磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど 見すべき君が 在ると言わなくに大伯皇女

万葉集を詠んで各地を紹介するシリーズの第18回目 大津皇子、大伯皇女姉弟歌 第7回目
「磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど 見すべき君が 在るとは言わなくに」

”岩のほとりに咲く馬酔木の花を、あなたに手折って見せてあげたいのに あなたが居るとは誰も言ってくれない…..”

694年 大伯皇女33歳の時 三重県名張市夏見に小さなお堂が建てられました 醍醐寺元薬師寺縁起に大伯皇女が名張群夏見に昌福寺を建てたと記されています 昌福寺は夏見廃寺だとされています 丘の斜面に南面し 最初は金堂と僧房だけの小さな寺でした 彼女は表向きは亡き父 天武帝の追福のためとし 本心は大津皇子を弔うためではなかったのでしょうか 41歳でその生涯を閉じるまで….

大伯皇女と大津皇子は天武天皇の子供 母は太田皇女 あの鸕野讃良皇女(持統天皇)の実姉です 鸕野讃良皇女は夫の天武天皇が崩御の後 自分の子供である草壁皇子を皇位に着けようとしていました しかし実の姉である太田皇女(すでに死亡)の子供の大津皇子も、周りの人たちから皇位継承者と考えられていました 草壁皇子を皇位に着けるには大津皇子を抹殺するしかない 謀反の罪を着せられ死罪となった大津皇子 大伯皇女は一人 弟大津皇子をしのび寺を建て余生を送ります

「万葉集を巡ろう」とは別に歴史探索「万葉人の歴史サイクリング」では
自転車に乗って近畿地方中心に(主に奈良県)、日本の歴史を古い順に巡ります
シリーズとして、神話の時代から神武東征~古墳時代~飛鳥時代~奈良時代へと歴史を古い順にたどり、各地の名所や隠れスポット、超レアなパワースポットも面白おかしく紹介します
番外編として各地で催されるお祭りやイベントなども楽しく紹介します
ナレーターはラムとテン2匹のネコの楽しいおしゃべりを字幕スーパーで解説します

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