【まとめセレクト31】怖い話5選 2024年2月配信 オリジナル実話怪談Ghost Story based on true events

[音楽] 不動産屋さんの怪談です。このお話は以前 外食業の会社にお勤めだったKさんがその デリバリーピザ部門の方から意見交換会の 打ち上げで聞いた体験談 です。その方を仮に泉さんとしておきます。 泉さんは大学生の時に大手レストラン業の 会社が経営する、ピザの店舗でアルバイトを していたそうです。バイトを始めたばかりの 頃は、主にピザの配達係を任されていました ある日のこと、いつものように配達を頼まれたので、 焼き上がったピザを箱に詰めて バイクで配達先に向かうことになりました その配達先はお店からバイクで10分 ぐらいのところにあるマンションの部屋 だったそうです。泉さんは温かいピザを持っ てマンションのエントランスの インターホンで、お客さんの部屋番号をおし て呼び出しました 今はそれが何号室だったか残念ながら泉 さんはよく覚えていないそうです さて少し待っても先方からは何の応答 もなかったので、もう1回押してみましたが それでも応答がなく、その後何回か押し続け てみました。結局お客さんは出なかったので 泉さんはひょっとして行き違いでお客さん は外出したのかな?と思いました そこで泉さんはお店に電話を入れて配達先 が不在のようだと説明し、お客さんの携帯に かけて、確認してくれますか?と伝えまし た。すると数分後に店長から折り返しの電話が かかってきました。泉さんは「どうでしたか?」 と聞くと店長は、「泉君、悪いけどもう帰ってきて」 と言われたそうです。そこで「何があったん ですか?」と尋ねると 「それがね、お客さんに電話かけたんだけど、 『この番号は現在使われておりません』ていう アナウンスが流れたんだよ。だからお店の 従業員にこのオーダー誰が取ったのって 聞いたんだけど、誰も取ってないって言うん だよ。でもオーダーの紙が出てるから、そんなことは ありえないんだよね」というのでし た。泉さんも妙だなと思っていると マンションのエントランスに若い女性 2人組がいることにがきました。どうやら その女性たちはマンションの住人のようで、 泉さんが店長とやり取りしているのを聞いて いたようでした。そしてこそこそと泉さん の方を見て何か話していました。泉さんが 女性の1人と目が会うと、その女性が 話しかけてきたそうです 「あの、それって、〇〇号室の宅配ですか?」 というので、泉さんはお客さん本人かと思い 「ええ、そうなんです。〇〇号室の方ですか?」と 聞くと「いえ、同じフロアのものだけど、 その部屋の方、今いませんよ」というので「あ〜、お 出かけされてるんですか」と尋ねました。すると 「違う違う、そもそも〇〇号室は誰も 住んでいないんですよ、空室なんです」という のでし た。泉さんがわけがわからないという顔をして いると、「前にもね、お兄さんみたいな宅配の 人がずっとインターホンをおしてるの見たのよね、 多分いたずらされたんですよ」と女性は 教えてくれました 泉さんは驚きましたが仕方がないので 店長に連絡して、ことの次第を説明し、お店に 戻ったそうです。そして行場のないピザは アルバイトの仲間と食べたということでした さてその後、泉さんはそのデリバリーピザ の会社に就職し、バイトで働いていた店舗で 正社員として、そのまま働くことになりまし た。そしてその店舗で3年働いた後に都内の 別の店舗の店長を任されたそう です。ある日その新しい店舗で泉さんは アルバイトの新人の武田君という子に仕事 を教えていました そしてまず武田君にはピザの配達を任せ たそうです 泉さんは焼き上がったピザを箱に詰めて 武田君に渡して「武田君、安全運転でお願いします」 と声をかけバイクで配達に向かって もらいました そのうちお店は注文のピークに入り 忙しくバタバタしていたそうです すると泉さんは武田君が配達に出て かれこれ1時間は経過していることに気がつき ました。『おかしいな、道に迷うわけないし な』 そう思い、泉さんは武田君の携帯に電話をし てみたそうです すると『電源を切っているか電波の届か ないエリアにいます』という例のガイダンスが 聞こえてきました。一体どこに行っている んだと泉さんは少し心配になり、すぐ オーダーの内容を確認してみまし た。するとそのオーダーは泉さんの店舗が カバーするエリアの外から来ていたことが 分かりました 本来エリア外からの注文が入った時は、 その最寄りの店舗に宅配を転送する システムでしたが、なぜか泉さんの店舗が 受けてしまいました。そこで泉さんは「ごめん、 このオーダーとったの誰?エリア外のオーダ なんだけど」と聞いてみたそうです。でも誰も そのオーダーを取った覚えがありません でした 泉さんはそんなわけがないと思いながら も、どうすることもできないので、泉さん自身で このオーダーの住所に行ってみることに しました 車のカーナビに住所を打ち込んで気がついたの は、そこは片道1時間近くかかるところでした そこで泉さんは武田君が事故にでも遭っているのでは?と嫌な予感がし、急いで車を 走らせまし た。しばらくして泉さんは「おや?」と思いました そんなに頻繁に通る道ではなかったのです が、この道は以前来たことがあると思った そうです。そして「ああ〜、あの時の!」と気がつき ました それは以前アルバイト時代にいたずらで 宅配させられた、あのマンションに向かう道 だったのです。さらにカーナビの案内に従っ ていくと、やっぱりいたずらされたあの マンション、そこに到着したそうです。そして 泉さんはマンションを見て困惑しました そのマンションの周りはぐるりと工事用の 特設フェンスが設置されており、フェンスには 解体予定の告知が書かれた看板が貼って ありました。泉さんは『どういうことだ?』と思い ました。すぐフェンスの周辺を調べると、泉 さんの店舗の宅配用バイクが止まって いました。ですから武田君がここまで来たこと は確かでしたが、一体どこに行ってしまったのかと 泉さんは思ったそう です。するとそのバイクの近くのフェンスが 少しだけ開いていたので、泉さんは『まさか 武田君ここから入ったのか?』と嫌な予感が しました。大人しい真面目なマニュアル通りに 動くタイプの子でしたので、ありうると思った そう です。そこで解体予定の立ち入り禁止の マンションですから、泉さんはすぐに近くの 交番に行き、従業員が解体工事予定の建物の中に 入ってしまったかもしれない、と事情を 説明しました すると警察官はすぐに管理会社に連絡し てくれたそうで、しばらくして管理会社の人が 駆けつけてくれました。そして警察官2人 とその管理人とで武田君を探すため マンションの中に入っていきまし た。しばらく泉さんが心配しながら待って いると、2〜30分ぐらいして、彼らが戻ってき たそうです。すると警察官2人に両肩を支え られながら、武田君がよろよろと歩いてき ました 泉さんは一体何が起きたのか、呆気に取られ たのですが、武田君は朦朧とした感じで、声を かけても無反応で、すぐ話せる状態ではあり ませんでした。そこで一旦交番に行き少し 休ませて、落ち着いたら武田君から何があっ たのか情を聞くということにしたそうです さて我に返った武田君から聞いた説明 はこうでした 武田君はお店で宅配を頼まれて住所を 確認した時、確かにいつもよりちょっと遠いな と思ったそう です。それでも仕事ですから住所の マンションに向かいまし た。するとそこは普通のマンションで、武田君が エントランスで部屋番号を押すと インターホンから「どうぞ」という声が聞こえ、玄関が 開いて、中に入れたそうです。そこで エレベーターに乗り込み、目的の部屋のある 階で降りて、その部屋の前まで行きまし た。するとその部屋の扉はすでに開いていて 奥さんらしき女性が待っていたということ でした 武田君の話はおかしな点だらけでしたが 警察官や管理人さんはとりあえず静かに 聞いていたそう です。そして武田君が言うにはその奥さんに ピザを渡すと、「ちょっとこっちに来て」と中に 入るように言われ、お酒を飲まされて誘惑された ということでし た。その後もずっとお酒を進められて、いつの間にか 部屋の中で寝てしまった、というそう いう説明でした 最後まで聞いていたその場の全員が 『いやいや武田君、それはありえない』という顔を していたそう です。まずマンションは解体工事予定で フェンスに囲まれて看板も出ているので、誰 が見ても中に入れないのは一目瞭然ですが なぜフェンスをこじ開けて中に入ったのか と聞くと、武田君は普通に人が住んでいる マンションで、フェンスなどなかったという のです また管理人のの話では解体予定です から当然電気が来ていないので インターホンやエンタランスの自動ドア、 エレベーターが動くはずがないということ でし た。さらに誰も住んでいない空っぽの マンションですから、奥さんだろうが誰で あろうが人がいる部屋などないということ そして重要な点は、前室鍵がかかっている そうで、そのドアが開いているということも ないということでし た。これらの説明を聞いて、武田君は愕然と した様子で、インターホンも自動ドアも エレベーターも全て正常に動いていたと 言い張りました。そして武田君は「本当に部屋 のドアが開いていて、奥さんがいたんです! それで無理やり中に連れ込まれたんです!」と 必死に訴えたそうです ところが実際に警察官らの話はこう でした 泉さんから連絡を受け、管理人に手動で 入り口を開けてもらい、警察官2人と管理人で マンションの中に入って行きました。電気 が来ていませんから階段を使って配達先の 部屋のある階に登って行くと、その部屋の前 にピザの箱がポンと置いてあったそうです そこで管理人が鍵でその部屋を開けて みると、部屋の真ん中で裸の武田君が寝ていた のです。 そこで武田君を起こして服を着せフラフラ している彼を抱えて出てきたということ でした 武田君の話が警察官たちの話と噛み合わ ないことだらけで、全員わけが分からず困惑 していました。武田君は部屋でお酒を飲まさ れ、それで酩酊していたのでフラフラだった というのですが、部屋にはどこにもお酒など なく、呼気を調べるとアルコール反応も ありませんでした。つまり武田君はお酒など1滴 も飲んでいなかったのです 一通りの話が終わった時でした。泉さん はふと気になり、そのピザを注文した部屋の 住人の名前が分かっていたので、管理人さん に聞いてみたそうです 「あの、Tさんで名前に心当たりあります か」するとその名前を聞いた管理人さんは 一瞬はっと表情が変わり、数秒間何かを考え てから「いや知らないですね」と答えたという のです。その反応が泉さんには不自然に感じ、 ひょっとして何かしているのではと思い まし た。結局武田君は不法侵入にはなりますが 管理会社の計いで取り壊すマンションです から、今後2度と同じことをしないと約束して くれるなら、不問にします、ということで 一見落着したそうです 泉さんはバイクは後で取りに来ること にして、武田君を車に乗せてお店に戻ることに しまし た。その車中でも武田君は泉さんに「店長!信じて ください!本当に普通にマンションに入れ たんです!奥さんもいたんです!」と繰り返して いたそう です。泉さんは「分かったわかった」と返事を しましたが、まるで異次元に迷い込んだような話で ずっと理解できずにいました さてそれからでした。武田君はお店に出勤 してくれましたが、おかしな行動をすることが ちらほら出てきたそう です。しきりに頭をかきむしったり、テーブルに 座って話をしていると、膝で机を蹴り上げて 周りをびっっくりさせたり、ブツブツ独り言を 呟いたりしていまし た。大学が同じのバイトの子たの話では、彼の おかしな行動には全く心当たりがないと いうことでした そんな中、武田君はバイトを時々無断欠勤 するようになり、泉さんがいよいよ心配していると、 ついにお店に出てくることが なくなってしまいました。連絡しても武田君は 電話に出ず、結局泉さんは上司と相談し 武田君を退職処分にすることにしたそうです 泉さんは少し残念でしたが、確認のため 武田君のロッカーを開けてみたそうです すると泉さんはぞっとしまし た。武田君のロッカーの中の全ての面が 細かい字のいろんな殴り書きで埋めつくされて おり、『大奥さん好きです』『会いたい』などという 内容でした。それを見て泉さんは「ああ〜、これは 無理だな」と思い、武田君が手に負えない状態 なことを知らせるため、緊急連絡先の彼の 実家に電話を入れてみました。すると どうやら武田君は実家に帰っていたようでした。 そして泉さんは武田君のお母さんと じっくり話をすることができたそう です。お母さんの話ではバイト先と同様に 武田君は借りていたアパートでもおかしな 行動をするようになり、叫んだり暴れたり トラブルを起こして強制退去になって実家 に戻されたというでした 今現在は地元の精神科の病院に入院して いるということで、『ああ、そうなってしまったか』 と泉さんは思わずため息が出たそうです。 そしてお母さんは泉さんに「あの〜、店長さん 私たちは息子がおかしくなってしまって からしか見ていないのですが、そちらにいる時に 息子に何があったかご存知ですか」と 聞いてきたので、泉さんは分かりませんとしか 答えられませんでした 泉さんは武田君があの解体予定の マンションに行ったことが原因でおかしく なったと思っていましたが、それを真剣に 悩んでいるお母さんに話すことはできませんでした 。そしてあの管理人さんに Tさんというをあげた時に管理人さんが何かを ごまかしたような反応をした気持ちが わかったそう です。今の泉さんと同じで事実を知っているけれども それを話したところで信じて もらえないから、口を閉ざすのが1番だと 判断したのです。またよくよく考えたら泉 さんもバイト時代にあのマンションに 呼び出されていたことになり ます。もし武田君の向かった部屋が自分が 以前いたずらをされたあの部屋で、自分もその 部屋まで行っていたら、どうなっていたのだろう とふと思うそうです。 不動産屋さんの怪談です。これは東京の副都心 池袋にある、あの複合施設の高層ビルで 起きたお話です 以前にもこの60階建ての高層ビルで の怪奇現象の話をしたことがありますが、実は この辺りはちょくちょくおかしな現象が あるところらしいです このお話をくださった上野さんは当時 その高層ビルを含む複合施設の管理を一手に 引き受けている、ビル管理会社に就職した ばかりでした。上野さんはその日本一高い オフィス棟の総合防災センターで警備の 仕事についていたそうです。仕事内容の1つは 24時間ビルやショッピングセンター などの監視カメラを通して館内の人の流れを チェックすることでした。というのもこの 総合施設では完成当時から飛び降りが非常に 多かったからでし た。高層のオフィス棟からの飛び降りも最初の 3年目ぐらいまではあったそうで、また 併設されているショッピングセンターは 地上4階建てでしたが、その真ん中の 吹き抜けから噴水広場目がけてダイブする人も 後を絶たなかったそう です。さてその高層オフィスビルの48階には 大手の私鉄系の不動産会社が入ってい ました。ショッピングセンターが閉まる時間後も その不動産会社ではいつも誰かが残業 でオフィスに残っていたそうです。上野さんの 警備の仕事は監視カメラだけではなく 実際にオフィス棟の夜間巡回を行って いました。高いビルですから最上階の展望台を 除いて10階ごとに区切り、2人1組で 各フロアの施錠や火器点検をしていたそう です。上野さんと相棒のAさんはその 不動産会社が入っている階も点検する担当 でした 2人は階段で上の階から移動して、各階を 巡回していきました。そしてちょうど不動産会社の ある48階に差しかかったそう です。上野さんはフロアの西側を相棒の Aさんは東側に別れて点検していきました。 そのオフィス棟には真ん中にエレベーター ホールがあるのですが、担当している西側を 上野さんが巡回している時でした。上野さんは はっとしました。エレベーターホールの壁 にスーツ姿の男性がぐったりと もたれかかっていたのです。上野さんは何事 かとすぐ男性に駆け寄ると、男性は小刻みに ガタガタと震えていたそうです。顔は血の気 がなく 呆然として目の焦点が合っていないように 見えました 上野さんはすぐに相棒の東側にいるA さんを大声で呼んだそうです。「おお!どうした!」 と大柄なAさんが駆けつけ、これは自分たち では手に負えない状況だと判断し、直ちに1階の 防災センターに応援要請を仰いだという ことでした。まもなく別の本部待機の隊員が 上がってきて、動けなくなった男性を抱える ようにエレベーターに乗せて連れて行きました あの男性に何が起きたのか上野さんは気 になりましたが、そのままAさんと点検を 続行したそう です。その間男性のいた48階は別の隊員が 調べたのですが、オフィスからはいつもの 東京の夜景が見え、男性が残業していた部屋の 机の上には電話と書類が置いてあるだけ で、何の異常も見られなかったという ことでし た。上野さんは後で男性を救助した隊員たちから 聞いたのですが、エレベーターが1階に 到着するやいなや、男性はへたり込んで しまい、失禁してしまったのだそう です。それを見て隊員たちは男性がよほど 恐ろしい衝撃を受けたのだと感じまし た。上野さんらが防災センターに戻ると男性は ソファーで毛布をかぶりブルブルと震えて 泣いていました 班長がコーヒーを淹れて、落ち着くようにいうと我に返った男性は少しづつ 何があったのか話し始めまし た。ただそれはどの人の良識からも外れた話 だったことは前もって言っておき ます。その男性は仮名ですが宮田さんという 方で、48階の不動産事業部の営業マンでし た。その夜は都内の物件の販売を取りまとめて 決済に向けた書類と新規開拓の案を週末 の会議に向けて作成していたということ でし た。フロアには宮田さん以外誰も残って いなかったので、当時流行りのスポーツ ウォークマンにスピーカーをセットして 音楽を聞きながら仕事をしていました。 そして小腹が空いていたので、サンドイッチに コーヒーを飲みながら書類を作っていた そうです するとふと宮田さんの目の前で何かが 動いた感じがしました。はっとして顔を 上げると、一瞬自分の目を疑い混乱したそう です。正面には都会の夜景が見渡せる窓が あるのですが、その窓に向かって外から男性 が歩いてきていたのです 窓の外にはまるで床が存在するかの ように丸刈りの古い背広を着た男性が こちらに近づいてきまし た。驚愕した宮田さんは全身が凍りついたようになり 男性を凝視したそう です。次の瞬間ドーンという窓を外から まるでドラを叩きつけたような衝撃音がし ました。するとオフィスの窓全てがその音に 共鳴するように揺れていたそう です。それはその男性が窓に激突した音で その窓の外側から両手を広げて張り付き 地上170mの空中に浮いていたのです 宮田さんは自分の理解を超えた光景をまの あたりにし、思考が停止したようになって いまし た。そしてその男は体をバタバタと動かしながら 広げた両手を再び窓にドンと 打ちつけました。するとその衝撃音を合図に したかのように、今度は首だけの男が2人 背広の男の両脇から現れ、窓の外からガラスに のめり込んで溶け込むようににゅ〜っと オフィスの中に入ってきたというのです 『こいつらは何なんだ!人間じゃない』宮田 さんは恐怖が頂点になりました すると宮田さんの考えを読んだかのよう に、窓に張り付く背広の男は消滅していった そうです。そして2つの男の首は部屋の中を 緑色に発行しながらぐるぐると浮遊して いまし た。この異様な光景に驚愕しながら宮田さんは 本能的に身を守ろうと、とっさに机の下に 潜り、首たちの動向を見ていたそうです するとその2つの首は浮遊しながら 何かブツブツと話しているのが分かりました 宮田さんはここからなんとか逃げなくては とそれだけを考えていました。宮田さんの 位置から廊下まで10mです。どうやって首 たちの隙を見て廊下に逃げ出すか考えて いるうちに、なぜかこんな切歯詰まった状況 なのにふと思い出したことがありました この不動産会社のあるオフィス棟は元は 拘置所だったのです。都市計画という名目で 当時の日本一の高層ビルに生まれ変わった のです。この怪奇現象は拘置所と何かしら関係あるのでは? と宮田さんは思いましたが、すぐに 『そんなことどうでもいい!ここから早く脱出 しなくては』と我れに返りました。するとどう やら宮田さんが何かを考えると首たちに 感づかれるのか、宮田さんの居場所が分かっ たようで、緑色に光る首たちはブツブツ言いながら こっちに近づいてきまし た。その時宮田さんはすぐに足に車がついている キャスター付きの椅子が何台か目に つきました。そこで宮田さんは1番近くの 椅子を蹴飛ばして、首たちがそれに気を取ら れている最中に、横に転がりながら廊下の そばまで移動しまし た。こんな時にまたどうでもいいことなのですが 『ウォークマンから中森明菜の曲が流れ ているな』と宮田さんは思わず考えてしまった そう です。するとまた首達は宮田さんが考えたことに気づき 薄暗がりから明るい宮田さんがいる照明の下に出てき ました。そしてその時宮田さんは首たちの顔を はっきり見たそう です。それらは初老の男性たちで、どこにでも いるような普通の人間の顔でした。ただ首 から下がなかったということなのです。 宮田さんはさらに転がって廊下に移動し東側の 非常階段の方にに向かう長い廊下に 飛び込んだそう です。そこには業務用エレベーターがあった のですが、32階で夜間の搬入のためボタン を連打しても上には来ませんでした。首たちは 廊下を行ったり来たり相変わらず ブツブツ言いながら宮田さんを探しています 『もうだめだ!首たちに見つかってしまう! そうだ!階段だ!』とっさに判断した宮田さんは 急いで非常階段に続く非常口のドアを開け ました。倉庫は明るいだけの虚しい螺旋階段が ありまし た。宮田さんはもう無理だと分かり目には涙が 伝ってきたそうです。首たちもそのドア から入ってきていたのです。宮田さんはドアに もたれてついに動けなくなってしまいまし た。すると奇妙なことが起きたのです。首たちは その宮田さんの体をすっとかめて非常 階段の上に浮遊して登っていきました。『ああ〜 良かった』宮田さんは安堵しながらも恐怖で 硬直した体のままでしばらく動けません でした。とにかく戻ってくるかもしれないの で今のうちに逃げなくてはと最後の力を 振り絞り、宮田さんは中のエレベーター ホールまで移動したところで力付き、上野さんと 出くわしたということでし た。さて日頃心霊現象などを信じていない人は こんな話を誰が信じる?誰が真剣に取るか? と思いますが、この後の防災センターでの 対応が不思議でし た。宮田さんの話を聞き終えると班長は 憔悴きった宮田さんに帰宅を促し、家族が迎えに 来たということでした。翌朝複合施設ですから デパート、ホテルもあるので、その長ら の集がかかり、警備司令庁、巣鴨警察署から 警察官らも防災センターに集まったそう です。宮田さんの事件を幹部や警察にどう 話したのかは分かりませんが、しばらく事件 のあったフロアーを重点的に巡回し、非常階段の 長い廊下に警備員の見張りが立った ということです。そして上野さんが聞いた 後日談ですが、また別の事件が起きたそうです。 まず非常階段は普通にテナントさんも日頃 使っていました。ある日宮田さんの事件後は 警備員が非常階段を見張っていたのですが たまたまフロアーの巡回に出てしまった 最中でした 宮田さんの事件があった階より下の職場 の女性職員が誰もいない非常階段を利用して いたところ、首が浮いているのを目撃し 大騒ぎになりました 女性は階段の壁に首が浮き上がって消滅 するのを目撃して失神してしまったそうです そういうわけで防災センターの人たち が宮田さんの話をただの幻覚、妄想と捉えなかったのは おそらく宮田さんの事件以前 にも何か首にまつわる怪奇現象の報告が あったからではないかと思います。最初は 半信半疑でも、たくさんのが報告が入ればさすがに 真剣に取り合うことになったのかもしれ ません。生首の怪談はよく聞きますが、今でも 大都会池袋のど真ん中で目撃談はあるそうです [音楽] 不動産屋さんの怪談、語り手ゆりです。 いつも不思議なお話をくださる上野さんと いう方がいるのですが、その方がこの話を 聞いたのは彼がバイクのツーリングクラブ に参加してバイク屋で仲間と屯ろしている 時だったそうです そこにクラブの役員で仮名ですが太田 さんという還暦を過ぎた男性がハーレーに 乗ってやってきました。太田さんはお店に 入り一服しながら上野さんにふと思い出したように 「後藤が愛宕山で亡くなって10年だ な」とポロっと言いました そのなくなった後藤さんという方は ツーリングクラブが草生期の頃からの メンバーで、イタリア製のバイク、ドカティと 国産のカワサキを所有していたそうです。その イタリアメーカーのバイクに無理に側車を つけていたそうで、車検を通すには毎回 バイクと側車を切り離して通していたと いう、バイク仲間では評判のライダーでした そんなある日、クラブの仲間は秋の ツーリングを計画し 行き先を決めて色々手配をしていたそう です。そんな最中に後藤さんが甲府市の山で バイク事故を起こしたという情報が入って きました 現場は甲府市の甲斐善光寺の脇を抜け、愛宕山を カーブで縫うように続く北の武田神社の前まで 伸びる峠だったそうです。そこは走り屋 が攻めるには最高の曲がりくねった峠でした ですから山梨県では4輪の自動車やバイク の事故が問題にもなっていた道だったそうです 後藤さんが事故起こしたのは深夜でした。 愛車のカワサキで武田神社側より愛宕山の ラインを走っていたそうです。その愛宕山 ラインには変形自転車の大カーブという 通称の、急なカーブがありまし た。その急カーブを曲がる際に後藤さんは ハングオンという自分の体の重心を曲がる 方向に分銅代わりにバランスを取る乗り方を していまし た。その際にバランスを崩しガードレールに 激突して、バイクは大破、後藤さんは地面に 全身を叩きつけられたそうです。すぐに地元の 県立中央病院に担ぎ込まれたという一報 を受け、直ちにクラブメンバーや友人が病院に 駆けつけたということでした。メンバーが 病院に到着したときは、すでに後藤さんは心肺停止 状態で、助かる見込みはありませんでし た。そしてまもなく後藤さんは息を引き取り 葬儀がしめやかに取り行っれたそう です。ツーリングの仲間や生前は音楽バンドも やっていたので、その仲間たちなど たくさんの人が故人をしのんだということ でし た。そして49日も過ぎ納骨も終わって しばらくしてから です。後藤さんの事故以来ツーリングクラブの 活動は一時自粛していましたが、再開する ことになり、関東近県、和歌山や遠く佐渡、秋田 などでバイクの轟音が再び響き出したそう です。ところがそんな最中でした。ツーリング クラブの仲間内から妙な噂が流れてきまし た。それはあの亡くなったはずの後藤さんを見たと いう噂でし た。後藤さんは生前いつも赤いつなぎの ライダージャケットを来て愛車のイタリア のバイクやカワサキにまたがっていました。事故の 日もそのいつもの赤いジャケットを着て いたそうです。たまに上下別れたセパレーツ を着ることもありましたが、赤いライダー ジャケットは彼のトレードマークのように なっていたそう です。ある深夜のこと、ツーリング仲間の Aさんが外出から戻り、ちょうど自宅の前に 着いた時でした どこかから聞き覚えのあるバイクの エンジン音が聞こえてきたそうです すると赤いライダージャケットをきて カワサキにまたがった人が向かってくるのが 見えまし た。Aさんははっとして『あれ?後藤さん?』と一瞬 思ったそう です。よく考えればそんなわけがのです。すると そのカワサキのバイクは赤いジャケットを着 たライダーを乗せたまま、Aさんの家の前を 走り抜けていきました。Aさんは自分の目を 疑いました。それは間違いなく後藤さんだった というの です。また同じツーリング仲間のBさんと いう人がいるのですが、後藤さんとは生前仲 が良かったそうです 後藤さんがBさんの自宅を訪ねてくる 時はいつも決まって玄関ではなく、Bさんの ガレージから入っていまし た。ある夕暮れの時にBさんが自宅の ガレージでバイクをいじっていると、背後に ふと誰かの気配を感じたそうです はっとして振り返ってみると、赤い ジャケットを着てヘルメットをかぶった ライダーがガレージの脇に立っていました。 Bさんは息を飲んだそうです。その赤い ジャケットは後藤さんが事故を起こした時 に着ていたもので、ヘルメットで顔は見え ませんでしたが、間違いなくそれは後藤さ でした この噂はまたたくまに広まったことは言う までもありません。ただこの段階では 後藤さんの幽霊を見たというだけで半信半疑の 人がほとんどで、まだ噂の息を出なかった そう です。それから間もなくでした。また おかしなことが起きました。ただ今回は メンバー以外に起きたのです。後藤さんは 生前イグニションキーに交通安全のお守り をつけていたそうです。それはセルの透明の ビニールに入った鈴のついているお守り でした。ですから後藤さんが鍵を触ると チリンチリンと鈴の音色が聞こえたそう です。その日も夜のことでした。それは ツーリング仲間の自宅で、その仲間の奥さん に起きました 奥さんがお風呂から出て着替えて洗面所 の鏡の前に立った時でした 奥さんの肩越しにチリンという鈴の音が 聞こえてきました。奥さんは『何の音?』と驚いて すぐ鏡越しに自分の背後に映っているもの を見たそうです するとそこには黒いヘルメットを かぶり赤いジャケットを着たライダーが 映っていまし た。奥さんは恐怖のあまり声も出ず体が硬直 してしまったそう です。メンバーではなくその家族に起きた この出来事がきっかけで、もう噂が噂では なくなり、後藤さんの幽霊話は恐怖と脅威に 変わっていきました。このツーリングクラブ はハーレやBMWにドカティ、トライアンフ など海外の大排気量バイクを中心にホンダ、 ヤマハ、カワサキなどのバイクライダーがチームを 作る大所帯で、色々な業種の職業、年齢、性別 が集まっていました。そこへこのご藤さんの 幽霊事件ですから、誰のところに現れるかも 分からず、みんな戦々恐々としていたそうです そんな中メンバーの中に神社の禰宜をし ている方ががいたそうで、クラブの安全祈願も 兼ねて、後藤さんの供養を取り行ったと いうことでした ここまでの話を一通り太田さんは上野 さんにバイク屋でしてくれたそうです。 太田さんの話では、その後、後藤さんの幽霊は現れ なくなったということでしたが、上野さんは 話を聞いている最中に、太田さんのそぶりが ふと気になりました 太田さんがこの話を語っている最中、 時折り言葉が一瞬途切れ、外の東西に伸びる 甲州街道を顔をこわばらせて見ていた瞬間が あったのです 噂をすればというように、同じような 赤いジャケットのライダーが街道を 走り抜けていくのを見たのか、もしくは今だ に後藤さんの幽霊は彼の前に現れることが あるのか、それは上野さんもあえて確認し なかったということでした 不動産屋さんの怪談です。今回のお話は不 動産怪談ではありませんが、かなり不可思議な 興味深い体験談です。心霊スポットで有名 な場所の1つに佐賀県の七つ釜という ところがあります。その名の通り7つの洞窟 が並列している断崖の景勝地ですが、夜は別の 顔があり、数多くの心霊現象が報告されて いるそうです。私の知り合いの人気心霊系 YouTuberさんも、七つ釜に撮影に 行き、体が何かに引っ張られるという怖い 現象に遭遇したそうで、かなりの恐怖を感じ 「あそこはやばいです」と話していました ただある体験談を聞いてから私はそれに 少し疑問を感じるようになりました それは現在福岡市にお住まいの仮名です が朝美さんから頂いたご本人の体験談です それは朝美さんが二十歳の時のことでし た。その夜は朝美さんと5、6人で友人の アパートに集まり、みんなでたわいもない時間 を過ごしていました。だんだん夜もふけて いくと、男子の1人仮名ですが、弘さんが 「ドライブに行きたくなった、誰か一緒に行く?」 と急に言い出しました。そこで朝美さんも 退屈だったので「私行きたい」と言いました。 後の仲間たちはめんどくさいから行かないと いうことで、弘さんと朝美さん2人だけで 夜のドライブに出かけることになったそう です。時間はすでに深夜11時過ぎでしたが 2人は福岡から佐賀県の七つ釜を目指して ドライブをすることになりました。七つ釜は 確かに心霊スポットの面もありますが、有名 な観光スポットですから、2人は躊躇なく 向かいまし た。福岡市から2時間はかかるところで、結局 七ツ釜に着いた時は夜中の2時少し前ぐらいに なっていました。七つ釜は海に面した景勝地 ですから、2人は早速防波堤から20m ぐらい離れた場所に車を止めたそうです そこは駐車場ではなかったのですが目 の前に海が広がり、停泊しているいくつかの 白い釣り舟が見えました。深夜の海の夜景が 広がり2人とも気持ちが良かったそうです 朝美さんはほっとして窓を開けながら 「やっと着いたね」と弘さんに話しかけました すると弘さんが何か言う前に、突然車内 から人間の声なのか動物なのか不思議な くらい低い音で「あ〜〜〜〜あ〜〜〜〜あ〜〜〜」 と聞こえました。朝美さんは驚いてすぐ 弘さんを見たそうです。すると彼は平然と タバコを吸っていました。朝美さんは何かを 聞き間違えたのかな?と思い、またさらに窓を 広く開けてみたそうです すると再び同じ低い何かの声のような 音が車内に響き渡ったのです。さすがの朝美さんも これが弘さんに聞こえないわけが ないので、「聞いた?今の聞こえた?さっきも同じのが 聞こえたよね』と言いました。弘さんは 「ああ、さっきも聞こえた」と妙に冷静に答えた そうです。朝美さんは少しパニックになり窓 を全開にして海の方へ目を向けました 周りには声のような音が出せる機械は何1つ なく、ひょっとして正面の停泊している 釣り船から拡声機の声が聞こえて、それが 反響し車の中に響いたのかとも思いました そこで車の中に懐中電灯がたまたまあっ たので、それを使って海の方を照らしてみた そう です。もちろん懐中電灯の光が届くわけもなく 朝美さんは『見えるわけないか』と諦めました。 するとそう思った瞬間、突然凄まじい光が バンと朝美さんたち2人に向けられたの です。未だかつて体験したことのない強い光 だったため、2人は目を開けていられません でした。そしてその究極の光は2回放たれて 消えていったそう です。さすがに冷静な弘さんも凍りついたように 動かなくなり、朝美さんは騒然となりました。 すると朝美さんが先に、海の上に浮かんでいる 奇妙な形のものに気がつきまし た。離れていたので定かではありませんが 水面から2、3mは浮いているように見え ました それは人間のような形でしたが手足頭 胴体のバランスが極めておかしかったそうです 頭が異様に大きく、胴体は細くて体に 対してありえない長い手足を持ち、体の表面は 乳白色でねっとりとして海面の上で ゆらゆらと動いていたのです。朝美さんは 自分の目を疑い、「あれ何?」と驚愕して叫びまし た。弘さんも「なんだあれ!」とパニックになり 叫んだそうです。どうやら2人とも同じもの が見えていたようでした そして次の瞬間です。海面から急に銀色をし た丸い物体が現れました。それは朝美さんたちの 位置から見て幅1mぐらいの物体に 見えましたが、おそらく実際はもっと大きいと 考えられます。そしてその物体は朝美さん たちめがけて進路を鋭角に動きながら飛んで きたのです。それは地球上のどの飛行物体 もこんな動きはできないというような素早さと 角度でし た。何が起きているのかわけが分からず、朝美さんは 半狂乱で「車出して!」と叫びました。弘さん はそれを聞くまでもなく、慌てて車を発車 させました。2人は混乱しながらも自分たちに 究極の危険が迫っていることだけは分かりました 恐怖が頂点だった朝美さんは、車の助 席の下に潜り込んだそうです すると進行方向の後ろ向きになっている 朝美さんからは、車の後方が見えたのですが 銀色の物体が空中で四角形を描くように 鋭角に動きながらこちらを追いかけてくるのが 分かりまし た。朝美さんは「早く走って!」と言いましたが その時弘さんはなぜか急に鏡山という山を 登り始めたそうです それと同時に突然パッと車内の窓 ガラスが全部真っ白になり、前が見えなく なりました。朝美さんは何も見えないこのままでは事故ると思い、すぐ「だめ、山を登ったらダメ! 降りて!帰って!」そう叫んだそう です。すると朝美さんは『あれ?』となりました 気がつくと友人のアパートに戻って布団 をかぶって震えていたのです 最後に叫んだところまでは覚えてい ましたが、その後全く記憶がなく、『え?いつの間に 戻ってきたの?』と狐につままれたように頭 は混乱していました どこをどう帰ったのか、途中弘さんと何を 話したかも全く記憶がありませんでした よく地球外生命体に記憶を消されると 言いますが、今でも朝美さんはどうしても 思い出すことができないそう です。ところが弘さんはアパートに戻ると 他の友人たちに何があったかこと細かく話してい たようで、記憶は残っていました。朝美さんは それを聞いて、自分たちが見たものは夢や幻 ではなく本当だったのだと思ったそうです 弘さんはみんなに自分と朝美さんの 体験を信じてもらいたかったようで明日 またみんなで行こうと言って無理やり友人 たちを七つ釜に連れて行こうとしました そこで次の日に朝美さん以外の他のみんなを 連れて、弘さんはその七つ釜の防波堤に行った そうです。ところが現地では何か起きていた のか、物々しくパトカーが出ていて「君たち 今夜は危ないから帰るように」と言われて しまい、何もせずに戻ってきたということ でし た。さて朝美さんはあの日から左足首に、丸い 点が現れたそう です。それが何なのかわからず、まさか何か 埋め込まれたのでは?と半信半疑でいるそう です。朝美さんは記憶が消えている時間があり、 弘さんは覚えていたと言いましたが彼 は朝美さんより覚えていただけで、彼も 朝美さんの消えた記憶とかぶって覚えていない ところがあるかもしれません ところでこの体験談は数十年前にUFO 研究家で有名な、矢追純一氏に情報提供し、 複数で体験していることなどあらゆる角度 から検証され、事実と認定されているそうです UFO 研究者の間では唐津の七ツ釜には UFO 基地があり、朝美さんたちが遭遇した ものは、グレーというタイプの地球外生命体 で、銀色の丸い物体は探査用のUFO だった のではないかということでし た。心霊スポットの七ツ釜で起こる怪異は そういうわけで、ひょっとして全てではなくても 多くが地球外生命体のなす現象と関係ある のでは?と私は考えるようになりました。さて 信じるか信じないかはという話かも しれませんが、あとは皆さんのご判断にお任せします。 不動産屋さんの怪談です。これは関西 地方にお住まいの仮名ですが、瞳さんから頂いた お話です。その瞳さんはお母さんと2人で 3階建ての家に住んでいます。1階は店舗で 2階から居住スペースなのだそう です。さてその瞳さんの家の前には マンションが建っています。瞳さんの2階の 部屋の窓からはそのマンションの外廊下が よく見えたそう です。それは特徴のない古いマンションでしたが その廊下が妙に気味が悪く感じ、日頃は あまり窓を開けないようにしていました 実は瞳さんのお母さんはお店を切りもり する傍、いたこさんもされていて、そのDNAを 受け継いだ瞳さん自身も、普通の人より霊感 が強い方でした。そんな瞳さんがマンションの 廊下に違和感があり、なるべく窓から見ない ようにしていたということなのです さてこれは2018年9月、覚えている方も いるかもしれませんが、台風21号が 関西地方に上陸しました。そしてその台風は瞳 さんの住むエリアを直撃したそうです。 今までにない強風で瞳さんは自宅が壊れて しまうのではないかと思ったほどでした すると案の定、突然家の電気が消えてしまい ました。瞳さん家族の地区は停電で夜には 真っ暗になったそう です。その台風直撃の1日目の夜のことです 瞳さんはお母さんとペットの犬とで2 階の瞳さんの部屋でランタンや懐中電灯で 明りを取りながら、ただ静かに過ごしてい ました 9月とはいえまだまだ残暑が厳しい頃で エアコンがない状態はきつかったそうです さすがに暑さには耐えきれず窓を開けて寝る ことにしました ところがその窓を開けると例の真向かい の薄味悪いマンションの廊下が丸見えでした 見たくもない不吉な外廊下なのに停電 ですから、そのマンションの階段も真っ暗で 住人が通るだけでも黒い影が横切る感じで かなり不気味だったそうです そうは言ってもなんとかその暑さに耐え ながら、瞳さんとお母さんはいつの間にか 眠りにつきまし た。そしてしばらく経った時、瞳さんは突然 妙な夢を見まし た。それは真っ暗な暗闇の中にいて瞳さんは 恐怖で心臓が激しく鼓動しているのが 分かりました どうやら夢の中で何かから逃げてようでし た。そしてその逃げる先に窓なのか出口なのかが あり、一瞬雷のようにそこから強い光が 差し、その瞬間だけあたりが見えました それは真っ暗な暗黒の世界から色彩の ある現実の見知らぬ部屋が垣間見えたそうです ただ瞳さんは分かったのです。自分は誰 かに追われているのだと。走ってその誰かから必死に 逃げていたのです。でも『あれ?この今走って いる人は私?』そう思ったそうです 夢の中で瞳さんは自分のようで自分で はない人物になって何かに追われて逃げて いたのです。そして『どこかに隠れなくては、、 早く!早く!見つからないようにしないと妻や 娘みたいに自分もなってしまう』と自分では ない考えが浮かび、それと同時に瞳さんは はっと目が覚めまし た。『え?何今の夢?』と瞳さんは困惑しました 夢の中で見知らぬ男性になっていて 恐ろしい何かから逃げていたのです あまりにリアルで恐ろしい夢だったの で、すぐには起き上がることができません でした。 しばらくしてやっと落ち着いた瞳さんは トイレに行くことにしまし た。そしてそばに置いた懐中電灯を持って 立とうとした時、瞳さんは左腕に違和感が あるのに気がつきました そこですぐに腕を照らしてみると、なんと 人の手形がくっきりついていたのです それはまるで誰かが腕をがっしり掴ん だような痕でした。瞳さんとお母さんは ペットの犬を挟んで寝ていたので母親が 自分の腕をつかめる位置にはなく、当然犬が つけた痕でもなく、そもそもそんなことを するわけもなく、お母さんも犬もすやすやと 眠っていまし た。瞳さんは怖くなり、他にも手形がないか 確認しまし た。すると足首にも同じような手形がついて いたそうです。ぞっとしたのですがとにかく 気分転換が必要なのでトイレを済ませ あえて考えないようにしてまた眠りに戻り ました するといつの間にか朝になっていたそう で、瞳さんは少しほっとしました 。 でも昨夜の夢を思い出し二の腕と足首を すぐ確認するとやはりくっきりと 手形がついていまし た。それはすでに青紫色になった人の手方に なっていたそう です。すぐイタコをしているお母さんに相談 したかったのですが、こんな停電で色々無理を している母親にこれ以上負担をかけたく なかったので黙っていまし た。そうこうしていると、停電2日目に瞳さんの お兄さんが早朝やってきたそうで、この日 から停電地区ではないお兄さんの マンションに瞳さんたちは犬を連れて移動し そこで生活できるようになりました。 そこはお湯も出るしエアコンもきいて快適でした。 そして瞳さんは3日目の朝を迎えたそうです もうあの悪夢を見なかったのでほっと していると、今度はお母さんの様子が おかしいことに気がつきまし た。どうかしたのと聞くとお母さんは「変な夢を 見 た。自分が殺されそうで必死に逃げている夢だった 狭い廊下、暗闇で必死に逃げているん だけど、自分なのに自分ではない感じだった それで暗いところにその自分は隠れている、 そんな夢だった」と説明してくれました それはまさに瞳さんが見た夢と同じだっ たのです。瞳さんはお母さんに自分の夢の 全てを話し、二の腕と足首の手形を見せた そうです するとそれを見たお母さんは驚いた だけでなく、「色々落ち着いたら、1度その仏さんを 呼び出してみようか」と言いまし た。瞳さんとお母さんの夢の中で2人に自分の 味わった恐怖を疑似体験させて、何か 訴えようとしたその殺された人の霊を降霊で 呼び出そうというのです。瞳さんは即「何 言ってんの!今回はレベルが違うよ!強力な 怨霊だったらどうすんの」と言いました。でも お母さんは何か感じるものがあったようで 「確かに怖いけれど、元は人間だから話を聞い てみてから悪霊か良い霊か判断すべきで 私たちのところに来たのには何か理由がある と思うんよ」というのでした でも一旦霊を体に取り込むと母親の寿命 も削られてしまうことだけが心配でした そして4日目の夜をお兄さん宅で迎え ました。瞳さんは念のためお母さんに数珠を 持って寝てもらいまし た。すると次の日5日目の朝になると母親の 手首に数珠の痕がくっきりついていたそうで、 それは自身の手でぎゅっと力を入れてた痕 でした。そこで瞳さんが「この手の痕は何?」と 聞くと、お母さんは「夢を見たよ、続きだった」と 言いました。そしてその夢の内容を話して くれたそうです それは前の夜の夢の続きで、暗闇の中 体験したことのないような恐ろしい震えで 逃げ回っていたそう です。逃げて逃げ切っていたのが、最後の最後で 何者かに捕まってしまいまし た。そのものの顔はどんな人物か分からなかった のですが、手には斧のような大きな刃物を 持っていたそうです そしてその斧のようなものを振りかざし 襲ってきたのです。それはお母さん自身を 何度も刺している何者かの姿で、まるで本当に 自分自身が襲われ殺されていく様子に見えた そう です。その時お母さんは「さぞ怖くて憎くて 怒り狂い、辛かっただろう」と夢を見させて いる本人の気持ちが分かりました 全てを聞いて瞳さんはその夢の中の人は 瞳さんたちに助けを求めているのが分かった そう です。実は殺されたなら本来その犯人の方の 夢に出るべきだと考えますが、死の世界を 少しでも知ると分かることは、この世に わずかでも未練があるとそれが邪魔して上 に上がれないそうで、光が見えなくなるのだ そうです。だから苦しむ霊は瞳さん親子の ところに来て助けを求めてくることがあると いうことでし た。瞳さんはお母さんに「これも何かの縁なのかも しれない。自宅に戻れたら、その霊と対峙 してみよう」と言いました そしてその日の夜に自宅の地区の電気が 復旧したそうです。やっと元の生活に戻れる と安堵した瞳さんたちは、自宅で6日目を 迎えました そして昼頃に早速夢の中の人を呼び出す 降霊を始めたそうです。まず神物の力を借りて 霊をお母さんの体に呼びいれることにし ました つまり一旦呼び出したい霊にお母さんの体を 貸す行為をするそうです そしてお母さんの口からその霊の言葉 を聞くのです するとお母さんの体にいく人かの霊が 入ってきました おそらく犯人に殺害された家族だと思わ れます そしてそのうちの1人、つまりあの夢の 中の人のようで父親らしき人がその怒りを お母さんの口から話し始めたそうです。それ は悲しみ、辛さ、自分1人では家族を守れ なかったことへの怒りに満ちていまし た。「殺された〜殺された〜みんな殺された〜」と叫び まし た。「あんな奴は知らん!誰も助けてくれなかった 痛くて痛くて苦しくて腹が立つ!心の奥 からの憎しみしかない!」と叫び続けました 「なんで俺の家族が!娘も妻も殺された!絶対 許さない!やり返してやる!憎んでやる!」と わめいたそう です。ところがそんな荒々しい言葉を浴びせ られたにもかわらず、瞳さんは気がつくと目 から涙が出ていました。 その瞬間瞳さんはわかったそうです。瞳さんの体の中 にその父親の娘さんの霊が入ってしまった ようでし た。すると瞳さんも自分の意思とは別に 「お父ちゃん、もうそんなに怒らないでよ、家族 一緒にいられるよ、だからもうあっちの世界に 行こうよ。暗いのやだよ、怖いよ、痛いよ」と瞳 さんの口を通して小さな子供の言葉で 言ったそうです。 するとその言葉を聞いたお母さんの中の 父親の霊が「すまない」と急に静かに娘さんの 霊に謝ったのです。そして瞳さん親子に対しても 「君たちも関係ないのに本当にすま なかった」とまるでさっきとは別人のように 申し訳なさそうに何度も謝り続けまし た。瞳さんは父親の霊に体を貸している お母さんがすごく心配でしたが、瞳さんの中に 入ってきた娘さんのおかげで父親の霊と話が できるようになりまし た。そして父親の霊が言うには、瞳さんたちが 無関係なことは重々承知している、ちょうど 自分たちがこの世を彷徨っている時、瞳さんと お母さんが横になって寝ているのを窓のと から見えた、ということでした あのマンションの不気味な外廊下が 見える窓を開けて寝ていたため、2人が 霊たちに見えていたのでし た。それでたまたま波長が父親の霊とあったので 瞳さんたちの夢の中で自分たちに起き たことを見させた、と言っていたそうです やはり瞳さんが感じたマンションの 外廊下の不吉な違和感は、そこには彼らの ような、霊につながる何かがあったからだっ たのですね するとずっと彷徨い続けた父親の霊が瞳 さんを介して自分の娘さんの気持ちを知ることが できたため、気持ちに踏ん切りがついた というのでしょうか、その父親の霊は「本当に すまなかった。もう私らは家族で一緒にいる。 君らには迷惑をかけない、さようなら」と言って 帰って行こうとしました。そこで思わず瞳 さんは「待って!」と言って「せめてお経だけでも唱えさせて ください」と言いまし た。すると父親の霊は「私が迷惑をかけたのに お経までよんでくれるのか、、君たちみたいな 人間もいるんだな」と言ってくれたのです 瞳さんは小さな娘さんのために、より光 のあるところに行って欲しかったのだそうです そしてお経を読んでいると、途中で消え そうな声で「ありがとう」と最後に言って、その 霊はお母さんの体からすっと消えていき、 お母さんはその場に倒れてしまいました お母さんは意識はちゃんとあり、瞳さんは ほっとしたのと、これでおそらく家族みんな 一緒にあの世に行けたのではと思いまし た。さてその後今に至るまで瞳さんも お母さんも何事もなく普通に暮らしている そうです。ただ瞳さんはこの体験を思い出すと 体がしんどくなったり、体調不良が起きる ので、あまり思い出したらいけないと思い まし た。実際にこういった事件があったのかどうかは 最近のニュースでは聞いたことがなく、 かなり古い事件だったのかもしれないと いうことで、あまり深入りしないことにした そうです。また瞳さん曰く、この体験談を 「不動産屋さんの怪談」に提供する時、携帯がいきなり 電源が入らなくなったり、止まったり、画面が 真っ暗になったりしたそうで、多分この話は 世間にさらすなと言っているのかもしれないと 思ったということです。でもこの話を 広めることで犯人が見つかってくれたらと 願い投稿しましたということでし た。ご視聴ありがとうございました よろしければチャンネル登録といいね ボタンをお願いします

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4 Comments

  1. ゆりさん、こんにちはですね笑み。
    12:47分、只今、拝聴しておりますね😊😉💞🙀
    いつも投稿配信ありがとうございますm(_ _)m。また、語り部と動画編集作業お疲れ様ですね。💖💖

  2. ユリさんこんにちは🌸まとめが配信されていて嬉しいです!ありがとうございます✨これからゆっくり拝聴させて頂きます♥️

  3. ゆりさんお疲れ様です、元祖ホーンテッドマンション、みんなで住みますか?(笑)、お前といる方が怖いわって言われそう?

  4. ゆりさんまとめ配信ありがとうございました‼️
    改めてどれも不思議で怖い話しでしたー😅どれも想像すると現実にあった事だとわかります😢
    本当に不思議なことはあるんですよね。

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