそれ以上何も言えず口ごもって しまったなるほどそういう感じなんだな これでも社長業を何年もやっているので今 までにも色々な人間と出会ってきた鈴木 さんみたいに癖の強い人も接したことが ある俺は何事もなかったかのように笑顔を 浮かべて話を続けたそれは失礼しました 申し訳ございません一応毎日清掃はして いるのですが行き届いていなかったよう ですねそうですねこれからはもっと綺麗に してくださいよニヤニヤと嫌味な笑を 浮かべる鈴木さんその隣で飯田さんは恐縮 しっぱなしだでは早速内をましょこのまま 無駄話をするのはよくなさそうだそう思い さっさと車内案内を済ませることにした 今日は新しく副担当となった鈴木さんに 会社を紹介するのが目的だなるべく短い 時間で済ませようと思っているとうわ 汚ねえなこんなところで働いてんのか工場 に入るやいや鈴木さんは機械音にも負け ないほど大きな声で文句を言ったんが 汚ねえところで作った商品をうちに納品し てんのか信じられねえありえんだろその後 も鈴木さんは俺の案内など聞いていない 様子で文句ばかり言っていた挙句の果てに はう女の子発見ねえこの後俺とご飯行こう よあ俺この会社の元請けなんだけど断っ たら取引中止にしちゃうかもよたまたま 通りがかった若い女性社員にセクハと脅迫 混じりのお誘いをしたのだこれはさすがに スルーできないのですぐさま女性社員の前 に立ち鈴さんにこう 返す申し訳ないですけど仕事中ですので そういった私的な話はやめてくださいああ なんだと俺に逆らったらどうなるか分かっ てんのか俺は元請けだぞ全社長とは あくまで対当な関係で取引をしていました 新社長になってからその針は変わった でしょうかでしたらこちらもそれ相応の 対応を考えなければなりません脅しに くっせず言い返すと鈴さんはちっと舌打ち をして引き下がる鈴木さんたちが帰った後 飯田課長から謝罪の電話がかかってきた 本当に申し訳ございませんでしたいや なかなか強烈な人でしたね実は車内でも あんな調子なんです全社長の前では親子 ども猫をかってみたいなのですがカエルの 子はカエルとはよく言ったもので鈴木親子 はあの最低な性格がそっくりらしい自分 より下だと判断した人間に対して失礼 極まりない態度で接するとかおかげで現在 神崎機会の車内の雰囲気は最悪 らしい全社長は奥様と旅行中で国内にい ませんし私たちがなんとかしなければそう いった飯田課長の声は疲れきっていたそれ から1週間後どうも社長ちょっと話いいっ すかヘラヘラした様子で鈴木さんが1人で やってきた彼が来るとは聞いていない慌て て大雪室に案内すると彼は信じられない ことを言い放った早速本題なんですけど オタクより安い商品見つけたから今後の 取引全て中止ではあれ聞こえませんでした 取引中止ですタクとはこっきりもうお しまいにしますんで俺の知り合いが同じ 商品をもっと安く作ってるんだよ今後は そっちと取引するからわざとらしく大声で ニヤニヤと嫌な笑を浮かべている鈴木さん それは本社の意向ですかはあ俺の父親社長 なんだけどつまりその息子である俺の意行 は会社の意行なのわかんねえかなまこんな 汚ねえ街工場を経営しているくらいだし頭 が悪いのは仕方ない か鈴木さんは何が楽しいのかゲラゲラと 笑い声をあげた言っただろ俺に逆らったら どうなるか分かってんのかって弱小企業は 黙って俺の言うこと聞いてればよかったん だよま後悔してももう遅いけどな勝ちた ような顔でそう言い放ちニヤニヤと笑を 浮かべて俺の反応を見ている突然の取引 中止には驚いたがここで俺が謝罪して無理 にでも取引を続けたとしよう彼は間違い なく調子に乗って無理難題を押し付けて くる だろうそうですかわかりましたそこで俺は とある書類を鈴木さんの前に置いたあえ なんだこ契約の書類ですここにサインをお 願いしますあの後俺はこの書類を作って 用意していたのだ神崎機会とは20年以上 の付き合いだが鈴木さんみたいな人がいる 会社とこれ以上取引を続けても我が者に メリットはない苦渋の決断だったがいずれ 必要になったら使おうと思っていたのだ まさかこんなに早く使うことになるとは 思わなかった が本当にいいのかよ俺本気だぞ え鈴木さんは俺の意外な反応に少しだけ 不服な様子だしかし素直に書類にサインを して俺に押し付けてくる後から泣きついて も知らねえからな勝ち誇ったかのように そう言って我が者を後にしたそれから数日 後俺のところには朝からひっきりなしに 電話がかかってき た太田さん一体どうなってるんですかえ 鈴木社長の息子が取引中止にした工場長に 聞きました太田さん申し訳ございません でした相手は全て神崎機会の社員たちだ そんな場合ではないと分かっているのだが 俺は思わず苦笑いをこぼしてしまったこの 部品じゃ清掃は無理ですよ生産をストップ するしかありませんそう俺の会社が納品し ている商品は少々独特な形しているぱっと 見では他の商品と同じなのだが神裂機械の ためだけに少しだけ形を変えて製造して いる特注品なのだこの商品がなければ神裂 機械は商品を製造できない鈴木さんはその ことを知らなかったよう だ太田君朝からすまない社員たちから事情 を聞いたよ君からも詳しく話を聞かせて もらえないかねそしてとうとう旅行中の 神崎さんからも電話がかかってきた俺は ここ数日間にあったことを全て神崎さんに 伝える神崎さんは電話の向こうでうめき声 をあげたまさか大いがそんなことを信じ られないかもしれませんが社内ではその 態度がだいぶ問題になっているみたいです 実際に俺もこの目でおいさんが課長に対し て大平な態度で接しているのを見ましたし そうかはあと大きなためが聞こえてきた後 すぐに戻るそう言って神崎さんは電話を 切ったその後神崎さんはすぐさま帰国会社 に戻るとすぐさま新社長親子を車内から 追い出すと決定したらしい神崎機会は結局 神崎さんが社長に復帰して元の体制に戻っ たとのことだちなみに世界一周旅行は奥 さんだけで楽しんでいるそう妻に行ったら が大変なことになってるから戻るそう じゃあ私は残るわあなた1人で戻って ちょうだいなんて言われてしまってな神崎 さんはがっくりと肩を落としながら教えて くれた俺は苦笑いでそれを 慰める鈴木親子は神崎機会以外に行く場所 がなかったらしい最終職にかなり苦労して いると聞い たそしてある日何を思ったのか親子揃って にやってきて採用してくれと頼み込んでき た謝るからさこの通りだな許してくれるよ なお互いちょっとした誤解があったみたい だけどこれも何かの縁だし俺たちをここで 働かせてくれよ前に見た時鈴木さんは高級 そうなスーツに身を包んでいた上から下 までばっちり決まっていたのだが打って 変わって今は髪はボサボサで服はロの チージ髭も生えっぱなしでまるで不老者の ようだっ た許すつもりはありませんあなたがそう なったのは自業自得ですしあなたとの間に これ以上の縁は作りたくないはっきり言っ て迷惑ですすそんなこと言わずに警察呼び ますよそう言って俺がスマホを取り出すと 鈴木親子は慌てて会社から立ち去っていっ たこれ以降彼らの姿は見ていない 一時は取引中止となったが神崎さんが社長 に戻ってきてくれたのなら話は別だ すぐさま取引を再開して現在は問題なく 製造ができて いる社会に出ると色々な人がいるけれど これも経験だと思って前向きに対応して いきたいと思っているよまああの親子 みたいな人たちは2度とごめんだけどな 年前から少し困ったことが起こっている それ がおいまのこの仕事を片付けておけえはい わかりまし たドンと乱暴に書類の束を置いたのは営業 部の課長である大村さんかなりの仕事料に 俺が一瞬だけ不服そうな顔を見せると大村 さんはぎりと睨みつけ た仕事を頼むにしてももう少し言い方って いうのがあるよ な大村さんは他の人に対してはやかな態度 なのだが俺に対しては必要以上に詰たい 態度を取って くるこうして仕事を押し付けられるのも 日常 だあの大変だな手伝おうかありがとう田中 でも大丈夫だよ手伝ってもらったのがバレ たらまた機嫌悪くなるだろうしまそれも そうだけどあんまり無理するなよそう言っ て苦笑いをこぼすのは隣のデスクに座って いる同僚の田中田中は俺と同年の同期で入 以来ずっと隣のデスクだ車内で1番仲の いい同僚と言っても過言では ないそれにしても大村課長はどうしたん だろうな半年前まではむしろお前に 優しかったのにそうだよ な田中の言う通り半年前まで大村さんは 普通だっただけど半年前に会社で起こった 大規模な飲み会の直後からあんな態度を 取り始めるようになったのだあの飲み会で 何か失礼なことをしたのだろうかいくら 考えても思い当たら ないま仕方ない残業しないように祈って おいてくれあはは分かったよ後でコーヒー 差し入れして やる俺はため息をつきつつ田中の気遣いに 笑顔で返し たそんなある日のこと あれ俺の荷物がなくなってる仕事が終わり 帰宅しようと行為室へ荷物を取りに行くと 鞄の中に入れておいたハンドタオルが なくなっているのに気づいたあのタオルは 今日下ろしたばかりでかなり気に入ってい たのだ がどこかに落としたか な今日は暑くてタオルで何度か汗を吹いた のでその時に謝って落とししまったのかも しれないもったいないけど仕方ないまた 買うかと早々に諦めてキロに着く しかしまたタオルがなくなってる今度は 筆箱もないぞその日から度々俺の荷物が なくなるようになった1度も鞄の中から 出していないものまでなくなるようになり やがて俺は誰かが盗んでいるでと疑うよう になったもしかして大村さんが最近の課長 は俺に対する嫌味や嫌がらせが悪化して いるこの前ちょっとしたミスをした時も この役立たずがと随分言われてしまっ た俺のことが嫌いすぎてこんな悪質な 嫌がらせをしているのではしかし大村さん が犯人だという証拠はもない貴重品を盗ま れたら大変だその日以降俺は高室に荷物を 置かず自分のデスクの鍵をかけられる スペースに荷物を置くようにした貴重品は なるべく身につけたままそうやってなんと か対策をしていたのだがある日とんでも ない事件が起こって しまう俺はまだ平社員だが 最近は仕事ぶりが認められるようになり ちょくちょく大きな仕事を担当するように なっていたそしてある日部長から新しい 取引先のプレゼンを担当してくれないかと 頼まれ たかなり大きな取引でこれを成功させれば 小心コースに乗れるだろうと部長が言う やりますやらせてください俺は 前に 即そしてプレゼン担当になったのだ がこれがなかなか大変でプレゼン資料を 作るのに1ヶ月以上かかってしまっただ けど一切手を抜かず時には夜遅くまで残業 した会もあり部長に太鼓版をしてもらえる ようなプレゼン資料が 完成絶対に取引を成功させるぞやる気満々 の状態でプレゼン当日を迎えたのだがあ あれ出社しプレゼン資料の入っているはず のデスクを確認 するしかしそこには何も入っていなかった どどうして脳裏をよぎったのは一連の私物 失踪事件 だもしかしてあの犯人が俺のプレゼン資料 を盗んだのでは何やってんだそろそろ取引 先に向かう時間だろ俺より後に出勤してき た田中が呑気に声をかけてくる実はここに 置いてあったプレゼン資料がなくなってて えう嘘だろ田中が青い顔をしながらデスク を見る本当だなくなってる昨日までは置い てあったのにあのプレゼンデータがないと 談できないだろ今回の取引はどうなるんだ ままさか中止か えそんなことになったら1大事だ ぞ俺たちが騒いでいるのを聞きつけたのか 大村さんが軽減な顔をしながらこちらへ やってきた何を騒いでいるんだあ課長実 は田中が説明すると大村さんは何をやっ てるんだと俺に向かって怒鳴りつけた資料 の管理もお前の仕事だろうどどうし ましょう談は中止にいや大丈夫だ言い ながら俺はカからUSBメモリを取り出す ここに予備の資料データがある少し手を 加える必要があるけれどノートパソコンを 持って移動中に作業すれば多分間に合う だろう呼びレータなんだそんなものがあっ たのか驚かせよってですが今日は社用者で 移動する予定だったので誰か別の人に運転 を頼む必要があるんですがなら私が運転 しよう今日は手が開いているグズグズして ないで行くぞあはい思わぬ課長の提案に 驚いたがありがたく運転を頼むことに するその後課長のおかげで移動中になんと かを完成することができた全くお前が ちゃんと資料を管理していないから朝から 無駄に騒いでしまったじゃないか申し訳 ありませんですがあれは鍵のついている デスクにしまっておいたはずなんです何で はなぜ噴出したんだ俺以外にあの机を開け た人がいるってことでしょうね俺の言葉に 課長が眉を寄せたその後課長の運転で取引 先に到着し無事にプレゼンを開始俺の用意 したプレゼンは思った以上に好評で即決で 契約締結となった先んじて会社に連絡し プレゼンの成功を伝える記者するとみんな が拍手で出迎えてくれ たおめでとうまの君社長わざわざ来て くださったんです かのを祝うためにね客先にいたんだけど 連絡を受けて飛んで帰ってきたんだよ ニコニコと上期限で俺の肩を叩く社長俺は ちょっと照れてしまいごまかすように頭を 描いたやったなノこんな大きな仕事を成功 させるなんて社長もかなりご機嫌だったよ なこれで小心コースに乗れるんじゃないか デスクに戻ると田中が笑顔で出迎えてくれ た いや俺1人の力じゃないよ田中が俺の仕事 を手伝ってくれたからプレゼン資料を作る 時間を確保できたんだ役に立てたなら 嬉しいよでも資料データの件が気になるな 田中が顔を曇らせるそうだなそれが 気がかり だまさか大村さんが犯人なのかさあ証拠は 何もないしないよそっか田中が大きな ため息をつくプレゼンは大成功だったのだ がなんとなくすっきりしない気持ちで 終わってしまっ たそして大成功のプレゼから1週間が経過 したある日の こと俺は街角にある居酒屋でとある人物と 待ち合わせをしていた遅いなあ先に始める か相手ははかなり忙しい人で先ほど少し 遅れると連絡が来たお腹も減ったし人足先 に始めさせてもらおう店員さんにオーダー を入れようとしたその時だったん社長から メールだ社用のスマホに社長からメールが 届く休養だったらすぐに対応しなければ ならないので即座にメールを開いて確認 するするとそこには先ほど君の処遇が役員 会議で決まった君は首だ明日退職届けを 提出するようにはわけが分からずメールの 文面を何度も読み返す俺が首なぜ1週間前 にはプレゼンを成功させたばかりだという の に先日の団の担当者は田中に変更となる 引き継ぎの準備をしておくように文末には そんなことが書かれていた迷惑メールかと 一瞬疑ったが送り主は何度見ても社長に なっている社長のメールは社長室に置かれ ている社長専用のパソコンからしか送る ことができないもしくはメールアカウント を同期させている社長のスマホからしか メールは送れないようになっているなので これはどう考えても社長から送られてきた メールだ社長自ら俺を首にしたとしたら俺 はそれに逆らうことができないこの年齢で 平社員鉱石といえば先日の相談を成功させ たことくらい最終職に有利な資格は何も 持っておらず自慢できることといえば連日 の残業にも耐えられる体力くらい だしかも世の中は絶賛大不興こんな俺が首 になってしまったら最終職はかなり難しい だろう俺はかなり悩んで社長からのメール にこんな返事を送っ たそうですか俺が首ですか今までお世話に なりましたところであなた誰ですかすると すぐさま返事が来る俺は先社長だを ちゃんと見ろ確かに送り主は社長ですね だろう分かったのなら明日忘れずに退職 届けを提出するように俺はメールの内容に 呆れてため息をつきながら追加でこんな 内容を送ったあなたが社長嘘でしょ嘘じゃ ない貴様あまり俺を馬鹿にするとただじゃ 置かないぞいや今社長と一緒ですがなん だって俺はスマホから一旦視線を外して 向い側に座っている人に向かって 話しかけるということなんですけどうむ なるほどスマホはここにあるしおそらく 社長室に誰か侵入して勝手にパソコンを 操作しているのだろうなあ俺の向い側に 座っていたのは先社長そう今日俺が 待ち合わせしていたのは彼だ団成功のお 祝いに社長が自ら怒ってくれると約束して くれてここにいる相談を成功させた後に 社長とちょっとだけ雑談したのだが俺と 社長は酒好きという共通の趣味があること が発覚したお互い日本酒が好きでかなり マニアックな銘柄まで知っているレベルだ あれ以来社長と急速に距離が縮まりののも 楽しみにしていたのだが俺の名を飾って いる相手誰だか分かるかはい恐らく そして再び俺はスマホ画面に視線を落とし こんなメールを送っ たお前田中だろ違ういやお前が犯人だって 俺知ってるんだよプレゼン資料出事件の際 俺はすぐに田中が犯人だと確信し あの時の田中はこう言っ たあのプレゼンデータがないと相談でき ないだろう俺はプレゼン資料がなくなった と言ったけれどその媒体がデータであると は一言も言ってい ないというかあの相談で使う予定だったの は紙資料だ途中で資料内容が膨大になるの に気づき急遽先方に許可をもらってデータ へと移行せたのだがこれを知っているのは 俺と部長取引先の担当者だけ部長は相談 期間中に出張に行っていたし取引先が データを盗んでもデメリットはないとなる とおのずと犯人は分かってくる実は相談が 成功した後高室の俺のロッカー内にインク がぶちまけられるという事件が発生してい たしかしが犯人だと悟った俺はすぐさま 高室に隠しカメラを設置そこに移っていた のは俺のロッカーにインクをぶちまけて いる田中の姿だったということでお前が 犯人だというのは分かっていたんだよ俺が プレゼンテーターを盗んだっていう証拠は ないだろうもはや田中は自分が社長である と偽るのをやめたらしいまあそれはそうだ な結的には成功したからそのことについて 追求はしないだけど大村さんに俺のことに ついて嘘を吹き込んだのは許せないななん で知ってんだよあの事件の後社長が大村 さんと俺の駆けwhichになってくれた んだよ俺のプレゼン成功の知らせを聞いて 大村さんはいち早く社長に報告してくれた そうだやりましたねあいつ仕事はできるん ですよちょっと嫌なやつですけどね 嫌なやつ裏で俺の悪口を言っているらしく あいつの同僚の田中が教えてくれました まの君昔同級生に裏で悪口を言われていた のがトラウマだって言ってたよ自分は絶対 にそんなことしないって言ってたけど社長 が疑問を投げかけ大村さんはどういうこと ですと老そして社長は俺たち2人の間を 取りなして誤解を解いて若い家と導いて くれたのだその時田中が大村さんに嘘を ついていたことが発覚半年前の飲み会で 田中は大村さんに魔が悪口を言っていると 嘘を吹き込んだのだというわけでお前の 悪字は全部お見通しだ俺の足を引っ張ろう としてこんなことしたんだろ全部無駄だっ た なしかしそれ以降メールは帰って来なかっ た社に残っていた大村君に事情を説明して 俺の部屋に侵入した不届きもを捕まえて もらったよやっぱり犯人は田中君だそう ですか残念ですその後飲み会は改めて行う ことを約束してその日は解散社長は会社に 戻り田中を叱りつけたそうだそして今まで のことを踏まえてにと俺に約束してくれた 田中はその日以降出勤停止となりそのまま 死者への左が決定死者長はかなり厳しい人 らしく田中の話を聞くと俺が鍛え直して やると言っていた死者ではすでに田中のし たことが噂になって広まっていて田中は居 場所がない らしい一方俺は今の職場でバリバリと働い ている最近は社長だけじゃなく課長も入れ て3人でよく飲みに行くようになった俺は これからもこの会社で精一杯働いていく [音楽] だろう今日はこの会社に行ってこい担当の 木村が急に休みになってな代りで 頼む上司から指示されたなを見てぎょっと する俺が担当するように指示された会社は この世で1番関わり合いになりたくない 会社だった社名はボダ 建設そこは俺の親父が働いていた会社だ そして親父はこの会社のせいで亡くなって いるの だ俺の名前は山本 亮太30歳だ俺がが親父を亡くしたのは 中学の時親父はこの建設会社の社員として あるビル工事に携わっていただけどある日 親父は工事中に足を滑らせて落下し 亡くなってしまった噂によると会社から 不当な残業を強いられていて過労が原因で はないかということ だだけど当時社長だった坊はにそのことを 認めようとしなかったそれどころか父の 葬儀で取巻きの社員にこんなことを漏らし ているのを聞いてしまった全く山本のや こんなしょうもない事故を越しやがって 迷惑しているのはこっちの方慰謝料を請求 したいのは俺の方だ よ父が亡くなったことに対する悔みの言葉 など一言もなくただ光電をポンと投げる ように渡した 社長待ってください主人は多すぎる残業の せいで疲労を交配していたんです会社にも 責任があります母はそう言って社長に追い すがったけれどはあうちの会社のせい奥 さんたちの悪い冗談を言っちゃ困りますよ うちは労働時間はきっちり守っているだ けどあんたの主人はそれを無視して支持さ れた時間以外も現場に残って仕事を手伝っ ていたんだいわばボランティア ボランティア中の事故は自己責任だよそう 言って笑う社長あまりの言分に目を丸く する母そんな母に向かってなおも彼はまあ 一家の大黒柱を失って大変でしょう俺で よかったら何か仕事を紹介しましょうか水 商売でも良かったらすごく稼げるのがある んですがね奥さんまだ若くて綺麗だ からこの屈辱的な発言に母は猛烈に起って 抗議したが社長は全く聞く耳を持たず俺 たち親子を馬鹿にして帰って行ったボダの 会社はこの町で有名なだったため逆らう人 は1人もいなかったさらに彼の一族は 大金持ちで町のあちこちに大きな屋敷が あったそんな膨大族の1人が俺の同級生の 信吾だ彼とは小中と一緒だったのだが王兵 なあの親父に似て非常に嫌なやだっ たよく彼の親父はベンツで校まで彼を迎え に来ていたが俺の姿を見ると誰かと思えば あのボンクラ息子じゃねえかと言いふっと こっちに向かってタバコの煙を吹きかける のだった俺は今にも掴みかかってやり たかったけれど子供の俺にできることなど 何もなかっ たそして高校からは信吾とは学校が別に なっただ 彼らの会社は大会社だから噂をよく聞いた ボダ市の会社はどんどん大きくなっていく が俺の家は反対に困窮してい た母は友人に紹介してもらって事務職とし て働いていたけれどそれでも稼ぎは少なく 夜は内食をしてい たそんな母を助けるため高校卒業後俺は職 することに決めていたそして今の職場に 巡り合ったのだまさか取引先としてボダ 建設と再び関わることがあると はボダ建設は今では先の社長は会長に知り 息子の信吾が社長をしているという中学を 卒業してから彼とは1度も会ってい ない俺は父のこともあるし彼らの会社に 行くのは気が重いしかし上司からの命令を 断るわけにはいかなかっ た俺は身をして一緒に行く予定の同僚や 部下たちを集めて出発し たボダ建設のシオは町の開けたところに あり知らない人が見たら何の会社かと思う ような大きな建物だった に俺たちがその屋敷の前に到着すると1人 の男性と一緒になった年齢は50代くらい でくびれたスーツを着ていた俺が尋ねると 下請会社の社長だという何でも工事費 5000万円近くが支払われておらず困っ ているのだそうだ今日は3度目の直談判に 来たという俺はその話を聞いても少しも 驚かなかっ た実はボダ建設はここ最近資金繰りに困っ ているという噂が立っていたの だこの下請会社への対応のように料金を 支払わない取引先がいくつもあり最速する と何かにつけてイチもをつけのらりくらり と支払いを伸ばしているという話だった そこで俺は同僚たちを会社の前に待機させ ておき自分だけ下請け社長の後に続いて 会社に入ったすると先方は何か勘違いをし たのか俺は下請社長と一緒にそのまま案内 されたどうやら俺も下請会社の一員と思わ れているようだった秘書らしき女性に案内 されて応室の中に入ったのだがそこの 雰囲気はあまりいい感じがしなかった高級 ソファーに綺麗な木星の家具あちこちに 高価な装飾品が飾られていたが空気は緊張 感に満ちていたまるでそっち系の事務所 みたい だ入室した途端俺はソファーに足を上げて 座っている社長の視線を感じた社長は俺と 同い年くらいの男でスーツに身を包んで いるあれ誰かと思えばお前なんだか見た ことがあるな彼は不思議そうな顔をしてい たが ぶ思い出したお前山本亮太 じゃん厚ぼったい唇に睨みつけてくるよう な目中学の時のおかげがそのままだ俺も 一目見てやだと分かった でこの会社の現社長信吾 だおいお前中学以来だなお前みたいな貧乏 人とはとくに縁が切れたと思っていた けれどまさかこの社長のとこみたいな極貧 下請会社で働いていたとはなさすが底辺俺 を下請け社長の部下だと勘違いしている彼 は馬鹿にしたように笑っている下社長は あまりの言いぶりにに怒りながら訂しよう としたけれど慎吾はうるせえじじ今俺が 喋ってるんだ 黙れと一括して黙らせた彼の親父も葬式で うちの母のことを見下してひどく横暴な 人物だったけれど息子である彼自身もそう いう人間に育った らしい太子供の頃から超底辺のお前じゃ今 でも苦労しているんだやろまさか大人に なっても生活保護とか受けてんのかそう 言って見下して 笑う正直父のことから何か因縁がありすぎ て頭の中では嵐のようになっていただけど 今日俺がこの会社に来た理由は仕事だ市場 を挟んで問題を起こすわけにはいかない いやそんなことはないよそれに俺は 下請会社の社員じゃないたまたま一緒に なったから入ってきたのさ俺の就職先はね そうだ挨拶になるべく心を落ち着けてそう 言うと懐から名刺を出して彼に渡し たところがへお前みたいな底辺の名なんか いるかよこんなのゴミゴミゴミが意見すん なそう言って彼は受け取った名刺を身もせ ずに投げ捨てたのだ彼の行動に目を丸く する俺それを見て奴はまるで見物でも見る ように笑っているそこでへえあなたたちの 回答はよくわかりました然とした態度で そう答えたすると相手はなんだその態度は 何様のつもりだそう言って不嫌そうな態度 だったが俺はは相手の言葉を無視して床に 放り投げられた名刺を拾い上げたそして もう一度彼の目の前の机に置く彼は興味 なさそうにしていたがふと名刺を取り上げ てそこに書かれている文字を見たするとな 国税局調査ささ山本亮太だ と信じられないという顔をしているそう実 は俺の今の勤め先は国税局なのだだって お前高卒で就職したって聞いてたぜ底辺 定学歴のお前がなんでこんな国税の文字を 見てビビったのかさっきまでとは表編した 態度の 信吾俺は小中からの付き合いだから知って いるがこいつは本当はとても小心者なのだ そうさ俺みたいな貧乏人は大学に進学する 金なんかないからなだけどその代わりに猛 勉強して国家資格に合格したんだそう説明 する俺高卒で就職を目指した俺が就職先と して選んだのは税務所だった実は税務所と いうのは結構実力主義で大卒より高卒の方 が有利な場合もあるのだなぜなら卒の方が 比較的若いうちに実務期間を長く持てる から例え同じ年齢でも大卒で実務期間が ほとんどない人材より高卒で実務経験の ある人材の方が評価される場合もある高卒 で国家試験を突破した俺はその後不通火星 として1年間全量性の研修に通い簿記表や その他知っておかなければいけない知識を に見つけたその後3年間みっちり実務の 修行を行ったこうして安定した職を得る ことができたのだが20代に入ってからも さらに勉強を続け毎日ステージで仕事を 終えると夜学校で勉強を続ける日々だった そしてその努力が報われて今では昇進し 国税局調査殺殺部職員という立場にある俺 は慌てる信吾の前で携帯で連絡をし玄関前 で待機させていた他の職員数十名に入って くるように指示した本来であれば全員で 踏み込むところなのだが下請け社長がいた ために先に俺だけ乗り込んだのだ職員たち が踏み込んだせいで会社の中は急に 慌ただしくなるそして何税務調査だと まさか大きな声がしたかと思うと幅のいい 男性が大雪室に入ってきた年齢は60歳を 超えているだろう出たなその人物が入って きた瞬間俺はそう思ったこの人がこのボダ 建設の会長の棒田し俺の父が亡くなった時 に社長だった人物だ父の葬儀で母に屈辱的 な発言をし学校で俺の顔にタバコの煙を 吹きかけたやだ は俺のことを睨みつけたその横で息子の 小心者の信吾がまさな顔をしている偉そう に話していたが所詮親に言われて社長の座 を継いだだけのバカ殿様なんだろう実質的 な権限は父であるボダ会長が握ったままに 違いなかった実は今回の調査のきっかけは 棒に捨てられた愛人からの垂れ込みだ彼女 の情報によるとは裏帳簿を作り外注費を 見しして巨額の脱税を行っているという 地人や下受けに架空の請求書を作成させ 外注費を水増しする手口だこの数年間で 4億円規模の所得を隠し法人税1億円と 消費税5000万円規模の脱税をした疑い があるこれは絶対に許すことはできない いいぞやってもらおうじゃないかうちの 会社には何もめたいことなんかないからな 会長はゴミでも見るような目で俺のことを 睨みつけていたが然と椅子に座り今度は ニヤニヤと笑い出したさすがに小心者の 息子とは違うようだそうですかじゃあ探さ せてもらいます裏帳簿はこの会社内にある というところまで情報は掴んでいますんで へえそんなもの見たことも聞いたことも ないがなしらばっくれている会長ガタガタ と震えている信吾この2人を監視しつつ 数十人の職員で一斉に車内を調べた会社の 倉庫や資料室従業員のデスクや社長の金庫 急等室の流しの下や床下の物置きありと あらゆる場所をしらみつぶしに探したが裏 帳簿は見つからない会長の愛人の話では彼 は定期的ににその帳簿の位置を変えている という話だった彼女から聞いた今までに 隠したことがある場所にはなかったから どこか新しい場所に隠しているに違い なかったなんとしても見つけなくてはいけ ない俺たちは数時間そこで頑張ったが裏 帳簿は出てこない国一刻と時間は経ち調査 に残された時間もわずかとなっていたこの まま見つからないと計画は失敗となるこれ を逃せばボダは証拠隠滅を図るだろう2度 とこの会社の不正を暴く機会はないかも しれないこういう状況になれているとは いえ俺も次第に焦って くるしかし職員の1人が会長の机に置かれ た防災の横を通ったその時俺は会長の目線 が意味ありげにそれを睨むのを見逃さ なかった俺のりには電撃が走 ここだと俺はとっさに走り出しボサを つかむと両手で掲げたおい君何をやって いる会長が静止しようとするのを振り切っ て俺はボサの蜂を横に投げつけたがちゃん 大きな音を立てて蜂が割れ絨毯が土だらけ になる会社の女性社員の悲鳴が 聞こえるおいなんてことをしてくれたんだ 物損だぞ大勢で踏み込んできた挙に大事な 凡才を壊すなんて非常識にも程がある出て いけ会長は顔を真っ赤にして怒っているが 俺はそれを無視するそして割れた蜂の土を かき分けビニールに包まれた小さな帳面を 取り出したああそれは悲鳴のような声を あげ会長慎吾は顔に手を当てて絶望して 全てが終わったの だ俺が見つけ出したそれがまさにこの会社 の裏帳簿だっ た親父の事件は証拠がなくてうやむやに なってしまったけれど10年以上経って俺 は会長と信吾に一種報いることができたの だその後横暴な会長と息子の信吾は警察に 逮捕された彼らは懲役2年7ヶ月箕面分の 税金と重火3税を合わせて数百WRの 支払いを命じられた重大な罪だまた事態は これだけでは収まらない今回の事件を受け て老樹に従業員たちからの垂れ込みがつい だらしいうちの親父が亡くなった時は証拠 がないことをいいことに逃げおせたがこの 会社は長年の間不当な労働環境を従業員に 提供していたようだ会長らは などといい従業員を無賃金で残業させてい たというこのことに関しても厳しい処分が なされる予定で未払い賃金の支払いや慰謝 料などを含めると莫大な金額を請求される ことになったすでに彼らの持っている土地 や建物は次々と売りに出されている町で 1番の大企業だったボダ建設とその一族は 見る影もなく落ちぶれ一下離さとなって しまったようだそういえば数年後駅の近く で信吾と会長に似たホームレスを見た気が するけれど本人だったかどうかわからない もう俺と彼らとの縁は完全に切れてしまっ たのだ俺はその後も無事に国税局で仕事を こなし今では国税局の資料調査家という ところに配属されているここは税務所で 対応が難しい富裕層や政治家などを ターゲットに仕事を行う専門部舞だより 責任を持ち高度な仕事を要求されるだが この仕事は俺にとって何よりも誇りだ努力 は必ず報われるこれからもこの仕事を精 一杯こなしていきたいと [音楽] 思う帽子家庭のくせに身のほど知らずと いうかなんというか よくうちみたいな一流企業の採用試験を 受けようとした ねとある大手企業の面接で初対面の面接官 にこんなことを言われた相手は俺が母子 家庭だと知るやいなやあまりいい顔をせ ずどうやらかなりの偏見持ち らしい俺だけでなく他の就活性に対しても あまりいい態度ではなかったが 俺に対しては特に嫌味が ひどい思わずカチンと来て言い返すとそれ 以上の嫌みが帰って くる挙句の果てには俺の母を馬鹿にする ような発言をしてきたこれにぶち切れた俺 は奥の手を発動すると面接官はち違います 誤解なんです許して ください先ほどの平な態度から打って 変わりまさな顔で言い訳をし始め た俺は物心ついた時から母と2人暮らし だった母と父は大喧嘩の末離婚した らしいあんたが生まれた直後で大変だって 言うのにあの人は仕事ばかりでね愛そが 尽きたから捨ててやったのよ母曰く離婚の 理由はいうこと らしいしかし離婚してからも父は養育費の 支払いを欠かしたことがなかったし母に 対して多額の慰謝料を支払ってくれた おかげで母子家庭でもあまり生活に困らず 過ごせて いるだけど忙しい父は俺に会いに来ること なんてなかった運動会や卒業式での家はが 参加してくれているのに俺の家は母 1人それがたまらなく寂しいと思うことも あった小学生の時はクラスメートのお調子 者に母子家庭を馬鹿にされたことがある その男子生徒とは殴り合いの喧嘩にまで 発展して母が学校に呼び出されてしまっ たあいつが悪いんだ俺と母さんのことを 馬鹿にするからどんな理由があろうとも 暴力を振ってはだめよ母からひどく叱られ てこんなことになったのは父のせいだと 恨んだことも あるだけど恨むなら父さんじゃなくて 母さんを恨みなさいあんたが今自分の 身の上を不幸だと感じているなら忙しい あの人を支えられなかった私のせい よ強い母は俺の前で涙を見せたことが なかっただけどその時だけは目に涙を溜め て俺に謝ってき て母のこんな姿は2度と見たくない大切な 家族を悲しませることはしたく ないそう思った俺はこの日以降母を悲しま せないいい子になろうと 決意喧嘩した相手に謝ったら相手も素直に 謝ってくれて和解でき たそして母が心配しないように勉強も スポーツも頑張っていい成績を収めて おかげで高校は県内でトップクラスの偏差 値の学校へ進学できた高校でも勉強は 欠かさず成績は学年で10位以内を キープ大学受験の時期になると先生から 偏差値の高い大学を進められたがいえ高卒 で働こうと思ってい ますそういった俺を先生は驚きの目で見て い た父から養育費はもらっているけれどそれ だけで生活できるほどの金額ではない毎日 の生活費は母が働いて稼いで いる大学進学するとなると家計にかなりの 負担になてしまうだろうそれならすぐにで も働きに出て母に楽をさせてやった方が いいのではそう思ってはいたが大学進学の 夢を捨てきれなかっ たしかしある日の こと父さんから電話よ突然母からそう言わ れて驚いて電話を手に取る父から電話が かかってくることなんって今まで片手で 数えるほどしかなかったの にはい もしもし元気 かこいうん元気だけどどうしたのお前の 進路のことで話がしたくて電話した高卒で 働きに出ると言ったそうだ な多分父は母から話を聞いて電話してきた の だろう離婚した2人だけど定期的に連絡を 取り合っている らしい仲がいいというわけではないけれど 俺のことを相談したり近況報告したりして いるよう だ学費については心配するな大学に行き なさいそうやって頭ごなしに命令されると ちょっとイラっとするんだ けど勝文だ偉そうに聞こえたらすまないだ けどお前の成績で高卒はもったいないいい 大学に行けばそれだけ将来の選択肢は 広がるだから大学に行き なさい昔は父に対して恨みの感情を持っ たりしていただけどこの頃になると俺も 分別がつくようになり父と母が離婚したの は仕方のないことだと受け入れられるよう になっていた それに父の言うことは最もだ家庭を帰り 見れないほどバリバリに働く父の言葉は 説得力が あるまあ将来俺が結婚したとして父みたい に奥さんから捨てられるようなことは絶対 にしないがじゃあありがたく進学させて もらうよああそうし なさいそして俺は父の支援を受けて大学へ 進学することとなった受験勉強は大変だっ たけれど母がサポートしてくれたおかげで 勉強に集中でき た頑張りすぎて受験当日を迎えるまでに 3kmも痩せてしまった がおかげで大学には一発合格勉強や サークル活動だけでなく公害活動にも積極 的に参加したそのつが親のいない子供を 支援するボランティアだうちの地域には 用語施設があってそこでボランティアを 募集していると知った母が教えてくれたの が参加の きっかけ様々な理由で親元を離れて暮らす 子供たちとの交流を通じてちょっとだけ 人間的に成長できたと 思うボランティアは大学1年生からずっと 続けてきたがこの 就活の時期に突入したのでボランティアを 卒業となっ た施設の人たちは俺の卒業を惜しんでお 別れ会を開いてくれたお別れ会からの 帰り道こらえていが溢れてしまうくらい 1人で大号泣したのは内緒 だこんな体験ができたのは進学させてくれ た父とここまで俺を育ててくれた母の おかげだ 2人にはどんなに感謝しても足り ない就活を頑張っていい会社に入ったら 初任休で2人にはお礼に何か買ってあげ たいと思っているそんな夢を胸に秘めて俺 の就活がスタートし た就活も本番を迎え俺はとある大企業の 面接に来ていたこの会社は日本を代表する で世界的にも有名な企業だ業界シェア ナンバーワンを記録し続けていて就職先の 人気ランキングは常連入り倍率はかなり 高いけれどその分待遇は いいこの会社に採用されたら安泰 だろう運よ書類先行に通った俺は緊張で ガチガチになりながら一時面接の当日を 迎えていた 今回は面接の人数が多いので5人ごとの グループで集団面接を行うとのことだ同じ グループの人たちも俺と同じように緊張で 顔がこって いる大丈夫だ面接対策は十分すぎるほど やってきた俺なら いける心の中で自分にそう言い聞かせて 面接室へ 面接官たちの顔を見てさらに緊張感が 増すあまりの緊張に震えてしまいそうに なる手を抑え表面上は平成を取り繕っ た本日の面接を担当します人事部の谷村 ですこちらは人事部長の本郷その隣が人 部長補佐の江野です今回はこの3人で皆 さんを審査させてもらいます面接官の1人 谷村さんがこの面接の進行役のようだ そして緊張の空気の中面接が始まったのだ がへえA大学出身なんですねあの大学は あまり偏差値が高くないのですがなぜ あなたたちが書類先行に通ったのでしょう ねえ目を引く資格もないです 大した活動もしていませんよね谷村さんは かなりの毒舌で就活性に圧をかけていく これはいわゆる圧迫面接だろうかB大学の 偏差値は高いですけど我が者があなたを 採用してどのようなメリットがあると思い ますそれは即答できないようじゃだめです ね頭がいいだけの人材は吐いて捨てるほど いますの で圧迫面接というより谷村さんという人間 が嫌みっぽい言い方しかできない人物の よう だ他の面接官は普通の内容で就活性に質問 をしているだけど谷村さんが口を開くと 面接の空気が一気に嫌なものになって しまうそして俺の番になったのだ が中は母に進められたのがきっかけで用語 施設のボランティアをしていました私自身 も片親でして少しでも子供たちのために なることがしたく てすると谷村さんは眉を思いっきり しかめる え君帽子家庭なのえええそうです俺がそう 答えると今まで敬語で接してきた谷村さん は突然ために変わりわざとらしい大きな ため息をつい た帽子家庭育ちはちょっとね何かしら血管 があるだろうは俺の同級生に母子家庭のや がいたんだがそいつは小さい頃から万引き を繰り返していて今は兵の向こうにいるよ 母子家庭でも優秀な人は大勢いるし逆も またしりだ家庭だからというのは理由に ならないだけど谷村さんは母子家庭に対し てかなり偏見を持っているようだ防止家庭 のくせに身のほど知らずというかなんと いうかよくうちみたいな一流企業の採用 試験を受けようとした ねあまりにもひどい差別的発言に呆然とし てしまう母家庭を馬鹿にされたことは過去 に何度もあったけれどここまでひどいこと を はさすにいなかっ たそもそも今時母子家庭なんて珍しくも なんともないの にうちの会社は日本を代表する一流企業だ 世界的にも活躍しているだからこうして 厳密な面接を行っているのだが君は ちょっとねそれ以前の問題みたい だあまりの言い草に思わずと来てしまい 気づいたらこう言い返していたそうですか 谷村さんはかなり偏見的な考え方をお持ち なんですねなんだってそんな狭い視野で よくこの会社で働けますね尊敬しますする と谷村さんの目尻が一気に釣り上がりバン と机を叩いたやっぱり母子家庭の子供だな 問題だらけのに人間だはあそうですか どうせお前の母親は浮気でもして旦那に 捨てられたんだろなんだって谷村さんは闇 みったらしい笑を浮かべこう言ったお前 みたいな血管人間の母親だ何かしら問題が なければおかしいだろカエルの子はカエ るって言葉知ってるか俺だけならともかく 母まで侮辱するなんて 母は俺にとって一番大切な存在だその母を 侮辱するなら例え相手がどんな立場の人間 であろうと絶対に許せないあなたの考えは よくわかりました確認しますがそれは恩家 の総意と受け取ってよろしいでしょうか ああそう受け取ってもらっても構わないぞ お前みたいな人間はどの道不用だこれ以上 は時間の無駄だから帰ってもいい ぞだそうですがあなたはどう思います 父さん 言いながら谷村さんの隣に視線を 移すそこにいたのは今このものが述べた 内容は俺の思想とは異なるようだ誤解し ないでもらいたい谷村さんは俺と人事部長 父を互に見てえとけ声をあげたそう俺の 父親はこの会社の人事部長なのだ父の苗字 は本郷なのだが母と離婚して引き取られた 俺とは苗字が違うその上父は会社で俺や母 の話を一切しないらしいし谷村さんは父に 息子がいたこと自体知らなかったのだろう そして父は将来的に会社を支える人物に なるだろうと期待されている現在は人事 部長だが大は本部長に昇進する予定らしい また父は容赦のない人事を行うことから 車内で鬼の人事部長と呼ばれているそうだ そんな相手の怒りを買ったとなればただ じゃ済まされないだろう俺が父の会社に 応募したのは父がいるからというわけでは ない給与や待遇を考えるとこの会社が いいなと思ったからだそれに父の会社に 応募すると伝えた際そうか俺は一次面接の 担当になっているがお前が息子だからと 言っても手心は加えない周りにお前が息子 だということも教えない他の就活生と同じ ように審査するからなと事前に釘をさされ てしまった俺としても入は嫌だったしの人 たちと同じように平等に扱ってくれるのは ありがたかったのだがここまで母を馬鹿に されてさすがに我慢できなかっ たお前の面接は少々圧が強いが今まで特に 大きな問題もなかったからスルーしてきた だが今の発言はさすがに見過ごせないな 谷村さんはようやく自分がしたことを理解 したのか真っ青な顔で言い訳をし始めた ち違うんです何が違うんだまさか本郷部長 の息子さんだとは知らずにすると父の 目つきが厳しくなる息子だからなんだ俺は この会社の人事部長としてこの席に座って いる息子だろうと何だろうと関係ない平等 に面接を行うだけ だ俺が怒っているのはお前が理由もなく活 とその家族を侮辱したからそしてそれを 勝手に我が者の総意としたからだつまり父 は俺と母を侮辱されて怒ったのではなく 間違えた思想を自社の総意とされたことに 腹を立てているわけだなんともまあ父 らしいなと思わず苦笑いが出て しまうどうした言い訳はそれで終わりかい いえその父が睨みつけるとと谷村さんは それ以上何も言えなくなってしまった今に も倒れそうな顔色で顔中に冷やせを描いて いるそれを見た父は大きくため息をついた 仕方ないここからは私が担当するその後父 が中心となり面接が進められていった父は かなり容赦なく就活生たちに質問を飛ばし ていく これじゃあ谷村さんの面接の方がまだ 優しかったなと思ってしまうほどだでも父 は彼と違って理不尽なことは言わない他の 就活生たちも容赦ない父の面接に押され ながらもそれに負けるかという気持ちで 一生懸命面接に取り組んでい たそして数ヶ月後母さん採用通知が来たよ おめでとう その後俺は一次面接を突破そして先日最終 面接まで進み見事採用されたのだ俺は早速 父に報告の電話をするまあ人事部長だし すでに知っているとは思うけれどちなみに あの後谷村さんは厳重注意の上問題を 起こした人が集められる資料部に移動と なった らしい毎日かなりのストレスを受けている いようで痩をえて見る影もないとか鬼の 人事部長に睨まれてしまったらこの先小心 も難しい だろう父さんのおかげで採用されたよ ありがとう俺は何もしていない他の面接官 は俺と同様忖度なしでお前を採用すると 決定した我が者に入っても俺は何も手助け はしないからなおめでとうの一言くらい 言ってくれてもいいのにと少し呆れつつ俺 は笑顔を浮かべた相変わらず厳しい父親だ けど俺は知っている毎年俺の誕生日に父が こっそり誕生日プレゼントを送ってくれて いた こと母からのプレゼントという手で俺の 誕生日を毎年祝ってくれていたのだ父親と しては不器用な人かもしれないけれど 社会人としては尊敬している父みたいな 立派な社会人になることが今の俺の目標 [音楽] だ偽装交通事故これは恋に交通事故を 起こし時男金や保険金を騙し取る行為の ことを言う例えば常用者と者の接触事故を 恋に起こしたり知人と組んで自分の高級者 を破壊して保険会社に金を請求するなど だ俺の名前は深田23歳の会社員だ務めて いる会社はあるメーカーで去年入社した 最近俺の悩みの種になっているのは部長の 倉さんとの関係だ彼は40代後半のはずだ がが別がなく応募なので会社の中では嫌わ れていた彼は南韓大学出身らしく自分の 部署に学歴の低い人間がいることが許せ ないらしい俺は地方の大学出身だそのため 部長によくそのことをネタにされいびら れるのだったちなみに部長は成績優秀かと いえばそんなことはない大学受験までの頭 がいいと社会に出ての頭がいいは違う なんていう人がいるけれど部長はまさに その通りの人だいつも自分の学歴の高さを 自慢するばかりで社内の問題解決には ちっとも協力しようとしないのだおい深だ この書類今中に仕上げておけ礼が終わると いつものように仕事を俺に押し付けてくる 部長しかも締め切り間近のものだきっと 昨日まで忘れていたに違いないこれだけで も嫌な気分になるのに俺に仕事の書類を 渡す部長からは酒の香りがぷんぷん漂って くる今日も朝まで女の子と遊んでいたん だろう彼は毎日六本木や赤坂の高級 レストランやバーに足を運びみと女子と 公有しているという噂だった全く呆れて しまうそれに彼の交友は女遊びだけでは ないおい深田お前もう社会人だろきちんと した時計くらい変えよ貧乏くせえな午後 部長に指示された仕事を終わらせて報告に 行くと彼は渡した書類に目も通さずその辺 に放り投げ代わりに俺の服装に出しを始め たはつも仕事の時にはスマートウォッチを しているアラームタイマーが使えることや 早朝に日課のマラソンをする時に心拍数を 測れるので便利なのだところがお前な そんなちゃみたいな時計をして仕事なめ てんのか彼に言わせると取引先に舐めて かかられないように高級時計をするのは できるサラリーマンの常識だという俺がし ているような時計は問題外なのだそうだ ルーレックスの1個でも持っていないと 取引先に馬鹿にされるからなまお前みたい な底辺には雑魚案件しか回さないから関係 ないかもしれんがそんなことを言って 仕切りに笑っている部長部長の腕では ピカピカの高級時計が光っているちなみに 同僚の話ではその時計は220万もする モデルらしいしかも部長はそんな時計を何 本も持っていて日によって付け替えている のだ会社を経営している人が安定資産とし て高級時計や高級者を持つという話は聞い たことがあるけれど部長のような人がみと 女子と合有したりボーナスの何倍もある 時計をポンポン使い回している姿は正直 不思議だったよしそれじゃあ会議だ俺への ダメ出しが終わると部署のみんなを集めて 彼は言ううちの部署は会議が好きで月に2 回以上必ず開催するのだそれも会社の利益 になったり部署の活性化につながればいい のだが実際は中身がなくただ部長の自論や 若い頃の武勇伝を聞いているだけの無駄な 時間だったいいかナポレオンは3時間しか 寝ていなかったんだぞ俺も若い頃は毎日寝 ずに仕事をして会社の工場の床で寝ていた こともある睡眠時間は2時間だそういう 苦労を経てきたから今はやっていけるんだ お前らも 見習え今日もそう言ってがハと笑っている 部長全くいつの時代の話だよと思わざるも 得ないがして反論することはでき ないそんなことをしたらもっと面倒くさい ことになるからだそれに部長の武勇殿は これだけでは収まらない俺が若い頃なんて な盲腸になっても退場方針になっても2 週間我慢して出勤したんだぞそれなのに今 のお前らは軟弱野郎ばかりインフルエンザ になったからいか休業とか世の中なめてん じゃねえよ こんな暴言を吐く始末実際彼は去年 インフルエンザで自宅待機の診断を出され た社員を必要になじって辞めさせてしまっ たことさえあるのだ何でも自宅待機中に 厳しく出席する電話をかけて長時間罵倒し た挙句その社員が職場復帰するとわざと 倉庫整理のような簡単な仕事を与えて 嫌がらせしたそうだなんというひ話だ そんな問題部長に振り回されていた俺なの だがある日困った事態に遭遇したうわどう しよう修業時間を過ぎ俺が帰り自宅をして いると後輩のみきが慌ててオフィスに戻っ てきた彼は今日取引先に行ってそのまま 直記すると言っていたのにしかも大変慌て ている気になった俺が声をかけるとえワ者 に納品する品物の数桁が一桁ずれてい たって何でも町倉部長が作った契約書類の 数字が一桁少なく納品してしまったようだ その取引はうちの大口の取引先であるY社 が相手だったために部長が自分のお抱え 案件にしていただけど日頃からメールや 電話のチェックが甘い部長は先方からの 修正以来を全て無視してしまったらしい それでワ者はなんてそれがカカに起こって しまってあんたたちみたいな適当な会社と は取引中止だっって言われてしまってな なんだと者との契約を落とすようなことは 我が者にとって重大なミスだった俺たちの 部署は後々本社からも説明を求められる だろうそれで部長には連絡したのか しましただけど部長は俺は先方からの修正 以来なんか知らん部下であるお前が 見落としたせいだから自分で責任を取って 報告するようにと一方的に言って電話を 切られてしまいまし たみきは泣きそうな顔で話しているなんて 部長だ今までも皮肉や嫌みに耐えてきた けれど部下に平然とミスを押し付ける なんてだが今ここで部長を恨んでも事態は 何の解決もしないそこで俺は荷物をまとめ 始めたせ先輩どうしたんですかあけに取ら れている後輩に取引先の本社に謝りに行く そう言い残し俺はオフィスを飛び出した次 の日俺は部長より上長の社員に相談して 相手先の本社がある京都に謝罪に許可も もらったこれにはさすがの部長も口を挟め ないだろうこのまま者に契約を切られたら 本社から呼び出しを食らって俺たちの部署 自体がなくなるかもしれないだけどあの 部長のことだから部下に全責任を押し付け て自分だけは白を切って逃げようとする だろうそんなの納得いかないできること なら者の怒りを解いて契約がなくならない ようにしたいその一が俺を突き動かした そして俺は取引先本社に乗り込んだのだが 話者はみきの言った通りカカに怒っていて 俺は会議室に長時間に渡って高速今回の 事態が起こった経緯と謝罪をさせられただ けど相手も人間だ俺が長時間真守に謝り 続けたおかげで契約終了だけはなんとか まかれることができた 最悪の事態だけは避けられたとほっとした のもつの京都から帰ってくると今度はうち の本社に呼び出された契約がつがったとは いえ本社の役員たちも今回の件では怒って いるに違い ない今度は本社で役員相手に永遠と謝罪し た挙に処分されることになるんじゃない だろうかこんな大失敗の責任を取ることに なって俺のサラリーマン生活はこれで どん底かなと思っていたのだがなんと本社 は俺の予想とは真逆で俺が率先して部署の 失敗のバックアップに務めたことを高く 評価してくれたのだ特に社長は今回の件で 俺のことを覚えてくれたようで後日うちの 死者を見回りに来た際に死者の全社員を 集めた前でこう言った深田君君は部署の 失敗を自分が引き受けて取引先との関係 改善のために尽力したこれは他の社員の みんなにも見習ってほしい自分の成績だけ でなく部署の仲間を大切にする心トラブル の後始末ができる人間を私は評価している 君のような人間は我が者の模範だそう言っ て社長は俺の手を握ったこれからも期待し ているよ頑張り たまえ社長にそう力強く言われ集まった他 の社員たちからパチパチと鳴り響く 拍手会社のピンチを救ったことが認められ た普通なら大喜びしていい状況だろうが俺 は見落とさなかった社員たちの間に並んで 燃えるような怒りを滲ませて俺を睨んで いる部長をいつも俺のことをエフラン出身 といびっていた部長のことだ自分よりも 高く評価されている俺の姿を見て面白く 思っていないに違いなかったそしてその 予感は当たったのだ後日俺は珍しく部長に 誘われて飲みに行くことになった本当は 断りたかったのだけどどうしてもと言って 聞かないのでしぶしぶ飲みに出た22時を 過ぎる頃までの飲んでいて部長と別れた後 自宅方向へつがる1本道を歩いていたその 道は住居や畑の間を通る細い道で歩行者と 2輪車しか通過できない道だった夜中に 通る人はあまりいないところが1人夜道を 歩いていると後ろから赤く照らされて驚い たうわ俺はとっさに振り向いたそこには前 とこちらに向かって突進してくる1台の バイクの姿があったのだまばゆいライトに 目をくみつつ急いで避けようと思っていた のだけどバイクが衝突俺は数メート先に すっ飛ばすれ たいった地面で全身を強く打ち鋭い痛みで 倒れたまま動けない俺バイクの運転手は俺 が倒れたことを確認するとそのまま放置し て走り去った俺は痛みで動けずにいたのだ がものすごい音に気がついて家から出てき た近所の人が救急車を呼んでくれ病院に 搬送された 翌日はい部長先輩ですが全地2ヶ月の骨折 だそうですはい何でも足の骨が折れている ようで俺が病院のベッドで寝ていると隣で 後輩のみがが会社に報告をしている幸い俺 が吹っ飛ばされた場所は近所の人たちが 共同で運営している市民農園の 畑土がクッションになったおかげで頭など は無事だった全地2ヶ月だとふざけてるな あいつおいちょっと奴に変われみきの電話 からは不機嫌そうな部長の大声が 漏れ聞こえる俺が怪我したことにさかし 怒っているに違いないおい聞いたぞ深田足 を骨折したんだってなだけどお前社長に 褒められるような有料社員なんだろうだっ たら休みは認め今日の会議たってでも来い そう言って笑っている部長口に出しては 言わないがわざと無理難題を吹っかけて 骨折してざま見ろと思っているに違い なかった俺は言い返す言葉もなく悔しい 思いを胸に部長の馬頭を聞いていただが その日の午後俺は病院を出たのだ会社に 到着すると俺はためらわずに会議室のドア を開けたするといきなり入ってきた俺の姿 に部署のみんなが驚いている骨折したん じゃないのかそんな声が周囲から聞こえる その中にはなんだふだお前事故で骨折して 2ヶ月入院じゃなかったのかよと驚く部長 の姿もあったあなたがはってでも会社に 来いと言ったからはって来てやったんです 俺がきっぱりとそう言った実はみきに行っ て部長に俺の病状について嘘の報告をして もらったんです実際は大きな怪我はなく即 隊員でOKでしたすると部長は最初はびり 顔をしていたがすぐにいつもの飲見下した 感じに戻ってこう言ったそれはそれは上司 に虚偽の報告をするなんてやっぱりお前は 俺のことをなめているなゴミでも見るよう な目で俺のことを睨んでいるそんな上司の 顔を見て俺はふつふつと湧き上がる怒りを 感じたもう許せないそこで俺は真実を言っ てやった部長俺の事故は部長の仕業ですよ ねするとははあなんだとお前頭がおかしく なったのかなんで俺がお前の事故と関係 あるんだよ俺と別れた後に事故にあったん だろう勝手に俺を巻き込むなと怒る部長だ けど俺は同時ない俺を跳ねたバイクの運転 手が捕まったそうですそしてその男が あなたの指示で俺を跳ねたと認めましたね 何 一気に青ざめる部長の表情実は俺が 吹っ飛ばされて落ちた畑はここ数年野菜 泥棒の被害に合っていて監視カメラを設置 していた犯人は周りが畑だから目撃者もい ないと安心していたのだろうが監視カメラ にはばっちり俺に当たったバイクの ナンバーが映っていたのだそしてその映像 を手がかりに警察が実行犯の男を捕まえた のだ ちなみに今この会議室の外まで警察も一緒 に来てもらっていますあなたを逮捕して もらうためにね俺がそう言うと部長は口を パクパクさせていたがやがてどうしようも ないことに気がついたのかその場に へなへなと崩れ落ちたその後警察によると 部長は以前から交通事故の偽装を繰り返し ては保険金を騙し取っていたそうだそして そのために愛人やハグレなどよからぬ連中 とグループを作っており保険会社の ブラックリストにも入っていたらしいここ 数年は大人しくしていたらしいが俺のこと がよっぽど気に食わなくて事故で痛い目に 合わせてやろうと思ったんだろう仲間の 反れに指示してあのバイク事故を起こした のだったそして逮捕された後部長は礼危害 を加えることを目的に一途的に事故を 起こしたこと以前から偽装事故により保険 金を騙し取る反抗などを繰り返していた ことにより厳しい処罰が下されることに なっ たそれから数年後俺は会社で無事に出世し 今では本社で部長食についているある日 会社の飲み会でふと思ったそういえばあの 時部長だった町倉は未だに刑務所にいるん だろうかケーキが終わって出てきたとし たら彼はもう50代だろう就職するところ もなければ助けてくれる人もいない暗い 人生が待っているに違いなかったまあ俺の 知ったこっじゃないがそんなことを考えて いると部下の1人が声をかけてきた深田 部長は若い頃の武勇伝とかないんですか 聞かせてください思わず笑ってしまう俺 自分から上司の武勇伝を聞くなんて君 変わってるねどうやら最近では部下の方 から目標にしている上司の武勇伝を聞いて 関係性を構築するのが流行っているという どうやら俺の時とは時代の流れも変わって いるようだそう思いつつ俺は会社の同僚 たちとの交流に花を咲かせた [音楽] [音楽] 優秀な君たちと海外旅行 だ上期限な春人が部署に来るやいやそう 叫んでいたそして同日全員に登場権を配る 春人あれ俺いたいていませんその後会社に 戻ると 俺の名前はケト家庭の事情で高校卒業して すぐに働き出した学生時代からパソコンを 触るのが好きで趣味でプログラミングをし ていたこともあり就職先には困らなかっ た俺は不家庭だ物心ついた頃から父との 2人 暮らし母のことを聞こうとするといつも父 は悲しい顔をする いつの間にか母の話をしなくなってい たケと学校は大学まで行けよ頭がいいこと に越したことはないから なそれが父の口癖だしかし俺は大学に行く ことなく就職することを決めたのだそれは 父の体が丈夫ではないことを子供ながらに 理解していたから だには顔を見せないようにしていたつもり だろうが夜になり俺が寝室へ入ると決まっ て はあと深いため息が聞こえてくるのだ俺は 父に気遣い家のことを率先してこなした そして高校2年の時に卒業したら就職する よと告げたのだその時の父は子供が何をら ことを言っているんだ大学まで行かせて やると言ってるだろうがそうなられたが俺 は全く怖くなかったなぜなら怒りの奥に 少しのアドが見えたからだ父さんこそ 強がるなよ俺は十分育ててもらった父さん にも幸せになってほしいんだよ頑固な父は 首を盾に振ることはなかったがその代わり 無言で部屋を出ていっ た俺は追いかけることはしなかった行か なくてもすすり泣いていることが分かった からだそうして無事に就職を果たし自分の できることは自分でするのが自然と 染みついた就職先では先輩に恵まれ多くの ことを教えてもらった仕事だけでなく 付き合いや礼儀など世間で生きるための ことはほとんど教えてもらった人に恵まれ たことに感謝してこの会社に貢献しようと 決めてい たところがある年部署移動で上長が 入れ替わることになったの だ新しい部長の名前は春人中途社員で入社 したハヒはこれまでの経験を生かし みるみる出世したエリートだった中年男性 ではあるがすらっとしており年齢を感じ させない爽やかさがあるそれだけ聞くと火 の打ち所がないように見えるのだが車内で の評判は未極化していたその最大の理由が はる人は学歴主義なのだ工学歴であること が何よりの物差しでステータスなのだこれ までの人生で何をしてきたのか学歴という ものはそれを顕に表しているものだ 素晴らしい人材は素晴らしい学歴を持って いる私のように なこれが俺の所属する部署へ初めて来た際 の挨拶だ俺の勤める会社は学歴が様々だ なんせ春人のような人がいれば俺のような 人もいるのだからよって工学歴に属する 社員たちは春人をしたいそうでない社員は 距離をを置いていた俺はと言うとこれまで の春人のような人と関わってこなかったと いうこともあり正直どちらでも良かったと いうより俺自身が高卒のためはる人に相手 にされるわけもなかったのだはる人の挨拶 は続いていたこの部署に来たからには俺が トップセールスを叩き出し後に会社を全国 へ広げるステップとな だそのために俺の優秀な部下を連れてきた おい春人が合図をすると若い社員が前に出 てきた えただいまご紹介に預かりました夫です某 有名大学を卒業した後この会社へ来ました 皆さんをリードしていくので よろしく言って をした夫は去年新卒で入社した新人のはず だがなぜかすでにリーダーという立場を得 ていたそして秋夫の後ろには必ず春人の姿 があったの だ続けて秋夫は言った定学歴の皆さんには 難しい仕事も多々あるかと思いますしかし 自分を攻めないでいただきたいなぜなら できないのは過去のあなた方が頑張ってこ なかった学歴のせいだからだ私のように できるなんて最初から思っていないでは これから よろしく話を得ると春人1人だけが拍手し ていた秋夫と春人の話を聞いていた社員 たちは無言で [音楽] とびっくりしたくらいで仕事はさほど 変わらないだろうと考えていたしかしそれ は甘かっ た次の日から全てが変わってしまったの だ朝俺が出勤すると先に出勤していた社員 たちが世話しなく動いていたその中心には 秋夫の姿が俺に気がついた秋夫はおい高卒 お前も早く 動けよちゃんと自己紹介もしていないのに 名前よりも先に高卒と呼ばれた俺はどんな 風に反応すればいいのかわからずすみませ んと反射的に謝ってしまっ たそれを見て俺に気づいた同僚がこっそり 今の状況を説明してくれたああケおはよう 朝来たらいきなりデスクの配置がを言われ て移動しているんだこんな非高率な配置で 仕事をしていたのかって言われたな俺は なるほどと思ったが秋夫はおいのま高卒 分かったら早く動け急に怒鳴られた俺は 怒りよりも驚きが大きく言われるがままに 動いたなぜか部署の中でも俺への当たりが より強いような気がするのは気のせい だろうか 無事にデスクの移動が終わりそれぞれ自分 の荷物を戻していっ たしかしなぜかデスクが1つ足りないなん と俺の席がなかったのだ俺は秋夫に確認し た夫さん俺の席がないんです けど夫は俺の話に不思議な顔を見せた 当たり前だろお前にデスク1つ与えられる なんてうんだここにテーブルがあるだろ そう言って指さした先にはデスクではなく 誰でも使っていい共用のテーブルがあった そんなこんな場所では仕事はできません 戻してください応えするんじゃない春人 さんに言われているんだ高卒にできる仕事 などうちにはないとね俺はそこで初めて 自分の置かれた状況を知った確かにこの 部署の中で大学を出ていないのは俺1人だ これまでの環境が良かっただけで本来の 世の中はこうなのだ確かに父もそう言って いた学歴にまさるものはないというのは こういうことだったのか俺は全てを悟り これ以上言い返すことはなかったパソコン を抱えて教養のテーブルに腰かけ作業を 始めた 周りの社員も俺のことを気にかけてくれて はいたが春人や秋夫に反論する人は現れ なかった明日は我が身会社の組織で生きる ためには仕方のないことだったそれから すぐに扱いの違いが顕著に現れた出来事が 起きたある日ハヒが突然事務所で声をあげ た誰かこの仕事を進めてくれないかすぐ できれば出世に反映させてやるぞその言葉 に皆が顔をあげたが声をあげる人はい なかった俺は出世に興味はなかったが今 できることをやりたいと思い手をあげた手 が開いていますすぐ取りかかりますしかし 俺の声が届いていなかったのか誰かいない か簡単な仕事ではないが君たちでも進め られるはずだ 俺はもしかして本当に聞こえなかったのか もと思い改めてすみません俺できます指示 もらえますか今度は声も大きくはる人の目 の前で行ったさすがに無視するには無理が あったようで視線を俺の方に移したああ すまない君には少し難しすぎるな君には この書類のコピーをお願いしてもいいかな そう言って大量の書類を俺に手渡した両手 で抱えなければいけないほどの量を急に 手渡された俺はよけながらも受け取った 消えた俺が間違いだった秋をやって くれそう言って秋夫の方を向いていった 秋夫はやれやれと言わんばかりに 立ち上がりやっぱり俺なんですね任せて くださいまあは難しいでしょうねそう言っ て春人と打ち合わせを始めた俺は大量の 書類を抱えたまま立っていたのだがこの 書類をどうすればいいのかを詳しく聞いて いなかったためはる人に声をかけた春人 さんすみませんこの書類は何部ずつコピー すればいいでしょうか俺に呼び止められた 春人はあかさに嫌悪に満ちた顔をした そんなこともわからないのか卒は頭が回ら ないようだそれも仕方のないことなん だろう なそう言ってまた秋夫との打ち合わせに 戻ってしまった結局教えてもらえないまま だ考えれば分かることなのだろうか 仕方なく近くの先輩に聞いてみると次の ミーティングで使う資料じゃないかという ことだったそれから俺はミーティングの 人数を確認して予と合わせてコピーをして まとめた完成したものの張る人はどこにも おらず確認もできないためある人のデスク にメモと一緒に置いておくことにしたその 後自分の仕事に戻り作業を始めたのだが いきなり怒鳴り声が聞こえてき た誰だこのコピーをしたのは部署内に響き 渡る声で春人が隣りしらしている俺です ハヒさんに頼まれたコピーです いらっしゃらなかったのでデスクに置いて おきました何か問題でしたかはるヒは記憶 にないと言わんばかりに顔をしかめた俺が お前なんかに仕事を頼むわけがないだろ 勝手なことしやがってこんなに髪の 無駄遣いをして何の嫌がらせなんだよ俺が 用意したコピーの束をデスクにバンバンと 叩きながら怒りが収まらない様子だ俺は 反論しようかとも思ったのだが今言い返し てもある人をより怒らせるだけだと思い 言葉を飲み込んだすみません俺の反省した 反応にお前の出来が悪いことはすでに 分かっていることだコピーくらいできるか と思ったがそれ以下とはなもういい下がっ てろる人は俺に向かって手を払いこっちへ 行けと合図をした俺はどうすることもでき ずにテーブルに戻ったすると俺に アドバイスをくれた先輩が近寄ってきて 本当にすまない俺がいらんことを言って しまったばっかりに怒られてしまったな 自分の発言で俺が怒られたと謝ってくれた のだいいえ謝らないでください俺が ちゃんと確認しなかったのが悪いんです から 先輩にそう言って返した俺はそれから まともに仕事を振ってもらえず同僚や先輩 のフォローをするばかりになってしまった しかし今はこれがやるべきことなんだと 自分に言い聞かせてできることを精 いっぱいこなしたそんなある日優秀な君 たちと海外旅行だ上限な春人が武に来るや いやだうちの部署がトップセールスを 叩き出したぞご褒美に海外旅行に連れて 行ってやる日を開けて おけよハヒの言葉に部署内から拍手が 沸き起こりこれまでで1番団結した瞬間の ように思えた日程が詳しく決まり準備が 着々と進んでいったそして当日俺が集合 場所へ到着するとすでに社員のほとんどが 集まっていたおはようございます皆さん俺 が挨拶すると同僚や先輩が挨拶を返して くれたそして少し遅れて春人が到着した おはよう皆さん今日からは少し羽を伸ばし リフレッシュしてくれた前優秀な君たちに ふさわしい旅行を準備しておいたそう言っ てがずに登場券を渡していった全員行き 渡ったよなじゃあ行くぞ春人は掛け声を かけたが俺の手元には登場券がなかった あれ俺頂いていません思わず声が出た春人 は俺の方に振り向き定学歴は残って便所 掃除それだけ言い残すと足早に進んでいっ てしまった 同僚や先輩は申し訳なさそうな顔で俺の方 を見た俺はみんなに気を使わせないように そうですよね俺何もしてないですもん皆 さん楽しんできてくださいそういうしか なかったみんなを見送った俺は会社へ戻り 誰もいない部署内で1人で仕事を始めた すると1人の女性が部署内に入ってきた あら あなた何しているの俺はびっくりして 立ち上がった社長なぜこんなところに俺は みんなが旅行に行ったので帰って来るまで できることをやります俺の務めている会社 は女性が社長を務めており度々メディアで も紹介されている旅行は聞いているわなぜ あなたがここにいるのかを聞いているんだ けど俺は正直にこれまでのことを話した なんてひどいことごめんなさいね辛い思い をさせてしまって私に待たせてちょうだい それから数日後旅行から帰ってきたみんな を出迎えたお帰りなさい皆さん楽しかった ですか俺が聞くと同僚は気まずそうな表情 を浮かべた本当に俺たちだけ申し訳なかっ たこれお土産そう言ってお土産を渡して くれたすると息よよと入ってきた春人と夫 が走を変えてこちらにやってきたおいお前 何してくれてんだよこんなことして許さ れると思ってんのか口を揃えて取り込む 2人にどうされましたか俺はとぼけて見せ た俺のデスクをなくしたのはお前だろうと 聞いているんだよその時署の扉が開く音が したそれを指示したのは私よ突然現れた 社長に皆が驚いていた春人はすぐに社長の 元へ駆け寄った社長が指示したというのは どういうことでしょうかどうもこうもない わ大事な息子が無にされて黙っている親 なんてこの世にいるのかしら社長の言葉に 全員が驚きを見せた息子このケトが社長の 息子なんですかそうよわあって旦那とはお 別れしたんだけど息子がまさか私の会社に 入社しに来るなんて思っても見なかったわ みんなに気を使わせないように黙っていた けどねもちろん本人にも よケト君が社長の息子だということは 分かりましたしかし私のデスクがないこと は説明になっていません人がって入ってき たが社長はあなた方が工学歴を優遇する ように私は我が子を優遇しただけよあなた の役職を剥奪し部署を署え移動コピー用紙 など備品の発注業務に入ってもらいます もちろん今回の旅行費についても プライベートなものだと判断して経費では 落ちませんのでその言葉にはる人は膝から 崩れ落ちた この俺が雑用部署にそんなのありえない なんでこんな目に学歴で人を判断しては いけないということを身を持って体験し なさい以上みんな仕事に戻りなさいケとは 一緒に来なさいそう言って部屋を出て行っ てしまった俺は言われるがまま後をおった その後社長室へ呼ばれた俺はお母さんだっ たんですね全く知りませんでした親父は これを知っているんですか黙っていて ごめんなさいあなたのお父さんはこのこと を知っているわ黙っていてもらっていたの 大学まで行かせてやれなかったことを後悔 しているわその分私がちゃんと見ておく 約束だったのに本当に辛い思いをさせて ごめん なさい俺は母親はいないと言われていたし にはその話はしないようにしていたのに 突然俺を息子と呼ぶ人がまさかの勤めて いる会社の社長だったなんて戸惑いが隠せ なかっ たその後これまでの経緯などを話して もらい仕事へと戻った戻った途端先輩や 同僚から質問攻めにあったが俺はこれまで 通り接してもらえるようにお願いしたそこ からは今まで通りの仕事に戻ることができ た学歴で判断するような人はもちろんい ない俺は俺の役目を果たすために仕事に 励んだはる人はと言うとシで毎日の多忙な 雑部に追われている聞くところによると まだなんで俺がこんなところでとか言って いるようだ学歴主義が治るのはまだまだ先 になりそうだ [音楽] 定学歴の無能に聞く薬はないぞお前の頭の 悪さは一生治らない なゲラゲラと下品な笑い声をあげているの は俺の元上司である上野さんここはとある 私立病院でまさかこんなところで元と上司 に再開するとは夢にも思っていなかっ た上野さんの笑い声に周りにいた人たちが 何事だとじろじろ見てくる上野さんは俺が 部下だった頃からずっとこんな感じだった 周りの目を気にせず俺のことをひたすら いびり倒して馬鹿にするのだあの時は部下 だったから言い返せなかったけれど 今は 違うあのですね上野さん俺の話 を俺が元上司をいめようとした次の瞬間 予想だにしないことが起こっ た俺はどこにでもいる サラリーマンというには少し変わった経歴 を持っている父は仕事が特殊なもので日本 中どころか世界中を仕事で駆け回っている 人だった俺が生まれる前は母も一緒に父の 仕事について言ったのだが俺が生まれると 赤ん坊を抱えて世界中を回るのは 難しく母は父について行くのをやめて とある都心部で俺と2人で暮らすことを 選択中学1年生の頃までは母と2人で平穏 な毎日を送ってたのだがアメリカの死者で 落ち着くことになったあちらに永住するよ ある日帰国した父が突然そんなことを言っ てきた母も俺もその報告を聞いた直後は 驚いたがあらそうじゃあ私もアメリカに 永住するわ え母はあっさりとそう決めて俺にあなたは どうする と聞いてきた俺がこちらに残るなら中学 卒業まで母は日本に残って俺と住むと言っ てくれた高校に入ったら1人暮らしをする ことになるだけどこの時の俺はまだ中学1 年生両親と離れて暮らすなんて想像した だけで寂しかっ た俺も行くよあまり深く考えずにそう答え てすぐさま俺たち一家はアメリカへ移住し たそんなことがあり俺の日本国内の学歴は 中学の途中で途切れているのだそんな少し 変わった経歴なので人に説明する時は少々 面倒だそして俺のこの経歴がとんでもない 誤解を招くことになっ たはお前生卒なのえいや違いますよ28歳 までアメリカで暮らしていた俺だがこの度 とある事情があり1人で日本に帰国両親は そのままアメリカに住み続けている帰国し た俺はこちらで就職活動をして幸いなこと にとある企業にすぐ採用してもらえたのだ かなんで生卒の定学歴がうちみたいな そこそこ大きな企業に就職できるんだよ 意味わからん人事は何を考えてるんだいや だから俺は小説じゃないですよ俺の歓迎会 で絡んできたのが同じかの上司である上野 さん だ課長補佐である上野さんは先ほどまで 課長の隣にいたのだがいつの間にか俺の隣 に来て今までの経歴を掘り聞いてきたのだ とある事情があって過去のことはあまり 話したくない俺はつまんで自分の経歴を 話したのだが海外へ引っ越したので日本の 中学を途中で退学したという言葉を上野 さんはなぜか卒と受け取ったのだ何度も卒 じゃないと否定するのだが上野さんは俺の 聞いくれ ない高卒は今時珍しくないがまさか卒が 存在するとはなお前どんだけ頭悪いんだよ それとも中学に行けないほど貧乏だったの かゲラゲラと下品な笑い声をあげる上野 さん周りも卒じゃないですよと援護して くれるがすっかり酔っ払っている上野さん の耳には届いていないよだこの人の立場は 課長補佐なのだが社長の親戚ということも あり周りは下手に言い返すことができない らしい実際逆らった人が過去に首にされた という噂が流れている勘違いして軽く からかわれるだけなら別にいいのだが上野 さんはかなり正格が悪い人だっ たこの日から上野さんは俺のことを名前で 呼ばず生卒とか定学歴と呼ぶようになった のだあのそういう呼び方はやめて いただけるとは俺に逆らうつもりか実際に お前生卒の無能じゃねえかちょっとでも 言い返せば倍の嫌味になって帰ってくる 始末そして最近では上野さんはからかう だけでなく嫌がらせをしてくるようになっ てきた あまりの暴言にこれを録音して訴えれば 勝てるのではと思ったほどだ嫌がらせに 関しては仕事の足を引っ張ったり俺の私物 を隠したりなど地味に被害が出ている上野 さんに絡まれている俺を哀れんだのか同僚 がこんなことを教えてくれ たあの人自分より立場が下でしてこない だろうっていう人に目をつけて意地悪する のが趣味みたいなんだそのせいで辞めた人 もいるし君が採用されたのは上野さんの せいで辞めた人の分の席が空いていた からって言われているよとんでもない悪趣 だなと思ったけど口に出すことはしなかっ た社会に出れば一定数上野さんみたいに 理解できない人間は存在しているだけど 自分がそういう人に目をつけられるとは アメリカにいた頃は人種差別が根強く残る 地域にいたせいか理不尽な扱いを受ける こともあっただけど上野さんの俺に対する 嫌味や嫌がらせは彼の勘違いから来るもの だしそんな不当な扱いを受ける理由も背景 も何も ないただ単に本人が面白がってているだけ だ28歳という中途半端な年齢で最終職に は難しい不興の真だな上野さんの理不尽な 扱いに必死になって耐え続けていた がなんだこのボロい布は返してください それは祖母が亡くなった祖父の着物を リメイクして作ってくれた 巾着袋祖父のことが大きだった俺にとって は大切な片でいつも肌身離さず持ち歩いて いた しかしこんな汚いものはさっさと捨てろ そう叫ぶと窓から投げ捨てたの だ俺は慌てて外に出て巾着袋を回収する 汚れやははないようでほっと胸を 撫で下ろしたそんな俺をのさんは窓から ニヤニヤと見ているその習学な顔を見た 瞬間この会社にこれ以上いられないと思っ た結局俺は1年ほど勤めて退職し たおとうとやめるのか定学歴の無能はどこ に最就職するんだま生ぜバイト程度だな 底辺人生 楽しめよ上野さんは最後まで俺のことを 楽しそうに馬鹿にしてい たそれから1年後俺は健康診断を受ける ために私立病院にいた着慣れない病院義は 心もとなくてなんとなく落ち着かない検査 ごとに病院内を移動して最後に神殿図の 検査を受けるために病院内を歩いていたの だがそこで思わぬ再会を果たす お前浜辺かえもしかして上野さんですか 突然声をかけられて驚き振り向くとそこに いたのは元上司の上野さんだった上野さん はラフなジャージ姿で驚いた顔で俺を見て いる何してんだこんなところでえっと俺は その上野さんから受けた散を思い出して 思わず体がばってしまうそして彼は俺が 病院義を着ているのを見るとにやりと嫌な 笑を浮かべた1年前に見たのと同じあの笑 この顔は俺のことを見下し馬鹿にするのを 心から楽しんでいる顔 だお前何か病気でもしたのかわいそうにな 学歴だからまともな仕事につけないだろ低 収入で病気になるとか人生積んでるよな 健康診断を受けに来ているだけと言おうと したのに上野さんは勝手に勘違いして ペラペラと喋り出すそういえばこの人は俺 のことを最後まで生卒の定学歴だと勘違い していた人の話を聞かないで勝手に自分の 思い込みで他人にするこの人はそういう人 だったなとようやく思い出し た俺は入院している友人のお見舞いに来た んだよ俺はお前と違って健康そのものだて いうかお前何の病気なんだ入院するレベル なんて相当だよな普段の健康管理がなって ないからそんなことになるんだぞいや俺は ま定学歴の低収入は自分の健康に気を配る 余裕もないかかわいそうにな金がない ばかりに病気になっちまっ て俺は一言も低収入だと言っていないし金 がないから病気になったとも言っていない 上野さんは勝手に自分の頭の中で かわいそうな元部下を作り上げてそれに 対して見下し馬鹿にする発言をしてい たまぜ治療頑張れよなでも定学歴の無能に 聞く薬はないぞお前の頭の悪さは一生治ら ないなそういいゲラゲラと下品な笑い声を あげた周りの人たちは何事だと驚いた顔で 上野さんを見る彼は人目を気にするより俺 を馬鹿にして自分が気持ちよくなることを 優先しているようだ相変わらずとんでも ない人だな信じられない気持ちで上野さん を見るさすがにこれ以上騒がれるのは まずいしいい加減この人の誤解を解いて おきたいなので俺は少し大きな声で上野 さんに声をかけ たあのですね上野さん俺の話を聞いて くださいと言いかけた次の瞬間先生慌てた 様子で駆け寄ってきたのはこの病院の看護 師だ彼女が先生と呼んで見つめていたのは あはい何ですか看護師は一直線に俺の元へ 駆け寄ってきてこんなことを言ったあの今 から救急で患者が運ばれてくるそうです おそらく緊急オペが必要になるかと申し訳 ないですけど健康診断は中止にして くださいわかりましたに向います君は 受け入れの準備をはい俺の指示を受けた 看護師は再び慌てた様子で去っていった その場に残されたのは驚きの顔をしている 上野さんと俺はなんだ今の急いでいるので 手短に説明しますねそして俺から語られた 真実に上野さんは信じられないと言った 表情を見せた はこの病院で健康診断を受けるために病院 義を着ていたのだが普段はこの病院で働く 医者だありがたいことに周りからは若いの に腕がいいと頼られることが多い俺は中学 1年生の時に父親の仕事の都合でアメリカ に渡った意を構えた地域は人種差別が 根強く残るところそんなことも知らなかっ た俺は学校に行き衝撃を受け た俺はアジア人というだけで学校中の生徒 から差別を受けたのだ日本では考えられ ないことだカルチャーショックとあまりに もひい扱に俺は衝撃を 受ける毎日冒険を浴びせられる中俺は とある決意をしたアジア人だからて理由で 見下されるのは納得いか ないあいつらより上だって証明できれば 差別を受けなくて済むかもしれないそう 考えた俺は必死になって勉強に励んだ そして猛勉強の末偏差値の高い大学に合格 高校でも差別を受けたが俺がいい大学に 合格したと聞いた時の奴らの顔は正直見物 だった大学がある地域は人種差別がない ところでここで俺は周りの目を気にせず 過ごすことができた進学したのは国内でも 有数の医学部がある学校俺は学校を卒業後 住んでいた場所に戻り医者になった医者 なら周りに馬鹿にされることもないだろう そう思っていたのだが現実は甘く ない今度は病院内のスタッフたちから人種 差別を受けてしまったのだどこに行っても 結果は同じか10年以上差別を受けた俺の 心はすり減っていて次表を提出した俺は 帰国することを選んだ幸いなことに両親は すでに他の地域に移り住んでいるので差別 を受けることはない俺も別の病院で医者に なるという選択肢もあったのだが差別が 当たり前のアメリカという国自体にけが さし 日本に戻ることを選択したの だとりあえず職を見つけないとなそして たまたま目に入ったのが前の職場だ そこそこの大手企業で待遇もいいのに中途 半端な時期にも関わらず募集広告を出して いたのが目を引いたの だそこで上野さんから嫌がらせを受けて 耐えきれなくなり退職バイトでもするかと 思っていた矢アメリカの大学の同期で同じ 日本人の友人からこんな連絡を受けたうち の病院人手が足りないんだ手伝ってくれ ない か俺は友人の誘いにすぐ承諾したあちらの 病院ではダメだったけど日本なら大丈夫か もしれない一るの希望をかけて就職した立 病院は俺にとって非常に働きやすいだった なんと言っても人種差別がないし患者さん たちは穏やかな人が多い一緒に働く病院 スタッフもいい人たちが多くてこれが俺の 転職だったんだと思えた俺の話を聞いた 上野さんはポカンとした顔をしていた まさか自分が見下していた相手が帰国市女 でさらに医者として働いているとは思って も見なかったのだろう そして俺はとあることを知っているああ それと上野さん勝手に病室を抜け出さない でくださいねまだ安静にしてなきゃだめ ですよえ女遊びはほどほどにしないとまた ひどい病気を移されちゃいますからねそれ に奥さんにバレたら離婚されるかもしれ ませんよそう上野さんは友人のお見舞いの ためにこの病院にいるのではないは デリヘル城にひい性病を移されてしまい 入院して治療を受けているのだごまかせば いいのに診察時には彼は素直にデリヘル城 に移されたと医者に言ったらしいそれを横 で聞いていた女性の看護師はどん引き彼女 から他のスタッフにデリヘル城に性病を 移された患者がいると伝わり今となっては 病院中が知っているのだ上野さんは院内で ちょっとした有名人だもちろん悪い意味で 有名になっているのだがじゃあ俺は仕事に 戻りますので上野さんも病室に戻って くださいね馬鹿にしていた相手より格下だ とけけられさらには自分の恥ずかしい病気 まで知られてしまった上野さんは顔を 真っ赤にしてブルブルと震えているだけど 俺に対して何も言い返すことはでき 黙ってその場に立ち尽くすしかできなかっ たその後上野さんは院内で俺に会うと あらさに避けるようになったあんなに偉 そうにしていたのにと呆れてしまう上野 さんの病気は無事に完治したが入院中は誰 もお見舞いには来てくれなかったどうやら 奥さんに浮気がバレたようで入院中に離婚 届けを突きつけられたらしい テーブルに置かれた離婚届けを見て がっくりと肩を落としている上野さんを数 名の看護が目撃したそうだ伝え聞いた話に よると奥さんは子供を連れてすでに家を出 たらしいせっかく退院できたのに全く嬉し そうじゃない様子で病院を後にしたそう だ一方俺は医者としてこの病院で働き続け ている俺を拾ってくれたこの病院に恩返し ができるよう今日も精一ぱい働いている [音楽] よ明日離婚届けを提出することが決まった その夜ガチャッと寝室のドアが開き もぞもぞとあつ子が俺の布団に入ってきた どうしたのあつ子は黙ったまま布団の中で うずくまって いる俺はどうしたらいいのか分からず黙っ ている と俺の名前はコータ俺は自分のことで精 一杯で周りを気にするのが苦手な鈍感男 若い頃から学内で起こっている事件は 終わって数ヶ月経ってから知るくらいだっ たひつの話をしてるんだよと言われること が日常だったそんな俺が就職し働き出した 数ヶ月後に運命的な出会いを果たしたのだ 相手の名前はあつ子彼女は俺とは正反対で しっかりした性格で何でも率なくこなす ところが俺にはとても輝いて見えた俺には 何も魅力がないと思っていたのだがあこは こたと一緒にいると落ち着くのいつでも そう言ってくれて俺は安心した俺たち夫婦 は共働きだったがあつ子は俺よりも少し 早く家に帰ってくることがほとんどだなの で俺がキロに着く頃には全て揃っており俺 は帰ってすぐに晩御飯にありつくことが できるどこにそんな時間があるのかと疑問 に思っているが俺にには到底できることで はないのは明らかだっ た俺はあつ子と一緒にいられて幸せだっ たしかしある時こた話があるんだけど神妙 な持ちであつ子がダイニングテーブルに 座っていったこれまでとは全く異なる 雰囲気に俺は不安を覚えた改まってどうし たの 俺は恐る恐る聞いた突然で申し訳ないんだ けど離婚してほしいのあまりにさらっと あつ子の口から言葉が出てきたため俺は何 を言われたのか理解できなかったえ変な声 が漏れ少し遅れてあつ子の言葉が俺の頭の 中を回っ た離婚なんでだよそんな急にする話じゃ ないだろが何か悪いことでもしたっていう のか気に入らないんだったら直すよ教えて くれよ俺はあつ子がこんな話をするなんて 全く想像していなかったためパニックに 陥っていた俺は何もあこの勘に触るような ことは全くしていないと思いたい黙ってい たあこが口を開いた急でごめんなさい あなたは悪くないの私が勝手にそうしたい だけ私たち子供もいないじゃない今じゃ ないと手遅れになってしまうのあこの説明 では到底納得でき ないそんなの理由になっていないじゃない か悪いところがあるんだったら教えてくれ よ悪いところなんてないわあなたといると ほっとするそれは昔も今も変わらないでも それが私にとって退屈だったのこんな 身勝手な私を許してほしいなんて思ってい ないわ本当にごめんなさいそこまで言われ てしまうと俺はもう何も言えなくなって しまったやるべきことがあったのなら今日 よりももっと前に気づいて変わっておか なければならなかったのだもうあつ子の口 からそれを言わせてしまっては今更俺が何 を言おうと手遅れだこのまま俺が引き止め たところでこの気持ちを変えられるとは到 思えなかったそしてこのままいてもあ子に とってはより退屈な毎日が始まってしまう のだから俺はあつ子を退屈させてしまって いたことにショックを受けたが確かに子供 のいないこのタイミングで行ってくれて よかったと思った分かった俺の方こそ済ま なかった俺がもっと気の聞く男だったら こんなことにはならなかったんだもんな 本当にごめんなさいでもあなたと過ごした 時間は本当に楽しかったわ ありがとうそんなこと言うなよ俺が捨て られるみたいじゃないか実際そうなんだ けどさごめんなさいその後俺とあつ子は今 住んでいる住居やお金の振り分けを考えて いった夜も遅くなったのでその日は 切り上げた次の日いつものように目を 覚ますとテーブルにはいつものように 朝ご飯が準備されていた昨日のことが嘘の ような日常だあれは夢だったのか寝ぼけ まこにそんなことを思っていると今日の 仕事帰りに離婚届けを持ってくるから夜に 位しましょうね今日の晩御飯は何にすると いうようなテンションで話しかけてきた あまりのスムーズさにうんか することができなかったその後会社へ 向かったのだがどこか身が入らず仕事中も ぼーっとする時間が増えていたその様子を 気にした同僚が話しかけてきたおいこた 大丈夫か朝からぼーっとして何か悩んでる のかああちょっとな昼に話聞いてくれる か俺もこのままでは仕事にすと思い同僚に 吐き出すことにしたそしてお昼休み同僚と 近くのランチに向かい話を聞いてもらう ことになった実は昨晩妻から離婚を 切り出されたんだ注文をしてそそう俺が口 を開くと同僚は飲もうと口に運んだ水を 吐き出してしまった婚お前のところそんな に仲悪かったかなら驚きを隠せない様子の 同僚が聞いてきた仲は悪くないと思うだ けど俺といると退屈だったんだって子供も いないし別れるなら今しかないってそれで コトはどう思っているんだよ俺は退屈にさ せていた側だからそうだねって言って今晩 離婚届けにサインする予定だ同僚は驚きを 見せたが眉を寄せて何やらをしているよう だしばらくして口を開いたもしかしてだ けどな太の奥さん浮気してたんじゃないか 浮気がバレて離婚ともなれば裁判沙汰に なったり慰謝料を払わなくちゃいけなく なったりするだろうそれが嫌で退屈だ なんて言ってそれをまかれようとしている んじゃない か同量は探偵にでもなったかのように 人差し指をおでこに当てながら話した 俺はそんなこと考えもしなかったため驚い たそんなこと考えたこともないよいや あつ子に限ってそんなことはないそもそも あつ子は仕事が終わればすぐに家に帰って ご飯の用意を完璧にしているんだ毎日だぞ そんな浮気なんてする暇があるわけない じゃないかそれでも同僚は自分の推理に 寄っているようだいいやそれでもそんなに 急に離婚だなんて怪しすぎる太がどん臭い のをいいことに丸め込まとしているに違い ないぞ確かに俺はどん臭いよだけどそれと これとは違うさすがの俺でもあこの変化に 気づかないはずがないだろう俺は同僚の 推理を真光から否定したまあこたがそれで 納得しているんだったら俺はこれ以上言わ ね早く次のいい女見つけるんだな同僚に話 を聞いてもらったことで俺は少しすっきり した同僚の推理は気になるところではあっ たが本当に俺が知っているあ子はそんな ことをする女性ではないしあつ子はもっと アグレッシブな男性がタイプなのだろうと いうのはしっくり来たのだ同僚に話を聞い てもらったおかげで午後の仕事はいつも 通りこなすことができたむしろ頭が すっきりした分いつもよりもはったかも しれ そして定を迎え会社を出る準備をしている とまたもや同僚が現れ たこたやっぱり俺は気になってしょうが ない奥さんのことを疑っているわけじゃ ないんだが俺はこたに幸せになってほしい と思っているそれは分かってほしい俺と 同期入社したこの同僚は入社当時から馬が 会いよく話を聞いてくれている中だった俺 とは正反対な性格で明るく多くの人と交流 していたなんで俺と仲良くしてくれている のか分からないくらいだっ たそれはありがたい今日の晩にまた話を するんだお互い後悔しないように話し合い をするよ分かった明日また話を聞かせろよ なへこんだら俺を呼べよそう言ってその場 を離れた俺はそのまま家へ帰ったこれで あこと離れ離れになってしまう最後の夜に なるの かそんなことを考えると少し寂しい気持ち になったでも仕方ないそれぞれが前に進む ためだ思いを巡らせているとあっという間 に我が家の前についてしまった中から光が 漏れておりすでに熱子が帰宅しているのが 分かった俺はドアのに手をかけドアを開い いつものように家中に晩御飯のいい香りが 充満していた今日は中かそんな独り言を 言いながら家の中へと入って行った ダイニングに入るとキッチンに子の姿が あり俺が入ってくるのが分かるとお帰り なさい晩御飯できてるよといつものように 声をかけてくれたいつものように ダイニングに いつものように向いに子が座ったいただき ますいつものように手を合わせ食事が 始まったいつも通りの風景だったのだが 今日は1つだけ違っていたダイニングの隅 に髪が1枚置いてある俺は視界に入った それを無視してシチュを食べたあこも全く それに触れずにいつものように晩飯を 楽しんでいたいつも俺は聞き役であつ子が 今日会った出来事や最近の流行りを喋って いる俺はいつものようにその話を聞き ながらもこれが退屈だったんだろうなと 階層に浸りながらあこの話を黙って聞いて いた晩御飯も終わり食器をまとめて キッチンに持っていくとあとはやっておく から置いておいてこれもいつものお決まり のセリフだ俺はご飯を作ってもらったんだ から洗い物くらいわと思ってキッチンに 立つんだがいつもこう言われてしまう 仕方なくダイニングに戻ると大福で テーブルを拭いてこっちに座って先ほど テーブルの隅にあった髪を前に差し出して いったうん俺は合槌だけ打ち椅子に腰かけ た 髪を見るとすでにあこの文は書いてある ようだった俺がまじまじと見ているとあこ がペンとハコを持ってきてくれたああすま ないそう言ってペンを受け取り記入を始め た書き終えるとありがとう昨日も言った けど私のわがままを聞いてくれて本当に ありがとう明日出しておきますね家も話し たようにまでには出ていくから ね事務連絡のように淡々と言葉を並べる あこに俺はもう何も言葉が出なかったそれ から俺は寝る時間になると寝室へ向かい先 に電気を消した布団の中で目し起きた 出来事を1つ1つ思い返していたこれで 良かったんだよなそうもらし目を閉じた時 ガチャッと寝室のドアが開きももとあこが 俺の布団に入ってきたどうしたのあつ子は 黙ったまま布団の中でうまって いる俺はどうしたらいいのか分からず黙っ ていたが離婚を承諾してくれてありがとう これで私は自由になれた俺はあつ子が俺と いることがそれだけ苦しかったのかと思い 申し訳なかったこれから好きに生きろよ お やすみありがとうおやすみなさいそう言っ てそのまま寝た翌朝俺が目を覚ますと同じ 布団で寝ていたはずのあ子の姿がなかった もう先に行ったのかダイニングに行っても あつ子の姿はなくすでに家を出た後だった ようだダイニングテーブルにはラップを かけた朝ご飯が用意されていたもう夫婦 じゃないって言うのに 俺は独り言を漏らしながら朝ご飯を食べた ご飯を食べ終えてからお皿の下にメモが 置いてあることに気がつい たこれを読んで俺は驚愕したメモにはこう かかれていたもう夫婦じゃないから最後に 伝えておきます来週彼との結婚式なの あなたと別れることができなかったら実現 しなかったわ本当に離婚を承諾してくれて ありがとうあなたもお元気で俺はそのメモ で全てを理解した昨日同僚が言っていた 通りじゃないか俺は今まで騙されてい たってことになる俺はどうしていいか 分からず同僚に電話をかけ たおはよう朝からどうした寝ぼけている 同僚にこれまでのことを説明し た昨日教えてくれた通りだったよ俺は浮気 されて 騙されていた今朝そう書いたメモが置いて あったもう昨日離婚届けを書いて今出しに 行っているだろうから手遅れだどうしたら いい俺はもう同僚に助けを求めるしか方法 はなかった同僚はその話を待ってましたと 言わんばかりのテンションで言っ たそうだろ俺の言った通りだろうよその メモを取っておけよ決定的な証拠だ指紋を 取りたいから大事にしておくんだ実はもう 動いている昨日どうしても気になって 知り合いの弁護士と探偵に依頼しておいた んだお金のことは気にするな昨日の太の話 では俺の中ではもう真っ黒だったんだ俺に 任せておけその後同僚に言われた通りの ものを揃えて指定された場所へ行った弁護 士事務所のようだったそこに同僚がおり 今日は緊急事態のため会社を休んでおいた 太の文も言ってあるから安心しな用意した ものを持ってきたか俺は言われた通りの ものを渡したすると同僚はさすがだな実は 太の元嫁さんの相手はすでに分かっている そして重大なのは太と結婚していたことを 相手が知らなかったことだ黙ったまま太と 別れ 新しい相手と結婚しようとんでいたわけだ ありえないだろう俺はあまりの急開にどう なっているのか分からなかったが同僚が俺 のためにすごく尽くしてくれていること だけは分かったあとは俺たちに任せろ絶対 にギと言わせてやるから なそれから数週間経ったある日俺の口座に 数百万が振り込まれていたのだ 俺は慌てて同僚に連絡を取るとおちゃんと 入っていたようだな感謝しろよこたの 気持ちを踏みにるとどうなるかちゃんと 言ってやったからな同僚は鼻高らかに言っ た何があったんだ全く予想がつかなかった ので同僚に説明を求めた話によるとあ子は 俺と別れた後新しい恋人の家に転がり込ん でいた あつ子にバレないように俺が準備した あつ子が書いた俺へのメモ書きと俺との 結婚式の写真を新しい恋人へ見せたのだ そして俺と結婚していたこと離婚をして あなたと結婚しようとしていたことを 打ち明けると恋人は激怒したというなぜ ならその恋人はあつ子が独身だと信じ込み しかも実年齢の10歳も下で伝えていたと いうことだった あとはその恋人と協力して結婚破棄慰謝料 請求をしたというわけだ話を聞いた俺は 驚愕して何も言えなかっ た太は人を信じすぎるそれがいいところな んだけど な本当にありがとうこのままだと俺はどう なっていたことか弁護士や探偵費用も しっかりもらったから気にすんなその後は ったことだが子は今までに何度も婚約者を 見つけては破局を繰り返していたそうだ俺 はと言うと会社の取引先でばったりあった 物越柔らかな女性と息統合しお付き合いを 始め た今度は退屈だと言われないようにしよう と生きんでいたがその女性からは太さんの 素直なところが好きですと言ってくれる それならありのままでいようかなと 思い直したのだった [音楽]

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