【まとめセレクト30 】怖い話6選 過去動画2024年1月配信 作業用BGMや睡眠のお供にぜひ流してくださいね! オリジナル実話怪談

不動産屋さんの怪談です。これは2003年 頃に仮名ですが近藤さんが山梨県の 仕事関係の方から最近体験した話として聞いた、 摩訶不思議な事件です。その体験者の方を仮に 佐藤さんとしておきますが、佐藤さんは当時 建設会社の社員だったそうです。仮に和田 建設としておきますが、その和田建設は山梨 県の南アルプススーパー林道の土木工事を 県から発注されていて、佐藤さんもその現場 に赴任していたそうです さて佐藤さんたちは南アルプス スーパー林道にあるトンネルのうちの1つで 山の尾根にある短いトンネル付近の崩落 防止工事を行っていました 工事現場は麓から遠い山深い尾根でした から、当然周りには何1つ施設がない場所です そこで和田建設は工事現場から50m くらい下ったすぐ近くに仮説の建設事務所を 設けていまし た。この現場事務所には佐藤さんも含め、 和田建設社員が4名、山梨県の土木課の職員2名 が平日は寝泊まりしていたそうで、それに 加えて、通いの社員4名、総合計10名が常に 従事していました そして毎日工事の工程ごとに職人さんたち が入れ替わり立ち代わり作業に当たって いたそう です。そんなある週末明け、工事も中盤に 差しかかった時のことでした。佐藤さんは 山梨県の土木課の職員のAさんを麓から 2Tダンプに乗せて、夜叉神峠のカーブをゆっくり 登り、工事現場に向かいました。事務所の周りに 広げて作った駐車場に佐藤さんとAさんが 到着した時、麓の村からも通いの社員2名が ハイエースで上がってきていました。こうし て毎朝駐車場に2Tダンプ、軽トラック 見回りの原付バイク、たまにコンクリート ミキサーが上がってくると、作業が始まる そうです。その日も事務所から50m先の トンネル付近の工事をやっていました ミキサー車のコンクリートが圧送車経由で整地後の 鉄筋が張られたところに流されていきました そのため往来の交通整理のガードマンも 待機していたそうです。そしてそばで コンクリートを分配していた男性がふと 視線を林道の下に向けると、麓の方から1人の 男性がこちらに向かって歩いてくるのが 見えたそうです。ガードマンもすぐその男性に 気がつき、急いで赤い旗を振り、男性を誘導しまし た。その様子を見ていたトンボで整地していた 女性の職人さんが佐藤さんに「あの人、スーツ で歩いてきてますよ」と驚いて報告して きました。佐藤さんも、こんな山奥にスーツで?と 少し驚いたそうです

するとそのスーツの男性はガードマン の左脇をすり抜けてミキサー車の横から尾根に 向かって登って行こうとしていまし た。そして佐藤さんたちがその様子を見て いると、スーツ姿の男性の方から聞いてもい ないのに話しかけてきたそうです 「おはようございます、このトンネルの先 に桑田さんという、昔からこの山で炭焼きや 畑仕事をしている人がいるので、その人の家 に今から営業に行くんです」と言いました そう説明するスーツ姿の男性の片手には スーツケースが握られていて、いかにも営業マン という感じだったそう です。その場にいた佐藤さんたちは一通り彼の 話を聞いたのですが、『はて?桑田さんなんて いう家がこんな山奥の、しかも自分たちの 現場よりさらに山奥にあるのだろうか』と 不思議に思ったそうです 確かにこの現場の社員や職人さんたちは 土地感があるわけでもなかったのですが この南アルプススーパー林道を道なりに 進めば、長野県の駒ヶ根に抜けるくらいの深い 山奥なことは知っていまし た。そんな山奥に民家があるというのも意外 でしたが、この男性は何の装備もなくスーツ ケース1つでスーツ姿のまま、さらに深くなる 山奥に向かおうというのでした。 佐藤さんたちはただの建設業者や県の職員 なので、警察や消防ではないためその男性を 止める権限はありません。仕方なく「春になった とはいえ、山の天気や様子は早変わりする ので、徒歩で向かうのは危険ですから十々 気をつけてください」と忠告して送り出すしか ありませんでした みんなスーツの男性が気がかりでしたが 持ち場に戻り作業続けたそうです そしてちょうどお昼が過ぎた頃でした。 今度はハイキング姿の若い女性が麓から 上がってきたそう です。その女性は午前中のスーツの男性のような 山に似つかわしくない服装ではあり ませんでした。でもまるで草原にハイキングに 行くという程度の軽装だったのです。 トレッキングシューズを履いたその女性は 佐藤さんたちに「こんにちは!」 と気持ちよく挨拶をして、「尾根の眺めの良い ところまで行こうと思ってます」と軽く会釈し 通り過ぎていきました この林道は山道でもあり、山梨の甲府盆地を 見渡せる眺望が素晴らしく、山に登ってくる ハイカーなどがたまに往来していたそうで 誰も特にその女性が不審とは思いません でし た。さてこういった場所の工事ですからまだ

日が暮れる前に作業を終えて、重機などの 片付けを始めたそうです。日勤の職人さん たちがハイエースで帰るところ、佐藤さんと 県の土木課のAさんだけは気になることが ありまし た。それは朝に桑田さんという家に向かって 山奥に上がっていったスーツの男性が行っ たきり帰ってこないことと、午後に尾根に 上がっていったハイカーの女性もまだ下山 していないことでした ここは携帯も繋がらない山奥ですから 佐藤さんとAさんは彼らを探しに行った方が いいのではと話し合い、佐藤さんが「俺、原付 で見てくるかな」と言ってヘルメットを かぶり、原付バイクで山を登っていったそう です。すると佐藤さんが林道を走らせて 5分も経たないところで、あのスーツの男性が山 を降りてくるのが見えました 佐藤さんはほっとして男性に近寄り「ああ、戻ら れてよかったです、今からだともう下山は 無理ですから、うちの現場事務所に来て ください」と伝えました。すると男性は状況が 分かったようで「ああ、それなら少し休ませて もらいます」と言って佐藤さんと一緒に現場 事務所に行きまし た。そして佐藤さんが探しに出ている間に 土木課のAさんも尾根に向かったハイカーの 女性を見つけて事務所にやってきたそうです スーツの男性もハイカーの女性も 見つかり事務所に避難してもらえたので 佐藤さんたちは安堵しまし た。そして佐藤さんは2人に「山の日暮は危険で 数分で気候も変わるので、今から下山はし ない方がいいです。この事務所の2階に部屋が あるので、よければ今夜ここに泊まって いただいて、明日の朝下山されることを勧めます。」 と説明しました。すると2人は事情を 察したようで佐藤さんや県の職員らに「ああ 助かります。ありがとうございます」と礼を 言いました。そして県の職員が2人を2階の 部屋に案内していると、突然この事務所の 建物の外で作業員たちが騒いでいる声が 聞こえてきました。佐藤さんが何事かと思っ ていると、もう1人また別の男性が山道を 下ってきているというのでした。なんと3人 目が降りてきたということでした 山を降りてきたのは体格の良い男性で 疲れきった姿をして事務所の玄関に立って いたそうです。佐藤さんはその男性に「どうさ れましたか?大丈夫ですか?」と声をかけました するとその男性は「麓に車を止めて前日 から北岳を目指して上がっていったんですが 天候が悪化してしまい引き返してき たんです」と言いました。男性は何も食べて

いない様子だったので、佐藤さんたちはすぐに あり合わせの食事を提供したそうです。男性は やっと食事にありつけたという感じで 佐藤さんらに感謝し、ほっとした様子でした そして食事を取りながらすっかり 打ち解けて佐藤さんらにここにたどり着くまで 大変だった話や、その男性は山岳 カメラマンだそうで、色々な山に関する話を していたそう です。そんな中そのカメラマンの男性はふと 思い出したように、この山に関わる奇妙な話 を最近聞いたと言い出したのです どういう話かと言うと、山には 似つかわしくない姿で山を移動している ものがいて、 ここから少し離れた別の崩落防止工事の 現場に、そのものは現れて、一瞬にして現場の 工事をめちゃくちゃにしてどこへともなく 消えていったということでした。そしてその ものの姿は人間そのものだったというのです 現場をめちゃくちゃにするとはどう いうことなのかと聞くと、それは建設現場や 民家に通行人やハイカーを装って近づき そこで作業員や生活をする人に助けを求めたり 作り話をして安心させるのだそうで、気 がつくと現場あたり一面荒らされていて まるで獣が突進したかのように 洗いざらい破壊され、機材も仕上がった工事の 過程の状態もめちゃくちゃになっている のだそうです それは野生動物や人間技とは到底思え ない一瞬の出来事なのだということででした 佐藤さんはその話を聞いてあることを急 に思い出したそうです。それはこの和田建設でも 以前に同じ南アルプス市の町の土木 工事を受けおった時に、現場に準備してあった 機材がめちゃくちゃに破壊された事件が あったのです。それは動物とも取れない何か 得体のしれないものの仕業だったそうで 現場には無数の蹄跡が残っていたということ でし た。その事件の真相は未だに分からずじまい だったのですが、佐藤さんはカメラマンの話 がこの時の事件に重なったそうです そして「山には似つかわしくない姿の 人間」という言葉が引っかかりました 『そんなおかしな山に似つかわしくない 人間が侵入してきたのか、いや待てよ、』と佐藤さんは はっとしました。 夕暮れに降りてきたスーツ姿の男性と ハイカーの女性が急に気になってきたの です。でも彼らはどう見ても普通の人間で 振る舞いも人間そのものでした。そう思う今 もスーツの男性は事務所のソファーで県の

職員たちと談笑していたのです。またハイカー の女性はと言うと、洗面所で歯を磨いて いまし た。佐藤さんは『いやいやそんなわけがない」と 即心の中で否定したそう です。ただふとおかしなことを1つだけ 思い出しまし た。県の職員がスーツの男性とハイカーの 女性を2階に案内した時のことです。休憩室 が畳の部屋になっていたのですが、その2人は 靴のまま畳の部屋に上がろうとしたのだ そうです 佐藤さんはそれを聞いた時は確かに 少し変には思いました ただそれよりも彼らが来てから事務所内 に獣臭い匂いが漂っていることにも気がつき まし た。この辺りは野生動物が侵入してくることも 多いので、動物よけのプロパンガス式シシ脅し を設置し、対策はきちんとされていました ですから獣が中に侵入することはまずない のです。でもこの獣臭は何なのだと佐藤さんは 思いまし た。ただ佐藤さんのかすかな疑いと危惧も時間と共に 薄れていき、夜が老けた頃には忘れて いました そして急遽2階の部屋をスーツの男性と ハイカーの女性に寝床として明け渡したため 本来そこで寝ていた佐藤さんら 寝泊まり組は外に止まっているハイエースや ダンプカー、事務所のソファーなどで寝ることに したそうです。そしてカメラマンの男性は 事務所の脇にある狭い更衣室に寝袋を着て 休んだということでした 深夜になりみんな疲れていたので車中で も各々すぐ眠りに入っていきました しばらくして事務所のソファーに寝てい た県の職員さんはなぜかその夜はいつもより 寝心地が悪く感じ、事務所の中にいたく なかったので、自分の乗ってきた車に移って 寝たそう です。その時職員さんは事務所の扉を外から きちんと施錠したということでし た。それから少ししてからです。佐藤さんは なかなか眠れずタバコでも一服しようと 事務所の建物に向かったそうです シーンと静まり返っている事務所の横 に回り、わずかに漏れている外灯の明りを頼りに 建物の脇にある喫煙所に入りまし た。そしてタバコを一服しながら佐藤さんは 『この2階にスーツの男性とハイカーの女性 が休んでいるのか、、まさかな、でもあの カメラマンが嘘を言っているような感じは なかった』とこの1日で起きたことをなんとなく

考えていたそう です。そしてタバコ吸い終わってさて車に 戻ろうとした時でし た。突然前方の森の方でガサガサ騒がしい音がして 佐藤さんは何だろうと見ていると、 何か得体の知れないものが動いたように 感じました。急いでトーチで前方を照らしてみ たのですが、何も変わった様子はありません でし た。そこで佐藤さんは野生動物か何かだろう と思い、明日も早いので気にせず車に戻ったそう です。そして空が白々明けてきた頃でした 突然誰かがドンドンドンと佐藤さんが寝 ている車のフロントガラスを叩いてきたのです 「うるせえな〜」と顔をしかめながら佐藤 さんは車のドアを開けたそうです すると佐藤さんには事務所のまん前で 血相を変えて立っている県の職員が目に入って きました。 そして2階の窓からあのカメラマンの男性が 左手を横に振ってダメだという合図を 佐藤さんだに送っていました。何かが起きたのは 明らかでした。取るものもとりあえず 佐藤さんは事務所に急いだそうです すると事務所内はそれぞれ騒いでいる ものや何かを探しているもので混乱していました 中は惨憺たるもので、机や床は蹄の跡で泥だらけ になっていて、窓は破られ脱糞までされ ていました。そしてコピーや冷蔵庫は ひっくり返った状態で、佐藤さんは言葉を 失いました 「なんだこれは!どうした!」と佐藤さんは周り に聞くと、2階から県の職員が「それどころじゃねえよ」 と血相を変えて降りてきたそう です。2階で何かあったと察し佐藤さんは すぐ階段を駆け上がりました。すると2階の部屋には あのスーツの男性もハイカーの女性も いなくなっていたのです。その代わりに部屋の あちこちに泥の蹄の跡が残っていました よく見るとスーツの男性とハイカーの 女性にあてがった布団は全く使われていません でした。どこもかしこもドロドロの見たことも ない蹄の跡だらけの状態でした 佐藤さんはすぐには事態が飲み込めなかっ たそうです 昨夜は県の職員が途中で居心地が悪く 感じて車に移ったので事務所の中には スーツの男性とハイカーの女性以外誰もい なかったことになります。そして県の職員が しっかり外から施錠した鍵が見事にぶち しられていたそうです 事務所1階に隣接している更衣室で寝て いたカメラマンの話では、爆睡していたのかも しれないが、物音1つ聞こえなかったと いうことでした

するとトンネル付近の工事現場からこれ もまた血相を変えて職人さんが戻ってきました そして「すぐ来てくれ!」と叫んだそう です。そこで佐藤さんたちや県の職員は 軽トラックの荷台にも乗って、全員で現場に 登っていきました そして全員、愕然としたそう です。トンネルのポータルの補修した コンクリートやのり面には無数の蹄の跡 がつけられ、事務所同様、脱糞までされて いまし た。作業用具のトンボなどはぶちまけられて めちゃくちゃになっていたそうです。さすが にショベルカーとミキサーは倒すことは できなかったようですが、蹄で蹴った跡は 残っていまし た。 しばらくして全員我に返り、 職人の人にが麓の材を呼びに行きました。 あとの残りは事務所の敷地に集まり、その中には カメラマンの男性もいましたが、自分の聞いた 話が現実となったのを目の当たりにして驚き を隠せずにいたそうです そしてカメラマンの男性は佐藤さんに 「スーツの男とハイカーの女、やつらの仕業だ、奴らが この騒動の発端だ」と言いました。そこ で佐藤さんが深夜森がざわざわしていた ことを話すと「奴らは人間になりすました獣 で、その深夜のざわつきだが、奴らが仲間を 呼び寄せて事務所や現場をめちゃくちゃに したんだ」と震えながら汗を拭い話したそうです しばらくして麓から駐在が到着したの ですが、見てすぐ自分では手に負えないと いうことで、すぐに南アルプス市のこの エリアを管轄する警察署からパトカーが数台 工事現場にやってきました。現場検証して いる間も、警察は佐藤さんらに色々事情聴取 していたそう です。そこでスーツの男性、ハイカーの女性、夜に 森がざわついたことなど一連の出来事を 県の職員さんも加わって全て話したのですが 警察も頭をかげるだけでした。 余談ですが事務所に隣接している部屋で 寝ていたカメラマンが物音に気がつかなかっ たことで犯人の一味だと疑われてしまう ことになったのですが、調査の結果、身元の しっかりした人で、事件とは無関係なことは 分かってい ます。そして最後はやはり人間以外の何か得体の しれないものの仕業だと暗黙の結論と なり、県の関係の事件だったので麓の神社から 宮司さんに来てもらい、ご祈祷を取り行った ということでした。そしてその後現場では何ごとも 起こらなかったということ です。さて後日談ですが、佐藤さんはその後

あのスーツの男性が行くと言っていた桑田 さんの家が気になって調べてみたそうです すると南アルプススーパー林道には 民家もなく、廃村すらないことが分かったと いうことでした。佐藤さんが近藤さんにこの 話をしてくれた時、その場にたまたま山梨県 F市の消防士さんがいたのですが、彼が言う には山火事で消火に出動した時に同じような 体験をしたということでした。残念ながら 近藤さんはその体験談までは聞くことが できなかったそうです。また近藤さんは佐藤 さんにこの事件やその前の似たような工事 現場の破壊行為がニュースにならなかった のはなぜかと聞くと、おそらく心霊的なことや 不可思議な現象などは、県の仕事の場合 表沙汰にしないのだろうということでした 山には人や動物以外の獣のような魔物か 何かが潜んでいて人間の自然破壊に起こって いるのかもしれませ ん。それを魔物と言うべきものなのか山の神 と言うべきかは分かりませんが、それが本当 に存在することなのだと改めて感じた実話 でした 不動産屋さんの怪談です。家を解体したら 廃材はその捨て場所に持っていきますが なかには事故物件などのいわく付きの家の廃材も ありますよね これは今から少し前、ガソリンスタンドに 週末だけバイトで働いていた鶴味さんが顧客から 聞いた不思議なお話 です。その日、常連の解体業者のダンプカーが 軽油を給油しにスタンドに入ってきたそう です。そのダンプの運転手は廃材置場まで 廃材を運ぶ仕事をしている男性で、仮に岡田 さんとしておきます その岡田さんがスタンドに入るとそこ には知り合いの土建業者の和田さんも来て いたので、2人は挨拶がてら、こんな会話を 始めたそうです 「なあ、和田さん、あの街外れの廃材置場 行ったことあるか?」岡田さんがそう聞くと 土建屋の和田さんは「いや、なんで?K興業さんの 廃材や残土を捨てる場所なんか知らないよ」 と笑っていたそう です。さてその岡田さんの務めるK興業は 今問題になっている限界集落などの過疎地の 廃屋や空き家の解体を専門に行っていました それは何年も前に時が止まったような 崩れた土壁の家を取り壊す作業だったそうです さて2人はさらに自販機の前で話を 続けたので、スタンドのマネージャーも 鶴味さんも手は休めずにその話の聞き手に 加わったそうです そして岡田さんはその街外れの廃材置場で 起きた話をし始めました

「和田さんよ、A市のB地区にかなり昔に 廃屋になった空き家があったんだよ」そう 始まり、岡田さんがいつものようにダンプで その廃屋の廃材を街外れの廃材置場に運んだ ということでした。その廃材置場の広場で は作業員が解体の重機でトラックの荷台から 廃材を取り出し、ホースで水をかけながら 1箇所に集めていたそうです そこには他の地区からも運ばれてきた 廃材が山になっていたそうで、同じ種類の 廃材同士で一まとめにしてから粉砕し処分 するため、重機で分別もしていました 特にその重機のアームの方向には廃材が 一段とうず高く積まれていて、そこはとても 危険な場所でもありまし た。そんな中、作業員がアームを操作しながら その危険な廃材の山に目を向けた時でした。 作業員は「あ!」と思ったそうです。なんとその 危険な廃材の山のところに、1人の年老いた 男性がいたのです。「誰かいるぞ!」と叫ぶと、他の 作業員たちにもその老人が見えたそうで、誰 なんだということになりました 最初みんな同じ解体業者の人かと思った そうです。すると突然「あ!危ない!」と誰かが大声で 叫びました。それと同時にガサッという 大きな音がして、重機で掴んでいた材木が その老人の上に落下しまし た。その瞬間「うわー」という悲鳴が響き渡った そう です。それは不運にもその時もう1人その老人と 同じところで立ちカンナで細かい破材を集める作業 をしていた人がいて、今落ちてきた材木の 下敷きになってしまいまし た。その人はこの作業員の中で1番の古参の Cさんという人でした。よりによってその 落ちてきた材木はそのCさんがあのA市 から運んできた家の梁だったそう です。その場の全員が慌ててCさんを 助けようとし、同時に老人が無事かどうか 探したそうです。ところが老人は見当たり ませんでした。「あのじいさんどこ行った?」 「まさかじいさんも下敷きになっているんじゃ ねえか?」などと口口に叫び、廃材の中を 探しましたが見つかりませんでした とにかく救急車を呼びCさんだけが病院に 搬送されたそうです。そしてCさんが搬送されて いる最中も、老人の捜索は続きました。 この騒ぎで廃材置場の周りは野次馬だらけに なったそう です。すると作業員の1人がはっと気がつき ました。なんとその野次馬の中にあの老人がい たのです。そんな馬鹿なと驚き、どうやって 誰の目にも止まらずにあの老人は事故現場 から一瞬にして避難できたのかと不可解

でし た。その後現場検証やら責任問題やらで数日 作業が中止になったそうです。でも廃材置場 は他にはなかったので、やむなくすぐに作業が 再開されたということでし た。それからさほど経たない時でした。この 廃材置場の現場は外国人作業員もたくさん 働いていたそうです。その中に南米のペルー から出稼ぎに来ているJさんという作業員 がいました。そのJさんがフォークリフトを 操縦している時 だったそうです。ダンプやフォークリフトが 行きかう中に、年老いた男性がいるのに気が つきました。危険だったのでJさんは 荒々しく声をあげてその老人にどくように 注意したそうです するとその直後Jさんは腕を廃材に 挟んでしまう大事故にあってしまいました ちなみに岡田さん曰く自分が知っている 事故だけでもこの2件で実際には小事故も 入れればもっあったようだということでし た。いよいよ作業場に緊張が走り、なぜか老人が 現れた時に限り、事故が起きるという噂に なりました。そして不思議にもA市のB地区からの 廃材が持ち込まれてから事故が多発 していたことが分かりました 現場の作業員や解体業者らは、これはその 廃材に何かあると考えるようになりました この奇妙な偶然を気にする作業員も多く そこで関係者が調べてみたそうです。その廃材が 元々あった場所はA市のB地区の廃屋 ですが、その廃屋の元の住人は原因不明の病になり 一家は全員亡くなって家系は絶えた ということでした さらに詳しくその病の事実を調べようと したのですが、町村の体をなさなくなって かなり経ち 役所に問い合わせても何も分からなかった そうです。その病が何だったのか、どんな症状 だったのか、残念ながら不明でした ただ唯一分かったのは、ろうそく病と呼ばれる 体が末梢部分から溶けていく病気があるそうで それに酷似した病を患って、その家の 主人は亡くなってしまったという噂でした そしてみんな気味悪がって、その家のあった 場所ごと誰も住まない地区になってしまった そうです。こうして長くその家は空屋で 放置され、廃屋となって解体されて持ち込まReta ということでし た。廃材置場に現れる老人についてはこの世の ものではないことだけは確かですが、その 家の一族だったのかどうかは分からずじまい でし た。やはり事故物件だけでなく、それを解体した

廃材置場でも、おかしな声や人物の目撃談は あると聞きます 亡くなった人の強い怨念はその家に 憑いているのか、取り壊せばその廃材とともに 怨念も廃材置場に運ばれてしまうの でしょうか。その廃材再利用したらどうなる んでしょうね 不動産屋さんの怪談です。これは心霊系 YouTubeトラウマチャンネル、以前の 幽霊どぶねずみさんのユードブさんから頂いたお話 です。さてそのユードブさんがもう少し若い頃、怪我で 入院していたそうです。そこは地元の総合 病院でユードブさんの病室は4人部屋だったので ユードブさん以外に3人の方が入っていました。4 人部屋ですから見知ぬ者同士4人が入院生活を 送ることになり、夜は病院の就寝が早いせも ありますが、ユードブさんはなかなか寝つけなかった そう です。そしてそれはユードブさんの怪我がだいぶ 良くなってきた、ある夜のことでし た。その夜も相変わらずユードブさんはなかなか 眠れなかったそうです。時間は真夜中で病室 内は真っ暗でした。同室の他の患者さんらは ぐっすり寝ているようで、各々が仕切られて いるカーテン越しから静かな寝息が聞こえて きまし た。そしてもう夜勤の看護師さんの忍ばせる 足音すらも聞こえなくなっていまし た。そんな静けさの中、しばらくすると病棟の 廊下の遠くの方から、きー きーきーという何か金属がむような音が 聞こえてきまし た。ユードブさんはふと何の音だろうなと思った そうです。その音は深夜の廊下に響いてい ました そしてまた キーキーという音がさっきは遠くから 聞こえていたのですが、今度は少し近くから 聞こえてきました その音は不可解で違和感があったので ユードブさんは気になりました 勘の鋭いユードブさんは自分の病室に近づいて いるなと思い、気味悪かったそうです しばらく聞き耳を立てていたのですが その音は突然プツっとなりやみました ユードブさんは『ああ、止まった、よかった』とホッと 安堵したそうです やれやれと思い、目をつぶろうとした時 でした 突然きーきーという音が今度はユードブさん の病室の真ん前から聞こえてきたのです。 その瞬間、ユードブさんは分かったそうです。『ああ、 これは車椅子の車輪の音じゃないか、今 まさに自分の病室にゆっくりと侵入してき ているんだ』と思いました

すると病室の空気が急に重くなり一変し たそうです 病室の4つのベッドは全て仕切りの カーテンが閉まっていたので、ユードブさんには その車椅子の人物が見えませんでし た。一体こんな深夜に誰が何の用で入って きたのかと全身に緊張が走りまし た。ただ勘の鋭いユードブさんにはその車椅子の 人物は、女性に感じたそうです。そしてその車 椅子のキシむ音の軽さから、若い女性ではなく 老婆だと思ったそう です。するときーきーという音はゆっくり 窓際のユードブさんのベッドに近づいてきまし た。そしてユードブさんの前でカーテン越しに 車椅子が停止した瞬間、ユードブさんはストンと 金縛りになり身動きができなくなりました 恐怖の中ユードブさんは『まずい、金縛りを解かなく ては』ととっさに思ったそうです。金縛りは 慢心の力を込めて抵抗すれば解けることが あるので、ユードブさんは思いきり力を込めて体を 動かそうとしました。それでも解けずさらに 力を込めた時、すっと金縛りが溶けました すると一瞬にしてカーテン越しの車椅子 の気配は消え失せていたそうです 朝になりユードブさんは『あれは何だったん だろう、なぜ自分のところに来たのだろう』と 恐ろしくなりました。ただあの車椅子も老婆 もこの世のものではなかったことは確か でし た。それから数日過ぎた夜のことでした。 その夜もユードブさんはなかなか眠れなかったので 気分転換に病院内にある売店近くの椅子に 座ってぼんやりしていたそう です。するとそこに夜間警備の男性が 通りかかりました。ポツンと1人椅子に座っ ているユードブさんを見つけて「遅くまで起きてるね」 と話しかけてきたそう です。そんなわけで警備さんと少し雑談を することになりまし た。ユードブさんは数日前の車椅子のことが あったばかりだったので、病院の夜間警備で おかしな体験をすることもあるのではと ふと思いまし た。そこで「警備さん、夜間の巡回、怖くないですか? 幽霊とか見たりしませんか?」と聞いてみた そうです。すると警備さんは「う〜ん、私はないけど 同僚がよくこの病院内でキーキーキー という妙な音を聞くらしいよ、私はその手は 信じてないけどね」と言ったの です。ユードブさんは『嘘だろう』と思い血の気が引いた そうです。変なことを聞いてしまったなと 思いましたが、こういうことは気にしては いけないので、考えないようにしまし た。それから数日は何事もなかったそうです

そして忘れかけていた夜のことでし た。また深夜きーきーというあの車椅子の軋む音が 廊下から聞こえてきました。 その夜も同室の患者さんらはぐっすり寝て いるようで、音に気がついているのはユードブさん だけでした ただその夜怖い故にユードブさんは車椅子 の人物の正体を見極めたいと思ったそうです そこでベッドの周りのカーテンを わざと少しだけ開けて見えるようにして 車椅子を待っていまし た。それはとても長く感じたそうです そして間もなくキーキーという音が 病室にゆっくり入ってきました。息を殺して カーテンの隙間を見ていると、ほんの一瞬の ことでした 車椅子に座った小さな老婆が通りすぎ ていったのです。『見えた!』ユードブさんがそう思ったと 同時に、またストンと金縛りになりまし た。車椅子はユードブさんの前のカーテンが 閉まっているところで止まっていまし た。恐怖が頂点になったユードブさんは力を 入れて、必死に体を動かし、また金縛りを解い たそうです すると同時に車椅子の老婆の気配も なくなっていました 朝になり、さすがにユードブさんは2回も同じ ことが起きたので、思い切って看護師さんに 話してみたそう です。すると看護師さんはこんな話をして くれました。「ああ、実はね、何ヶ月か前にここに 入院していたおばあさんが亡くなっているのよね」 その看護師さんの言うここはこの 病院内という意味かこの病室という意味か は分かりませんが、看護師さんは続けて「その おばあさんはよくお散歩でいろんな病室に 顔を出していたのよ、歩くのがしんどかった から自分で車椅子を引きながらね。」それを聞いて ユードブさんは自分を尋ねてきたのはその おばあさんに違いないと確信しました おそらく霊を見たり感じたりできる人 しか彼女の存在には気がつかないので ユードブさんや霊感のある人のところに訪ね てきているのかもしれません ユードブさんには幸いにも退院後、何事もあり ませんでしたが、病院のその病室は今もあるので 誰かがそのおばあさんの訪問を受けて いるかもしれないと思うそうです。 これは心霊系YouTubeトラウマ チャンネルさんから頂いたお話でした 不動産屋さんの怪談です。東京にはJR 中央線という主に東京から山梨、その先に 向かう主要な鉄道がありますが、中央本線と か区間や系統別で呼び名が変わるそうですね

その中央線は1968年に山梨県内の 単線だった部分が伏線になり蒸気機関車 から電気やディーゼル車に変更になった そうです これは仮名ですが治さんが子供の頃に お父さんと一緒に体験した不思議なお話です それは山梨県内の中央線が伏線化され てから数年後のことでした 治さんは小学校の2学期で秋口だった のをよく覚えているそうです その日は週末で夜にお父さんと一緒に お父さんの運転するスバル360で相模原の 従兄弟の家に向かうことになりました。夜に 出かけたのはお父さんの都合だったそうです 当時の360ccの軽自動車スバル は2人を乗せてバンバンバンという独特の 音をさせながら大月駅前を過ぎ中央線の 線路伝いを走っていました 車のラジオからは野球のジャイアンツ線 が流れ、長嶋がヒットを打ち柴田がホームに 生還しリードを奪ったと言っていました。 甲州街道の左手には桂川が流れ、時々富士急バス ともすれ違いました。そんな中、中央線の 急行列車が伏線化された線路を甲府方面に 向かってガタガタガタと音を立てながら 下っていったそうです。そしてお父さんの 運転するスバルは駅前の商店街を通過し左 に曲がって信号に捕まりました するとそこは突き当たりでし た。その突き当たりの先は以前は中央線が 走る単線の区間だったそうで、それが廃線と なり、線路も鉄橋も外されて柵がされていた そう です。治さんがふと右を見ると、夜の帷に ぼんやりと猿橋のシルエットが浮かんで いました それはまるで異世界に迷い込んだかの ような不思議な光景で、昼間には感じない かすかな異和感がありまし た。しばらくすると信号が青になったので お父さんは車を右に切り、また甲州街道を 進んでいきました すると間もなく甲州街道は列車の廃線後 に築堤だけになった場所に差し掛かりました 鉄道でいう築堤とは線路を高くするため 盛り土をした部分でその盛り土だけが残った 線路後に治さんとお父さんは差しかかっ たそうです。 そこは左手にはレンガ作りの廃トンネルが あったそうで、その築堤の線路跡と 廃トンネルをつなぐ短い鉄橋が、まだ外されず に残っていました そしてスバルがちょうどその鉄橋の下に 潜った時でした

思わずお父さんがハンドルを右に切った そうです。「あれ?」と急に叫んで上を見上げ、ほぼ 同時に治さんもお父さんと同じ方向を見 たそうです この真っ暗な背景の中、それは貨物列車 の最高尾が短い鉄橋を通過し、ちょうど 廃トンネルの中に入っていく瞬間でし た。その先頭車両はすでにトンネルの中に 入っていたそう です。治さんは列車の車掌車のテールランプが すすけたトンネルに吸い込まれていく ところをはっきりと見たということでした それは汽笛もレールのカタカタという音も なく、静かな夜に自分たちが乗っている スバルのエンジン音だけが響いていまし た。お父さんはすぐにギアをセカンドに 落として、治さんの方に視線を向け頭を かしげたそうです。治さんが今でも覚えているのは 一体何を見たのかというような お父さんの驚いた表情でした そしてお父さんはすぐ気を取り直し さらに車を走らせていきました するとその先にある葛野川にかかる新しい 鉄橋を、鈍行列車が東京方面に向かって渡って いく普段の景色が見えたので、治さんは ほっとしたそうです あれから半世紀近く経ち、単線区間は 住宅街に変貌しましたが、今でもあの異世界の 列車が入っていった廃トンネルはある そうで、鉄道マニアの格好の探検場所になって いるということでした 「汚いリュック サック」不動産屋さんの怪談です。さてこの お話は数十年前、体験者がまだ小学生の時のお 話です。仮にK君としておきます。その年の 夏休み、K君はプールの帰りで昼の日差しの 暑い中、友達の家にでも遊びに行こうと思い ました。そしてK君がちょうど農道を歩いて いる時でした 突然、「すいません」と呼び止められ振り返ると、 「後藤さんという人をしていますか?」と 見知らぬ男性にいきなり聞かれたそうです。 その男性の顔は日に焼けていて真夏にも 関わらず、厚ぼったい茶色の服を着て煮しめた ような汚いリュックサックを背負って いまし た。近所では見かけたことのない薄汚い姿の おじさんで、K君は正直に「知らない」と答えた そうです するとそのおじさんは無言のまま、あっ という間に葡萄園の間の農道に入っていき いつの間にか歩いていく姿も見えなくなっ ていました 子供ながらにもK君にはそのおじさんに 違和感があったそうです

なぜなら真夏にも関わらず、厚ぼったい服を 着て、その様子がちょうど当時テレビで騒がれて いた、南の島から帰還した残留日本兵の 横井さんや小野田さんのような服装だった からです。K君は家に帰ると両親や祖母に横井 さんや小野田さんのような服装をした見知ぬ 男性から、後藤さんの家を聞かれた話をした そうです すると祖母が「どんな人だった?」と真剣な トーンでその男性の特徴を聞いてきたので、 K君は服装や持ち物、背がこれくらいで痩せて いて、目がこんなでなどなど覚えている限りの 特徴を説明しまし た。それを聞いていた祖母はみるみる青ざめていき 手が小刻みに震えていたそう です。後で分かったのですが、そのうすぎたい 男性が聞いてきた後藤さという人は近所の 方なのですが、戦後15年ぐらいして亡くなり ました。そしてその後藤さんの家もすでにとう の昔になくなり、今は桃畑になっているのだと いうことでし た。後藤さんには息子さんがいて息子さんが 南の島の戦地に送られていたようで、戦後、復員 できず、戦死が確定していました あの軍服を着た後藤さんを訪ねてきた 男性は、おそらくその息子さんで、終戦後の 1945年から戦後28年も経ったあの 当時まで、この世彷徨っていたのではと Kさんは思うそう です。2024年の今でも彷徨っている のでしょうかね 不動産屋さんの怪談語り手ゆりです。これ は現在現役で介護士をされている女性仮名ですが 新井さんから頂いたお話です。新井さん は当時デイサービスの施設で働いていた そう です。デイサービスとは介護の必要とする人 が対象で、施設に入居せずに昼間通いで介護 施設を利用できるサービスです さてその新井さんですが、実はご本人は 仏教の僧侶でもあり介護施設では不思議な 体験を時々するそう です。ある日そのデイサービスに30代の 新しい介護士の女性が入ってきまし た。仮に洋子さんとしておきますが洋子さんは 介護福祉士の資格もちゃんと持っている 人でした ただその新人の洋子さんは少し変わった ところがある人で、介護の仕事が苦手だった そうです。人の世話が苦手なのはもちろん ですが、他人とのコミュニケーション能力に かけたところがあり、ひどく人見知りをする 人でした。ですから早速周りのスタッフからは 少しうとましく思われてしまいました。ただ 僧侶でもある新井さんの指導は洋子さんも

きちんと聞いてくれたそうです。そして新井 さんも洋子さんとうまく意思疎通を図って いまし た。ところが洋子さんは元々人見知りをする人なので 一旦打ち解けた新井さんには朝早く から休みの日、夜遅くまでメールで誰々さんから こんなこと言われた、こんなことされた、 などと他人の悪口を送りつけていました 新井さんも最初は平等な立場でその悪口 を聞いていたのですが、だんだん疲れてきて しまったそうです。業務に支障が出てはいけ ないので、ちょっと距離を置いた方が良さそう だなと思い、洋子さんとは必要以上に接点を 持たないようにうまく立ち回っていました さてこの介護施設には常勤の医療 スタッフの看護師さんもいるのですが その中にKさんという大変霊感のあることで有名 な人がいたそうです 新井さんもその看護師のKさんとは仲が 良く、ある日の朝でした。新井さんが出勤すると そのKさんが慌てた様子で新井さんのとろ に駆け込んできました。「新井さん、あの人と仲 いいんだよね」と唐突に言うので、新井さんは 「誰のことですか?」と聞くと、あの例の新人洋子さん のことだというのでした。「あなた、洋子 さんと仲いいでしょ?でも気をつけて近づいたら ダメだから」と忠告してきたの です。新井さんは即「何がありました?」とKさんに 聞いたのですが、「洋子さんの話は今ここで は話せない、後で仕事終わったら話すから、 とにかく彼女に気をつけて」そう言って看護 師のKさんは行ってしまいました 新井さんは気になりましたが、とりあえず 朝の仕事をこなしたそうです そしてちょうど午前中の休憩時間に なった時です 新井さんが休憩室で休んでいると同僚 のSさんが入ってきました。そこで新井さんは その同僚Sさんと、たわいもない世間を始めまし た。Sさんが話をしている時、聞きながら スマホをいじっていた新井さんはふと顔を 上げてSさんの方を見たそうです するとそれは一瞬のことでした。同僚S さんの頭の右側から顔にかけてどろっとした 黒ずんだヘドロのようなものがべったり と垂れていたのです 新井さんは驚いて思わずフリーズして しまいましたが、その黒いヘドロはすぐ見えなく なりまし た。新井さんは元々不思議なものが見える方 でしたが、経験からこの時もひょっとしてと 思いそのSさんに聞いてみたそうです 「Sさん、頭痛くない?」するとSさんは「え、どうして 分かったの?昨日から頭痛がひどくて薬飲んでも

治らないのよ」と言いました。新井さんは 今一瞬見えた、どす黒いヘドロのことは いえませんでし た。新井さんは僧侶ですが決して霊媒でも 祈祷師でもない普通の介護師さんです。そこで 仏教のジュの文言を唱えて頭から背中を さすってあげたそう です。その後Sさんの頭痛は収まったようで 新井さんは一まず安心しまし た。そして仕事が終わり朝に新人の洋子さん には気をつけてと忠告してきた看護師の Kさんからその理由を聞くことになりました さてKさんの話はこうでした。その日看護 師のKさんは夜勤明けで早朝休憩室でお茶 を入れていたそうです。するとそこに洋子 さんがやってきました。Kさんは「あら、早いね、 お茶でも飲む?」と言いながら、ふと洋子さんの方 を見たそうです。その時洋子さんは下を向いた状態で うつむいていたので顔は見えませんでし た。するとゆっくり顔を上げていきKさんを 見上げまし た。その瞬間、看護師のKさんは全身 震え上がったそう です。洋子さんの口は耳元まで避けていたのです そしてKさんを見つめる両目は真っ黒 で、白目がありませんでした それはまるで悪魔のような顔でした。 そして頭からどろっとした黒いヘドロが べったりと流れていたそうです。霊感の強い Kさんはひ〜〜と思わず悲鳴を上げてしまい ましたが、自分にしか見えていないことは 分かっているので、すぐに「ごめんごめん、 何でもない」と洋子さんに言って2階に慌てて 逃げていったということでした そういうわけでKさんは新井さんに「あなた、 洋子さんと仲いいから気をつけてね、あの人には 悪魔がついているから」と忠告しました。 霊感の強いKさんは僧侶である新井さんを 信頼しているので、不可思議な現象を見た時 は率直に話してくれるそうです ただ新井さんはその時ふと気になる ことが頭をよぎりました それは午前中の休憩室での同僚のSさん のことでした。彼女の頭から顔にかけて垂れていた どろっとした黒いヘドロのような ものが偶然とは思えなかったのです。看護師の Kさんが見た洋子さんの頭から流れ ていたものとまるで同じもののようでした そして新井さんはハっとしまし た。洋子さんはその同僚のSさんのことを ひどく嫌っていたのです。何かにつけ特にS さんの悪口をメールしてきていたそうです 新井さんはそこで納得しました。洋子さん は大嫌いなSさんに無意識にその嫌悪の念を

飛ばしていたのだと思いまし た。その念は嫌った相手に付着し、ウイルスの ように感染し、相手の体の不調まで起こす ようでした 他人をひどく嫌ったり憎んだりした時の強い 負の念は黒ずんだヘドロのようにドロドロと したものなのだと新井さんは初めて知っ たそうです それをたまたま一瞬だけ波長があって 新井さんに見えていたということでした その後新井さんは洋子さんとは距離を 取りながら仕事を続けていましたが、 まもなく洋子さんの方から職場を去っていった そうです 洋子さんに本当に悪魔が取り付いていたか どうかは分かりません。負の念が強いから 何か良くないものにとり憑かれることに なったのか、良くないものに取り憑かれたから 負の念が増長されたのか、それも分かり ません。でも最後に新井さんは僧侶らしく 洋子さんには穏やかな心になってほしいと 言っていました ご視聴ありがとうございました よろしければチャンネル登録といいね ボタンお願いします

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12 Comments

  1. ゆりさん、応援しています!
    これからもコツコツ頑張ってくださいね。
    心霊話はなかなかあるものではないのでこのペースのアップが好きなんです

  2. ユリさんこんにちは!まとめ配信をありがとうございます😊嬉しい〜!これからゆっくり拝聴させて頂きます♪

  3. ゆりさん、こんにちはですね笑み。
    いつも投稿配信ありがとうございますm(_ _)m、また、いつも軽快な語り部、お疲れ様ですね。
    過去回ではありますけれどどの緒譚話も怖くて何故か不思議な出来事ばかりの良きお話ですね。
    改めて、ゆりさん、お疲れ様ですね。😊❤↔☕🍰どうぞです。

  4. 山の魔物たちは戦争でアメリカ軍の爆撃を受けてた時どんな心境だったのだろう。b29くらい撃ち落として欲しかったな😮

  5. 山の魔物のような話はとても興味深いです。
    わずか21年ほど前の話なのにこんなことがあるとは。
    まさに山怪として語られるような内容だと思います。
    この話のほかにも簡単に足を踏み入れることが出来ない山深い場所に、
    とても似つかわしくない女性(ちょいとゴミを捨てに出たような普段着とか白い服の女性等)の姿が、山林作業者やマタギの方たちに目撃されている話があります。
    なにかをされたわけではないのですが、とても恐ろしいそうです。

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